2015/06/20 - 16:08~21:31 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に遠条寺菖蒲さんが現れました。<補足:ハッチング帽にポニーテ―ルの黒髪で蒼い瞳の明るめの茶色でまとめた落ち着いた色合いの服の少女。左肩に小太刀ほどの肩袋を背負っている>
遠条寺菖蒲 > 色々とあるが、ようやく落ち着いてきたのでこうして以前下見に来ていたここへと再び足を伸ばしてきた。
とは言え、色々とあるので生徒会より以前から支給されていたモバイルノートパソコンを持参してだが。
「橘ブレンドの珈琲とベリータルトを一つずつ。サイズはMで」
一度見ただけだが注文の仕方も把握して脳内でシミュレーションしてきた菖蒲に隙はない。
遠条寺菖蒲 > 以前来た時はそれこそお忍びであり、色々と、そう色々と事情が事情だっただけに偽名などを使ったがその必要ももうないはずだ。
店内に入り、使い慣れてはいないモバイルPCを立ち上げて生徒会役員としてのメールなどを確認したりと基本は通達の確認だ。
それだけだったのが、退院して久しぶりに起動してみると、
《閲覧情報追加のおしらせ》
そう書かれたメールの件名がある。
先日、何か見られているような感覚を覚えた菖蒲としてはどうしてかその場で見るのが躊躇われ敢えて人の多いこのカフェテラスへと足を運んだ。
(木を隠すなら森の中というものね)
とは言うが、ここのベリータルトをまた食べたくなっただけでもあった。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に霜月 零さんが現れました。<補足:太刀一本、小太刀二本の三本の刀を持った剣士。目が疲れている。>
霜月 零 > 「……疲れた」
ボヤきながら、気だるげどころか本当にダルそうにぶらりと現れる。
……先日の疲れが抜けていないのだ。
溜息を吐きながら腰掛けて、注文。
「餡蜜。Lで。後お茶」
そっけないが、内容は甘味。疲れているからではあるのだが。
遠条寺菖蒲 > 新しい来客にふと目が行く。
口からも疲れたと零すように、どうにも疲労困憊の様子だと判断する。
甘いものを食べたいのは理解するが、よくその状態でと少し不躾に相手を見て思った。
きっと、それでも食べたい甘味なのだろう。
そう納得し一人頷く。
霜月 零 > 「……クソッ」
本当は、こんなことをしている暇はないはずなのだが。
だが、体力がいかんともしがたく、自分で食事を用意する手間すら惜しむ羽目になったのと……「もう橘には来ないのか?」などと言われてしまったから、顔を出す気になったのと。
まあ、それを言った当人はいないのだが……
「(……ん?)」
適当に目を周囲に走らせていると、女性が目につく。
パソコンを使って何かを調べているようだが……持ち物に、小太刀。
「(ありゃ、業物……しかも、霊剣霊刀の類か。すげぇモン持ってやがる)」
袋越しだろうが、見ればわかる。知っている霊剣と同じような、神聖なオーラが零れ出ているからだ。
惹かれる様に、興味深げに、その小太刀の袋をぼーっと、じーっと見つめている。
遠条寺菖蒲 > 先程こちらが不躾な視線をぶつけたのだが、返されるのはどうにも慣れない菖蒲は僅かに肩で息をする。
最初はこちらの席を確認するような気配からかと思ったが今は『霧切』に釘付けだ。
霊刀の気配に気付ける、つまりはそういう技術系等の人間ということになるのだろうか。
モバイルPCを折りたたんでトゲのないよう、けれども愛想よくという訳でもない事務的な顔と声で男に声をかけることにした。
「……なにか御用でしょうか?」
霜月 零 > 「……あ」
気付く、今思いっきり不躾に視線を向けていたことに。
しまった、と思いつつ、申し訳なさげに頭を掻く。
「すまん、アンタの小太刀……だろ?それ。それが、どーにも袋越しでも業物っつーか、霊剣霊刀の類ってわかるくらいのもんだったんでな……
思わず、見惚れた」
武門の出であり、己も剣士である以上、そう言った業物に憧れはある。
が、彼の使う三本は全て、丈夫ではあるが普通の刀。極上ともいえる一振りを前に、ついつい見惚れてしまったのだ。
