2015/06/28 - 01:20~03:18 のログ
ご案内:「女子寮『アリストロメアの自室』」にアリストロメリアさんが現れました。<補足:由緒正しい魔女のお嬢様。態度は尊大だが非常におおらかで善意的である>
アリストロメリア > ~前回までのあらすじ~
放課後、家庭科室を借りて秋尾先生へのお礼に
サングリアやクレープを作ってプレゼントしようとしたところ
此方を窓の外から覗いていた可愛らしい少女と
プリンを作る素敵なハプニングに遭遇し
二人でプリンを作って美味しく食べた後、帰宅して女子寮にて
改めて先生の調理をする事になった
(詳細については『学園地区設定自由部屋1 6/27 のログ参照』)
アリストロメリア > さて――……
可憐な少女の桃花嬢と、家庭科室で別れて帰宅すれば
改めてエプロンを付けて、調理をする事になった
何故、自室でなるべく料理をしたくなかったかと言えば
前回自室にて、サラダとムニエルを作った時に大惨事になった為
自室での調理を極力控えたかったからであった
アリストロメリア > 『……とはいえ
あんな素敵なハプニングなら、歓迎なのですけれど……』
放課後、偶然の出会いで桃花嬢と会い
ぷりんを一緒に作って食べた事を思い出せば、頬が緩む
ピンク色の、可愛らしいチューリップを連想させる様な
無垢な笑顔と仕草のとても愛らしい少女であった
――……妹が居ないから、分からないのだけれど
きっと、妹が居るのであるならああいう可愛い子がいてくれると嬉しいなと
心の中で思いながら
アリストロメリア > そんな素敵な想い出を胸の奥にそっと、壊さないように大切にしまいながら
「今日は一緒にプリンが作れましたし
きっと、多分サングリアはともかくとして、クレープも上手く行くと思いますわ」
と、根拠の無い自信を露わにしながら、改めて食材をキッチンの上に並べて行く
……因みに、改めて述べておくが
彼女は料理スキルは無いどころか、誰かが調理している現場もほぼ見た事は無く
ガチレベルで、料理知識には乏しく頼みの命綱は『簡単!初心者さんレシピ』の本だけである
アリストロメリア > 「では、先ずはサングリアから始めましょうか」
そう言いながら、テーブルの上にはワインボトルと
各種のハーブと、フルーツを用意する
彼女の言うサングリアは、普通のサングリアと少しだけ違って
その違いを述べるのであれば、製作過程に詠唱<<チャント>>を行いながら
サングリアに魔術的効果を付けたもの
言い変えれば、魔女の祝福のかかったサングリアである
ワインというのは水元素の武器であり
キリストの血でもある
故に、魔術的にも深く関わりのあるものなのだ
……因みに、用意したワインは父に
『魔術で使用いたしますので送って下さいませ』
の、一言でシャトー・ラトゥールが贈られてきた
……ぶっちゃけ、素人のヘタな細工を施すよりも
そのまま渡した方が喜ばれそうなワインである
アリストロメリア > 「先生は車……機械と縁が深いですし、火星の象徴を深めましょう」
火星というのは、ギリシャ神話のアレス神の司る
戦いの星であり、古代バビロニア文明ではネルガルと呼ばれ
病、災難、死を司る神で太陽を滅ぼす神とされている
火星はそのまま、男性を示す惑星記号でもあり
火星は文字通りの『火』の惑星。火から連想されるものに関連する象徴となります
性質は、活動的で迅速、積極的、精力的、情熱的等の特徴を
人物は、男性・若者・スポーツ選手・血気盛んな人
事業家・軍人・冒険家・外科医・理容師・警察官・建築家・武具製造、販売関係者・狩猟家
鉄鋼業、金属工関係者・消防士など火に関わる仕事をする人・食肉関係・パン製造、販売等
物品は、火薬、爆発物など火に関係するもの
武器・刃物類など戦いに関係するもの、屋外スポーツ、格闘技に使う道具類
鉄製品(特に、斧、鎌のような鋭利な道具、釜)・鍛冶に使う道具
医療器具、特に手術や解剖などで使う道具・実験用器具・化学薬品
エンジン、ボイラー、モーターなど機関類等
場所は、騒がしい所・活気のある場所
格闘技場・スタジアム
軍事施設・警察署等司法関係・戦場跡、被災地・荒れ果てた場所・事故、事件現場
