2015/06/06 - 19:07~18:39 のログ
ご案内:「常世公園」に和泉 兼次さんが現れました。<補足:スポーツウェアの上下。>
和泉 兼次 > 運動でもしていたのか、バッグを提げたスポーツウェアでベンチまでやってきた。
座ると、はぁ、と割と盛大に息を吐いた。

やっぱ暑いな、とぼやくように言うと公演をゆっくりと見渡す。
所々に人はいるが、今日は少ない方だろうか。
…それとも時間の問題かな、と考えながら体を休めている

和泉 兼次 > しばし周囲に視線を向けていたが、おっ、と呟くと立ち上がる。
真っ直ぐに自動販売機へと歩いていくと、バッグから財布を取り出す。
硬貨を投入して……。

「……たまにはコーラもいいかな。」
そう呟いて、ボタンを押すと黒い液体の入ったボトルが落ちてきた。
蓋をあけて、しゅわしゅわ言っている所をぐいっと呷った。

和泉 兼次 > ふー、と満足げなため息。
乾いた喉を炭酸が降りていく感覚が心地よかった。

ボトルを持ったまま、先ほどのベンチへと歩いていく。
再度腰掛けると、バッグの中からハードカバーの本を一冊取り出した。
そろそろ薄暗くなってくる時間だが、開く。

和泉 兼次 > 街灯の明かりでまだ読めるかもしれない。
が、ふわりと兼次の周囲が僅かに明るくなった。
街灯の光量が増したようにも見えるかもしれない。

その中で、ゆったりとした様子で読み進め、ページをめくっていく。

ご案内:「常世公園」に雪城 涼子さんが現れました。<補足:銀髪ロングの娘>
雪城 涼子 > やや場には似つかわしくない、ドレスの女が歩いてくる。
白めの肌に、やはり色素が薄めの銀髪がよく映えている。
足取りはしっかりしているが、ほんのり、アルコールの匂いを嗅ぎ取れるかもしれない。

「少しは涼しくなるかなと思ったんだけどなあ……もうちょっと休まないと、戻るにも戻れないし……」
はぁ、とため息をついていた。

和泉 兼次 > ぱらり、とまた1ページめくり読み進める。
20世紀はこんな本や想像があったんだなぁ、と感心しつつ…。
前に人影を感じて、思わず顔を上げる。

お酒の匂い。
高校生にはちょっとアレな匂いだなぁ、と考える。
というかドレスで公園って目立ちすぎでしょう。
「…大丈夫ですか。」
一応、声をかける。

雪城 涼子 > 「ん……」
声をかけられて、ようやく人の存在に気づく。
ああ、いけない。酔ってはいないはずなんだけど、判断力は落ちてる気がする。

「ああ、大丈夫。心配かけてごめんね。」
柔らかい笑みで返す。
見も知らない子にまで心配させるって、ちょっとダメねえ……

和泉 兼次 > 「こっちどうぞ。」
ベンチの半分……よりも少し広い2/3くらいを空ける。
座ってください、という事らしい。

別に何もしませんから、と断りを入れてハードカバーを閉じる。
再度自販機へ。硬貨を投入して、水のボタンを押す。

雪城 涼子 > 「あら、親切ね。ふふ、それじゃ紳士さんのお言葉に甘えようかしら」
大げさに礼をして、開けられたスペースに座る。
やはり、酔っているのだろうか?

「わざわざ断らなくても、別にそんな心配はしてないわよ?」
席を立つ少年に、くすり、と笑いかける。
真面目な少年なんだろうな、と妙に微笑ましかった。

和泉 兼次 > 戻ってくると、酔った様子を見てやれやれという感じで苦笑をもらす。
「…そろそろ暗くなるんですから。」
最近は危なっかしいですよ、と水のボトルを差し出した。

ベンチに腰掛けると、なんとなく視線を向けている。
…最近、どこかで見たような気がするなぁ、という印象を受けた。
よく似た人、とか。

雪城 涼子 > 「ん……ありがとうね。」
礼をいってボトルを受け取る。
言葉はしっかりとしているので、酷い酔い方ではないのかもしれない。

「そうねー……もうちょっと早く帰るつもりだったんだけれど、色々と予定外のことがあってね。
 ……って、キミに話しても仕方ないわよね。ごめんごめん。」
清楚な雰囲気の割には、割と砕けた口調で話す。
見た感じには、大人のようにも見えるの、だが……

「……………あら、紳士さんはなにか気になることでもあるのかしら?」
視線に気がついたのか、くす、と笑いながら話しかける。
どちらかというと、からかっているような感じがする。

和泉 兼次 > どういたしましてと言うと、笑みは穏やかなものに。
見ていると、その視線を気づかれた様子。

「いえ、別に…。」
やっぱりどこかで見たことあるなぁ、という印象は拭えない。
「俺は別に紳士でもないただの学生ですけど。
…あぁ、いや。最近、よく似た子をどこかで見たような気がして。」
印象だけでは思い出せないようで、ん?と首をかしげている。

雪城 涼子 > 「人に優しくあれ、というのは紳士の初まり。
 それは学生だろうと大人だろうと、ひょっとしたら子供だろうと関係ないわよ?」
チッチッと人差し指を振って、真面目くさって講義する。それから

「んー……見たこと、ある、かあ……」
ふむ、と……指を頬に当てて考える。
「ナンパには古典的な手段よねえ。案外古風なのかしら」
と、ものすごく真顔で言った。

和泉 兼次 > 「そんなもんですかね。
いい歳のおじさんって印象があるんですけど。」
…まぁ、広義の意味では間違ってはいない気はする。

「い、いやそんなつもりはありませんよ。」
慌てて両手を振って否定する。
若干、顔が赤くなっているかもしれない。
「…他意はありません。本当に言葉通りで。」
そう思わせたのなら謝ります、と生真面目な様子。

雪城 涼子 > 「そもそも、紳士教育なんて子供の頃からするものだしね?
 小さな紳士なんてよく言うものよ」
まあ実際、子供にはあまり使わない気がしないでもない。

「ふふ、冗談よ。わかってる。
 別に、キミはそういうのじゃなさそうだしね」
くすくす、と笑う辺り、わざとやっていたのかもしれない。
ひとしきり笑ってからボトルの水を口にする。
「多分、キミが学生でそこそこ交流があるなら、なんとなく予想はつくわ。
 ひょっとして、似たような髪の色の女の子に会ったこと無い?」
自分の長い銀髪をすきながら問う。

和泉 兼次 > 「子供の頃から…?」
ん?と思案外な顔が、そういえば、というような表情に変わる。
何か心当たりがあったのかもしれない。

「…。」
冗談、と言われて真に受けた事を照れている。
ぽり、と頬をかいてから、髪を見る。
「……。あ、あぁ!」
ぽん、と手を打った。そうだ、今朝あったばかりだったな。と思い出した模様。
「雪城 氷架さん。…の、お姉さんか、妹さん、ですか?」

雪城 涼子 > 「ん? なにか思い当たることでもあるのかしら……」
一応、それなりに事実では有るが冗談めかせて言ったことに心当たりがありそうで……
ひょっとして意外と育ちがいいのかもしれないわね、と心のなかでひとりごちる。

「やっぱりそうだったわねー。まあそうよねえ……
 当たり。涼子よ。よろしくね」
そういって、やや一部の答えをはぐらかしつつ……
握手を求めているのか、右手を差し出す。

和泉 兼次 > 「あぁ。いえ…。小さな頃に父さんや母さんに言われたな、って思って。
結構影響されてるもんですね。」
怒らず、優しく、男らしくという事を言われてきた、と語る。

「雪城 涼子さん。」
覚えるように一つ呟くと、差し出され手を見る。
握手しようとして、一瞬、迷うように手が止まった。
照れるように逡巡したが、すぐに手を取った。…ほぼ力が入ってないような優しい握り方で。
「和泉 兼次。2年生です。」

雪城 涼子 > 「そうねえ……確かに、会ったばかりで言うのは何だけれど……
 それっぽくはあるかな?」
ふーん、と……見てどうなるものでもないとは思うが、仔細に眺めるようにして
「割と良い家で育ったのねー。今どき、そういうことはあんまり言わないと思ってた。」
妙に関心したような声を上げる。

「なんか遠慮がちねえ……えーっと、和泉……って」
そこまで言いかけて、ちょっと考える。
「一応、私、1年なんだけどなあ……先輩。
 もうちょっと威厳というか、それっぽい感じ出してもいいんだよ?」
くすり、と笑った。

和泉 兼次 > 「古い家じゃないですけど…父さんのモットーとかポリシーだったんですかね。」
少し、懐かしむように。
「…まぁ、悪い事じゃないんで。」

「あれ、知ってます?」
聞き覚えでもあっただろうか。
そんな派手な事はしていないのだけれど。
「……え、1年? ほんとに?
酒も飲んでたし、雰囲気も大人っぽいから、てっきり。」
教員とか、家族かと思っていた様子。

雪城 涼子 > 「んー……あれ、ちょっと悪いこと聞いちゃったりしたかな……」
懐かしむ雰囲気や、口調に、なにかを感じ取ったのか……
あちゃー、というような顔をする。

「あ、ん。いやー、うん、ちょっとね。多分気のせいだと思う。」
そういって、パタパタと手を振る。

(和泉って苗字でイイトコって……もしかしなくても、あの政治家のトコかなあ……
 鬱屈しそうなのに、こんな性格いいって……どれだけいい子なの……)
心のなかで、ほろり、と涙をながす。

「ん、そうよ。ぴかぴかの1年生。
 お酒はー……あはは、まあその……うーん……」
そもそも、此処は結構適当な作りなので、同学年だからといって同い年とは限らない……のだけど、意外と常識的にそこまで頭が行かないのだろうなあ……まあそこで割と助かってるんだけど、と思う。

和泉 兼次 > 「え? あ、いやそんな事はないですよ。」
まぁ、ちょっと疎遠にはなっていますけれど。と続けた。
ちょっと苦笑いしている。

「?」
気のせい、と言われて少し首を傾げた。
何か思う所でもあったのだろうか、という感じだ。
「まぁ、この学校。普通の学年と年齢、当てはまりませんしね。
異邦の方とか、ずっといるっていう人もいるらしいですし。」
今日の事はちゃんと黙っておきますよ、と穏やかに笑みを浮かべた。

雪城 涼子 > 「……ん、まあそれなら……うん」
疎遠って……こんなところにきて疎遠っていうのは、それは……とは思わないでもないが、それを口にしてもいいことは何もないのはわかっている。だから敢えて口にすることはない。

「ぅ……案外察しが良くて助かるというべきなのか、悔しいと思うべきなのか悩む案件ね、これ」
穏やかな笑みに、苦笑で返して
「それにしても、明らかに年下のひょーかちゃんもさん付けって辺り、徹底してるわー……あの子とは仲良くやってるの?」

和泉 兼次 > 穏やかな笑みを浮かべたままだ。
察することもない。

「え?いや、まぁ。…外でも別に高校生の飲酒なんて珍しくないですしね。」
やれやれ、という調子だ。
目の前の子に呆れた、というよりはそういう事を見てきた、というような調子。
「いや、もうこれはクセで。…今朝、カフェで出会ったばかりですよ。」
朝食を食べてアドレス交換したくらいで、と語る。

雪城 涼子 > 「存外、ハードな経験してるのかなー。
 まあ何にしてもちょっとだけ悔しいのは確かだわ……」
むぐ、と唸る。

「ホント染み付いてるのね……まあ、悪いことじゃないのかな。
 今朝、かー。なんかタイミング良かったのね。そう、なるほど。
 じゃあ私ともアドレス交換しておく?」
ちょっと考えてそういう。

和泉 兼次 > 「いや、まぁハードっていうか。」
ありきたりの経験だ。
…友人や、それなりの関係があればね。
と微かに目を伏せる。

「損はしませんね。…や、まぁ砕ける事もできるんですけど。
第一印象とか、かな…あ、じゃあ折角なんで。」
スマホを出して、赤外線通信を立ち上げて差し出す。

雪城 涼子 > 「まあ若いうちは色々するっていうものかなー。
 意外とそんなものかもしれないね」
まるで自分は若くないかのような物言いである。

「砕けてもらっても私としては結構なんだけどねー。
 まあ、この辺は強要するものでもないから、いっか。そのうちそのうち。
 ん、じゃあ……っと、こうだったよね……よいしょ、と」
こちらも赤外線通信の準備をして差し出す。

和泉 兼次 > 「ですね。そんなものですよ。」
ちょっと苦笑い気味だ。
「…ちなみに、俺は飲みませんからね。」
と一応言っておく。

「えーっと、それじゃあ、慣れたら。」
今日の所は勘弁してもらう。
飲みかけのコーラを開けて、一口。
スマホから音が鳴ると、登録を確認する。
「…うん、これでよし、ですね。なんか他の男子に怒られそうだな。」
とぼやくように言った。