遠条寺菖蒲 > なるほど、武人の類の人か。
それで、霊刀とも気付けるとなれば今は私は現役ではないから元同業者というところだろうか。
それに純粋に刀に見惚れたと言われたのだから『霧切』としても喜ばしいだろうと少し笑う。
「実家から持ってきた護身用の小太刀ですね。これ一つでもそれなりに帯刀というよりも所持申請を通すのは中々難しいものでしたから、恐らくそこそこの業物なのでしょうね」
菖蒲にとっては物心ついた時から傍にあった小太刀であるが故に他を多くは知りはしない。
よく知っているのは自信が持つもう一本の刀だが、今此処にはない。
霜月 零 > 「そこそこの業物なんでしょうね、って……あのなぁ」
神気、霊気を纏った武具が、どれだけ貴重か。
そう言ったものは、何かしらの縁起由来があるものが多く、おおよそそれを為すに足る業物でもある。
彼の実家が伝える霊剣が、神造兵器である「神の鎧」を、神を宿した状態であるにかかわらず斬り伏せたように。
「持ち主がその認識じゃ、ソイツも浮かばれねぇぞ……もう少し興味をもってやったらどうだ?」
呆れ顔でボヤく。応報羅刹の復讐鬼も、元を正せば単なる剣士であり、退魔師。
武器武具の類には、人一倍敏感なのである。
遠条寺菖蒲 > なるほど、それは面白い考え方ではあると思う。
「興味は余りありませんが、意識はしてますよ」
これは既に自分の手足のようなものではあるから、とは言わず。
「それと…残念なことに私はこれと他の刀剣を見比べた事が余りありませんから……これ以上を多くは知りませんしこれ以下はそこそこ見た事がある程度で……要は自分が良いものだと評価していればいいのではないでしょうか?」
と真面目に考えてそう男に返して僅かに周囲に目をやり、男に一つの提案を投げる。
「それよりも良ければ向かいの席にでもどうぞ。
このままでは店にも少し迷惑でしょうし」
ここは店であり、一人客同士で喋るのならば相席したほうが店のためであると菖蒲は思考した。
霜月 零 > 「む……」
シビアな考え方だが、間違っていない。要するに刀剣など、自分の相棒足るかどうかが重要なのだ。
ある流派など、戦場に素手で赴き、その場に落ちている戦死者の武器を拾っては使い、駄目になっては捨ててまた別を拾う……などと言う戦い方をするらしい。
それは極端ではあるが……まあ、間違ってはいないのだ。
もったいない、とは思うのだが。
「……そうだな、すまねぇ」
そして、向かいにどうぞと言われれば、素直に向かいに座る。
断る理由もないし、正直、近くでその小太刀を見てみたかったのだ。
遠条寺菖蒲 > 「それに、この島に来てから仕事ばかりでそういう話をする機会はあまりありませんでしたから少し面白いです」
そう言ってハッチング帽を頭から外して男を見る。
「自己紹介が遅れましたが、遠条寺菖蒲(えんじょうじあやめ)です。
不都合がなければ相席のよしみでお名前くらいはお聞きさせていただければ」
そう言って僅かに微笑む。
霜月 零 > 「仕事……どっかの委員会かなんかかね」
風紀だったりするんかね、などと考えながら、挨拶を返す。
「霜月零(しもつきれい)、一年。まあ、よろしく頼む」
こちらは気だるげな表情。だが、瞳の奥が静かに淀んでいる。
遠条寺菖蒲 > 「所属は秘密ということで」
とは言え、調べればすぐに判明するだろう。
生徒会の幹部候補生などという特殊で目立つような役職の存在はそんなに多くはないのだから。
そんな霜月の様子を見て、
「霜月さんは、何か委員か部活でも?何かお疲れのご様子ですし武装しているとなると風紀や公安委員でしょうか?」
一般の学生も武装している子がいない訳ではないが、ここまでヤツレているのは一般学生では稀有というか、菖蒲にとってははじめて見る存在であり、その考えには至らない。
質問を投げかけると珈琲を一口、上品にいただく。
霜月 零 > 「秘密かよ……ああ、俺は単なる一般生徒だな。
風紀は……妹だ」
妹だ、と口にする時、一瞬苦い顔をする。何かを悔やむような、そんな顔。
だが、すぐに表情を戻し、お茶を一口。
「まあ、俺が疲れてんのは、ちょっと追い込んでたからだな。強くなる必要があるんでな」
