ご案内:「異邦人街大通り/商店街」に
畝傍・クリスタ・ステンデルさんが現れました。<補足:短いブロンドの髪と赤い瞳、オレンジ色のボディスーツ姿。狙撃銃を携帯>
白崎玲刃 >
ああ、ありがたく買わせていただくとしよう。
【それで買うのか?と問う店主に、
玲刃は、頷き。代金を払う。
店主は、代金を受け取ると、
まるでこうなる事がわかっていたかの様な笑みを浮かべならがら玲刃に
ミスリル銀糸製のフックロープを手渡した。】
………良い買い物であった。
また、機会があれば来させてもらうとしよう。
【礼を言い。
別れの挨拶を言いながら、背を向けて店を出て行く玲刃の背に向けて店主は言葉を残す。
良い買い物をしたねと
きっと、そのロープは役に立つだろうと声をかけた
その表情はまるで未来を見通してでもいるかの様なものであった。
そして、また運命の混じり合う時におのずと足を運ぶだろうさと
店主は意味深な表情で呟いたのであった。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
両手で狙撃銃を抱え、橙色のボディスーツに身を包んだブロンドの髪の少女――畝傍は、異邦人街の道を重たい足取りで歩く。
探さねば。かつての彼女――『サヤ』だった頃の石蒜を知る人物を。そして伝えねば、自分の知り得ていることを。
しかし、誰が『サヤ』を知っているかなど皆目見当がつかない。
風紀委員も見つからず、畝傍は途方に暮れていた。
そうして、畝傍の歩く道のりは異邦人街大通りの商店街に差しかかる。
そこで、買い物を終えて怪しげな雑貨屋の店舗から出てくる、緑がかった黒髪の男子生徒を見かけた。
「…………あっ」
声をかけようとして、うまく言葉が出ないでいる。
白崎玲刃 >
ふむ………?
【自分へと向けて何か呟かれた声を聞き、
その声の方向へと玲刃は意識を向ける】
何か依頼でも…?
【その少女は知り合いでは無かった為、
彼をなんでも屋と調べて、依頼に尋ねた人物かと思い声をかける。
その少女が、サヤについて調べている人物とは見当もついていない様であった。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
「あ……はじめまして。ボクはウネビ。畝傍・クリスタ・ステンデル」
男子生徒に声をかけられ、どうにか名を名乗ることだけはできた。
若干どう話していいか戸惑いつつも、畝傍は続ける。
「いらい……って、言っていいのかな。ボクのトモダチのことなんだけど。おにーさん、聞いてくれる……?」
畝傍の精神は肉体に輪をかけて幼い。見知らぬ若い男性はたいてい「お兄さん」だ。
白崎玲刃 >
ふむ……ウネビか。
名乗られた以上はこちらも名乗らなくてはいけないな。
俺は、白崎玲刃だ。
【いきなり名を名乗られ少し驚きながらも、
玲刃も自身の名を名乗る。】
ふむ……友達か。聞かせてもらおう。
【殺しの依頼が多い様に思える玲刃であるが、
玲刃は一応多種多様な種類の依頼を請け負う。
友達の事と、聞き。
余程の事が無い限りの依頼であれば請け負うかと思考しながら、
畝傍に聞くと返した。
ちなみに玲刃は畝傍が言う、友達がサヤの事だとは全く予想も出来ていない様であった。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
「ありがと、レイハ」
眼前の少年――白崎玲刃に微笑み、まずは話を聞いてくれることへの礼を述べ。
「ボクのトモダチ……シーシュアンのことなんだけどね」
ただ一人の友人――石蒜に関して、詳しく話す。
「シーシュアンは、『ご主人さま』ってよんでるヒトのコトがだいすきで……だから、『ご主人さま』によろこんでもらおうとしてるんだって。でも」
以前石蒜自身の口から語られた事も、包み隠さず白崎に伝える。
「シーシュアンの『ご主人さま』は……むかしこのへんにいたっていう、わるい神さまかもしれなくて……それでね。シーシュアンは、いまのシーシュアンになるまえ、『サヤ』だったらしいんだ。ソースケっていう、ニンジャのヒトからきいた。ボクは『サヤ』のことがしりたいんだ」
忍者の少年――風間蒼介。彼もまた、『サヤ』を知る人物の一人だった。
先日、畝傍は常世公園にて風間と出会い、『サヤ』に関する情報交換を行っていたのだ。
白崎玲刃 >
シュージュアン…?………ご主人様……
【シューシャンという存在が誰なのか知らない玲刃は、
ご主人様と聞きながら、どんな関係なんだそれはと心の中で呟きながら苦笑いする。
しかし】
……サヤ!?