鉄工所・機械工場・工事現場・建設現場・鍛冶場
手術室・実験室・切断、裁断をする場所・屠殺場
火のある場所・天井・屋根・煙突
開拓地・処女地等
動植物は、蚊、蜂など人を指す昆虫・害虫、害獣・生き餌となる動物、昆虫、魚類
牙、爪、鋭い歯を持つ動物(ライオン、鷹など)
香辛料、刺激物(食用の)およびそれになる植物(胡椒、七味唐辛子など)・トゲのある植物
火で調理した料理・火で加工した食品・コーヒー・アルコール飲料等
アリストロメリア > と、言う訳で……
象徴にある赤ワイン(アルコール類)に
赤い色のベリー系の果物を中心として、オレンジや林檎、キウイ等も用意して
ハーブは火星の象徴である、ブラックペッパーやジンジャー、クミン、コリアンダーを使用して
少しだけスパイシーな味付けにと、思いながら……
アリストロメリア > 「さて――……先ずは果物を洗って切る所から始めましょうか」
水を流し、果物を丁寧に洗って行く
今の時代は、農薬という物を使っている為、塩でごしごし洗えば落ちると本に書いてあったのがありがたい
そのようにして綺麗に皮の農薬を落とせば
簡単に、くし切りに包丁を入れて行く
切り方は相変わらず下手くそで目茶苦茶であるが
以前手を切った事から、慎重に切っていったため今日は何とか手を切らずに済んだ
……皮をむかないで済み、簡単に切っただけだからというのもあるかもしれない
アリストロメリア > そして、シャトー・ラトゥールを開ければ
少し深めの容器に、蜂蜜とワインを混ぜて丁寧に溶かす
その時、ほんの少しだけお水を、中身が薄まらない程度に混ぜて――……
丁寧にかき混ぜながら、詠う様に詠唱<<チャント>>を唱え始めた――……
『汝の意思を成せさらば法とならん』
先ずはその言葉を、唱えながら何度も何度もゆっくりと混ぜて行けば――……
アリストロメリア > はてさてと
少量の水と蜂蜜、そしてワイン――……
それらは、普通に見れば『至って普通の』材料であるし
何も怪しい物ではないのであるが……
魔女が、詠唱を唱えながら作るそれは……
通常のサングリアと、少々理由が違った
ワインと水、そしてそれらを混ぜ合わせて詠唱を唱えれば――……
それは、全く意図していなかったことであり
そんなつもりは無かったのであるが……
ワインに少々、水を混ぜたのが不味かったかもしれない
いや、或いは農薬を落とすのに使用していた『塩』も少しばかりは?
塩というのは錬金術にて、硫黄と水銀と並び最も重要な物質であり
更に言えば……ワインと水
これらを混ぜ合わせることで その象徴に当てはまるのは――……?
アリストロメリア > 心を込めて、詠唱<<チャント>>を唱えていた時であろうか?
『汝の意思を成せ、さらば法とならん』
『我は命ず、彼の者に祝福を与えん事を――……
火星の象徴を通し、火星の祝福を彼のものに与えよ』
……等と唱えていれば――……
そのワインの色は、いつの間にか、金色に輝く水となり
不思議に思い、眉を顰めれば――……
ぐにゃりと、その水を混ぜている水の渦は、徐々に黒く円を書き
一つのシジルが浮き彫りになって――……
「!!!!!!!!!」
アリストロメリア > ……魔女の祝福は、そのつもりは当の本人は一切無かったとはいえ――……
とある悪魔が、呼び出されてしまった
……そう。ワインを水に、水をワインに
そして、この二つを混ぜ合わせたのが不味かった――……
その上、『塩』はタロットに置いて『女帝』であり『金星』の象徴だ
『それ』は混ぜられた『蜂蜜』も『金星』の象徴であり――……
ワインと水を混ぜ合わせ、金牛宮にも関連するそれらを含め
彼女の今の行為そのものは、魔術の他に錬金術をも象徴し――……
迂闊にもだが、偶然に偶然が重なりあったそれらは
とある悪魔の象徴を示すものとなってしまったのであった
アリストロメリア > 部屋の中までもが、金一色に支配されながら――……
『その悪魔』は、混ぜるワインから声が聞こえて来た
【 】
――……それは、彼女にしか聞こえない呼びかけの声ではあったが
驚くには十分であった
(……おかしい、私は今調理をしていた筈なのに、何故悪魔が召喚されましたの――……?!)