嘘は言っていないが、全てを口にしたわけではない。
あまり、復讐の事を知らない相手に言うのもなんだろう、と思っての事だ。
遠条寺菖蒲 > 『風紀は妹』で『辛そうな顔』『強くなる必要』……
そこで少し引っかかりを覚える。
先ほどまで見ていた生徒会からの情報通達や最近発生した事件などの通知。
その中にあった情報の一つを思い出す。
確か『霜月芙蓉』と言う風紀委員会所属の女生徒に関する事件のものだったか。
そこまで思い出せば後は、芋づる式に推察は出来るというものだ。
「一つ……気分を悪くされるかもしれませんが、妹さん…芙蓉さんというお名前では?」
だとすれば、と先に思考を回す。
霜月 零 > 目を見開く。
が、すぐに表情を戻し、嘆息。
「……知ってたか。ああ、そうだ。霜月芙蓉は……俺の、妹だよ」
この調子では、妹の身に何があったかも知っているのだろう、とアタリをつける。
恐らくは……何かの委員会の、上位に位置する役職なのだろう。それくらいでなければ、明確な情報は入ってこないはずなのだから。
遠条寺菖蒲 > その答えを聞いて、小さく嘆息した。
嫌な予想は、よく当たる。
それは直感的なものも含めて言えることだが。
「……私は被害者本人に慰める言葉は持ちますが、霜月さんに投げる言葉は多くはありません」
そう、多くはない。
ただいくつか言えることはある。
「貴方のやろうとしていること『もまた』犯罪であり、学園の組織が動く案件になります。
相手の『やって来た事がどんな事』であれ裁くのはそういう事を許された『組織』でなければなりません」
そう、ただの学生がやっていいことではない。
霜月零、彼がやろうとしている事は『犯罪』だと遠回しに言う。
「貴方が仮に事を成したとしても、あなたは妹さんに報告すれば妹さんはあなたを拘束し捕らえる義務を課せられることでしょうね」
先ほどまでと違って少し面白くなさそうに淡々と語ってベリータルトを少し食べる。
少し味が落ちてるような気がした。
霜月 零 > 「……!」
目を見開き、拳を握りしめる。
何をしようとしているか。それを分かった上で……「脅して」来たのだ。
静かに問いかける。
「……だからと言って。止まれると思うのか?
妹を穢されて、それで止まれる兄が……いると、思うのか?」
静かな声。溢れ出そうになる激情を抑え込みながら、努めて静かに声を絞り出す。
遠条寺菖蒲 > 「それは貴方の勝手な感情です」
切り捨てる。
そんなものはただの自己満足というものだ。
そこに『正しさ』はない。
認められたいなら、それ相応の手順と理由を用意しろと冷めた表情で菖蒲は思う。
「一つ、お尋ねしますが」
それは純粋な疑問でもあり、彼に抱くこの理解し難い不快感の元の一つでもある。
「あなたは『そんな姿』で傷ついた妹さんのところにお見舞いにいつも行っているのですか?」
冷めた顔で目の前の少年を射貫くように見つめてそう菖蒲は問う。
霜月 零 > 「……!」
斬り捨てられた。否、斬り伏せられた。
己が心の中で抱えてしまっている矛盾……それを暴かれ、斬り伏せられた。そんな感覚。
「あ、う……」
返す言葉もない。普段はまだマシだが……追い込んだ後に、会いに行ったりもしている。
遠条寺菖蒲 > 「これは、私自身の経験でもありますが」
視野が狭くなっているだろう、とは予測できる。
似たような経験はある。ま、それは視野が狭いと言うよりは視界の確保が出来ていなかっただけでもあるのだが。
「親しい人、知ってる人には笑っていて欲しいものです。それが家族なら尚の事でしょうね。私の家族はこちらには居ませんので確りとしたことは言えませんが」
そこで一度区切り、少しだけ考える。
家族で親しい人はいなかったが侍女たちの中には言葉は交わせなかったが身振り手振りで遊んだ相手も少なからずいる。その人たちを思う。
「見舞いに来る家族が日に日にやつれて行く姿をみて元気になれる家族はいないのではないですか?」
そこからは自身もよく知らないから純粋な疑問として
「どうでしょう?」
と口にした。
霜月 零 > 項垂れる。ああ、これはまさしく……
「返す、言葉もない」
一切の反論の余地のない、正論だ。
だが……
「だが……じゃあ、どうすればいいんだ?