雪城 涼子 > 「兼次くんはそういうタイプじゃなさそうよね。
 あ、でも私も不良ってわけじゃないのよ、一応。」
まあ、育ちの良さをみればそうだろうな、と思いながら。
一応、自分のフォローもする。フォローになっていないかもしれないが……

「慌ててもいいこと無いしねー。うん、ゆっくりとでいいんじゃないかな。」
こちらも、水をまた口にする。大分いい。

「なーに、女の子の登録が増えたからってことかな?
 あはは、ひょーかちゃんはともかく、私の方のはどうかなー。」
カラカラと笑う。

和泉 兼次 > 「…。一応、そう思っておきます。」
ドレスで飲酒とか…まぁ、うん。
と強引に納得しておくことにした。
気にしないが勝ち、だ。

「ほら、ここの学校って平均レベル高いですし。」
自覚がないんだなぁ、と眉を八の字にして笑う。
「…まぁ、意外と皆よろしくやってるかもしれませんけど。」

雪城 涼子 > 「あー、信じてないなー。良くない、良くないな~、そういう態度」
怒った口調ではなく、どちらかというすねたような調子で、
ぐい、と近づく。
アルコールの匂いも大分落ち着いているので、割と素面かもしれない。

「まあ実際どうなのかしらねえ。キナ臭い話ばっかりで、華のある話は少ない気はするわ。」
近いまま、そんなふうに続ける。

和泉 兼次 > ずいっと詰め寄られると、う、とちょっと身を引いた。
「す、すいません。えっと。」
めっちゃ口ごもった。ちょっと赤くなってる。
「ま、まぁ飲める人もいますよね。はい。」
まともに目もあわせれない感じだ。

「あ。そうですよね。…最近は気をつけるようにって連絡事項も多いですし。」
別の話が出たので、渡りに船とばかりにのってきた。

雪城 涼子 > 「まあ実際、私は問題ない方だから……ね?
 こう見えてお姉さんなのよ」
えっへん、とちょっと胸を張ってみる。
どことなく子供っぽいような気がするが……

「ちょっと、色々と良くない話も聞くわよねー。
 私はまあ、いいけれど……何かあったら、ひょーかちゃんの力にはなってほしいかな」
ふと、少しだけ真面目な顔をする。

和泉 兼次 > 「えっと…はい。」
はぁ、とちょっと胸を撫で下ろす感。
…女子と普通に話す分にはいいけれど、寄られたりするのは弱いな…と自分にちょっと呆れている。

「氷架さんの?……まぁ、自分が役に立てる事なら。」
この学園周りではおやすい御用、とはなかなかいかないだろう。
そう思ったのか、全部は無理かもしれない、と言外に秘めた言葉を言った。
情け無いものですけど、といいながら苦笑する。

雪城 涼子 > 「ん、まあ……別に何でもかんでも、なんて事は言わないわ。
 兼次くん自身に出来ることとか、自分の事情とか……その時その時で、色々あるだろうし」
それはわかってるわ、と
「ただまあ、これはもう知り合ったついでのワガママってことでね。
 とりあえず、出来る範囲でお願いはしておきたいの。あの子も色々あるし……
 親としては心配なのよね。」
こうして人に頼むのは初めてだが……なんだかちょっとした気まぐれだろう。

和泉 兼次 > 「すみません。」
理解をしてもらってありがとう。という意味も込めて一つ謝った。
…まぁ、勉強を見るくらいならできるかもしれないな、と思う。
補習受けてたし。

「なるほど。…それはまぁ、そうですね。」
友人や家族を心配するのはわかる。当然の事、だ……と首を傾げた。

「えーっと…………親、ですか?」

雪城 涼子 > 「あ」
一瞬、妙に間の抜けた声を上げる。
ついつい、真面目ついでに言わなくてもいいことを言ってしまった感がある。
まあ娘と一緒にいれば、どうせ誤魔化すことなく言うだろうから、
遅かれ早かれ……ではあるか。

「んー……ついつい口を滑らせちゃったわねー。
 そうよー。親。お母さん。なんなら、ひょーかちゃんに確認してもいいわよ」
いつまでも若くありたい、なんていうのはちょっとアレだが、若く見られる分には気分は悪くないので、大抵言わないでいるのだ。

和泉 兼次 > なるほど、道理で。と後ろ頭をかいた。
それなら飲酒だなんだ、いうのも辻褄があう。
合わないのは外見だけだ。

「いや、まぁ。別に嘘だペテンだ、なんて言いませんけど。
同年代には見えますよね。…こんな所にいるくらいだし、何かあるんですよね。」
あ、これ多分ずっと敬語のままかなぁ、と考えている。
タメ口にはなりそうにない。

雪城 涼子 > 「んー、まあ、そこは色々と、ね。
 個人的にはひょーかちゃんの付き添い気分だけど」
制服っていいわよねえ、などと間の抜けた事を言っている。
しかし、それだけでこんなところに来れるのだろうか。

「まあ、バラしちゃったからアレね。
 なんなら、今後おねーさんとして人生相談とかしてもいいわよ。
 胸に飛び込んで泣く、とかそういうなんかでもいいし。」
かもーん、と腕を広げてみせる。
冗談か本気か、イマイチわかりづらい。

和泉 兼次 > 「…心配なんですよね。」
と優しく笑った。
家族が心配してくれて、傍にいてくれるのはいい事だ。

「いや、まぁ…考えておきます。」
腕を広げられると、思わず胸元に視線を下げ、
赤くなって視線を逸らした。年頃の男子高校生らしい反応である。
勿論、飛び込むなんて事はしない。

雪城 涼子 > 「ん、まあね」
優しい笑いに答える。
そういえば、この子は家族と切り離されてるんだよね、と思うと少し申し訳ない気分になる。

「遠慮しなくていいのよ?
 これの代金分もあるからね。
 それとも、返したほうがいいかしら」
水のボトルを示しながらいう。
多分、普通に返す、というだけだとこの手の相手は承知しないだろう……という高度な政治判断である。……高度?

和泉 兼次 > 少しだけ、氷架さんが羨ましくなったのか。
微かなため息を一つ。

「いっ、いや。大丈夫です!」
両手で『いいです』アピールをすると、傍のバッグを掴んで立ち上がった。
「そろそろ、寮に戻らないといけないんで。」
…そこまで言って、理由にするにはちょっと薄いかな。
と、思いなおした。
「…えーっと、気がすまないのなら、今度ジュースでも奢ってもらうとかで。」
決して目の前の女子…女性?に魅力がないわけじゃない。
ないったらない。

雪城 涼子 > 「あら、そういえば……結構遅くなっちゃったわね。
 ごめんなさいね。酔っぱらいの介抱に付きあわせちゃって」
あらら、と苦笑する。
割と真面目に、申し訳ない、とは思っているようだ。

「うん、それじゃあまた、別の機会に。連絡先はおさ……聞いたしね。
一瞬、不穏な台詞が出かけたような気がするが、気がつくかどうか

「……ああでも、さっきのは冗談じゃなくて、割と本気よ?
 おねーさんとしてって辺りの話。
 まあ、そこも強要する気はないけれど……それくらい気軽なお付き合いでもしましょう」
くすり、と笑う。

和泉 兼次 > 「その辺は、別に。」
俺が言い出したことですし、と言った。
男に二言はない、とでも言いそうな感じだ。

「おさ…? いや、いいか。」
気にしない事にした様子。
「……ありがとうございます。

じゃあ、俺はこれで。 おやすみなさい。」
軽く頭を下げて一礼すると、バッグを肩に下げて走りだす。
…兼次の周りが、ぼんやりと発光しているのがわかるかもしれない。
慣れた様子の走り方で、公園から出て行った。

ご案内:「常世公園」から和泉 兼次さんが去りました。<補足:スポーツウェアの上下。>
雪城 涼子 > 「はい、おやすみなさい」
そういって手を振って兼次を見送る。
其の背中が見えなくなって……

「んっと……んー……やっぱり、ちょっと張り切りすぎたかなあー。
 まあ、いっか。収穫はあったし……」
うん、と頷く。

「さて、私もそろそろ帰りましょうねー。考えなきゃいけないことはまだまだ、あるわ」
そういって、ゆったりと公園をあとにした。

ご案内:「常世公園」から雪城 涼子さんが去りました。<補足:銀髪ロングの娘>
ご案内:「常世公園」にアリストロメリアさんが現れました。<補足:由緒正しい魔女のお嬢様。態度は尊大だが非常におおらかで善意的である>
アリストロメリア > まぁ……なんて今日は心地よい日差しなのでしょう
森林浴には最適ですわ
(そんな事を言いながら、本を鞄に忍ばせて一通り公園の森林を散策する
澄んだ空気は美味しく、木漏れ日が優しく温かく、そっと髪を撫でる風は心地いい)

……こんな日は、外のテラスでランチでも頂きたい所――……ですけれど
(生憎ながら、所持金は200円 これで一カ月過ごさなくてはならないのだ
……正直、もう2日水だけで何とか凌いでお腹は空いている
けれど、この2日で200円で買えるものはたかが知れている事を知った
空腹を誤魔化す為に、今日の午後は公園で読書して過ごす予定なのだ
今すぐこの200円で何か買えるものを買いたい気もするが、本当にヤバそうになった時の為の命綱でもある為
そうそう使う事の出来ないお金だった)

アリストロメリア > (人間ってどのくらいまで食べなくても死なないのかしらね?等と思いながら、本を開く
こんな時はなるべく現実逃避したい意味も込めて、童話集を図書館で借りて来た

お金の無い身分にとって、図書館というのは何とありがたいことだろう?
無償で貸してくれ、知識欲を満たし時にはこうして物語に逃避させてくれる
心を豊かにさせてくれるし、自分の考えでは到底思いつかない様な作者の思考……それはつまり脳の一部を
垣間見れる気もすれば、人柄も滲み出て作者を調べると面白い事もある

色んな意味で読書は好きだった――……が
今日の読書は完全に空腹を紛らわす為の行為その1だった)

ご案内:「常世公園」にクラスカさんが現れました。<補足:目立つ赤色のカーディガンで銀色の前髪が眼にかかっている男子生徒>
アリストロメリア > (書物占い『ビブリオマンシー』の様に、指を入れた所から適当に本を開けば
真っ先に出て来たのは『豚の屠殺屋さんごっこ』だった
2種類程話があるが、簡潔に共通点をまとめれば

『子供達が豚の屠殺ごっこを真似て、友達或いは兄弟を殺してしまう』

という話だ
豚屋の子が屠殺屋を催促し、嫌々行う…いや、無理矢理押しつけられた豚役の子供が
子供の無邪気さという恐ろしい残酷さの餌食にされ、包丁を喉で割かれ
鮮血が吹き出し絶命に至る

子供に語れない童話として、初版にあったものの、改訂を重ねるうちに消えてしまった童話の一つでもある
普段であれば、とりわけ残酷な童話として全く気にしなかったのであろうが……今日は少し状況が悪かった)

……人間の肉って、美味しいの……かしらねー……
(あんまりにも彼女は空腹過ぎたのだ)

クラスカ > ……あれかなァ。
(遠巻きにアリストロメリアを眺める影が一人)
(「ここ数日、公園に不審な人物がいる」との通報が寄せられ、手が空いていたため調査に向かわされることになった)
(一応風紀や公安の仕事ではないのかと講義をしてみても、いいからやれの一点張りで流されて)

(しかし、件の不審者があんな風邪と仲良くなれそうな装いの女性だとは思わなかった)
(とにかく人にはよく分からない事情があるので、とりあえず話だけでも聞いてみようかと近づいて)

>……人間の肉って、美味しいの……
(やっぱり風紀や公安の出番じゃないか?と疑問を新たにした)

アリストロメリア > (……いけない、あまりの空腹のせいで危ない思考が横切ってきた
とはいえ、人肉も噂でしか流石に聞かないが
『人は美味しいものを食べているから肉は美味く、それを喰うと他の肉が喰えなくなるほど』とか
『人の肉は臭くてまずくて喰えたものではない』とか
『子供なら比較的美味だが、老若男女の詳しい差、最適な食べ方』等の噂とか――……

どれもこれも、矛盾してて参考にならないものばかりである
……けれど――……)

まぁー……お肉は置いておくとしても
うちの何処かの血族の魔女達は……確か何か殺したり征服した相手の内臓を食べて
力を示したり、相手の一部を取り入れるとしてそんな習慣があったーとか聞きますわねぇー
古過ぎて朽ち果てた習慣でしょうけれどもー
昔は食べ物がなかったでしょうし……? そうなると内臓でも食べたい気持ちは理解出来なくもないですわー
栄養ありそうですし、ビタミンまで取れますものねぇ……


