2015/06/10 - 22:18~23:29 のログ
ご案内:「ラナウェイ」に五代 基一郎さんが現れました。<補足:食事中>
五代 基一郎 > ここは所謂サブマリンタイプのサンドイッチ店である。
その中でも特殊なスイーツメニューであるストロベリー・アイストーストがやってきた。
ストロベリーソースがふんだんにかけられ真っ赤になったトーストに、円形状にデカデカと盛られたアイス。
その外観や質量から注文するものが多かったものの、その作業の量や半斤使うトーストの在庫の問題があり
販売開始してから瞬く間に没企画になり伝説と呼ばれていたその商品。
生産ラインや店舗管理を整えたのか、今年のこの時期からついに時期限定で販売を再開した。
宣伝のフレーズはそのまんま”復活の時”
五代 基一郎 > そんなことはいい、とばかりに苛立つ内心が食事に対する欲求を阻んでくる。
ざわつく心が顔に出てないのがまだ許容できる範囲か。気のない返事は店員に返された。
最悪のタイミングだった。
昨日決めてからこのタイミング。
朝方に緋蜂に直接連絡を試みようと職員寮を訪れれば不在。
神道祭祀の講義記録から質問をという一応の要件を建前に都合をつけさせようと思ったが
最悪のタイミングでコトは起きた。
五代 基一郎 > 事の次第を遠巻きに聞き、直接連絡を付けようとコールすれば別の人間が出た。
目覚め次第連絡をと取り付けたが容態は重い……全治二週間。
最も緋蜂であるならそれより早く目覚めるだろうが。
昨晩の沿岸部で遠巻きにも目撃された戦闘。
緋蜂が主導したかはさておき、彼女らと元ロストサインのマスタークラス……ザデルハイメスとの戦闘。
結果の詳細は後になるだろうが、今一番話を聞きたい相手に加え
今力になって欲しい相手がこの今に潰された。
先のコトが終わった次第に続けてコレだ。不機嫌にもなる。
五代 基一郎 > 戦闘のアレがどうかというものはさておき。ハッキリ言えばロストサインはもう壊滅した組織なのだ。
統率されている組織ほど恐ろしいものはないが、ようは個性的な社会に適合できない連中の集まりで、かつマスタークラスと呼ばれるものなら頭のネジが元々考慮せず設計されたのようなヤツらだ。
二年前の戦いで判明次第、頭の周りそうなのは必ず滅ぼす方針であったのが幸いしたのもあるが。
今も残る余波や残党は確かにいるが、形骸化したものに縋っているだけに過ぎない。
もっとハッキリ言えば、ただの強い個人になったわけである。
最もその”強い”の程度は寄りけりだろうが。
一対一でも軍隊引き連れようが各個撃破可能であるのだから、各個撃破で跡形もなく消して行けばいいだけの話である。
故に特にイラだつ話でもないのだが、こうして何か動こうとした矢先に出鼻をくじかれるのはどうも好きではない。
だが癪に障るものは障るもので、頭のおかしい連中に好き勝手されるのは中々以上にクるものがある。
それが自分の無力と非力を自覚させられるものであるのがわかっているからもあるが。
五代 基一郎 > 祭りの終わりを感じて出始めたのか、ここ連日の元ロストサインの目撃情報が増えてきたのも癪に障る。
仕事上がりに居酒屋寄るかのような気軽さで出てくる。
指揮どうこうより見かけ次第二度と娑婆世界に出現できないようにするべきだった、と毒づきたくなる。
過去どうこうはできないが、そう思いたくなるのも人間故に無理もない。
頭で言葉にし自身を宥めすかしながら、トーストにナイフを入れて切っては口に入れていく。
甘い、虫歯になりそうだ。こんなもの毎日食っていたら……
アイスがまた溶けはじめて水たまりを付けていく。
ストロベリーソースを上から白で流していくその様は白旗のようだった。
とにかく二つある選択肢のうち、一つは後回しになったわけである。
故にあと一つ、残った方をと思うが……さて捕まるだろうか。
特徴的な人間でアンダーグラウンドの住人のような彼だ。学生街や学園周辺を除いた場所を探せばよいだろうが。
それでも捕まりにくいのはわかりきったことだった。
五代 基一郎 > とにかく一緒くたにしてはいけない。
人間には出来ること、出来ないことがある。BBSの書き込みを見てここ連日まだ別の騒動が並行して起きていることに頭を抱えたくなるが
別の風紀だってこの学園にはいるし、そもそもその他に所属する風紀のほうがよっぽど真面目だ。
彼らに期待する他ないし、助力できることなら影ながら助力すればいい。
自分の出来ること、出来ないことを素早く見分けてこそ
状況に対しての選択肢は生まれる。
今自分の出来ること、するべきこと、しなければならないことはなにか。
それらを整理しながら、もくもくとトーストを切り分けては口に入れていく。
アイスコーヒーを口に含みまた甘さを流す。
正直もう二度と食わないだろう、このスイーツとやらは。
五代 基一郎 > 思考を続けることは自らを全てから外に見ることができる。
どこぞの誰かとは違うのだろうが、これが一番落ち着くのだ。
とは言っても正直飯に集中したいところなのだが、それでも半分味わいつつとなるのがまた悲しいところでもある。
中々に飯の時間を自己内在の時間を考えれば、ゆっくりと取れることは少ない。
考えながら何かを食う、というのはあまりに食事という楽しみから外れている。
それだけで食事と言う時間の価値は下がってしまうのだが仕方ないものは仕方ない。
誰かより先手を打つならば、誰かよりも先を考えなければいけない。つまり誰かよりも多くの事を考えなければいけない。
だが時間は限られている。想定されたその”誰か”を追うならば限られた時間の中で起きた出来事をあぁだこうだ言うなどその”誰か”に有利に運ばせるものでしかない。
状況を追うならば、距離を詰めていくしかない。だが距離を開けられればもう追いつくことはできないのだ。
だからこそ常に動き続けなければならないし、常に考え続けなければならない。
またこれがクセものて、動くことこそ良策ではないことだ。
動くことにより生まれる波紋、影響力は確かにある。
相手のそのそれらを見定めるのはさておきである。
水場から音を立てて出てきて、足跡をつけるソレを見つけるために
水場に音を立てて歩み寄り、棒で音を出しておびき出すなど持っての他だ。
音を立てて水面を見ている間に逃げられるか、最悪後ろから首を取られる。
五代 基一郎 > その”誰か”が何者か。何を目的としているかはわからないし
何に関わっているかもわからない。
つまるところ今考えていることなど、幼稚な企み。机上のままごとなのである。
実態のないものに対してあぁだこうだ言うこと程、無能さを露呈する愚かな行為はない。
故に知る必要がある。それが欠片であっても。
そこから見えるだろうこと、何かが見えることに望みを託して。
最後のトースト一切れを口にし、フォークを置いた。
アイスコーヒーを流し込んだのもあり腹は些か苦しいが……足を動かそうという気にはなってきた。
伝票が挟まったクリップボードを手に、会計に向かい
支払いを済ませれば湿度と風が混ざる季節の中に戻っていった……
ご案内:「ラナウェイ」から五代 基一郎さんが去りました。<補足:食事中>