いつになったら、アイツは捕まる?処断される?
15年もの間、のうのうと放置され続けてきたのはなぜだ?
何故妹が病院で閉じ籠って、アイツが平然と夜の街を歩く?
俺はそれが許せない。俺はそれが認められない。
なら……この怒りと憎しみは、どこへやればいいんだ……?」
うめく様に紡がれる言葉。
それは怨嗟であり、慟哭であり、憤怒であった。
これは、きっと自分が言っても仕方のない事。そう言った組織を、信じるしかない事。
だが、それでも……口にせずには、いられない。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に蒼穹さんが現れました。<補足:PCNo:53/気紛れな邪神様。>
遠条寺菖蒲 > 「そんなの妹さんに直接聞きなさい」
付き合うつもりはない。
それは間違った行動だと菖蒲は断ずる。
感情的な人からすれば悪なのだから罰せられて当然と言うような人もいるかもしれない。
けれど、それによって彼の妹が更に背負うものが出来るのは用意に想像できると言えた。
「何かをされたのは貴方じゃない。
貴方は勝手に勝手な事をしようとしているだけではないんですか?
私は犯罪者やそれに関する者については詳しくはありませんから」
そこで一度区切って息を漏らす。
「強くなろうと思うのは結構でしょうし、芙蓉さんを守りたいならそうなるべきでしょうが……
あなた、一応武人なのでしょう?
そんなたった数日や数週間の付け焼き刃が達人やそれに類する相手に通じると思っているの?」
返答をまたずに続ける。
「芙蓉さんが引きこもってるなら、守ってあげて手を引いてあげるのがお兄さんのすることではないかしら?」
私には分かりませんけど、と付け加えて言う。
蒼穹 > (帰りがけの学生街。ふらりと彷徨するように冷やかし半分に寄った喫茶店にて。同席する知り合い二人が見えた。ので。お金もあんまりないけど、つい入店して。)
やっほ、芙蓉ちゃんのお兄さんはさっきぶり。
んでもって、アヤメは割とお久しぶり。
あ…えっと、かなり真面目な話してる感じかな?
(なんというか、真剣そうな表情の行き交う様子。一体何の話をしているのやら、…大方予想はつくのが何とも言えないのだが、近づくにつれて「犯罪」だとかそんな言葉が聞こえてくる。人の世には「復讐は何も生まない」なんて言葉があるらしいが、それは果たして本当だろうか?)
…えっと、御邪魔しても大丈夫な感じだったかな…?
(何処となくおずおずとした様相で、座ってもいいのかどうか、自信なさげに問ってみた。こんな馴れ馴れしい態度だが、…唐突な横槍とは、結構勇気がいる。)
霜月 零 > 「うぐ…う…!」
全て正論。無慈悲なまでの「正しさ」。
ああ、正論とは……こんなに、痛かったのか。
「分かっては、いる……分かってはいる……!」
分かっている。なのに、心が奴を捨て置けぬと騒めく。
だというのに……たったこれだけで、自分がどうすべきか、分からなくなってしまった。
霜月 零 > (蒼穹には気付いてすらいない。自分の心の中の矛盾と迷いに囚われて、俯いたまま悩みこんでしまっている)
遠条寺菖蒲 > 蒼穹に気づくと先ほどまでとは違って笑顔を向けて
「蒼穹さん、お久しぶりです。少し入院なんかもしてたので中々会う機会もなくてすみません」
と会釈とついでに頭を下げる。
それは先程と同じ少女なのかと思うほどだ。
「いえ、私はそろそろ帰ろうかと思いますので」
と微笑みかけて、正面に向き直ると真面目な顔へと一変する。
「分かっているなら、その気持ちがどういうものでどうしたいのかも芙蓉さんに一度打ち明けてちゃんと彼女の言葉を聞いてみなさいな」
とそこまで言って、
家族とはそこまで思いやるのだなと少しだけ表情が緩くなる。
「妹さんがそんなあなたの考えを聞いて芙蓉さんが止めないなら、それは仕方がないのでしょうね」
と言った。
「……はぁ。本来なら止めるべきなんでしょうけど、それをどうするかはそこにいる風紀委員さんに任せるわね」
と言ってハッチング帽をかぶる。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に神崎 聖さんが現れました。<補足:生徒会の人間。白銀の長髪に黒いリボンで止めている。真紅の瞳。制服姿。>
蒼穹 > うん、お久しぶり。あれ?入院してたの?…何かあったの?
