2015/07/02 - 16:21~23:01 のログ
ご案内:「◇野外試験会場3(期間限定)」に松渓 つばめさんが現れました。<補足:ワインレッドのハーフパンツに、白い運動着。シュシュでポニーテールにまとめている>
松渓 つばめ > 彼女にとって、勉学とは日々の積み重ねである。
毎日の授業をしっかりと身にすることで、試験で狼狽えることもなければ、一夜漬けなど一切の無価値。
……なんというか、ヤなタイプの学生だなあというのは自覚が無いではない。
それはそれとして即ち。試験期間とは。
「早いうちに済ませて、水着見に行こう、うん。」
そう。『勉強の無い日』に他ならないのだ。
できれば誰かと一緒にキャイキャイ言いつつ。あるいはちょっとロマンス感じつつ。だがそれは演出として、実際には先に決めておく――計算高く行くのだ。誰に対して?さぁ。
松渓 つばめ > 「んー、でも、コゼット先生のはちょっと自信ないんだよね。だぁから先に受けようって事だけど」
試験会場にはいくつかの…「……アーティファクト?」先生が作ったんだろうか?。
「だとしたら、あんな可愛い顔して凄い人なのかも。時子先輩系?」
不意に『200年も生きていると退屈なんですよ~』というゆるい笑顔が思い出された。むう、ちょっと先生に失礼だったかも。
内心謝罪。
で、
「これで魔力を測定する、のかー」
渋い顔をして、”これ”の前に立つ。魔力測定器。個人的には、かなり苦手だ。
松渓 つばめ > 気分を落ち着けるため、伸びをひとつ。
「ま、握力測定みたいなものと思って……」
異能および魔術を廃した舞台において、この少女の実力は女子学生のそれを大幅に上回る。
頭は前述、走りは長短を分けず、特技は体操、なかでも段違い平行棒とつり輪が得意というある意味異常者。お嬢さんそれ男子競技です。
が、ここは『異能学園』。物を言うのべき『ものが違う』。
その異能、魔術とも、強大な危機の場において、完全には頼り難し。
「ふ、ん……」
鼻で少々だるいような息を吐き、手を付く。
松渓 つばめ > 勉強というよりは、魔術そのものへの適正を伸ばしたい思いで受けている授業だ。
できれば、自分の『できること』に加えたい。
「思いっきり戦闘向け、ていうのは……いやいや、要努力ってことで良いでしょ」
表示されたのは【-2/+3/-1】。予感とは、あまり外れていない。
結構マジメにやってるつもりなんだけどなー、と悪態をつく。
「つまり安定して制御はしっかりしてるけど、出力と体内に貯めておける魔力はへぼへぼです?」
左側頭部をぱりぱりとかく。
学校の外、というか落第街を一人でほっつき歩くのはやめましょうね?とコゼット先生に言われてるようで何だかバツが悪い。
などと言ってると、遠くにマトが出てきた。気持ちを切り替えて「次行こう、次」、うん。
松渓 つばめ > 「属性が指定されてないのは、助かったわねー……」
五行説。陰陽道の流れを受けた魔術を一部ながら活用できるつばめ。
しかし、相性故か水行と火行については全く扱うことができない。
護身が必要な時、いつもペットボトルと100円ライターを携帯している理由でもある。
この相性は、コゼット先生流の四属性魔術においても同様であった。
「木行・そよ風さん――だと、ダメなのよねきっと。じゃあ、まぁ」