【元はサヤだたと聞き、
玲刃は驚愕する。
そして、まさか自分の知るサヤと同一人物では無いよな……?と
同一人物だとして、ご主人さまって何があったんだ?と思いながらも目の前の少女に問う】
サヤって、まさか、そのシューシュアンって子は、
黒髪の、巫女装束みたいなのを着た、折れた刀を持った子ではないよな…?
【畝傍に対して、自身の知る、サヤの特徴を告げながらまさか同一人物ではないよな?と引き攣った笑いを浮かべながら問う。
玲刃は、あの戦闘でサヤの刀を折り、その剣先を所持している為、
サヤの刀は折れたままだと思っているようだ。
そして、シューシュアンのご主人様が悪い神様かもしれないという言葉も気になりつつも、
サヤの名前を聞いた時の驚きですっかり問うのを忘れてしまっているようである。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
畝傍は真剣な面持ちで、白崎の問いに応える。
「そうだよ。シーシュアンはくろい髪で、巫女さんみたいな服。刀は……ボクが見たときは、おれてなかったとおもう。でも」
黒髪、巫女装束、刀。白崎の口から語られた『サヤ』の特徴は、畝傍の知る石蒜の特徴と一致する。
畝傍の中に確信が生じていた。やはりそうなのだ――石蒜は。彼女は!
「やっぱり!……やっぱり、シーシュアンはサヤなんだ!サヤなんだよ!」
はっきりと大きな声で、その確信を証明せんとするかのように、畝傍は叫ぶ。
白崎玲刃 >
ふむ………サヤ、か?
いや、しかし、刀が折れていないのは何故だ…?
それに、名前まで変えているとは……
【畝傍の言葉を聞きながら、向うがサヤだと確信している様子から、
やはりサヤなのか?と思い始める玲刃、
しかし、どうにも腑に落ちないような表情で玲刃は呟きながら考える。
あの戦いの後、何があったのかと、あの戦いで取った手段は良く無いものであったのか?と】
ああ、一つ、聞きたいのだが、そのシューシュアンとやらはどのような様子であった?
【そうして、考えながら、畝傍に真剣な表情で問う。
石蒜はどのような様子であったのかと、それによりサヤの身に何が起こったのか知ろうと考え問うたのであった。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
「シーシュアンはね、じぶんのコト……狂ってるって。『ご主人様』にゆがめてもらったんだ、って。ボクもさいしょ、シーシュアンからおなじニオイがしたから。だから、トモダチになった」
畝傍は過去に起こった出来事の影響で、精神に破綻をきたしている部分がある。そして、彼女には自分と同じような存在、すなわち狂人の『ニオイ』を、何となく察することができたのだ。
故に、畝傍と石蒜は『トモダチ』になることができた。今日まで共にいることができた。だが。
「……でもね。シーシュアン……こんなことも、いってたよ。おもいだした。シーシュアン、ご主人さまに喜んでもらうために、もっと狂って、ゆがみたいって。それって……なんか、ちがうかもって、おもったんだ」
石蒜と出会ったばかりの畝傍は、彼女のその言葉を何の疑問も持たず受け入れていた。
しかし。その思いすら石蒜の――否、サヤの意思ではなく、『ご主人様』によって後天的に植えつけられたものだったとしたら?畝傍は訝しんだ。
白崎玲刃 >
狂ってる……か。
いや、あれは狂ってるというよりは、刀に振り回されているだし、違うな…
【狂っていると聞き、以前戦闘した状態の事かと思ったものの、
あれは違うだろうと玲刃は呟いて首を振った。】
ふむ……ご主人さまの為に…か。
そのご主人様とはどのような奴なのだろうな…
【ご主人さまとやらの為に、サヤが歪んだと聞き、
玲刃はそのご主人様とやらがどのような人物かと、眉を顰めながら倒すべき相手か吟味するような表情で問うた。】
あと付け加えて、俺が知ってるサヤについて言うなら、
最初に遭った時は、全く狂ってなんかいなくて、大人しい少女だったぞ。
ただ、彼女が元に住んでいた世界と、この世界との違いに少し悩んでるみたいではあったがな。
【畝傍は、元のサヤの状態を知らないのかもしれないと推測し、
玲刃は、サヤに最初にあった時の事を話した。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
「そう……なんだ。シーシュアンは、きっとじぶんはよくないものなんだ、って……いってたけど」
かつてのサヤは、石蒜の狂気とは無縁の少女だった、らしい。
すると、やはり――?考えを巡らせつつ、畝傍はさらに付け加える。