(限界に近付きつつある空腹、かつ誰も居ない公園
そのせいで彼女の精神状態は、ちょっとだけおかしかった――……それもこれも全ては空腹が原因ではあるが
ぶつぶつと独り言を漏らすことにも気付かないどころか
遠巻きに眺めている影にも気付かなかった――……っていうか、気付く余裕すらある訳無かった)

(……が)

(不審そうに自分を見つめる男性に気付かなかったものの、近づけばここは公園であり
つまりは足元の草の茂みからも、音で誰かが近づくか……流石に音でわかる)

(……が、しかし)

(先程の呟き、今の独り言……全てが精神異常者に近い発言であり
いつも柔和な笑みで尊大かつ余裕を感じさせる彼女の笑顔も、流石に今回ばかりは苦みが隠せない
ハッとして音のする方向に顔を向ければクラスカと目があった)

……ご、御機嫌よう?庶民
(苦みの残る笑顔で何とか取り繕うが、固い
と、同時にお腹の小さな音がきゅるきゅると鳴れば、恥ずかしそうにお腹を押さえてそっと目を逸らした)

クラスカ > (殺人者と目される異邦人の調査経験こそあれど、食人を示唆する人間についての対処法は生活委員会から渡されたマニュアルにない)
(飢餓の状態にあるような、極めて危険性の高い相手ならば正面から当たることはない)
(足を釘付けにしてすぐ通報の案件だ)

(黒と紫に彩られたゴシック調の衣服は、おそらく地球製)
(不審者ではなく、どこぞやのお忍びの令嬢と説明された方が得心が行く)
(彼女の正体が異邦人でも地球人でも、好ましくない結果になりそうなので、もう考えることを止めた)
(未知との遭遇に覚悟を決め、一歩足を進めて、視線が交差する)

しょ、しょみん?
(銀髪の奥に隠された蒼の瞳は戸惑いを帯び、揺れる)

(庶民って、今庶民って言った!)
(そもそもはっきり地球の言語を発音していた時点で異邦人ではないと気付くべきであった)
(少なくともコミュニケーションは取れる。そして唯一確かな、確固たる事実がある)

(『彼女は腹を減らしている』)

……あの、お腹、空いてるんですか?
(食人鬼かもしれない女性に、こう尋ねることも間抜けだが。他の冴えたやり方を選択肢の中から引っ張れなかったことと)
(彼女を敵として認識するには、彼女は、無防備だった)

アリストロメリア > (蛇足であるが、後日彼女の事を公安や風紀関連と調べても何一つ資料は出てこないだろう
学園には来たばかりであり、それらについての知識が本人自身も無いのだから)

(発言のせいか、今日の彼女はやや緊張に満ちていた――
それはまるで、クラスカとの距離をどう計ろうか、距離の取り方を間違えてしまって探る様な……)

(覚悟を決めたクラスカが一歩進め、視線が交差したかと思えば
その瞳が『庶民』の一言に揺れ動かされるのを見て、驚いている事が確認できた)
ええ、庶民ではなくて?
此方の方は、学園という風潮なのか皆同じような服装で同じようにしか見えない庶民が多すぎましてよ
(悪びれも無く庶民と言い放つが、その言葉に棘も嫌味もなければ
恐らくは彼女が呼び名を知らない人に使う名称の一つなのだろうと思われる……いささか不躾な発言だが)

(揺れ動く彼の心情など露知らず、『何を動揺しているのだろう』首を傾げる
――……が、傾げ終わった後で、ヤバい発言をしていた事を思い出し
『これは警戒されても仕方ないですわ』と、思った
次からは――……次からは本当に独り言に気を付けようと深く胸に刻み込み)

(お腹が空いているかと聞かれれば、恥ずかしそうに頬に赤みが差し、小さく頷いて肯定した
その姿は、まるで幼い子供の様にも映ったかもしれない
そして、目を逸らしながら 振り絞るかのような、聞きとるのもやっとの声で)

あっ、あの……私人肉なんて食べませんから……そこは信じて下さいまし……

クラスカ > いやまあ、庶民と言えば庶民ですけど。
(この女性は、他の人間も同様に庶民扱いをしているのか)
(他者を庶民扱いするような家庭の人間は限られる)
(富豪と呼ばれる一握りの裕福層か、或いは他との接触を断たれて対等な立場の人間と時間を過ごせなかったのか)
(どんなやんごとなき出自の人間なのだろうか。疑問は尽きない)

(こほん、と咳払いをして)
まず、自己紹介をさせて下さい。
僕はクラスカ、生活委員会に所属しています。
(最近はとにかく、以前は同じ委員会に所属する川添孝一のおかげで、所属を告げるだけで避けられる事態が多発した)
(心境の変化でもあったか、丸くなって暴力沙汰が減った、との噂が広まってからは、多少はマシ程度には)
(最悪、ここで逃げられることもあり得る。そうなったら、その時だ)
(本部に報告を持ち帰って処遇を考えてもらおう)

で、率直に言います。
(こう言う時は正直が一番だ、全部ぶちまけてしまおう)
(彼女にも、自分の置かれている現状というものを把握して冷静になってもらいたい)

あなたがここ数日、頻繁に公園に現れ、苦虫を噛み潰すような『ただならぬ様子』であった、という通報がありまして。
僕が現場の確認に来ました。
(『ただならぬ様子』は間違いなく飢餓だ)
(血色も青く、頬骨も扱けている点から裏付けが取れる)
(彼女のか細い陳情を真実として、彼女は人肉を食べない。そして食事に窮する状態である)

……とりあえず、食べます?
(餓死される前にと、鞄の金具を外し、ビニールの封がされたままのコッペパンを少女に手渡してみる)

アリストロメリア > (もしかしたら、彼の疑問は今後の会話、或いは彼女が他の初対面の人と接する時に
他の人間に対してもそういう言い方をする事を知るかもしれない
今はまだ、疑問に満ちるばかりかもしれないけれど)

やだ……私とした事が。ご挨拶を忘れてしまいましたわ
(自己紹介をさせて下さいと言われれば、空腹とぎこちないやりとりを脇に置き
クラスカの心配していた逃亡や暴力沙汰等の気配も無く。尊大ながらも嫌味や悪意は無く、優雅に)
クラスタ様…ですのね、生活委員会所属ですの
(説明を受けるが、それらに知識は無い為純粋に聞き返した)生活委員会とはどのような使命がございまして?

遅れてしまいましたが、私の名はアルストロメリア、以後お見知りおきを
(スカートの裾を持てば正式な礼をして、流れるかのような挨拶をする)

はい、どうぞ
(率直に聞かれれば、真っすぐに彼の目を見つめるが――……
話を聞くと尊大な表情の色が、やや困惑と恥ずかしさが入り交じる表情で)
……嫌ですわ、私とした事が……随分とお恥ずかしい……
(片手を頬に添えれば、困った様に呟く
改めて指摘されれば、この2日間食事を取らなかったとしても……周囲からみっともない姿を晒してしまった事に
穴があれば入りたい気分に晒されながら)

……っ!! よろしいんですの!?
(鞄の中からコッペパンを出されれば、青白く血色が悪い顔から、目に光が入り始めた)
ありがとうございます、喜んで頂きますわっ…!
(胸の前で手を組めば、感謝の意を敬して厚くお礼を言ってからパンを手に取り、一口分をちぎって口に運ぶ
2日ぶりの食べ物は実に美味しく感じられ、コッペパンの小麦やバターの風味、微かな塩気
何もかもが贅沢な一口であり、幸せそうにもう一口分ちぎって口に運んだ)

……はぁぁ……実に美味しいですわ

クラスカ > 生活委員会はそうですね、基本的に何でも屋です。
学内……島の中に手を伸ばしたりしますけど、ゴミ捨てとか、掃除とか。
他は困った人を助けています。
主に異邦人の方々の支援ですね。生徒証明証の発行手伝いとか、住居斡旋。

(傲慢さのない口調と、浮世離れした、自らが高貴な者だとの自負すら抱える雅な仕草は、二つの仮説を両立させる)
(彼女は、一般市井な生活から隔絶された場所に座した、天上人である)
(では何故こんな高貴とは程遠い場所へ?)

(常世島には『財団』と呼ばれる権力層が存在すると聞いた)
(彼女がそうだとしたら―可能性を、頭の片隅に押しやる)
(今は、そんな理屈は邪魔だ。余計な考えを抱かない方が、彼女の理解に徹せられる)

(どうやら、彼女には何の味も変哲もないコッペパンが、極上のディナーに見えているらしい)
(コッペパンはサンドイッチの"ガワ"、ハンバーガーの"ガワ"と同じで、味のある「オカズ」を挟むための器に過ぎない)
(本当に少しの空腹を紛らわせる程度の価値しかないものを、調味料もなく、あそこまで芳醇に味わえるとは)
(砂漠で遭難して飲むオアシスの水の味は極上だと聞くが、彼女と同じ感覚を共有するにしても、そんな苦行に耐えることは更々御免だ)

(食べる様子を眺めているうちに、アリストロメリアの膝に置かれた厚めの書物に気がつき)
(人肉云々は、この本の内容を反芻していただけなのか、との思考に至り)
(疑われる要員となる血生臭い本を読んでいるから通報の対象になったのでは、と考えを正した)

ではアリスさん、でよろしいですね。
あなたはこの学園の生徒、なんですか?
(彼女に危険がないと分かって、次の問題は、処遇をどうするべきなのかという点だ)
(その回答如何で、選択肢は大分狭まる)

アリストロメリア > 成程……何でも屋ですの
つまるところボランティアの様なものですわね?素晴らしいですわ
私も奉仕活動は大切だと思いますもの……

(彼が様々な思考を巡らせる間も、対照的に彼女は久々の御馳走を味わうのに夢中であった
舌の上に広がる小麦のシンプルな風味は、空腹というスパイスにより とても敏感に感じ取る事が出来た
最高に空腹だからこそ食べられる事の幸福と満たされる想いをかみしめながら味わうそれは、精神を養う苦行に近い)

(食べる様子から目をそらせば、膝元にある『グリム童話集初版第1巻』のタイトルから
多少童話に詳しければ、残酷描写が数多く生々しく描写されている話が幾つかある事に気付くだろう
恐らくは彼の推測通り故に通報されたのだろう
――……もし、彼女の鞄に目をやれば、童話に紛れて魔術書等が入っているのが確認できるかもしれないが)

ええ、よろしくてよ
勿論来たばかりですが、此方の生徒ですわ。記録を調べればすぐに出てくるかと思われますの
(発言のせいもあり、不審な目で見られている事は理解しているようで正式な学園の生徒である事を再確認の意を込め述べる)
(そして、パンを食べ終われば――……彼の、こちらを品定めするかのような
思考を巡らせているかのような目をじっと見据える)

クラスカ > (何気なしに見た童話の本の表紙、加えて口の開いた鞄の中身を捉えると、蒼い瞳に違う輝きが宿った)
(アリストロメリアの素性に対して浮かんだ、新たな仮説が)

え、もう正式な手続きを踏んで生徒になってるんですか?(間の抜けた声が返される)
(実は最も予想していない答えが返ってきただけに、プランが狂う)
じゃあ何でそんなに―
(食うにも困った生活をしているのか)

(学園に入学した新入生は、寮への入寮が勧められる)
(居住地が保証され、食と住も安定するため、他の選択肢を取る生徒は、集団生活に馴染めないか、余程の事情を持つかだけだ)
(生徒でないならば、住民登録をさせようと思っていた。それで当面の生活は事足りる)
(しかし金銭の問題は、生活委員会ではお手上げだ)
(学内の公的機関のために、生徒個人の問題に関わることは厳禁とされている)
(この場合はしばらく飢えを凌げるだけの身銭を渡し、どこか働き口でも探してもらうしかない)
(生徒をアルバイトとして雇ってくれる島内企業も、いくつか心当たりがある)

えーじゃあすいませんアリスさん、寝泊まりしている場所はどこですか?
(「女子寮」の回答が返事されることを願い、尋ねる)

アリストロメリア > (ふと、魔術書に目線の行った彼の瞳の輝きと 雰囲気の変化を感じ取る
それに反応するという事は彼も魔術を嗜む者の類だろうか…?或いはそれとも――……)

ええ、済ましておりましてよ?確かに怪しい言動や行動は行いましたけれど
それ以上特に怪しい所はなくてよ
(間の抜けた声と、続けるのを止めた言葉から察したのか自分の方から語り始めた)

……実は私、此方の学園へは勉強の一環で他の場所から参りましたの
その時、お父様が魔術や勉強道具等学園生活で必要なものは送ってくれるものの
庶民の気持ちを知る為に食費だけは『1万円』だと言われましたの
……それがまさか『月に1万円』とは露知らず――……1日で1万かと思い
1日で食費のほぼ全てを使い果たしてしまったのですわ……勿論、無駄遣いはしなかったのですけれど
(はぁ、と溜息をつくが一日食費を1万と勘違いしていた女としては、それでも質素に過ごしたつもりらしいが
庶民からすればそれでも十分に贅沢にしか聞こえないかもしれない)

私はお父様が手続きして下さった女子寮に部屋がございましてよ
生活委員会のお仕事範囲みたいですし、不審に思われましたら調べて確認して頂いてもよろしくてよ?
(にっこりと微笑んで答える)

クラスカ > (アリストロメリア自身から過去が提示された時、全てのピースは合致する)
(謎は全て解けた)

打開策が見つかりました。働きましょうアリスさん。それがいいです。
というよりそれしかないです。

朝食と夕食は寮で摂れるので、当面の昼食に充てられるだけの食料を、僕がアリスさんの部屋に送ります。
(「多分さっきのコッペパンと同程度の菓子パンなので、期待しないで下さいよ」と予防線を張り)
で、それで何とか飢えを凌いで、アルバイトに出て下さい。
アルバイトの候補になり得る企業や店舗は、僕がリストアップして、これもアリスさんに渡します。
その中からアリスさんが続けられそうな仕事に応募して下さい。
今なら、お金の大切さ、分かりますよね。

アリスさんの生活を改善する手段は、これしかありません!

