2015/07/06 - 15:16~16:32 のログ
ご案内:「元素魔術実技試験」にビアトリクスさんが現れました。<補足:上はシャツ、下はスカートの男子生徒>
ビアトリクス > 軽くあくびをしながら実習区の実技試験会場に入ってくる。
元素魔術の実技試験を済ませなければならなかった。
ダンジョンに潜ったり組手をさせられたり色々激しいことをやらされたが
それに比べればこの実技は穏やかなものといえよう。
さっさと流して終わらせてしまおう。
まずは魔力測定試験だ。
リラックスした状態で端末に右手をかざす。
【魔力の強さ +3/魔力の正確さ +2/魔力の容量 ±0】
ビアトリクス > 「……」
顎に手を添える。これでも魔術師の子。妥当な結果だ。
容量だけが凡人並なのは体力の弱さに由来するものだろう。
召喚した精霊をいつまでも常駐させておけないのはやはり厳しい。
できればなんとか体力をつけておきたいところだが。
測定に使った端末は音を立てて収納され、
代わりに数十メートルほど前方に水晶体の的が生成される。
単体射撃試験だ。
こっちの試験は先ほど計測した魔力の正確さとは関係ないらしい。
魔術による実戦を想定した試験に見える。
ビアトリクス > そもそも、コゼットの教える元素魔術自体がかなり戦闘に偏っている。
彼女の穏やかさや人当たりの良さとはずいぶんなギャップを感じたものだ。
あるいは彼女の出身の異邦では魔術すなわち戦闘に用いるものだったのだろうか。
などと益体もないことを考える。
まあ、どうでもいいことだ。
それより重要なのは自分の単位。
手にしていたスケッチブックを開き、虹色の模様が描かれたページを指でなぞる。
自身の内なる魔力が高まっていくのがわかる。
相対的な魔力の容量の低さゆえ、こうして“外付け”の道具に頼っているのだ。
スケッチブックは、ビアトリクスにしか読めない魔道書であり、
ワンドであり、魔力貯蔵炉である。
ページが絵で満たされるたびに、込められた魔力がわずかずつ蓄えられていく。
こうして作られた魔法のスケッチブックはビアトリクスの部屋にすでに三桁冊存在する。
ビアトリクスの自室で戦えば、ビアトリクスは誇張抜きで最強の魔術師となるだろう。
もちろんそんな機会はないが。
ビアトリクス > 1射目。 [1d6→5=5]
ビアトリクス > 2射目。 [1d6→1=1]
ビアトリクス > 2射目やり直し。 [1d6→4=4]
ビアトリクス > 3射目。 [1d6→1=1]
ビアトリクス > 指先にピンポン球程度の光弾が生まれる。
殺傷性が著しく低いそれを、無詠唱で軽く指先をしならせて撃ち出す。
2射が芯に命中。最後の1射がフチにかするだけ。
まあこんなところか。動いてない的なんだから全弾ブルズアイといきたかったが。
コゼットの教える正規の魔球魔術とは随分外れている。
筆記試験においてはまじめに教科書通りに勉強を行い、それに従うが
実技試験に関しては必ずしもそうはしない。
詠唱が嫌いだというのもあった。
そういえば、この射撃測定は属性の識別も兼ねているらしい。
水晶体に視線を向けると――
着弾箇所が赤・青・緑に染まっている。
「三原色だな」
ビアトリクスはいずれの属性にも拠らない虹色の魔術師だった。
ビアトリクス > 連続射撃試験、一回目。 [3d6→2+4+4=10]
ビアトリクス > 二回目。 [3d6→5+5+6=16]
ビアトリクス > 続いては連続射撃試験。
今度は三つの光弾を作り出し、それを次々に叩きつけていく。
「……おや」
気のせいか、先ほどの単体射撃試験よりもうまく行っている気がする。
テンポが大事なのだろうか。
先ほどにしても各種属性は込めなかったつもりだが
的のそれぞれがごく淡い赤、青、緑、黄に染まる。
混ざり合えば白くなるのだろうか、などと考えたが
一つの的に当てられる魔弾はそれぞれ一つきりだった。
「……こんなものか」
すべての工程が終了したことを確認して、
ビアトリクスは足早に試験会場を去っていった。
ご案内:「元素魔術実技試験」からビアトリクスさんが去りました。<補足:上はシャツ、下はスカートの男子生徒>
ご案内:「元素魔術実技試験」にビアトリクスさんが現れました。<補足:上はシャツ、下はスカートの男子生徒>
ビアトリクス > 「……いや待てよ」
気になったことがあって一度戻る。
着弾によって変色した的が消えずにまだ残っていた。
時間経過か次の試験参加者が訪れるかで消滅するのだろうか。
「そうだよな……四大元素属性と色は対応するのか。
炎は赤、水は青……」
教科書をなぞる程度で、踏み込んだ内容にまでは取り組んでいなかった元素魔術だが……
今のをヒントに何か得られそうな気がする。
首をコキコキと動かしながら、改めて去った。
ご案内:「元素魔術実技試験」からビアトリクスさんが去りました。<補足:上はシャツ、下はスカートの男子生徒>