(彼女の事情は露とも知らない、平和な学生である。)
…いや、ちょっと待とうか。この状況で私を一人置いて行くと言うのは中々酷だと思うんだ。アヤメ。
何があったんだろうね。この空間。
(知り合いが見えたので挨拶がてら、と思ったがどうにも1名何かに囚われきってしまっている様で。この重たげな空間に取り残されるのは、少しばかり気が引ける。…彼女が笑顔を向けてくれたことは最大の救いだが、それでも…重い。)
霜月 零 > 「……わかった。今度、話し合おう」
弱ったような顔で、それでもしっかりと頷く。
ひとまず、整理をつけなくては……と、思って思い出す。
「(……あれ?同じようなこと、無かったか?)」
前に訓練場で。同じように「芙蓉の気持ちを考えろ」と言われて、納得したことを思い出す。
少なくとも、復讐にしてももう少し引き気味に構える様に、と思ったつもりだったが……
「……!?」
頭痛。
そこに思考が行き着いた途端、全てを塗りつぶすように頭痛が駆け巡る。
「な、あ……!?」
あの時と、同じように。
神崎 聖 > 「おや…?」
あそこにいるのは私と同じ生徒会の人間…
名前は確か…えーっと…。
すこしふらふらしてたから名前を思い出すのに少し時間がかかったが…
遠条寺菖蒲だっけ?
そして風紀と…誰だろう?
「やぁ、ごきげんよう。」
とりあえず挨拶をしておくか。
神崎 聖 > そして…
霜月の様子を見て…
「ん?」
どうやら何か異変があったようだ。
聖自身は大して気にしてはいなかったが…
気にはなった…。
遠条寺菖蒲 > 「うーん、色々とあったのだけど……」
曖昧な笑みを浮かべて蒼穹に答えようとする。
が、
「霜月さん……?」
誰かが視界の隅で挨拶を交わしてきたような気がしたが、
それよりも突然目の前で苦しみだした男に注目する。
霜月 零 > 「い、いや、大丈夫だ。
悪い、ちょっと頭痛が……」
額を抑え、苦悶の表情を浮かべながらも応答する。
「芙蓉と、話せってことだよな。ああ、大丈夫だ。話す、話すとも」
それは、まるで自分に言い聞かせるように。
神崎 聖 > 「頭痛か…」
それにしてはただの頭痛じゃない気がするが…。
それは考え過ぎか…私の異能が反応した気がしたが。
「芙蓉…?」
では名前を思い出す、そう言えば芙蓉のお見舞いには行った…
なら…。
「君が芙蓉さんのお兄さんかな?」
私はそう尋ねる。
蒼穹 > ん、やっほー。
(誰かは知らないが、多分生徒会の誰かな気がする。多分。手を振って一応挨拶を返しておく。)
…はあ、色々ねぇ。…なんかその、皆色々ありそうだよね。
(重たい空気は、やっぱり少々苦手である。色々ありそうな菖蒲と零に視線を行き交わせて。…といっても、どうしてこうなっているのだろうか。)
霜月 零 > 「アンタは、芙蓉の知り合いか……?」
聖に尋ねる。表情は苦悶のまま。
「ああ……俺は、芙蓉の兄だ……妹が世話になってるなら、すまない……」
遠条寺菖蒲 > 大丈夫だろうか?