脳内のチャネルを切り替え。得意から不得意、ではあるが、別の演算式を立てる。
「空気すし詰め・ソロ」
テニスボール程度の魔力球が掌に浮かぶ。詠唱は気分。狙いは、まっすぐに。 [1d6→1=1]
松渓 つばめ > 「う、へ?」思わずお馬鹿な声が出た。マトの色はあまりに薄く、あたってないとすら見える。
「狙いは外してない、ってことは、減衰限界……って、マジか」
本当に『ウィンドボール』は真っ直ぐ飛んだのだ。が、的の手前で散ってしまったのだろうか。
「えぇい、チャンスは3発あるんだから!もう一回集中!今度は2・3の二枚抜きよ!」
マウンドに立つピッチャーの気分で。
「お月様突撃――ソロ!」減衰が効きにくいことを期待し、大地の属性を演算。
身体のバネを十分に効かせ、張り手かなにかのように打ち出す。もしもこれが野球ボールだったら、的は弁償ものだ。 [1d6→3=3]
松渓 つばめ > 幸運にも、魔力でできた大地の属性は、水晶が喰らい尽くしてくれた。弁償ではない。
「ん、まずまず……!」
ちょっと調子が出てきた。このまま良い記録を期待しよう。
「もう一発ッ」ヒュ、と息を吐き、集中を高めていく。風では届かない。火と水はそもそも使えない。選択するのは。
「異能で水弾にして投げるのダメなのが、厳しいかな――と。」
極めて高い制御能力。魔力を小さく小さく圧縮し、的を隼の眼で射抜く。
ちえすと。示現流か。はしたない女の子でしょ。 [1d6→4=4]
松渓 つばめ > ……彼女にとっては、ガッツポーズも已む無しであった。全力の魔力球。
地属性とはいえ減衰は激しく大部分を大気に中和されてしまったが、それでも、自身これまで見たことのない威力を叩きだした。
しかし。増えた的に対して、少女は絶望にも近いものを感じていた。
「ちょ、っと……これ疲れるんだけどっ?」
文句を言っても仕方ないが、つぎは3つ連続、またはまとめて。
持ちたる魔力のほとんどをつぎ込んで放った先の一発が、重く身体にのしかかる。
「キューケーとか、一服とか、ダメっすか。ダメっすね」
なかばヤケだ。説明が『2回チャレンジできるけど、1回でも怒らないよ(はぁと』的な内容であるのは、唯一の救いか。
「こりゃ、2回は無理ね……」一発勝負だ。強い魔術の使い手――それこそコゼット先生なら魔力球ひとつでまとめて当てるような芸当もできるかもしれないが……
松渓 つばめ > 「っても、手はふたつしか無いのに、的はみっつ」
……偶然か、それともそういう設計か。左右の的は1メートル前後、中央の的よりも遠くにあるようだ。
それに、中央の的は先程よりも近い。
「木剋土に拠する、土生木、グラデーション発揮――!」
両手に顕した大地の魔術。それを、左右の水晶よりも上を狙って、放つ。
先ほどの投球よりもゆっくりと、大地に引かれながら飛ぶ―― [3d6→1+1+2=4]
松渓 つばめ > 「ここ、から……!」先ほどの二発で完全に息は上がっている。ぶっ倒れる可能性を一旦考慮の外へ。
四属性ならば逆となる属性への、魔力変換。大地の力の残り火は、ふたたび構えた少女の掌で風となった。
が。
「行ッけ―― て、あ」
最後の一発を時間差で放つことで、同時に3つのターゲットに着弾させる。その詰めを打とうとする瞬間。
バス、と地面で同時に二発の、地属性が割ける。その予感を見ていた。
(……届かないッ!?)
