2015/07/05 - 22:57~02:05 のログ
ご案内:「異能実技試験会場」に五代 基一郎さんが現れました。<補足:夏用スーツ。試験監督官中。>
五代 基一郎 > 異能の実技試験。
いくつかの学科や教師によっても何を求められるかは異なってくる。
そのうちの1つがこの試験で、求められるのはこの上半期までの
異能のコントロールの度合い等である。
どの程度自在に操れるか、というものでそこはCTFRA等の
技能検査とは変わらない。
ただ、それが故に講義の受講者も多い基礎的な講義の試験である。
受験者は入学してすぐの者だったりもるするが単位の取れやすさもあって
3年目の人間やそれなりの人間も多い。
つまり、受験者が多い。
故にこの試験を受けない者や委員会で役職についてるそれなりに暇なものが
半アルバイトに近い形で試験監督を行っている。
五代 基一郎 > 「次の受験者、入室してください。」
といっても、試験監督は事務的に足りない手を補う程度なので
試験を受けるものにあれこれ指示を出すことはしない。
所定の書類を受験者から回収したり、試験が終われば次の者を呼び出す。
筆記試験とはまた別で一人ずつ受ける考査でもあるため
使う時間も受験者によっては違うし、それを監督する人間が足りなくなるのも当然だった。
尚この試験は他にも複数の会場で行われている。
別の会場の人間が来ることもあり得る。
「試験番号と名前、申請した試験内容を申告してください。」
五代 基一郎 > この試験内容は、受験者の生徒と教師が
どのようなことが習熟に繋がるか。
またどのようなこをすることで習熟の度合いとなるかを
相談の上で決めて、自分が今どの程度のことが出来るかを示すことを
この場で発表するという形式だ。
個々人によって違う、個性を伸ばす……であったり、生徒のための
という授業と試験。
自分の異能がどこまでコントロールできるか。
非日常的なものではなく日常的な中で。
異能を持つ者にとっての悩みでもあるし、日常との差異を
どこまで埋めて行けるかという心の問題にも関わるため
教育的方針的に教師も熱心に相談にのるためか結構に人気がある授業であり試験。
尚、今入ってきた新入生は”熱量操作”の異能であり
習熟の度合いを示す試験内容は
”フライパンの蓋と水なしで焦げていない両面目玉焼きを作る”
だった。
結果に関することは研究員や職員が行うが
見た感じ普通の両面焼きがあった。
尚完成品は研究員や職員、試験監督がおいしくいただきました。
五代 基一郎 > 「次の受験者、入室してください。」
必要書類を受け取り、持ち込み品を検査した後に
チェック項目を埋めて書類を研究者と職員に手渡す。
「試験番号と名前、申請した試験内容を申告してください。」
試験者の異能は”空間を切り裂く” であり
試験項目は”ワンホールのケーキを等分する”だった。
試験の結果はさておき、確かに8等分されていた。
箱の底ごと綺麗に切断されて受験者の顔は真っ青になっていたが。
五代 基一郎 > 「次の受験者、入室してください。」
ユニークなものを試験内容にする生徒も結構にいる。
なので見ているだけなら面白い。
もっとも失敗が多くても上半期であったり、学年によっては
まぁまぁで済まされるものが多い。
「試験番号と名前、申請した試験内容を申告してください。」
ようは次の試験までであったり、今後の課題を探すものなのだ。
尚、今試験を受けているものはシンプルに”透視”の異能を持つ者であり
”触らずに生卵とゆで卵を見分ける”試験だった。
こういう場合公平性のために事前に職員側が用意するものである。
正答率は7割だったものでそれなりではなかろうかと思いつつ
味気ないゆで卵を食った。
五代 基一郎 > 「次の受験者、入室してください。」
他にも”撹拌する”異能を持つ生徒による土の撹拌と
農耕地の生地やら
”植物を任意に成長させる”異能を持つ生徒による
青い避暑カーテンの制作
”水を操作する”異能によるマグロを生きたまま連れて来くるだの
”痛覚遮断”の異能と共にその場でマグロを捌いたり
「試験番号と名前、申請した試験内容を申告してください。」
”分離”の異能を持つ生徒による遠心分離からの洗濯物を脱水するとか
ミルクと混ぜあったコーヒーのコーヒーとミルクを分離させるなんてものもあった。
”千里眼”の異能と言って、遠いヨーロッパの地で行われている競馬の単勝を
ラジオ等なしで当てる、というのもあったが。
五代 基一郎 > 「次の受験者、入室してください。」
”氷を操る”異能者のフワッフワのかき氷もよかった。
尚かき氷作るだけ作るので、シロップ等ないのは
余剰品を食える監督官としては辛いところだ。
無機物限定の”切断”の異能能力者等、プラモデルの
ランナーからの切り離しを跡の残らず行うなどもあった。
頭の中で正確な”設計図”が引ける、という異能など
その場で指定されたものの設計図を引いて出力機を通して
一度で制作していた。
「試験番号と名前、申請した試験内容を申告してください。」
”バランス”と異能を呼んでいる受験者は
1円玉を縦に6つ素早く積みあげていた。
日常的かどうかと聞かれれば疑問が残るが。
他にも”圧縮”させる異能で空き缶を圧縮して機械いらずで
金属の塊を作っていた。ペットボトルも同様。
生活委員に行けばよいのにと思う。
五代 基一郎 > そういった千差万別というか、所々一発芸大会のようにもなっている
がためこの試験は変な人気もあったわけだが。
それ故に受験人数も多く、休憩挟んでもこうしてほぼ半日潰れた。