本人としては大丈夫なのだろうが。
「……話して彼女の考えも聞いてみなさいと言うことです」
そう確認させるためいうが不安はなぜか残る。
遠条寺菖蒲 > 「蒼穹さんほど中々いわくのありそうなことではないですよ」
と少し意地悪く言い返す。
以前ならそんな風に言うこともなかっただろう
神崎 聖
> 蒼穹にあいさつされて…
「まぁいろいろある物だよ。」
聖自身もいろいろありそうだが、それを知る物はいない。
零に言われて…
「ああ、お見舞いに行ってたものでね。
あの子は結構心がしっかりしててよかったよ。
『芙蓉は、何度でも咲くわ。咲かせて見せる』
とか言ってたしね。」
言われた事を思い出してそれを言う。
霜月 零 > 「分かってる……芙蓉の意志が、大事だからな……!
すまん、世話になった……」
自身に植え付ける様に繰り返しながら、頭を下げる。
そのまま、聖の言葉を聞けば
「はっ……強気な、アイツらしいな……」
小さく笑う。少し、頭痛も収まってきたようだ。
神崎 聖 > 「菖蒲さんだっけ?まぁ…いろいろあったそうだね…。
私がちょっとうろついてるうちにね…。」
あえて深くは言わない。言ってしまったらどうなるか楽しみでもあるが
今はその時ではない。すこしとある人物の事件があったらしいが…。
「ところで、私が誰かわかるかな?」
まぁ同じ生徒会の人間だし分かるだろう。
遠条寺菖蒲 > 声をかけられてようやくその存在を意識する。
少し首を傾げて首元に手を当てつつ僅かに思考し答える。
「えっと、生徒会の神埼 聖さんでしたか?」
確か、多分と思考内で思いつつ、少し記憶に薄いが記憶してないわけではなかった。
先程霜月に所属は秘密と言った手前『同じ生徒会の』とは言わない。
蒼穹 > いや、私って普通の乙女なんだけど。
…え?…そう、だよね…?
(何だか冗談っぽいけれど、本人としてはあんまり曰くがないとか勝手に思っている様で、きょとんとしていた。)
…取り敢えず、アヤメも大変だった事は察するよ。
こう言う物騒な学園だしね、大方変な事に巻き込まれたんでしょ。
(カマかけ半分の憶測だったが。病院送りと言う事は多分そういう事だろう。)
…んまぁ、色々ある人が集まってるような場所だしね。
(何か釈然としないが、そういう事なんだろう。彼女がどういった人かは知らないが。)
…ふむ。
(いつ気付くか、と零の様相を二度見して伺う。大分と、沈みこんでいるようだが、そろそろ気付いてもいいのではなかろうか?)
霜月 零 > 「…ん?あ、ああ、すまん…昨日は、世話になった」
幾分か、楽になったのか。蒼穹に対しても会釈する。
「ところで誰か……メモ、持ってねぇか?」
軽く頭を抑えながら、唐突にそんなことを聞き始める。
神崎 聖 > 「その通り、聖だよ。」
やっぱり知っていたか。
私の過去までは知らないだろう…。
いや知らなくていい。
「しかし集まっていたようだが…。」
そして蒼穹を見て
「いや、普通じゃないと思うよ?」
笑顔でさらりという。
「しかし大変な事が多…
おっとメモだね。」
懐からメモを取り出し、零にメモを渡す。
蒼穹 > 漸く気付いたかこの。
(冗談交じりに頬膨らませて。やぁやぁと手を振ってみる。)
ん?…紙ぃ?ほれ、ルーズリーフ。
(はらりと、一枚。白い正方形の紙を出したが、少し遅かったろうか。)
はいはい、普通じゃないだろうさ。
(これに関しては流した。普通でなくて当たり前なのだから、アピールと言うのもどういう物だろうか。)
霜月 零 > 「ああ、悪い」
受け取って、さらさらとメモに文章を書く。
『芙蓉の見舞いに行ったとき、復讐について芙蓉の意見をしっかり聞くこと』と。
「……多分、これでいい」
遠条寺菖蒲 > メモする様子を見守り、
なんとなく後日芙蓉さんのところに行って今日のことを謝ろうと考える。
「お兄ちゃんらしくする兄なら『しっかり』とした方がいいですからね……」
とそのメモした姿に対していつの間にか言葉を零していた。
蒼穹さんの答えに苦笑しつつも
視線は聖へと
「恐らく先輩でしょうか?詳しい学年などは把握してなくて申し訳ないのですが
今日はそろそろお暇させていただこうと思っておりましたので、お茶などは機会があればまた後日にでも」
と軽く頭を下げる。
神崎 聖 > メモを描いたのを見て…
「まぁ気をつけなよ。力とは恐ろしいものだよ。
本人に余る程の力を手に入れることによって
人は変わってしまうからね。」
そう言っておく…。
神崎 聖 > 「ふむ」
菖蒲にそう言われて
「そうだね。先輩といったところかな?