(結局出した答えが、かつて川添孝一が示したものと同じであると、クラスカは知らない)

アリストロメリア > はい、私も以前川添様からそのようなアドバイスを頂き働き口を探している所でしたの
……そう、ですわよね……来月まで暫く大変ですし……
(はぁ、と小さく溜息が洩れる)

まぁ…!朝食と夕食は量で取れましたの?
(酷く驚いた様子で『存じませんでしたわ!』と語るが、恐らくは父自身が自立心を育てる為にあえて頼まないようにしたのかもしれない)
そんな…クラスカ様には先程パンを頂いた上に、そんなに面倒を見て頂くのは恐れ入りますわ……
(『とんでもないですわ、先程のパンとても美味しかったです』と、改めて感謝の意を込め微笑めば
そっと彼の手を取り、握って)
そうしますわ……川添様からは魔術専門店を紹介して頂いたのですが――……生憎場所が良く分からなくて……
勿論、他の労働もどのような物があるか気になりますので、宜しければリストを頂けると嬉しいですわ
……ええ、今はお金の大切さを痛感すると共に
私、これから労働者の身分へとなるのですわね?
……私、働いた事がございませんので未知の体験にとても興味があり、楽しみでしてよ
(ふふ、と微笑みながら語る様子は、世間の波を知らぬ籠の取りそのものだった)

――……ああ、そうそう
(鞄を開ければ、中から魔術用の宝石を取り出し始めた
それも、インクルージョンがほぼ無いに等しい大きなエメラルド
それは『キズのないエメラルドを探すのは、欠点のない人を捜すのと同じように難しい』と宝石業界では言われるほどに大変高価な代物である)

貴方もどうやら魔術系統の人間みたいですし、ささやかですがお世話になるお礼ですわ……
食費は厳しいですが、魔術道具はお父様から送って頂けるので遠慮なく受け取って下さいませ
……恐れ入りますが、私もそろそろ用事のある時間ですので……
(女子寮の番号等連絡先を示したメモと宝石を彼の手に握らせれば
『御機嫌よう』と挨拶と礼を交えて去って行った)

ご案内:「常世公園」からアリストロメリアさんが去りました。<補足:由緒正しい魔女のお嬢様。態度は尊大だが非常におおらかで善意的である>
クラスカ > (川添の名前を聞いて目が丸くし、同時に苦笑した)
(やはり根は真面目な人間なのだ。生活委員会の仕事で、彼が受け持つ任は多い)

明日の昼には間に合わせるよう食事は送りますので、暗くなる前には、寮へ帰って下さいね。

(手を握られて渡された代物は、換金すれば一財産にはなる巨大な翠玉)
(適当な宝石店に売り捌くだけで、昼の食事などには到底事欠かないはずの逸品だ)
(そんな選択肢はなかったのだろう。家族から送られた絆の結晶を、易々と手放すなど)

(だがアリストロメリアは、世話になった恩として、惜しげもなく譲渡してくれた)
(大して出逢って時間も経っていない、ほぼ他人である男に)
(『キズのないエメラルドを探すのは、欠点のない人を捜すのと同じように難しい』)
(昔誰に教わったのだったか、眠っていたはずの言葉を回想する)
(純粋なエメラルドの似合う資格を持つ人間は、きっと、ノブレス・オブリージュを実践できる)

(穢れを知らぬが故の流儀を持つ、紫の髪の少女、くらいだろう)

もう、疑われる行動は慎んで下さいね!
(含み笑いのない笑顔を見せ、軽く手を振り、公園の出口へと歩いてゆく)

……やっぱり異邦人以外の生徒の手助けする部署とか、学内に新設してもいいと思うのになァ。
無駄扱いされてうちの仕事になっちゃうのかなァ。
(そんな内容をぼやきながら)

でも、どうして僕が魔術師だって気付いたんだろう。

ご案内:「常世公園」からクラスカさんが去りました。<補足:目立つ赤色のカーディガンで銀色の前髪が眼にかかっている男子生徒>
ご案内:「常世公園」に立花 響さんが現れました。<補足:黒ロングの女性。女子寮に帰る途中>
ご案内:「常世公園」にアリストロメリアさんが現れました。<補足:由緒正しい魔女のお嬢様。態度は尊大だが非常におおらかで善意的である>
ご案内:「常世公園」からアリストロメリアさんが去りました。<補足:由緒正しい魔女のお嬢様。態度は尊大だが非常におおらかで善意的である>
ご案内:「常世公園」に月陰ミツキさんが現れました。<補足:見た目15歳前後の人狼少女>
立花 響 > 晴れて軽音部所属になった響の足取りは軽い。
普通に歩く、というよりはスキップ気味で公園の道を歩いている。

そんな時鞄から何かが振動する音と聞き覚えのある音楽が耳に入る。
どうやら連絡先を教えた甲斐もあって早速彼からメールが入ったと気付き、鞄から携帯を取り出し、携帯を開いてその内容を確かめている

月陰ミツキ > 「一人女性が居るけど、それ以外にはいないかな?」
月陰ミツキ > 「では早速練習しようかな」
月陰ミツキ > 《火属性魔法:獣蛇之連牙》
月陰ミツキ > 「……流石に無理かしらね」

 公園の隅で魔法の練習をしに来た彼女だったが、煙一つその掌から出てはいない。
 あくまで魔法そのものに対する練習なので、練習する魔法など何でも良いのであるが、比較的簡易な炎の呪文ですら成功しないのが実情なようだ。

立花 響 > メールを返し終わるとどこからか声が聞こえてくる。
魔術は使わないが出来るだけ足音を消してその声の居所をたどり、草陰から月陰の練習風景を覗いている。
どうやら魔法の練習をしている、ということぐらいは響でも分かるようだ

月陰ミツキ > (やっぱり魔法系の部活に入った方が良いのかな……何時かあの世界に帰る術が発見された時の為にも、自衛の為にも、簡易な呪文ぐらい使える程度には魔法慣れしておきたいのだけれど
月陰ミツキ > 「あ あれ……」
 周囲を見渡して少し困っている。
先ほどまで在った筈の女性の姿が見えず、もし練習として唱えた魔法が女性に当たってしまったらコトである。

立花 響 > 。o0(…誰か探してるのかな?誰か知り合いの人と待ち合わせ、なのかな)
周囲を見渡している月陰を見てそういう見方をして、草陰から出ようとは思っていないようだ。
というより今出たらそれはそれで不審者扱いにされそうなので余程の事がない限りは出ないであろう

月陰ミツキ > 「服が毛だらけに成るのも少しいやだけど……」
そう呟くと彼女の姿が徐々に狼に変異していく
「普段でも普通の人間よりかは匂いに敏感な心算だけど、こんな開けた場所じゃ難しいから……」

 数十秒後完全に狼に変異したミツキが自身の嗅覚と聴覚で立花さんの位置へ少しずつ近づきます。

立花 響 > 「…え、ちょ、待って!待って!タイム!ターイム!狼さんすとーっぷ!」
狼に変異した月陰を見て草陰から飛び出て、狼を静止させるようにひたすらに叫ぶ。
そもそも狼に変異した月陰に言葉が通じるのか、と思うと疑問だが、通じると信じて響はひたすらに叫ぶ

月陰ミツキ > 「えぇ……動物は苦手でしたか?」
 慌てて人間に近い外見の普段の姿に戻ると同時に、変異でずれたスカートをいそいそと直す。
(この人は草陰で何してたんだろう……

立花 響 > 人間に戻った月陰を見てホッとため息をつき、月陰の顔をしっかり見て口を開く

「嫌いじゃないです。寧ろ好物です!
ただ私はいきなり狼に変身する姿を見て驚いただけですよ」
何故か月陰に向かって親指を突き立てている。
響の中では『良い』という意味なのだが、果たして月陰に通じるかは分からない。

月陰ミツキ > 「それなら良いのですけど、でもこの学園都市では私みたいな人間に近い人外種は珍しくないと想いますし慣れた方がいいと思いますよー」
 そういえば、私もこの学園都市で慣れるまで怖かったナァ……と過去に思いを馳せるミツキである。一度アンデットな先輩のアンデットなモードを拝見した時はショック死するかとおもったなぁと考えてたり。

 (変化能力に憧れでもあるのかな)
何となく好意的に受け入れていることだけは理解する。

立花 響 > 「確かにそうですね。空を歩く人は見たことありますけど、貴方みたいな変身する方は初めて見ました。
本当に食べられちゃうかと思いましたよ。」
あはは、と笑いながら先程の光景を思い出してどこか冷や汗をかいている。

「それで…えぇ、と。貴方は何しにこの公園に?誰か待ち合わせかと思ってたけども」
先程の光景を見て思った疑問をぶつけてみる

月陰ミツキ > 「ふふ、私の食事はこの世界の人間種の方と変わり在りませんし、狼化使用中でも人格や記憶などへの影響は無いので大丈夫ですよ」 と、そこまで喋って一息つく……(この学園には闇も企みもあって、不用意に変異することで怯える人間が居る可能性を考慮すべきだったか……)。
「私は人の少ない場所で魔法の練習がしたかったんです……もし仮に魔法が発動しても被害がないように……。ところが視界の端に居た貴女がいつの間にか居なくなっていて、出口の方向を見ていたのに帰るところは見かけなかったから……念の為に変異して人がいるかどうか探ったんです……。変異しなくても多少は人間種より感覚は効くんですけどね」

立花 響 > 「となると、ある程度意思疎通が出来る狼さん、って事でいいですか?」
響のなりに月陰のことをコンパクトにまとめたようだ。

「魔法の練習、ですか。魔法の練習なら学園の先生に教えてもらうのが一番楽でしょうけども…
私が魔法の先生を知っているなら紹介してあげたのですけども…私も最近ここに転入したてであまり先生方を御存知無いんですよ…ごめんなさい」
礼儀正しく月陰に対して謝罪する。
一応響も魔術は使える。がきっとこれは月陰が求めているものとは違うものだから黙っている事にした。

月陰ミツキ > 「と、言うよりも……狼変化の能力と因子を持つ人間種 の方が近いと想います」 
 少し賢い動物だと判断されてしまうのは流石に困ると慌てて訂正をいれる……。
「動物の能力を自身に反映させるタイプの魔術がもしあれば、変異系能力の無い方でも似たような事ができるんじゃないかしら」
 ……と、話が脱線したな と言う表情を浮かべ仕切りなおす。

「魔法の先生に教授を願うのもありかなーとは考えてますね。もし何時か異界帰還術が発見された時の為に少しだけ魔法に慣れたいという程度なので……まぁ自衛もありますけどね。 この島の強者達にカツアゲでもされたら私なんかじゃ一たまりも無いですし」

立花 響 > 「…あぁっ!そちらの方が良かったですね」
アハハ、と笑って誤魔化してはいるものの、多少罪悪感は湧いているようだ

「その言い方からすると異界の方みたいですね…それこそ住む場所とか困ってません?大丈夫です?」
異界人、ということはいきなりこの場所に放り込まれた人、という認識をしている。
ただ望んでこの場所に来る人もいるらしく、それとは限らないらしいが

「あはは…でも狼さんになれるなら良いのではないでしょうか。私何かよりは強い力をお持ちですよ?」
それは皮肉ではなく、素直に思ったことを口にする。
実際響には戦闘に使えるような異能、魔術を持ちあわせていない為狼になれるだけでもそれは強く見えてしまうのだ