「それでね、さっきのことなんだけど。シーシュアンが『ご主人さま』かもしれない、っていってたのが――鳴羅門火手怖<なるらとほてふ>っていう、悪い神さまなんだ。これ、みて」
畝傍は端末を操作し、この異邦人街の片隅にある、鳴羅門火手怖神への信仰を示す祠の柱に記された文字と、祠の中に収められた神像の画像を映しだした上で、白崎に見せた。
「ボクとシーシュアンは、この祠に行ったんだ。そこで、シーシュアンがボクに話してくれたんだよ」
狂人の戯言と思われても仕方がない。しかし、畝傍の表情はどこまでも真剣だった。
白崎玲刃 >
鳴羅門火手怖……なるらとほてふ……まさかな……
【なるらとほてふという言葉の発音に、以前図書館で読んだ事のある、
クトゥルフ神話に関する本を思い出しながら、
とうとうヤバイ相手なのではないかと推測し、冷汗をかく。
そして、祠の写真を見ながら、いつか調査するべきかと考えた。】
ふむ……シューシュアンと話したか。
お前は、今のサヤと親しい様だな…
ならば、これはお前に預けるべきかもな。
【サヤと親しげな少女の様子を見て、
玲刃はあの戦闘で余計な事をしたかもしれない自分よりも、
目の前の少女の方がサヤを救えるかもしれないと思い収納の魔術を発動すると、
以前サヤとの戦闘で、折った剣先を取り出し、
真剣な表情で畝傍に渡そうとする】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
「これは……?サヤのものなの?」
折れた剣先を見据え、畝傍は問いかけつつ。
「……ありがと。これ、だいじにする」
それを受け取ることにした。
畝傍が頭についたヘッドギアに指で触れると、水色の発光部分がごくわずかな時間強く光り、頭上に円形のポータルが展開する。
畝傍のヘッドギアは彼女の母国の科学技術で開発され、どこに居てもワンタッチで収納用ポータルを展開することが可能な優れ物だ。
受け取った剣先の欠片をそこに収め、再びヘッドギアを操作しポータルを閉じた。
白崎玲刃 >
ああ、サヤのものだ。
サヤの事をよろしくな。
【畝傍が剣先を受け取った事を確認して、
玲刃は、自身も様々な依頼を抱えている為、
サヤに関連する事のみにかかずらう訳にも以下ないだろうと思い、
今のサヤと親しいと思われる目の前の少女にサヤの事を託した。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
「レイハ……ほんとに、ありがと。サヤのことは……まかせて」
微笑み、さらにもう一つ、畝傍にとっては大事なことを思い出す。
「そうだ、お代。お代、いくら?おかねなら、ある」
依頼を受けてくれた者にはクライアントとして相応の報酬を支払わねばならない。
畝傍自身も各方面からの『狩り』の依頼をこなし、相応の報酬を受け取ることで生きてきた者であるため、そこには敏感なのだ。
白崎玲刃 >
ああ、お代か……いや、情報を提供したくらいだしな…。
俺も相応の情報を得た訳だしそうだな…
【自身がさほど相手に提供出来た事が少ないと感じた玲刃は、
お代を貰う事に躊躇い、顔をしかめる
しかし、目の前の少女の様子を見て、自身と似た生業のものであると察し
お代を求めねば納得しないだろうなと考え、玲刃はどうするかと考えた。】
そうだな…お代としてだが。代金の代わりにそちらに依頼を頼んでも構わないか?
何、サヤについて気に掛けてやってくれってだけの依頼だ。
【そして、代金の代わりに依頼として、サヤの事を頼むという事を冗談めいた笑いを浮かべながら言った。】
畝傍・クリスタ・ステンデル >
畝傍は白崎の笑みに応え、彼に約束する。
「うん、わかった。ボク、サヤと会ったら話してみるよ。レイハにもらったあれも、見せてみる。そうしたら、もとのサヤにもどってくれるかもしれないもの」
その顔には満面の笑顔が浮かんでいた。
そして、開いた両腕で再び狙撃銃を抱え直し。
「じゃーね、レイハ」
白崎に背を向けつつ別れを告げ、少女はいずこかへと去って行った――
白崎玲刃 >
ああ、じゃあな。畝傍。
【去ってゆく、畝傍に別れの挨拶を言って、
その背へと向けて手を振った。】
【そして、
玲刃も、いつもの情報収集をする為に、
落第街へと歩いて行くのであった。】
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」から
畝傍・クリスタ・ステンデルさんが去りました。<補足:短いブロンドの髪と赤い瞳、オレンジ色のボディスーツ姿。狙撃銃を携帯>
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」から
白崎玲刃さんが去りました。<補足:自由人な、なんでも屋。>