想像以上の消耗があったか。地属性の魔術は力なく、失速を始めていた。
この分だと、今手元にある最後の一発も、期待できるものではないだろう。
そして自分の矢筒に、二の矢は無い。
「……」苦虫を噛む思いで、最後の狙いをつけた。
松渓 つばめ > 「ハ…… は 、 ハァ……ッ」
ゼロ、プラス、はち、プラス、よん。12、という数値に弾劾されているような気分。
気づけば運動着は上から下までずぶ濡れだ。というか、脛より上から流れた汗で靴下が気持ち悪い。
「なんっつー、体育会系な試験よ」実際体育ならかなりの記録を出すでしょうに。
結果を無感情に示す端末にぶら下がるように手をつき、うずくまって息を整えた。
松渓 つばめ > ここまで大汗かいたのは久しぶりだ。ケンカでサッカーボールキック食らったときや、バトルでおっぱい揉んだときの比ではないかもしれない。
演習場は近くにある。いくらなんでもこのまま学生街や商店街を歩いたり、電車に乗ったりするわけにはいかない。
ので。「シャワーを浴びるし、か」無いな、と思い至る。
「うぐ……」
ようやく落ち着いて立ち上がった時、ハーフパンツが前後から肌に張り付いた。
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
たっぷり30秒悩みぬいて、結論。
「誰もいない所で乾かそ……夏だし」何か、二重にみじめな気分だ。
松渓 つばめ > 「うう、でも階段とかヤバイよなあホントどうしよーーーっ!」
夏服姿でシャワー室から出てくると、洗ってしぼった運動着……等を詰めた袋を何かから隠すように、そそくさと安全地帯を目指した。
ご案内:「◇野外試験会場3(期間限定)」から松渓 つばめさんが去りました。<補足:ワインレッドのハーフパンツに、白い運動着。シュシュでポニーテールにまとめている>
ご案内:「◇炎熱系異脳制御実技試験会場」に雪城 氷架さんが現れました。<補足:地面まで届くような銀髪ツインテールの少女、背が低くて細すぎるくらいには華奢、制服姿>
雪城 氷架 > 心を落ち着かせる、平常心
平常心だ、たくさん練習したんだ、大丈夫だ
初めての試験である氷架は、この結果がCTFRAの評価用にも提出される
特殊な遮熱用のフィールドの中は待機中の生徒からは見えない
練習でやったことと試験内容が食い違っていることはまずない
だから落ち着いてやれば大丈夫、大丈夫のはずなのだ
雪城 氷架 > 部屋には一度に数名の生徒が入っているようだ
このままだと、もうしばらくで自分の番だ
自分にしては頑張って練習したんだ
毎日放課後に実習区に通ったことはきっと無駄じゃない
試験の終わった連中がぞろりぞろりとフィールド内から出てくる
余裕そうな顔、浮かない顔、それぞれだ
それにしても人数が多い
まぁ、炎熱系の力はポピュラーなものだと聞くし、当然なのかも
雪城 氷架 > 続いて異脳力の指導員が出てきて、リストから名前を読み上げていく
名前を呼ばれた生徒は返事をして待機エリアから立ち上がり、フィールドのほうへと歩いて行く
左隣りのヤツが呼ばれた次だ───、が自分の名前が呼ばれず、右側に座っていた男子が呼ばれる
あれ…?と思っていると
『36番、雪城氷架。貴方はこちらへ』
「……はい?」
思わずとぼけたような返事をしてしまった
指導員は構わずに、試験フィールドとはまた別のフィールドへと道を示す
雪城 氷架 > 学園のデータベースにはパイロキネシス系列の能力者として登録されているが、実際には違う。
一部教員、当然異能力の指導員もそれは知っているだろう
…っていうことは、何か
───もしかして、私の試験って、炎熱系の試験だけじゃない?
やばい、さすがに血の気が失せる
そっちの勉強しかまるでしてないっていうアレだ
『雪城氷架、聞こえましたか?向こうですよ』
「は、はいっ」
慌てて立ち上がって、指し示される方へと歩いて行く
ヤバイ、こんな展開は全くの予想外だ
雪城 氷架 > たどり着いた先は、規模の小さい特殊なフィールドエリア
見たことのない先生がたくさんいる
おそらくは魔術系の先生なんだろう
フィールド…というよりは結界が展開されている
『雪城氷架、一年。間違いないか?』
痩躯の先生が訪ねてきた
魔術師ってこういうの多いよね、肉食えよ、と思いつつ
「はぁ…指導員のセンセーがこっちだって…」
『君は炎熱制御の試験はパスです』
パラパラと何かレジメのようなものをめくりながら説明するガリ先生
「はい?」
パス?なんで?
