2015/06/19 - 14:12~02:18 のログ
ご案内:「落第街大通り」に五代 基一郎さんが現れました。<補足:食事中>
五代 基一郎 > 「一度死んで蘇った、ね……あぁコロッケ追加。え?やだよ俺管轄外」
屋台の雑な蕎麦屋の店主に目もくれず丼で催促しつつ
ゴシップ雑誌をめくりながら食事を続ける。
最近また治安がどうのと来るたびに嘆かれ、学生が最近面白半分で来始めていることもぼやかれた。
「そんなこと言われてもさぁ……」
丼のコロッケを崩しながら考える。
今落第街を騒がせる話。最もそれらは管轄外なので触ることはないが。
五代 基一郎 > 「えぇ……ザンバラ髪の、公安の。あぁアイツもう公安じゃないから遊ばれてるんだろ……」
例の第二特別教室の代理と呼ばれた人間が除籍されたのは聞いた。
その空席に誰が納まったのも聞いている。
それらの問題については思う所がなかったわけではないが、今更言っても仕方がない。
「その放火魔もすぐ収拾つくでしょ。」
クロノス。大体のことは聞いていたしまぁそう長くはないと
思っていたら案の定の代理昇格であるから飛ぶのが近いなど察せられる。
哀れなもんだ。
呑気なもんだ、とボヤく店主を見もせずにまた蕎麦を啜る。
ジャガイモのみのコロッケではなくコーンやらミックスベジタブルが入っているのがまたジャンクフードである。
五代 基一郎 > 「自然淘汰ってわけじゃないけど。武勇を争う戦国の世じゃないし、適当なところで決着がつくさ。」
その間にどうこうされたんじゃたまったものじゃない。
そう嘆く店主にまぁまぁ卵追加でと丼だけ差し出してまた催促する。
楽観的と言われれば楽観的だろうが深刻に考えても仕方がない。
今出来ることや状況を精査できなければ移り変わる風景に流されるだけだ。
自分自身目を回していることにも気づかず流されていくだけ。
俺もだが例の件については別のものを否支中も現状探っている。
二者ともある程度目立つ要因を持つがそれでも出来うる限りのことはしている。
近づいているか、距離を詰めているか。それとも放されているか。
卵を丼の中でかき混ぜながら考える。
五代 基一郎 > 「こんなこというのもだけど、まぁこれがここの日常だろうなぁ」
そうだけどさ、と溜め息をつく店主に代金を払い立ち上がる。
そろそろ時間だ。
「じゃ、また来るよ。それまで元気でな」
シャレにならないよ、と後ろから声を掛けられながら屋台を後にした。
待ち合わせの時間は近い。
五代 基一郎 > ◇落第街 地下賭博場 黄泉比良坂
屈強な男達が守る入口をパスして階段を下りていく。
薄暗い照明が明滅する階段通路を下りて行けば、落第街でもいくつかある地下賭博場が見えてくる。
地上の雑多な喧噪とは違い、吸い上げられた金による黄泉の国のような世界。
そこに吸い込まれ出ることも敵わなくなった者からみれば死者の国。
生きる者は引き返せ、とも取れる世界があった。
こうした場所は少なくない。といっても多くはない。
存在自体はそれなりに在るのだ。
五代 基一郎 > しかしそこで見たのは大勢の金を注ぎ込む落第街の住人でも
吸い込まれた者達を見る高みの見物をする一部の富裕層でもない。
落第街の人間とは思えない正装と、奇抜な衣装を着た者達がそこにいた。
人はいない。彼らだけがいる。
良く見れば異邦人も見える。
「どういうことかねこれは」
五代 基一郎 > 待ち合わせしていたらしき人間は椅子に縛られている。
予想していなかったわけではないが、流石に間抜けすぎやしないか。
誰が来たのかわかったのか、謝罪の言葉を呟いているが何を言ってるのか正直わからない。
「待っていた。この男が貴様のことを吐いてからだな」
この賭博場で一番目上と思われる男がジャラジャラと音を鳴らしながら
手の中で金属系の球体を弄っている。
「なんのことだか……」
「探し物だろう。こいつはお前にくれてやる」
縛られている椅子ごと掴み、持ち上げるとそのまま五代の近くに放り投げた。
破裂音と共に、椅子は砕かれ縛られていた男は苦痛に身を捩り唸る
五代 基一郎 > 謝罪の言葉を吐き出しながら、ようように縄から抜け出して
情報を伝えようとするが
「いや、いい。もう直接聞いた方がいいみたいだし。」
ほら行った行った、と司法的なことも含めて取引していた男を逃して
溜め息をつく。あまりこういう目立つことはしたくないし
どうこうしたくはなかったんだが。
「ならお察しだろう。君らが使ってる”ウィルマースの遺産”の一部。その情報を教えてくれないか」
ウィルマース。オーランド・ウィルマース。
元ロストサイン・マスター。その人物が残した工作の中には偽装IDのほかにもある特殊なものがある。
それが鉄道委員会で管理していない地下路線である。
それらの存在は未だに調査されているが解明は難しく。
またそれらは現在進行形で違反部活や残党が利用していた。
その一部を利用し、学園や公的機関の目の届かない取引をして財を成している。
ここの連中はその一つであると目星を付けて中にいる人間を引きこもうとしたわけだが。
「条件がある。ゲームだ。」
「ゲーム……ね」
五代 基一郎 > 「元生徒会執行部長の五代……貴様と俺、どちらが生きるか死ぬか。」
閉口する。そんなゲームあるかというのと
何を言っているのかわかっているのか、という怪訝な顔になる。
金属の球体を鳴らし、その言葉を放った後から
威圧的に目に見えぬ威圧的な空気を放つ異邦人の男。
「一応俺、現職の風紀なんだけど。それわかってる?」
「この街では強さこそ全てに勝る。そうだろう。」
言葉が通じていない。どうするか。
異能か魔術か。よくある賭場の用心棒というようには見えない。
テラスフロアにいる連中も気になるが。
何か妙なことに遭遇している気がする。
「行くぞ、ゲームの始まりだ」
五代 基一郎 > 「靴が駄目になったな……買い替えるか」
半ば焼けた右足の靴を掃いながら具合を確かめる。
だいぶ酷使していたが、やはりいざ荒事となると服装が痛む。
戦いの開始から5分もしない。
一部が焼けた賭博場の床。巨大な鉄球により潰された賭場の設備。
球体状にえぐれ、爆心地となった方々の中をゆっくり上階へ上がる。
テラスフロアの手すりごと破壊し、壁に磔にされた賭場の主を目指して。
戦いは5合程度で終わった。
”ザ・コア”という異能を持つ男との戦い。
それが単純なものではないのは想像するに固くないが、5つの接近のうち
2度、胸部に蹴りを打ち込むことで戦いは終わった。
賭場の主は胸を炎で焼かれながら磔にされていた。
喋れる状況でもないだろうが。
「聞こえている」
その声を、音ではなく別のもので聞きながら答えた。
テラスにいた他の連中がいない。
情報は仕入れた。その残りの連中を探すようにその場から駆け出す。
駆けだして少し。その賭場を出たあたりで賭場の主は賭場ごと爆発した。
五代 基一郎 > 横の繋がりがある。
遺産の一部を手にしている者達がいる。
その顔を覚え、1人ずつ探し出さねばらない。
まだそこに至るピースがたりない……故に、探し出さねばらないと。
炎上する区画の一部を背に落第街の闇に消えた。
ご案内:「落第街大通り」から五代 基一郎さんが去りました。<補足:食事中>