これがまだ続き、試験期間最終日まで続く。
生徒の大半は試験など終わらせて早く海に行きたいのだろうなぁ
と思いながら書類等の確認を済ませて試験監督官の仕事を終えた。
ご案内:「異能実技試験会場」から五代 基一郎さんが去りました。<補足:夏用スーツ。試験監督官中。>
ご案内:「異能実技試験会場」に美東暦さんが現れました。<補足:モノトーンの男女。>
美東暦 > 異能実技試験の会場。
試験官が定期的に名を呼ぶ中、その前に扉を開けて顔を出した。
「えーっと、入っていい? あ、いい? はいはいどうもどうも」
ゆるい笑いを作った中性的な顔がするりと中へ。
黒いブラウスに白いネクタイ。白いブーツカットのパンツ。
肩幅があるようで、全身は丸みを帯びている。
ブラウスを脂肪が盛り上げているが、立つ脚は男性的に構えている。
「はーい。 試験番号はーえっとC3042だっけ? みあずま、よみ。
申請試験内容は…あーっと、それなんだけど」
言葉が途切れる。試験官が手へと落とした視線を細めている。
試験官のために印刷された生徒情報。異能欄がばっさりとない。
名前だけ≪ダブルショッカー≫とある。
美東暦 > 肩をすくめて灰色の目が片方細められる。
オレのせいじゃないよ、とばかりにやれやれと首を振る。
「事務課の人のミスらしくって生徒情報がちゃんと登録されてないままなんだよー…なんですよー。
ずっと気づかれてなかったらしくって。異能の授業とかとってなかったからなーオレ」
ふうと一息。
唇に右拳をあてながら試験官の方を覗きこむ。
「なんか担当の人がパスワードわかんないとかなってて今問い合わせてるーみたいな事聞いたから、なんか、ない? あ、それそれ補足の用紙。そうそう。書いてある? あ、はい、座る座る今座るね」
じゃあ読むから、と言われて手で指されれば頷いてその場の椅子に腰掛ける。
試験官が確認する間も、両手を両足の真ん中に突いてゆらゆらと左右に揺れている。
美東暦 > 「そんな莫迦なって感じだよなー…ほんとつい一昨日に連絡がきてさー。 オレのデータいつ直るのかな? りじちょーとかに確認とったりするのかな…?」
一旦は丁寧語にしようとした言葉は一瞬で崩れたまま。
だらだらと受験者が連ねる言葉を試験官は聞いているだろうか。
視線が追う文字にはこう記述されている。
異能名:ダブルショッカー
本生徒は以下の実在した神話上の存在二柱として振る舞うことがある。
大和の己が殺害する数の1/2の人を殖やされる女神。
バビロニアのその他の全てに対し二倍の力を持つ男神。
これはA∴A∴D∴系列の三名のアデプタスと、第二竹内文庫の巫四名によって承認された。
発動時は二柱に準ずる魔術と同等の現象を発生させるが、これらは魔術使用の痕跡が認められない。
よってこれを異能とする。
「えー、試験内容は、試験時間に意図的に異能の発動を成功させること、だったかな?」
美東暦 > では始めてください。と言われて立ち上がる。
ぐっと伸びをしてから組んだ両手を離す。息を吐いた。
胸部が揺れて元に戻る。
「じゃあ、行くぜー」
十分後。
「へえー…そうなんだ。 大変なんだなー生活委員って。
単位とか大丈夫なの? オレ? オレは大丈夫だよ、もう大体終わってる」
椅子に腰掛けて試験官の話に相槌を打っている。
念のため補足するとすれば開始五分までは名前を叫びながら両手を開いたりしていた。
次の三分は耳と目を閉じ口をつぐんで不動でいた。
次の一分で愚痴をこぼし始め、最後の一分で目の前の試験官に話を振り始めた。
美東暦 > さらに十五分後。
「そうだよな。 ここを出た後のことって難しい話だよな。
ここには何で来たんだ…? えぇ? 異能を認められて国の奨学金で? そういうのあるんだぁーえっと何処の人?」
異能は一人一人固有のもの。
当然ながら似たような能力は存在するにしても、その試験内容が個別であるようにあまりにも尺度が異なる。
帰結として試験時間は長い場合に備えてとらざるをえず、内容終了時点で退室が許されている。
「…へー。 そんなのがあるんだな。 面白そうだ。 オレは最近ネットでそういうのって見てなかったなぁ」
だから、【時間内に】とされている場合、成功しなければ試験時間一回分終了まで続くことになる。
美東暦 > 「えー、すごいじゃん。 いいなーソレちょっと使ってみてよ。
見たい見たいーいいじゃーん。 ほら、ちょっとだけだからさ~」
彼/彼女はもはや完全に椅子でリラックスしており、組んだ足に左肘をついて、その上に顎を乗せている。
楽しげに笑うが声はそう大きくもない。
典型例としての男性的な力強さもあるといえばあり、女性的な柔らかさもあるといえばある。
抜けデータの補足の紙には異能は生まれつきのものとあり、肉体もまた生まれついてのものだ。
二つに塗り分けられた髪と、服。
その間で灰色の瞳が興味深そうに揺れている。
「うっわなにすっげえでかい。
うわうわうわ震えてる震えてるえーこれマジで動くの? もうちょっと早く出来たりする?
うひゃー、ははは、ふふふ…えーおかしーよーこれ。 触っていい?」
美東暦 > そうして結局は時間の半分以上を相手に喋らせながら試験時間一杯まで雑談を続けた彼/彼女は、最後に立ち上がった。
試験会場の窓から、遠く空の向こうを見つめる。
ゆっくりと右手を持ち上げ、開いた五指をかざした。
「えいっ」
何も起きなかったので、後日の結果は勿論【不可】である。
ご案内:「異能実技試験会場」から美東暦さんが去りました。<補足:モノトーンの男女。>