月陰ミツキ > 「帰還術を求めてこの学園に着たときにきちんと手続きは踏んでいるので女子寮に住んでます……卒業後能力を生かして生計を立てるのもいいかなと考えてはいますけどね」 

それから、多少考えて言葉をつむぐ。

「この島の中じゃ、人一人遺体も残さず瞬殺できる方や、もっと恐ろしい能力を持つ方もいるでしょうし、悪意や害意を併せ持った方もいるでしょうから……正直少し怖いんです。 法規に対する感覚や道徳感や常識が大きく異なる方も多々居る島ですしね。」
 前世がこの世界の極々一般的な人間だった彼女には人間の弱さが実感として解っている……。故に目の前の、自分より弱いと称する少女に対して少し心配感情も持ってしまっている。

立花 響 > 「あぁ…それなら良かったです。この島でホームレスなんてまずまともに扱われないでしょうからね…敢えてホームレスする人もいるみたいですけどね」
とある男性を思い浮かべる。そういえばあの時もこの辺りのベンチで寝ていた気がする

「そういう人と出会ってしまったらもう、不幸で終わらせてしまった方が良い気がします。
そういう人に目をつけられたなら私が何をしても、どうしようもないでしょうからね」
ふふ、と微笑む。その笑みはどこか諦めを感じているようなそんな笑み。

月陰ミツキ > 「まぁ……結局人でもエルフでも人狼でも……《ヒト》じゃ《神》には抗えませんからね……」
 流石に神までは……と想うものの、天災クラスなら十分居そうである。

立花 響 > 「流石に神様がこんな学園にいるとは思いませんけどねー」
あはは、と笑いながら時間を確認する。

「あ、ごめんなさい。私そろそろ行かなくちゃ…また会いましょう?狼さん」
軽く手を振りながら公園を後にする

月陰ミツキ > 「さようなら 御嬢さん」
そういえば名前聞いたっけ? 聞いてないよね? と少し自問自答しつつ、ミツキも時間を確認して帰る準備を始める。

ご案内:「常世公園」から立花 響さんが去りました。<補足:黒ロングの女性。女子寮に帰る途中>
ご案内:「常世公園」から月陰ミツキさんが去りました。<補足:見た目15歳前後の人狼少女>
ご案内:「常世公園」に軍ヶ浦 十乃さんが現れました。<補足:父親から譲り受けた鉄片のような髪飾りと、金色の混じった桃色の髪が特徴的な学生服男子。>
軍ヶ浦 十乃 > 「あー、ねみぃ……」

 ……眠い身体をベンチに預けて一息を入れる。
 自販機でどろりピーチを買えば、口をつけてゆっくりと飲み始める。
 
「つっても、二度寝の気分でもねーしなぁ……
 まー、だらだらしとくか。」

軍ヶ浦 十乃 > 「この前の竜騒動はともかくとして……この学園もずいぶんきな臭えっつーか。
 いや、踏込さえしなきゃ平和そのものっつー部分もあるんだが。」

 半分眠った頭で、諸々を考える。
 これ、喉が乾くと思いながらもどろりピーチを飲む。

「首……はまだ別にいーか。
 常世学園の調査で来てっが、顛末でも最後に流れるだろーし、それでいーな。」

軍ヶ浦 十乃 > 「……まー、当分は学生生活のエンジョイだな。
 勉強してバトって遊んで、そんなのも悪くねー。」

 ふぁ、と、小さく欠伸。

「ココの奴、上手くやれてっかなー……」

軍ヶ浦 十乃 > 「……学生がなんだかんだやっても元鞘に収まるだろーっつーのもあるのかねぇ。」

 一部の教師を除き、あまり教師が揉め事に干渉する所を見ない気がする。
 飲み終えたどろりピーチは、ゴミ箱の中へ投げ入れた。ナイスシュート。

「って訳でもねーか。動くセンセーは動くし。まー、考えても仕方ねーな。」

軍ヶ浦 十乃 > 「……あー、ボドゲやりてぇなぁ。
 キャメルアップとか、カタンとか。」

 最近ボードゲームをやってないな、とも思えば、思いついた欲望を口にする。

軍ヶ浦 十乃 > 「……と、そろそろ行くか。」

 腰を上げる。大分眠気も覚めた気がする。
 そのまま歩き出し、その場を後にするだろう。

ご案内:「常世公園」から軍ヶ浦 十乃さんが去りました。<補足:父親から譲り受けた鉄片のような髪飾りと、金色の混じった桃色の髪が特徴的な学生服男子。>
ご案内:「常世公園」にウィリーさんが現れました。<補足:長躯の青年、私服姿>
ウィリー > 植生を撫でる風、さわやかな青空。
ベンチで横になっていると、穏やかな時間がゆっくりと流れて行くのを感じる。

たまにはのんびりするのもいいものだ。
公安と風紀がやりあうとか、薬がどうとか、歓楽街の警邏とか、
緊張を強いられる思考は、今だけ脳みその隅に追いやる。

「のどかだあ~~~あ~~~~」

ウィリー > 起き上がって、枕もと(?)のカフェラテで喉を潤す。
そして、また横になって空を見上げた。

……正直、手持ち無沙汰なのかもしれない。
『息抜き』における上手な暇の潰し方を、彼は知らなかった。

常に危険の中に身を置いておきたいとか、争い続けたいとか、
そういう妙な思想に基づくものではもちろんない。
だが、やらなければならないことがあるのに、それに備えず
ぐーたらすることが果たして正しいのか。

「とはいえ…相手もよくわかんねえし…どうしたもんだか」

ウィリー > 勝負根性…というか実戦経験をつけるのはどうだろうか。
幸運なことに、訓練施設には事欠かない。

(けど、それじゃあ異能とか魔術対策はできねえよな)
寝返りを打つ。街を行く女生徒たちの太ももがまぶしい。
(生徒…実戦形式で戦える…闘技場か?)

闘技場での模擬戦には単位がつくという。
学業をそっちのけにあちこち飛び回ることを考えれば、
結石の穴埋めとしても使えるこの案は悪くない。

「しかし…いや、う~~ん」
太ももを眺めながら何かうなり続けるウィリーの姿は、
実際はどうあれ、不審者そのものであった。

ウィリー > 「あーやめやめ」
結局難しいことを考え始めてしまう。

もう頭をすっからかんにしてナンパでもしたほうが良いのではないだろうか。

ウィリー > いや、それよりも。
「腹ごしらえだな」

腹がくちくなれば、自然と眠くなって一休みできるだろう。
結局、考え事と太ももと、それだけのために公園に来た形に
なってしまったことを若干悔やみながらカフェへと向かった。

ご案内:「常世公園」からウィリーさんが去りました。<補足:長躯の青年、私服姿>
ご案内:「常世公園」に西園寺偲さんが現れました。<補足:身長150cm。艶やかな黒髪とカチューシャ、眼鏡。公安委員会の制服。>
西園寺偲 > 各委員会との協議を終え、一休み。
誰も彼もが彼女を腫れ物のように扱うので、逆に喋らなくて良くて助かった。
移動の最中、少しだけの休憩の為、公園に寄る。
幸い、人は多くない。
ベンチにもたれかかり、手持ちの水で薬を飲む

「――はぁ」

西園寺偲 > いつも周囲を固めるはずの男たちも、もう居ない。
戦力は貴重なので、既に「ある場所」に固めてある。
もっとも、自分の護衛に戦力を避けなくなったという意味もある。
それはそれで鬱陶しいのが居なくなって、開放感があるのだが。

ご案内:「常世公園」に上泉 和正さんが現れました。<補足:携帯ガスコンロと携帯鍋を持っている。すっぽん鍋を作りに来た>
上泉 和正 > (一人、殺風景な自宅ですっぽん鍋を食べるのは忍びない。
そう思い携帯コンロと携帯鍋、後食材を
リュックサックに入れ公園にやってきた)
ふぅ~む。やはり外はいいわい
(そして先客に気づく。それは黒い噂が何かと絶えない
西園寺だった)
おお~ここでひなたぼっこかな?
(もちろんう噂のことは知っている上泉だったが、まるで
噂を知らないかのようにのんびりと話しかける)

西園寺偲 > 「――はっ」

また、うたた寝していたのか。
覗き込む教師を見て、慌てて

「……いえ、少し休んでいただけです」

上泉 和正 > そうかそうか……人間休みも必要じゃからの
機械ですら24時刊365日動くというわけではないからの
人間ならなおさらじゃ
(目元に笑みを浮かべる。歳のせいで目元にはシワが現れる)
ところでおぬし、時間はあるかのう?
良ければわしの食事に付き合って花を添えてくれんかのう?
(食事の誘いだ。上泉は基本、生徒と一緒に何かをすることが
大好きなタチなのだ)

西園寺偲 > 「は、食事……?」

そういえば、最後に食事をしたのは何時だったか。
五代との会食の後……
あぁ、あとは『これ一本で御奉仕ばっちり、カロリーメイド』とかいう謳い文句の携帯食料しか食べていなかった気がする。

「いえ、その、私は……」

上泉 和正 > すっぽん鍋は嫌いかの?美肌効果があると謳われているから
おなごに人気じゃと思うのじゃが……
(少ししょんぼりとした口調で言う)
あっわしがおごるからタダじゃ。それともあれか?実はおぬし
金持ちですっぽん鍋など食べ飽きているかの?
(冗談めかして言う)

西園寺偲 > 「いえ、そうではなくて……」

そもそも食事にも服装にも趣味にも金はかけない。
入ってくる金は全て「計画」に回している。
食事など、接待か携帯食料くらいだ。

「その、先生、私は……」

上泉 和正 > あっ、なるほど
(ポンッと手を叩いて)
さてはおぬし、ダイエット中か。ダメじゃぞ~
食事はしっかりと取らねば。食べ過ぎは良くないがの
(おそらくとんちんかんなことを合点がいったという感じで言う)

ご案内:「常世公園」にレイチェルさんが現れました。<補足:制服の上にクロークを纏った、金髪眼帯の風紀委員の少女。サイボーグ兼ダンピール。>
西園寺偲 > 「……私は、その、そういうのは」

この老人は何を言っているのだろう。
やれやれ……

「――私と一緒に居ると、先生の評価が下がりますよ」

レイチェル > 「お? エンチャントのじーさん! ……と、西園寺偲」
偶然通りかかったらしいレイチェルが、二人の様子を見て声をかける。
偲の姿を見れば一瞬顔が曇るが、取り巻きの男達が居ないこと、それから
二人のやり取りの様子を見て何かを思ったのか、特にクロークに手を入れる
でもなく歩み寄る。

西園寺偲 > 「レイチェル・ラムレイ……!?」

しまった、今は取り巻きがいない。
どうする……
とはいえ、逃げられる可能性は低い。
大人しく様子を見るしかない。

上泉 和正 > ああ、もしかして自分の評価のことを気にしておるのかの?
何、わしはそういうの気にせんからいいんじゃ
それにわしの評価が下がったところで損をするのは
わしだけじゃ。それなら別にいいわい
(あっけらかんと自分の評価が下がってもいいと言う。
上泉にとってはそんなことであり、そんなことよりも
生徒と触れ合わないということのほうが嫌なことであった)

レイチェル > 「邪魔するぜ」
あろうことか。
レイチェルは西園寺偲の目と鼻の先まで近づく。
依然、クロークの内に手は滑らせぬまま。

「何か食べるんだって? 良かったらオレも混ぜてくれよ」
目を閉じて、そんなことを言い放つ。

上泉 和正 > おおっ前のおなご……えっと名前はなんと言ったかの
(実は前の時は名前を聞いていなかった為ボケたふりをして
名前を聞く。その時、少し西園寺とレイチェルの間に不穏な空気が
漂ったことを読み取った)

上泉 和正 > おお、よいよい。スッポン鍋をしようと思っての。
(だが不穏な空気には気づかないふりをして明るい口調で言う)
>レイチェル

西園寺偲 > 「――――」

何故、この女は襲ってこないのだろう。
今の私は丸腰、捕まえれば、様々な事にケリがつくのに。

<ガウス・ブレイン>ははじき出す。
理解不能。目の前の女の行動の意味が分からない。

とりあえず、考えても仕方のない事は分かったので、大人しく鍋の前に座った。
休憩がてら食事をするのも悪くはない。

レイチェル > 「レイチェル――第一学年のレイチェル・ラムレイだぜ。
“ただの”レイチェル・ラムレイだ」
上泉に問われれば、そのように返すレイチェル。
既に、その顔には一点の曇りの色も無かった。

「すっぽん? 何だそれ。よく分からねーけど、美味ぇのか?」
異世界生まれのレイチェルは、まだまだ知らないことが多いのだ。
顎に手をやり小首を傾げ、レイチェルはそんな風に問うた。