また機会があれば君とゆっくり話をしてみたいね。」
そう言ってみる。
霜月 零 > 「すまん、足止めしちまったようだな」
菖蒲に頭を下げる。急なこととは言え、帰りかけの人を引き留める形になってしまった。
「後……ありがとう。何か、大事なことを忘れていた気がする」
その言葉は、純粋な感謝。
もう一度、深々と頭を下げた。
遠条寺菖蒲 > 「その機会があれば、いずれ」
と社交辞令的に聖に返す。
「感謝するかどうかは、答えが決まってからにして下さい。
最悪、余計なお世話になる可能性もある訳ですから……」
と苦笑する。
そうならなければいいとは思う。
「それでは、お先に失礼します。
霜月さんはなんだか好き勝手言ってしまってすみません。妹さんの気持ちが少しも分からない訳でもないのでつい」
と笑って、会計をカードで支払い店を後にする。その際に今までの注文分の霜月の分も払われているのは勝手なことを言いまくったささやかな謝罪でもあった。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から遠条寺菖蒲さんが去りました。<補足:ハッチング帽にポニーテ―ルの黒髪で蒼い瞳の明るめの茶色でまとめた落ち着いた色合いの服の少女。左肩に小太刀ほどの肩袋を背負っている>
蒼穹 > ん、どうにも。
冷やかし半分の横槍は禁物って事かな。お金持ってきたらよかった。
妹さんと良くしてやったらいいんじゃない?
…って事はアヤメから伝えられてるのかな。じゃあもう私からいうことは無いね。
んじゃ、御先に御疲れ様ー。
(大方、後付して彼に言いたいことやら、社会的に正しいことなんかは伝えられている様で。であれば、もう重要な用はない。ついでにいえば今金もない。故に何も注文していなし、店員の目が痛いので、気まずそうに後ろ手を振りながらそそくさと店員の視線を掻い潜る様に何処かへ行った。―――それに、店内で立ちっぱなしと言うのも、頂けないだろうから。)
ご案内:「カフェテラス「橘」」から蒼穹さんが去りました。<補足:PCNo:53/気紛れな邪神様。>
神崎 聖 > 蒼穹を見送って
「金か…私が別に出してやってもよかったんだけどね…」
しかし言いたい事を言ってくれたようだ。菖蒲は…。
「まぁ菖蒲さんが言ったように私は生徒会の人間だよ。」
霜月 零 > 「一度、話し合うさ。アイツが主体で、あるべきだしな」
しっかりと頷く、その上で、蒼穹には
「あー……すまんかった。また、頼むわ」
気まずそうに頭を下げる。
聖には……
「生徒会か……正直、あそこも大概得体が知れん」
失礼なことをボヤいた。
神崎 聖
> 「ははは、得体が知れなくて正解かも知れんね。」
実際私自身が得体のしれない存在かもしれないしね。
「ところで頭痛は収まったかね?」
とりあえず軽く聞いておこう。
霜月 零 > 「あー……マシにはなったな」
まだ少し痛むが……とボヤきながら
「しかし、なんでその生徒会役員が、妹の事を?」
何か特別に縁でもあったのか?と問い掛ける。
神崎 聖 > 「まぁ、私の気まぐれかな?
おかげで青春してるのみられたしね。
こうただの気まぐれから得られるものもあるのでね。」
満くんだっけ?たしかいい感じだったよな?