アリストロメリア > 驚きを隠せないで居るが――……
普通の目では見えないが、魔術用の眼では
そのワインは完全に金色となり、混ぜて生じた黒い渦は、シジルの形を表して
そこから、金色に輝く羽が羽ばたき始めて――……
完全に、悪魔召喚の手順といつの間にかなっていてしまったようだった
アリストロメリア > 『!! いけませんわ……!』
このままじゃいけない――……つーか、厳密に言えば
この悪魔に用なんて無い、無いのだ
もっと言えば
『只私は先生に祝福を込めてワインに詠唱をしていただけであり……あぁぁぁぁ……!!』
困った様に、ワインを混ぜる手を止めながら
突如現れてしまったその悪魔に、丁重に丁重に事情を説明し、頭を下げ
失礼の無い様に、呼びかけに応じてくれたことへの感謝を述べながら
文字通りの黄金水と化してしまったワインを捧げながら――……
立ち去って貰う為の呪文を唱え始めた
『おお、汝が誠意を以て我が要求に答え、呼びかけに喜び進んで来て下さることに感謝を示す――……
我は汝に、穏やかに何一つの不穏を残さず立ち去る事を求める……
汝が呼びかけに答えて下さったことに敬意を示して――……我と汝の間に平穏を望みながら……!!』
アリストロメリア > ――……こうして
彼が来た後としての痕跡を残すかの様に、部屋中が金色に変化したまま
キッチンの上にあったシャトー・ラトゥールやハーブ、果物類が全て消えていた
(おかしいですわ……私は確実に今、料理をしていた筈なのに……
何故、悪魔を呼び出している儀式と化していたんですの……!?)
彼女の驚きは隠せないまま
けれど、キッチンの上から消えた材料は残酷な現実を示していた
アリストロメリア > とりあえず、サングリアを作ろうとして
悪魔召喚となり、穏便に帰って貰う為にサングリア(*作り立て)を捧げる事となったが
無事に何事もなく平穏に過ぎたので、気にしないようにした
そして、次はクレープを作ろうと再び材料と調理器具を並べる
「多分、きっとクレープでしたら以前調理実習で成功しましたし大丈夫でしょう!」
……重ねて言うが、その時の調理実習で彼女は一切調理しておらず
自分自身の中で勝手に成功体験の一つをしたと勘違いしているだけである
アリストロメリア > 気を改めながら、ボウル等の調理器具を丁寧に洗えばクレープ作りの始まりである
「えぇと……材料は
グラニュー糖 100g
薄力粉 300g
卵 6個
牛乳 700cc
バター 50g
サラダ油少々……」
それらを慎重に、かつ丁重に秤で調べきっちりと計っていく
アリストロメリア > 「それから、始めはボウルにグラニュー糖と振るった薄力粉を入れて
溶きほぐした卵を加えてダマにならないようによく混ぜる――……」
本で確認し、閉じれば先ずはグラニュー糖を振るって薄力粉を入れる
……までは良かったのだが
卵を持って、彼女は気付いた
……卵の割り方が、分からない事に……!!
アリストロメリア > 「どうしましょう……!!
卵の割り方が分かりませんわ……!!」
焦りながらも、どうやって割ったらいいのか本を見るが
流石に現代において、卵の割り方まで分からない人間も滅多に存在する訳もなく
そんなもの、書かれている訳が無いのであった
ぐるぐると、思考を懸命に巡らせて――……
「えぇと、先日の調理実習で彼女達はどうやって割っておりましたっけ……?」
そうして、頑張って考えているうちにハッとして
「ハンプディダンプディがありましたわ!!」
いい事を閃いたと言わんばかりに、ハンプティダンプディの歌を思い出す
『――……そう、確かあれは塀から落ちてハンプディダンプティは中身をぶちまけて死ぬ歌ですわ!』
目を輝かせながら、卵の割り方に気付いたようだ
「――……つまり!高い所から落とせば割れるって事ですわね!!」
……残念な勘違いを、残したまま
アリストロメリア > ――……こうして
卵を入れる為のお椀の上から、高い所にまで卵を持って行くと
そのまま手を離して落下させる事で卵を割る事が出来た
思い切り落下させることで、卵は無事に割る事は出来たが
中身の黄身も当然ぐちゃぐちゃになり、殻の破片が無残にも飛び散ったままだった
それらを丁寧に取り除きながら、彼女は気付いた
「……おかしいですわ?サニーサイドエッグはもっとこう……綺麗な形で
