2015/06/25 - 20:12~20:31 のログ
ご案内:「打ち捨てられた祠」に畝傍・クリスタ・ステンデルさんが現れました。<補足:短いブロンドの髪と赤い瞳、オレンジ色のボディスーツ姿。狙撃銃を携帯>
畝傍・クリスタ・ステンデル > 橙色のボディスーツに身を包んだ少女――畝傍はまたしても、この祠を訪れていた。
今回の目的は、彼女のただ一人の友人との待ち合わせではない。
その友人にして、指名手配犯――石蒜を追っている風紀委員に出会え次第提供するための資料として、この祠の写真を撮っておくことだった。
畝傍は携帯端末を取り出し、まずは祠の柱にある「鳴羅 火 怖」の文字を撮影する。
その後祠の中に立ち入り、翼と燃えるような三眼、三本の脚を持つ禍々しい神像を写真に収めた後、畝傍は一人考える。
「……ボクがいなくなったら、シーシュアンは……」
自らの身を投げ出して『生きている炎』を呼び出すことが、本当に石蒜にとっての幸福なのであろうか?
畝傍の決意は、常世公園で出会ったあの忍者の少年の言葉によって、次第に揺らぎ始めていた。
畝傍・クリスタ・ステンデル > 『生きている炎』を呼び出す呪文はすでに手に入れた。しかし、それはあくまで最後の手段だ。
今はできる限りのことをするしかない。風紀委員からも、かつての石蒜――『サヤ』の情報を聞き出してみる必要がある。
そして、今しがた撮った写真を提供する。それが今の自分にできることだと、畝傍は考えていた。
畝傍・クリスタ・ステンデル > 例えそれが、ただ一人の親友を裏切るに等しい行為だとしても、畝傍にそれをしないという選択肢はなかった。
彼女をこのままにしていては、いずれ取り返しのつかないことになってしまうかもしれない。
畝傍にとって考えうる最悪の結末だけは、絶対に――避けねばならなかった。
「……ごめんね。シーシュアン」
畝傍は自らの他に誰もいない祠で人知れず涙を零し、拳を握り締め、呟く。
畝傍・クリスタ・ステンデル > 「ボクは……」
それ以上、言葉は続かなかった。
涙で視界はぼやけ、ただただ息が詰まりそうになるばかりであった。
畝傍は俯いたまま重い足取りで祠を後にし、『サヤ』を知る風紀委員を探しに向かった――
ご案内:「打ち捨てられた祠」から畝傍・クリスタ・ステンデルさんが去りました。<補足:短いブロンドの髪と赤い瞳、オレンジ色のボディスーツ姿。狙撃銃を携帯>