西園寺偲 > 「――すっぽんは亀の一種です。
古来から滋養強壮に効くといわれています」

ぶすっと座りながら言う。
なんとなくペースに乗せられてしまった。
この女、計算できる所では冷酷非道なのだが、計算できない事にはとことん弱い。

上泉 和正 > レイチェルか……よし覚えた
(満足気に言う)
美肌効果もあると言うぞ<すっぽんについて
(西園寺の説明に補足する)
では具材を入れるとするかの
(水を入れた鍋に切り身のスッポンを入れる。そしてしばらくグツグツと
煮たらしいたけ・長ネギ・豆腐・白菜・その他諸々の野菜を
入れる。しばらくしたら立派なすっぽん鍋の完成だ)

レイチェル > 「へぇ……滋養強壮に美肌効果ねぇ。そいつはまぁ、健康に良さそうだな」
そう言って、レイチェルは偲の隣に座る。
そしてふと気がついたように、腕につけた風紀委員の腕章を外すと、
クロークの中にしまい込んだ。

「へー、爺さん、エンチャントだけじゃなくて料理もちゃんと出来るんだなぁ……意外だぜ」
と、上泉の調理の様子を感心しながら見やるレイチェル。

上泉 和正 > まあ独身じゃからの……料理ができんとまずい飯を食うハメに
なるからの
(しんみりと答える。そして二人を見て)
ほれ、できあがったぞ。たんと食べなはれ
(食べるように言う)

西園寺偲 > 「――――」

自分も、公安の襟章をそっと外しポケットに仕舞いこむ。
馴れ合うつもりもないが、この老教師の善意をわざわざ無駄にするつもりもない。

上泉が持ってきた取り皿と箸をてきぱきとレイチェル、上泉に配る。

上泉 和正 > おおっすまんの
(西園寺の気遣いに感謝の意を表明する)

レイチェル > 「さんきゅー、西園寺偲」
公安の襟章をポケットに仕舞いこんだことには、果たして気づいていたかどうか。
定かではないが、取り皿と箸を渡されれば、受け取ってそんなことを口にし。

「何だよ独身かよぉ~! たんと食べろって言われたら遠慮はしねぇぜ?」
そう言って、ばばばっと自分の取り皿に料理を乗せていく。

西園寺偲 > 「――いえ」

まずは上泉の取り皿に鍋をよそい、ついで自分の取り皿に。
肉や魚といったものがないすっぽん鍋はありがたい。
今の自分だと、あまり重いものは食べれなさそうだ。

主に野菜を取りながら、ふと昔を思い出す。
あぁ、五代がどうしても鍋がしたいからと、開拓村のあたりで適当な材料で鍋をしたっけ……

上泉 和正 > そんなに意外かの?
(よく既婚だと思われるようで前あった学生にも
独身には見えないと言われた)

おおっありがたい
(気遣いのできる子だなと上泉は思った。この面だけならとても
噂のような人物だとは思えない。やはり公安という秘密主義の
組織に属しているが故の噂なのだろうかと上泉は思った)

ではいただきます
(そう言って野菜に箸をつけ食べ始める)
うまいわい

レイチェル > 「何かじーさん優しそうだし。それに教師になるくらい頭いいんだろ? だったらやっぱり意外だぜ。顔も悪くねーし」
そう言って、微笑むレイチェル。


「何だよ、そんなもんでいいのか? もっと食えよ、偲」
フルネームでなく、名前だけを呼んでそんなことを問いかけつつ。
その声色に棘は無く、友人に対するような気遣いすら感じるかもしれない。

西園寺偲 > 「――いただきます」

箸を持ち、手を合わせる。
執行部時代に常世島各地を駆けずり回った時も、公安で大勢を萎縮させていた時も、この癖だけは笑われたが直す気はない。
野菜に箸を伸ばすと、すっぽんの味がよく出ていて美味しい。

「私はあなたみたいのと違って小食なんです」

嫌悪感というよりかは、呆れたというような声。
五代なら、執行部時代にがさつな連中を注意して回った時の声だと言うだろうか。

――何も考えず、何も思案せずに食べる食事は、何時ぶりだろう?

上泉 和正 > 忙しい人生を送っていたからの……恋愛をする暇がなかったのじゃ
(これまでの人生を思い出してしみじみと言う。
そして野菜を食べている西園寺を温かい目で見守っている)

ご案内:「常世公園」に井戸木さいこさんが現れました。<補足:黒い髪に、アメジストとエメラルドのようなムラサキと緑のオッドアイ、シャツにタイトスカートにヘッドドレス、さいころの髪飾り>
レイチェル > 「すっぽんか。初めて食べたけど、こりゃすげー美味ぇな~!
 疲れがすっ飛ぶぜ~」
そう言って、ぱくぱくと取り皿のすっぽんを平らげていく。

「『あなたみたいなのと違って』――」
くいっと中指で眉間を押さえる仕草をして、偲の声色を真似て。
「――じゃねぇよ、『あなたみたいなの』は余計だろ、余計!?」
声を張って、偲に対して抗議するレイチェル。

井戸木さいこ > 「鍋だ。」
  
 井戸木さいこの第一声はこれである。
 あっ、と思えば首を横にふる。
 
(昔はわたしもよく、外で料理をしてたなぁ。)

 そんなことを思っていたこともあり、つい口に出してしまう井戸木さいこであった。

西園寺偲 > 「つばが飛びます!」

慌てて取り皿をレイチェルと逆方向に避ける。
なんだろう、この感覚は――

「それと、私はそんな不細工な表情はしていませんので」

ふんっと言いながらすっぽんの汁をすする。
美味しい。身体が温まる。

上泉 和正 > おやっ井戸木先生じゃったかの?
先生もこちらに来て一緒に食べんかの?
(井戸木さいこを食事に誘う)
後、喧嘩はダメじゃぞ。
(優しくたしなめるような口調でレイチェルと西園寺に言う)

井戸木さいこ > 「はい。こんにちはです。上泉先生。
 ……え、えっと。良いんでしょうか?
 大丈夫なら、一口だけ……上泉先生も。外で料理とか、するんですね。」

 そう言って、集団へと近づく。
 とりあえず見る限り、今は鍋に意識が行っている。

「あ、こんにちは。ええと……生徒さん、だよね。」

 新任教師である。西園寺偲やレイチェルの名前がわからない。

レイチェル > 「そうかよ? 眉間に皺よせて、まっじめそーな顔しちゃって、
 オレから見ればこんなのだぜ、こんなの。一度鏡見てみろっての~」
そう言って偲の顔に自分の顔をずい、と近づけると、目の前で、もう一度先ほどの仕草をし。

「恋愛する暇か~……ま、オレも人のこと言えねーけどな!
 物心ついた時から銃持ってたし、恋愛なんかしたことねぇ」
上泉の言葉を聞いてけらけらと笑うレイチェル。

「井戸木先生? 聞いたことねーぜ。オレはレイチェル。レイチェル・
 ラムレイだ。よろしくな、せんせ」

西園寺偲 > 「――ぷっ」

思わず笑った。
変顔とか、そういうのには弱いのだ。

「――はじめまして。西園寺偲といいます」

そういえば、長らく名前を名乗っていなかったか。
学園内に悪名が広がりすぎて、誰も彼も自分を知っている者だと思い込んでいた。

「どうぞ……井戸木先生」

器の予備が多くて助かった。
さいこの分をよそい、箸と一緒に手渡す。

上泉 和正 > 自宅は殺風景での……それで景色を楽しみたくてここに来たのじゃ
(井戸木さいこの方を見て言う)

遊びを知るのも大切じゃぞ?
(レイチェルに対して心配げに言う。物心付いた時には銃を握っていた
という発言に対してはこの学園なら居てもおかしくないなと思い
あまり反応はしなかった)

いい笑顔じゃ
(変顔で笑った西園寺に対して笑みを浮かべながら言う。
微笑ましいものを見るような感覚なのだろう)

井戸木さいこ > 「西園寺偲さん、ですね。いい名前です。
 あ、名乗っていないのに、しっかりしてるんだね。西園寺さん。
 レイチェルさんも、格好いい名前だね。外国の方なのかなぁ?」

 裏もなく、純粋に微笑んだ。
 彼女の悪名を知らない、あるいは鍋に意識が向き、忘れているのだろう。
 兎にも角にも、悪意なく、そう言ったか。

「うん。井戸木先生。自己紹介すると、井戸木さいこだよ。
 保健や体育のアシスタント、レンジャー・スカウト・サバイバルの講義を受け持ってるから、
 これから宜しくね。西園寺さん、レイチェルさん。」

井戸木さいこ > 「そうだったんですか。
 確かにこの公園、良い景色ですよね。」

 くすりと微笑み、小さく頷いた。
 そして、西園寺によそってもらったすっぽんを受け取って口をつける。

「……あ、美味しい。食べたことないだけどぉ……何なのかなぁ?」

上泉 和正 > 中々大きい良い公園じゃからのう
(さいこの言葉に同意する)

すっぽんじゃ。泥抜きをして食べると美味しいんじゃ
(井戸木さいこの疑問に対して説明口調で答える)

もし安く食べたければ農業区に来なはれ
用水路に泳いでいるからの

レイチェル > 「……あっ」
思わず笑い出した偲の顔を見て、レイチェルもふっと笑い。
「お前もそういう顔、出来るんじゃねーかよ。普通の女の子みたいな、さ」
変わらない。そう、自分たちは変わらないのだ、きっと。
公安と風紀、対極の立場にあれど、その“ラベル”を剥がしてしまえば、
きっとそんなに変わらないのだ。変わる訳がないのだ。
一皮剥けば、同じ年頃の、少女なのだから。
レイチェルは一人心の中で納得して、頷いた。

そして、ならば。いや、だからこそ。
今の連絡局と風紀委員の件には、決着をつけなければならないと、改めて決意を固めたのだった。

「おう、興味があったら授業を受けに行くぜ」
軽く手を振って、取り皿のすっぽんの残りを平らげた。

西園寺偲 > 「普通の女の子、ですか……」

思い出すのは2年前。
五代の言った言葉。

『やだよね、普通の女の子までこんな事しなくちゃいけなくてさ』

さて、あの言葉に自分は随分反発したものだった。
だが、今は、何故か――

――けれど、それも、終わりだ。
時間は、あった。
最後に、優しい時間が……

ポケットからスマホが鳴る音がする。
出てみれば、そこに踊る文字――

『完成した』

「――ごちそうさまでした」

ゆっくりと立ち上がる。

井戸木さいこ > 「あ、すっぽん……
 高級食材だから食べたことなかったけど、こんな味がするんですね。
 泥抜き、って事は、上泉先生が捌いたんですか?」

 ほえ、と感嘆の声を漏らす。
 捌く技術は色々覚えているけど、すっぽんを捌いた事はなかった。 

「うん。まだまだ新米だけど頑張るから、来てくれると嬉しいな。
 ……西園寺さんも、またね。なのかな?」

上泉 和正 > そうそう……最後にこれを貰ってくれはせんかのう?
(そう言ってアイオライトを差し出す。石の暗示は……)
道を示す……それが石の暗示じゃ。良き道が歩むことを
祈っておる>西園寺

上泉 和正 > そうじゃ。農業区の伝統農業をしている所は生き物の宝庫じゃ
(えっへんと軽く聞こえてきそうな様子で言う)
>井戸木さいこ

井戸木さいこ > 「農業区。あそこは誰かのものだと思っていたから行った事がなかったけど、
 今なら行っても良いのかなぁ………。
 ありがとうございます、上泉先生。今度、行ってみますね。」

 嬉しそうに声を弾ませた。
 ここしばらく狩りをしていなかった事もあり、血がうずいていたりするのだが。
 彼女に取って狩りや採取は必要がなくなったとは言え、身に染み付いているものだとか、なんとか。

上泉 和正 > 後、浜辺なんぞもいいぞ。わしは前にあそこでマダイを釣った。
漁業資源も豊富じゃここは
(話が弾み少し饒舌になる)

レイチェル > 「そ、普通の女の子。今の偲は、オレからすりゃそう見えるぜ」
少し安心したぜ、と聞こえるか聞こえないか、小さな声で呟く。
そうしてふっと微笑んで、偲の方を見やった。