芙蓉さんに口外無用と言われてるが…
兄ぐらいならいいよね?とすこし意地悪に考えてみる。
そしてメモを取り出して…
なにかをカリカリ書いている…。
『好きな人が出来たみたいよ?
口外無用と言われたけど、はぐらかれされるだろうし
兄である君には知っておいた方がいいだろうしね。』
そうと…さてこれを異能でこっそり零のポケットにでも
入れておくか?
霜月 零 > 「あ、青春?病院の、個室の中でか?」
首を傾げる。はて、そんなところで、何か青春っぽいことが起こりうるのか。
分からん、と言った風情で腕組みしながら考え込んでいる。
神崎 聖 > 「そうだね。意外と変った事もある物だよ。」
そしてさらにメモをもう一つ書いておく。
『もとはキレる人物でも
力に飲まれれば…人格が壊れたりするからね。
本人に余る程の力を手に入れることによって
人は変わってしまうからね。
力とは恐ろしいものだよ。
得る者よりも失う者が多い事があるし。
逆にその力によって救われた事もあるのも事実だ。
君が壊れたりしないように祈るよ。
芙蓉さんが悲しんでしまうからね。 神崎聖』
これでよし…。
「まぁ後に本人から聞いてみればいいんじゃないかな?
はぐらかされるかもしれんがね。」
霜月 零 > 「あ、ああ……今度、ついでに聞いておくか」
よくわからんなあ、と言う表情のままで、自分のメモにサラサラと書き加えていく。
「まあ、あまり期待はせずに……だな」
神崎 聖 > 「はは…。」
まぁ答えをこっそり仕込むけどね。
「えーっと後は何かあったかな?」
そういえば落第街の蕎麦屋…
あの事件でも言ってみるか。
「そういえば噂になってるけど君は御存じかね?
落第街の蕎麦屋で殺人事件があってね。」
犯人は分かっている。
目の前の人物はこの噂はどうだろうか?
霜月 零 > 「……物騒だな」
目が細くなる。もしや、奴ではないか?と疑問が浮かぶ。
「聞いたことはないが……情報はあるのか?」
神崎 聖 > 「あるよ…。知っているかな?
【ロストサイン】」
2年前に壊滅したはずだが…
残党などはまだいるようで…
私もその一人だが…。
「ロストサインの"殺刃鬼"がやったって噂だよ。」
まぁ実際に現場を見に行って確信したがね。
霜月 零 > 「……!」
名前の噂だけは聞いたことがある。詳しい情報は知らないが……ヤバい、と言う事は明確だ。
だが。
「……そうか。気を付けねぇとな」
反応は、平坦だ。
神崎 聖 > 「まぁ気を付けてな。」
さて…あとはこれぐらいは伝えたし…。
「私はそろそろ行こうと思うけど…
名前を聞いておこうかな?」
名前を聞いたかな?はてさて…。
霜月 零 > 「あー……」
そう言えば、言ってなかったような。
「零(れい)。霜月零だ」
神崎 聖 > 「零くんね。」
よし覚えた。
「では私は行こうかな…。」
そういって貴方の横を通り…
[自然に]2つのメモをあなたのポケットに入れるでしょうか。
「ふふふ、また会えたらよろしく頼むよ。」
聖はそう言って去っていく。
去って行ったときにポケットに奇妙な違和感を感じるはず。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から神崎 聖さんが去りました。<補足:生徒会の人間。白銀の長髪に黒いリボンで止めている。真紅の瞳。制服姿。>
霜月 零 > 「ああ、またな……」
と、見送った途端、ポケットに違和感。
「ん……?」
首を傾げながらポケットをまさぐると、メモ用紙が。
「あん?なんだこりゃ……!?」
自分に対する忠告は、素直に受け取る。
が、その前の文章。
霜月 零 > 「あ、アイツに好きな人……!?病院内で何があった……!?」
わなわなと震えながら困惑する。病院内で、本当に何があった。
「……今度、確認すっか」
これは問い質さねばなるまい、と言う謎の義務感を噛み締め、その場を立ち去る。
取り敢えず……見舞いに、行こう。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から霜月 零さんが去りました。<補足:太刀一本、小太刀二本の三本の刀を持った剣士。目が疲れている。>