黄身の形を保ったままに焼かれた形の筈……
落とす高さが高過ぎたのかしら……?」
等と首を傾げながら、丁寧に殻を取り除いて
「メイドは凄いですわね……卵を使う度にこうして綺麗に殻を取り除く作業を行っているのですから」
アリストロメリア > こうして、高さを低くしたり一層高い所から落としてみたりを繰り返しながら6個全ての卵を割る事には成功した
――……言うまでもなく、黄身は無残な状態だが
幸い、クレープは混ぜる作業で黄身の状態を問わない所にあったが
これが黄身と卵白を分離するメレンゲ作り等であれば、きっと高難易度の知恵の輪を渡された気分だっただろう
……現状だけで言えば、今の状態ですら
渡された知恵の輪を解かずに、腕力で鉄の輪をぶち切った脳筋に近い行為だが――……
――――――――…………
殻は全部綺麗に取り除けば、綺麗に丁寧に混ぜ合わせて
一応何とかクレープ生地らしきものは出来た
次はこれに、牛乳を少量づつ加えて滑らかになるまで混ぜる作業
それらを丁寧に、順調にこなして行けば
最期に焼く作業である
アリストロメリア > 「遂に……!ここまできましたのね……!!」
気分だけで言えば、RPGのラスボス手前まで来た気分でフライパンを見つめた
前回、コイツのせいで火事になりかけた上に、部屋中水浸しになったからである
「……ふふ、しかし今回は同じ轍は踏まなくてよ!
この間の調理実習では上手く焼けましたもの、今回も上手くいきますわ」
重ねて言うが、調理したのは彼女では無くて同じ半の他の女子であり
彼女はクレープ生地で具を包んだだけである
アリストロメリア > さて――……先ずはフライパンにバターを入れて茶色くなるまで少し焦がす
ここまでは前回のムニエル作りで出来たことでもあり、多少だが心に余裕があった
「そして……!最後にサラダ油を薄く引いてから、お玉で生地をすくって……薄く延ばす――……」
慎重に慎重に、それらを行う――……
フライパンにタネを入れれば、全体に伸ばして薄くして焼いていく
上手く出来てホッとして
「成功ですわね」
と、小さく微笑む
アリストロメリア > 「そして、裏が焼けたらひっくり返すんですのね?」
本を読んで確認して、ふむふむ……等と頷きながら本を閉じる
表面をじーっと見つめながら、裏が焼けるのを待つ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
暫く待って
「いつになったら裏が焼けるんでしょうね?」
等と言いながら待っている間に、いつまでたっても表は白いままは当たり前として
そのうち、薄い端からパリッパリになり始めて――……
表部分も、上はまだ白いままだと言うのに――……表面は見るからに固くなってパリッパリになっている
「……おかしいですわ、何故こんなことに……?」
疑問を抱きながら、ひっくり返す――……
幸い、ぱりっぱりだからひっくり返しやすい状態ではあるのだが――……
「!?」
当たり前ではあるが、裏が真っ黒に焦げていた
アリストロメリア > 「あっ……あら?何故この様な事に……?」
疑問を浮かべつつ、明らかに失敗して真っ黒になってしまった生地を見る
不安になって改めて本を開けば――……
『全体にまんべんなく焼き色が付いたら裏返し、裏側も同様に焼いて下さい』
と、書いてある
「……おかしいですわ?満遍なく焼いていた筈なのに、何故……?」
疑問を隠せない彼女であるが――……
彼女は気付いていなかったのだ
均等に、確かに薄く焼いてはいたが
クレープの生地の薄さをよくは知らず、正確にはクレープ生地にしては厚みがあった為に
表面上が白いまま、周囲はパリパリになり、裏側を真っ黒にした事に――……
アリストロメリア > だがしかし
そんな答えに料理初心者の彼女が辿りつく筈が無い
「今日は寮を火事にしなかっただけマシですわ」
と、早々に諦め本を閉じれば――……
「クレープの作り方を誰かに教わりましょう
そして先生には何か食べる物のプレゼントを購入して渡しましょう」
と、笑顔で片づけを始めると
クレープのタネ入りのボウルにラップを張って、冷蔵庫にしまい
今日の料理は無かったことにしたと言う
ご案内:「女子寮『アリストロメアの自室』」からアリストロメリアさんが去りました。<補足:由緒正しい魔女のお嬢様。態度は尊大だが非常におおらかで善意的である>