「いや、ほんと美味かったぜ、じーさん! ありがとな! 独身だってなら、今度オレが料理作りに行ってやらなくもねーぜ!」
そう言ってレイチェルは冗談っぽく笑う。


偲のスマホの着信音に、ぴくりと震える。
偲の反応から何かを察したか、その顔色がほんの少しだけ、曇る。

「じゃ、じーさん、オレそろそろ行くわ。そっちのせんせも、来てくれたばっかりで悪ぃけど、な」
小さく手を振り。



「――ごちそーさま」

ゆっくりと立ち上がる。

偲に背を向けて、クロークから風紀委員の腕章を取り出すと、その腕につけた。

西園寺偲 > 「――ありがとうございます、上泉先生」

ぺこりと頭を下げ、アイオライトを受け取る。
心の中で、その善意に応えられない事を謝罪しながら……

公安委員会の襟章を再びつける。
さあ、最後の時だ。

今度こそ――

「――さようなら」

またね、とは、言えなかった

西園寺偲 > 「――――」

時間は、あった。
最後に優しい時間が。

今は、もう、ない。

西園寺偲は己の破滅へ向けて歩み出し、公園を去った

ご案内:「常世公園」から西園寺偲さんが去りました。<補足:身長150cm。艶やかな黒髪とカチューシャ、眼鏡。公安委員会の制服。>
上泉 和正 > ああ、また会う時を楽しみにしておる
(裏の意味を知ってか知らずかまたという)

井戸木さいこ > 「マダイ!
 潮干狩りにはよく行ったけど、マダイなんかも釣れるんだ……うふふ、行ってみたくなっちゃうかも。」

 くす、と微笑む。また、口調が砕けているのも伺える。
 ……レイチェル、西園寺。両者からただならぬ雰囲気を感じ取ってる、ものの、敢えて気付かない振り。

 わたしは、美味しい鍋を食べに来たのだ。

上泉 和正 > っとごちそうさまじゃ
(いつの間にか食べ進めていたらしく食べ終わる)

レイチェル > 「――じゃあな」
またな、とは、言えなかった。
次に会う時があれば、その時は――
――それだけではない、何か、とてつもなく嫌な予感がした。
嫌な予感がして、止まらなかった。

「なあ、西園寺偲、お前は――」
我慢できず、声をかけようと振り向く。
しかし、既に偲の姿はそこには無かったのであった。

無言のまま、クロークを翻してレイチェルは歩き出す。
再び歩き出す。
“ラベル”を貼った、一人の風紀委員として――

ご案内:「常世公園」からレイチェルさんが去りました。<補足:制服の上にクロークを纏った、金髪眼帯の風紀委員の少女。サイボーグ兼ダンピール。>
上泉 和正 > (そして、井戸木さいこが食べ終わるのを待ち、食べ終われば
片付けをして帰るだろう)

ご案内:「常世公園」から上泉 和正さんが去りました。<補足:携帯ガスコンロと携帯鍋を持っている。すっぽん鍋を作りに来た>
井戸木さいこ > 「……ふう、ごちそうさまでした。
 美味しかったです。上泉先生。」

 ぺこりと頭を下げ、その場を去る。

ご案内:「常世公園」から井戸木さいこさんが去りました。<補足:黒い髪に、アメジストとエメラルドのようなムラサキと緑のオッドアイ、シャツにタイトスカートにヘッドドレス、さいころの髪飾り>
ご案内:「常世公園」に朱鞘 九十九さんが現れました。<補足:身長130cm腰の辺りまである銀髪ロングな細身の少女、2年生>
朱鞘 九十九 > 昼を少し過ぎたくらいの時間の
静寂な空気の公園
そこに銀髪を腰まで伸ばした少女が歩いてくる

見た目は小学生低学年と高学年の中間くらいといった容姿の少女だ
ぶらぶらと言った言葉そうのものな挙動で特に目的も無さそうに公園の中をふらふらと歩んでいる
その様子と手ぶらな姿から散歩をしているということを察するのは容易であろう

朱鞘 九十九 > (静かな公園もいいものじゃのう)
よく晴れた太陽と静かな空気に晒されて少女、朱鞘九十九は上機嫌で公園を散歩する
見た目から想像できる年齢のわりにどこか落ち着いた印象の柔らかい表情で公園の雰囲気を楽しむ九十九

朱鞘 九十九 > その足が急にぴたりととまる
歩みを止め視線を足元へとのばした
その先にはアリが行列を作っていた
その行列の行く先には当然ながら餌がある
九十九が注視したのはその餌の様子であった

特に変哲のないただのミミズでその大きさも特記することのない平均的なサイズである
少々珍しいことと言えばそのミミズがまだ生きておりアリの群れに食い殺されている最中であることであろうか

朱鞘 九十九 > 興味の対象を得た九十九はそれを観察すべくその場へとしゃがみこんだ
かなり丈の短いスカートを履いているためそんなポーズを取れば正面からはパンツが丸見えである
が彼女そんなこと気にも止めなかった
気にも止めないというよりはそもそもそういった認識初めから抜け落ちた感じであった
そういった様子からもやはり九十九という少女が人ではない物ということがうかがい知れるのかもしれない

朱鞘 九十九 > しゃがむ事によって観察対象との距離が縮まった彼女はアリによって死に向かミミズへと視線を固定した
柔らかな表情が少し神妙なものへとかわる
そして視線こそミミズへ向いていたが意識は大きく外れたところにあった

(このようなとき人間はどういった行動をとるのかのう)
(ミミズを助けるのかそれとも避けられぬ死に向かう者を苦痛から救う為に介錯の手を差し伸べるのか…)
(それとも今のわしのようにただこうして眺めているだけなのか)
はたから見れば小さな子どもが昆虫観察をしてるようだがその内情は少々複雑なようであった

ご案内:「常世公園」にウィリーさんが現れました。<補足:長躯の青年、私服姿>
ご案内:「常世公園」に倉来 灯さんが現れました。<補足:着崩した制服姿。 黒髪のショートカットに星のヘアピン>
倉来 灯 > 「天気がいい日は気持ちいいわー」
着崩した制服を着た少女がアイスを片手に通りがかる。
ちょっとした贅沢気分を味わう為にも、早急に風通りのいい日陰を確保したいものだが……。

「あの人、何してるんだろう?」
しゃがみ込んだまま動いてないであろう少女が視線に止まる

ウィリー > 公園はさっきと変わらぬ穏やかさで、行きかう人も静かに立ち去って行く。
物を考えるのにうってつけな場所のひとつ――もう一つは
図書館だが、最近は行っていない――。

のんびり歩く。カフェから離れて、頭の中だけで情報を整理するために。

見知った後姿が目に入った。
(…なんでしゃがみこんでんだアイツ…)

朱鞘 九十九 > (人の身をしてはおるが人の価値観はまだ深く理解できぬのじゃなわしは)
人であれば自分の行動が人間のそれに則ったものかと悩むことはないであろう
しかし人ではない彼女にはその確信を得る基板がまだない
人の姿をしていながら人ではないモノゆえの悩み

(きっとこの感覚も時間が経ち経験を積むことによって自然と無くなってゆくのであろうがの…)
人ではなくとも人の真似をしていればきっといつかそれは本物になる
ならずとも近づくことはできる

思案を続ける九十九の様子は少し寂しげてある

ウィリー > ひどく頼りなげな背中。放っておくわけにも行かないか、と。
歩み寄って九十九に声をかける。自分のことを覚えているかはさておき。

「なーにやってんだ、こんなところで」

倉来 灯 > (あれ、誰か声をかけた。知り合いかなあの人。
 力になれるなら協力したいけど、状況がわからないし。
 立ち読みした新聞にはドラゴンどうこう書いてあったし……うん、木陰から見ていよう)

朱鞘 九十九 > 声をかけられて意識を目の前に向ける九十九
声をかけてきた主の顔を眺める

「えーとぬし様は…いつぞや一緒に御飯を食べた笑顔の可愛い少年」
知り合いを前にして固かった表情を笑顔にする
「なにただアリを眺めておっただけじゃよ、ぬし様こそ何をしにここへきたのじゃ?」
しゃがんだままウィリーを見上げて答える九十九

ウィリー > 「少年じゃねえ、ウィリーだ。ウィリー・トムスン
 あと笑顔のがかわいいのはお前もだな」
まあ、覚えてもらってただけマシかと苦笑いする。

「蟻、蟻ねえ…とてもそういう雰囲気じゃなかったと思うんだが」
実際に九十九の足元を這う蟻を見てしまうと、追及もし辛い。
あえてつっこむ気にもなれなかった。

「いや、公園にきてすることなんざ散歩くらいだろ?
 カップルとかならまた別だろうけどよ」

倉来 灯 > (なんか、いい雰囲気っぽいなぁ……恋人とかなのかなぁ。羨ましい)
木陰を見つけてノンビリしよう。
買ったアイスをのんびりと食べよう。そうしよう。
うん、ソーダ味が爽やかな気がする。

朱鞘 九十九 > 「むふふ、ちゃんと名前も覚えておったぞウィリー君」
かわいいと言われ嬉しいのか嬉しそうにそう言った

「散歩かならば暇なのかのう?」
「もし暇ならば少し質問に答えてもらってもよいかのう?」
とウィリーに声をかけた後に
「先ほどから見ているぬし様にも聞いてみてもよいかのう!」
木陰でこちらを見ていた倉来 灯へと大きな声をかける

人外である彼女は人より感覚がするどいらしく倉来 灯 の視線に気付いていたようだ

考えてもわからないことならなば人に聞けばいい、そして参考意見は多いほどいい
九十九はそう考えた

倉来 灯 > 「へ?」
すっごい間抜けな声が出た。
ついでにアイスを取り落としそうになってワタワタする

ウィリー > 「ああ、勿論。…『木陰の君』もオーケーみたいだしな」
先ほどから目の端に映っていた灯が、九十九の呼び声に
慌てる姿を見てから返事をするあたり食えない男である。

「それで質問ってのは」九十九と同じようにしゃがみこみ、視線を合わせて問う。

倉来 灯 > なんとか落とさずにすんだアイスを齧りながら近寄っていく。
「……なんか、すっごいバツが悪いわ。
 二人のお邪魔だったりしないならいいんだけさ」
と言いながらも、近寄る最中に気がついたのか。
「とりあえず、しゃがむの止めた方がいいと思うな。
 その……“見えてる”し」
少々赤面。

ウィリー > 「やだ木陰の君あらためスケベ女子…九十九ちゃんのそんなとこ見てたの…」
素のジト目。

朱鞘 九十九 > わざわざ目線を合わせるウィリーの気遣い機嫌を良くする九十九

「たまたま合っただけじゃからお邪魔なんてことはないのじゃ」
近づいてきた倉来にそう声をかける
笑顔を本当に邪魔ではないという気持ちを伝える

「大した質問ではないのじゃがの、このアリの行列の先にあるこのミミズをぬし様らならどうするのかと思ってのう」
とアリに群がられ今にも息絶えそうなミミズを指さす

倉来 灯 > 「見えちゃったから注意してんのよ!?
 っていうかアタイに気がついてたんならそっちにだって気がついてるって思っちゃうわよ、男子ってスケベだしー」
赤面からのジト目返し

朱鞘 九十九 > 二人のやりとり見て自分のパンツが見えてるのに気づく九十九

「なんじゃパンツとは見られて恥ずかしいものじゃったのか」
と真顔でつぶやく

ウィリー > 「あんたは小学生かよ…まあ九十九ちゃんは若干恥らったほうがいいかもしれないが」

「で、質問の答えだが。俺は放置する
 理由も聞かせた方がいいか?」

倉来 灯 > 「小学生じゃないから、なおさら危険なんでしょうが」
ウィリーにはそう返答して。

また古臭いしゃべり方をする子だなぁ……と思いながらも、質問内容が来るとまじめに考える。
「下着は、人に見せるものじゃないわ。基本的に」
見せパンとか色々あるだろうけどきっと本筋から大きく逸れる。
なぜなら、もう思考が逸れたのだから。

朱鞘 九十九 > 「はじらう?」
ウィリーと倉来の言葉にきょとんとした表情をする九十九
パンツは見えたままだ

「下着が人に見せるものではない理由もきになるのじゃが…それよりも」
と意識をはなしの本筋に戻した

「ウィリー君は放置するんじゃの、うむできれば理由も聞きたいのうというかそっちがメインかもしれぬ」
少し真面目な顔をする

ご案内:「常世公園」に霜月 零さんが現れました。<補足:あんまり強くはない、太刀一本と小太刀二本を持った青年剣士>
霜月 零 > 「……んお?」

稽古を終えての帰りがけ、何となしに公園によったら二人ほど見知った顔がいた。

「……話しかけても邪魔かねえ?」

取り敢えず、少し遠巻きにして様子を見る。

ウィリー > (そっちの問いに答えるのか…)灯の言に思わず噴出しそうになるのをこらえて、
改めて九十九に向き直る。妙なことを聞くものだ、とは思うが
無碍にする理由もない。

「俺はミミズでも蟻でもねえからさ。俺がここに嘴を
 つっこんでミミズを助けても、ミミズは多分死ぬ。
 蟻は別の餌を探す。なんもかわりゃしねえ、こいつらはそういう世界の生き物だろ」
そう、バッサリと切り捨てたものの。

何か、質問の意図が違うところにあるような気がして
ポツリと付け足す。
「……まあ、このミミズと同じ状況が知り合いとか、他の学生に降りかかってたとしたら」

「俺は助けるだろうな、多分」

倉来 灯 > 「アタイは……助けられるなら助けたいけど。
 ミミズもアリも触れないから 結局は見てるだけかなぁ……」
虫とかってなんか苦手でとつけたして。
「もしも、触れるならミミズを助けて代わりにこのアイスでも置いていく かな?
 アタイがアイスを無くすだけで、他の皆はハッピーだろうし」

朱鞘 九十九 > 「つまり自分と近い存在なら助けて遠い存在ならその者達の理に従うということなのかのう…わしには少し難しいかもしれぬのう…」
二人の答えを反芻して自分なりの結論を口にするその顔は少し寂しげだ

「二人とも感謝するのじゃ、多分とてもいい答えを聞けたと思うのじゃ」
「ならばほんの少しでも縁があったこのものにせめてもの手向けとして…」
そう言って指先を本来の姿である刀へと変える
そうしてアリには悪いがすでに息絶えたミミズの亡骸の一部を切断する
刀に変化した指を少女のものへと戻し切断したミミズの一部をつまみ上げる

「せめて一部だけでも埋葬するのじゃ」
そう言ってミミズの死骸の一部をつまみ立ち上がる九十九
そして歩む先に居た零とばったり目が合う

霜月 零 > 「…よお、少し振り」

なんだか覗き見をしていたようで少しバツが悪いが、やはり気だるげに手を挙げて声をかける

朱鞘 九十九 > 「ぬし様は…零君じゃったのう少し振りなのじゃ」
零の挨拶に開いている片手をブンブンとふって答える九十九

それによって零の存在にウィリーと倉来は気づいたであろうか?

倉来 灯 > 指先が刃物になったのをもくげきして、異能か魔術かは判断できないけれど。
手品するに便利かもしれないなぁ なんてズレた感想を抱いていたら。
どうやら、またこの少女の知り合いらしい。

……剣道部の人かなと当たりをつけておく。

「あ、どうも」
とりあえず挨拶。

霜月 零 > 「…で、そりゃなんだ?」

摘まんでいるミミズの死骸を見て、呆れ交じりの表情で口にする。

「おー、どーも」

そして、灯にも雑にだが挨拶をする。一貫して気だるげだ。

ウィリー > 「そういう小難しいことは、本当に何かあったときに
 自然と行動に出るもんだろうしな。深く考えるなって」

優しい答えを返した灯は、自分が損をして場をおさめるのだろうか。
自分であれば、自分の利に従って動くのだろうか。
九十九にとって、この答えが何かの足しになればいいが。

「しっかし、ミミズを埋葬するってのもなかなか見れない光景だな」
零に手を挙げて挨拶する。「なんだろうな本当これ」

朱鞘 九十九 > 「うむわしに有益な体験をさせてくれたミミズの死骸じゃ、せめてもの礼で埋葬をしようと思ってのう」
と雫の質問に答える

「そして埋葬がすんだらこのお嬢さんとウィリーと一緒にパンツが見せるものではない理由を考えようとしていた所じゃ」
と言ったところで先ほどあった少女の名を聞いていないことに気がついた

「すまぬのうぬし様の名前を聞いてなかったのじゃ、名前を聞いてもいいかのう」
と倉来に質問をする

霜月 零 > 「ホントなんだよって感じだが…」

と、ウィリーに呆れ交じりの声を投げ掛けた後、九十九の答えを聞き

「ミミズに与えてもらえる有益な体験ってなんだ…?」

より謎を深めていた。

倉来 灯 > 「二年。倉来 灯(そうらい あかり)よ。
 ……うん、その理由は説明しなくちゃいけないのかな?」
赤面していく。

朱鞘 九十九 > (何かあった時に自然と行動が出るか…本当にそうならきっとそれは素敵なことじゃな)
ウィリーの一言を心に刻んだ

「倉来 灯嬢、わしは朱鞘 九十九と言うのじゃよろしくのう」
赤面している倉来に笑顔を答える

「結果的にはパンツが人に見せるものではない理由が判明するということかのう?」
と零の質問にすっとんきょうな答えを返す

その後手早くミミズの埋葬をすませて3人のもとへ戻る

霜月 零 > 「あー…」

頭をがりがりと掻く。恐らく、常識観念がえらく古いのだろう。

「…パンツっつーのは、男女問わず下腹部を隠すものだからな。それを見せつけるのは、まあ下腹部を見せつけるのに近い。だからみっともないし恥ずかしい、っつー常識があるんだよ、近代には」

ウィリー > 「ウィリーだ、よろしくな灯ちゃん」他の連中は知り合いであるから、自己紹介を省く。

「さすがだ零、説明がすごくわかりやすい、さすがだ」
褒める。なんとなく棒読みな感があるのは、気心知れた仲ゆえの茶化しである。
実際のところ、パンツのくだりを説明するのは面倒だななどと考えていたところだから。

霜月 零 > 「あー、俺も名乗っとくべきだな。霜月 零(しもつき れい)、一年だ」

気だるげに灯にも名乗る。あ、でもこの人二年だ。まあいいか。

朱鞘 九十九 > 「なるほどのう、そのような常識があるのじゃな」
「これからは気をつけるのじゃ」
零の答えに納得した顔をする

「それにしても零は頭がよさそうじゃのう」
とウィリーの言葉に続いた

倉来 灯 > なぜだろう、最近になって出会う人出会う人に色んな意味で負けている気がする。
年上の余裕とか年長の威厳とかは幻想だったのだろうか。
そんなに気にしないんだけども。

「朱鞘ちゃんに、霜月君に、ウィリー君だね……よろしくね」

霜月 零 > 「いや、別に俺は頭良くはねーよ。中の上程度の成績が精一杯だったしな」

悲しいかな、こっちも俺は才能がない。と気だるげにボヤく。

「それにしても、それが何でミミズの死体に繋がるんだ?」

まるで意味が分からん、と問いかける。

倉来 灯 > 「物を知っているのと、頭がいいのは別なんだよ、霜月君」
 好きで続けられることが才能だとは思うんだけど……と、才能についてのボヤキに返答しつつ。
なお、偉そうに言っている当人の成績はよくも悪くも十人並みである。
いつも大体、平均点付近。

「三人は知り合いなんだねえ……」

朱鞘 九十九 > 「大したことではないのじゃ、ただアリに群がられていたミミズを見つけて人間なら普通どうするのかと二人に質問をしただけなのじゃ」
零の質問に笑顔で答える満足の行く答えを得たからか表情は明るい

「そのおり少しパンツは人に見せるものではないと話がそれただけじゃ」
パンツは人に見せるものではない新しい知識を得たことに満足気な様子を見せる

「うむわしらは友達じゃよ」
一度一緒に食事を取った仲でしか無いが人外の彼女にはその辺の感覚はずれているため自信満々に倉来へ言う

霜月 零 > 「続けても続けても、差が広がるばかりな時だってあるのさ」

ふ、と皮肉げに笑って。

「まあ、それに関して普通ってのはなかなかねぇよな。人によって答えが違うものだしな…そこからなんでパンツに行ったのかはいまだにわからねぇが」

怪訝と言うか、最早理解を放棄したような雰囲気で口にして

「……まあ、友達って事で、いいんかねぇ」

大雑把な返答を返す。こいつも大概、雑である。

ウィリー > 「勉強と頭が回るのとじゃ別枠だしなあ」灯の言葉を継ぐようにいう。
臨機応変にうまく立ち回ること、踏んだ場数の多さからくる経験値、それもまた頭の良さなのだと。

「友達…友達か……ああ、まあそうだな。俺たち友達なんだぜ!! どうよ灯ちゃん!」

九十九のいう友達のラインがいまいちわからなかったが、
とりあえず調子に乗って零と九十九の肩を抱く。
身長差ですごくちぐはぐな上に、とてもドヤ顔なのがうざい。

倉来 灯 > 「……なんだろう、すごい温度差を感じるわ」
ぬるま湯と陽だまりと炭酸水くらいの。

朱鞘 九十九 > ウィリーに肩を抱かれても特に表情を変えることはない九十九
がその内は人の世にできた新たな縁を感じて嬉しさを感じている

そのままの姿勢で灯へ質問をする
「そういえば灯嬢は何をしにここへきたのじゃ?」

霜月 零 > 肩を抱かれ、呆れたように溜息をついている。

「(…まあ、別に不快ではないな。寧ろ…)」

心地よい。そんな風に、考えていた。

倉来 灯 > 「あー……他の人と比べるとね。キツイときあるよね」
差が広がるという霜月の発言を聞けば、少し考えてそう返事をする。

「ん、ほら……いい天気だったし、木陰でアイスでも食べようかなって。
 息抜き?」
安くておいしいアイスであるゴリゴリさんはさすがに食べ終わっちゃったけどね と朱鞘に返して。

朱鞘 九十九 > 「ということは皆散歩でここに来たのかのう?」
と言い公園へ来た目的を唯一聞いていない零に尋ねるような顔を向ける

「そうならばどうせじゃからこのまま4人でしばらく散歩でもどうかのう?」
その場の全員に尋ねる

霜月 零 > 「ま、才能の差は努力をやめる理由にはならんけどな」

だから、俺は飽きもせず剣を振り続けてるんだ、と笑う。

「…そうだな、俺も散歩みたいなもんだし。ついでなら連れ立って歩くのも悪くはねーか」

ウィリー > 「いやいやこう見えて団結?すごいから」楽しげに嘯き、九十九からの散歩のお誘いにおう、と答えた。

灯の言を受けたわけではないが、まあとにかく息抜きをしたい。
見知った顔なら楽しく動き回れるだろう。

倉来 灯 > 「すっごい勝手に動いてるのに、結果だけ上手くいってるって気がしない?」
ウィリーの言葉を受けて、冗談めかしつつ霜月や朱鞘に問いかける。

散歩については。
「断る理由もないしねぇ……アタイもいいよ」
快諾する。

「最近、才能じゃなくて練習の質なんじゃないかって思い始めてきたよアタイ。
 ドラムって難しい……手品みたいにいかない……」

霜月 零 > 「ああ、練習の質ってのはあるかもな」

どうしても、こっちでは一人稽古になりがちだ。さっきの「真剣」も、最終的に対人確認が出来ていないから完成と言い切れない。

「そういう意味じゃ、いい感じに競り合える相手がいれば違うのかもなぁ」

朱鞘 九十九 > 「競える相手…そういう存在に恵まれた人間は幸せじゃろうな」
零の言葉に続く

「それにしても灯嬢は音楽や手品ができるのかえ?」
興味深々とばかりに目を輝かせて聞く

倉来 灯 > 「手伝いたいけど、剣道とかの相手は無理だわ」
あはは、と苦笑する。

「ドラムはまだまだヘタなんだけどね。
 手品はええと、この縦縞のハンカチを……」
ヒラヒラと目の前で見せる。

ウィリー > 「戦闘の類は闘技場にでも行って磨くしかないだろ
 楽器はとにかく練習あるのみなんだろうけどよ」
この都市なら望めば本気の殺し合いも不可能ではないだろうが、
お遊びで参加していいものではない。腕を磨くために命を賭すのは本末転倒だ。

さくさくと歩く。風が気持ちいい。
「ほう、その縦縞のハンカチを?」

倉来 灯 > 「この袋にいれると……」
コンビニの袋にぽい。

そして取り出して。
「横縞になります!!」

霜月 零 > 「ま、相手がいない分には一人稽古、いればその時また頼む感じだな」

流石に、本当の殺し合いは勘弁だが。と苦笑。

「……それ、持ってる面を変えただけじゃねーだろうな?」

倉来 灯 > 「……用意もしてないのに、手品なんて早々できるものじゃないわ」
持ってる面を変えただけなんて指摘されると目を逸らした。

朱鞘 九十九 > 「闘技場のう…人を傷つけるしか能のない存在はあまり気楽に近づけぬとこじゃのう」
自信を真剣へと変える能力しか持たない自分には縁の無い所である
何かを傷つけるしかできない自分を再認識するのはあまり気分のいいことではない

「その手品はどこかで見たようなきがしてならぬのじゃが…」
灯の手品が目に入り思考を切り替えた

霜月 零 > 「まあ、種も仕掛けも仕込めねえ状態じゃ、流石に無理があるか」

くつくつと笑う。愉快そうに、楽しそうに。

倉来 灯 > 「なんでもアリだとしても、アタイはこれが精一杯よ」
横縞のハンカチを動かさないまま、縦縞に変化させる。

霜月 零 > 「…おい、そりゃ普通にすげぇんじゃねーか?何があったか見えなかったぞ?」

本物の手品…いや、寧ろ何かの魔術か?それに対し、素直な称賛を送る。