『実習区の演習で、今回の制御試験と同じ内容をA+の評価を出している。
異脳の制御試験は、偶然で高評価をとれるほど簡単なものではありませんから』
ぱらぱらと資料に目を落としたまま、ガリ先生はそう説明する
つまり、実習区、特に特定異脳のフィールド内で生徒が学園のテキストにある課題内容を演習した場合に、そのデータはとられているということだ
そんなこと全然知らなかったけど、あれも学園の施設、考えてみれば当然だろうか…
「あ、じゃあ…今から何を…?」
『CTFRAをご存知ですか。
そちらの評価に回す、一段階上の試験を受けてもらいます』
なん…だと…
雪城 氷架 > 「あの、そういうことなら事前に通達とか…」
普通あるだろう
試験勉強だって、必要なのだから
『…?
学園からメールで通達が行われいるはずですよ?』
首を傾げるガリ先生
「え…」
慌ててスマホを取り出し確認する
☆受信履歴
霜月零
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霜月零
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霜月零
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霜月零
霜月零
霜月零
常世学園学生課
霜月零
霜月零
霜月零
霜月零
霜月零
……埋もれてた
「………」
しまった、なんてことだ
試験前に浮ついていた罰がこんなところに
『はい、では携帯電話はこちらのほうでお預かりしますからね』
ひょい、と取り上げられたスマホはNoの割り振られた預かり箱行きです
『ではフィールドの中へ、異脳制御の試験ですから。
一応保険課の先生も待機していますけど、安全第一でお願いします』
世の中は無情だ
雪城 氷架 > ───なんだかんだ、1時間くらいかかっただろうか
ため息混じりにフィールドから出てくる氷架
「(ちゃんとできた…と、思うけど……不安しかない……)」
小さい結界内は完全な遮蔽空間
制御試験用の機材がたくさん置かれ、
同時に脳波や脈拍等の計測も行われた
試験内容自体はそれほどでもないけど、そのへんがとても疲れた
そうか
普段学園で見ない顔ばっかりなのは研究区の先生たちだったんだ、
と終わってから納得する
試験内容はアバウトなもので、
その場で試験官が向上で指示したことをやるものだった
『炎の巨人を形成してください』
という言葉には正直驚いたが、
あれはこの学園で起こしてしまった、一つの事件だ
それに実習区でのデータを取られているなら、ある程度は納得もいった
ご案内:「◇炎熱系異脳制御実技試験会場」に雪城 括流さんが現れました。<補足:No43、ピンク髪で制服姿の少女。龍頭の男性と一緒にいる。>
雪城 氷架 > 先生からスマホを返してもらって、ポケットにいれる
『異脳の理解度をみる簡単な小テストがあるので、あとは教室棟のほうの会場へ行ってください』
資料に何かを書き込みながらガリ先生が言う
というかコイツさっきから人の顔見て全然話さないんだけど、イラッとする
預かり箱からスマホを取り出してポケットにねじこむ
『ペーパーテストの先でも後でも構いませんので
保険課の先生に検診を受けてくださいね』
適当に返事をする。
異能の行使で身体的負荷が強いと、それも評価の基準になるのだろう
CTFRAでは
雪城 括流 > いつもの蛇姿ではない、制服少女姿で
以前西園寺の下に赴いたとき伴った、知り合いらしき男性と共に保健課の席にいる。
真剣そうな様子で氷架の試験のデータを二人で見ながら、隣の相手と何か会話をしているようだ。
「…どう…」
「……わか… …しかし…」
「それで………の件は……」
試験が終わり、出てくる氷架の様子をみてそちらに視線を向けた。
雪城 氷架 > ふと、括流の姿を見つけて、そちらに歩いていく
「朝からいないと思ったらこっちの方の試験の担当にまわってたのか。
お疲れ様、ククル」
そう声をかけながら
何の話してんだろう、と思いつつ、まぁ試験に関することだろうけど
雪城 括流 > 「ひょーか。
試験の保健課は他の先生も担当してるけど、私も折角だからね。
どうだった?」
真剣そうだった様子をさっと消して、試験の結果を家族に軽く聞くように。
「ああ、このせんせいは御蒼せんせ。前にも一度会ってるよね。」
龍頭の男性は紹介に軽く頭を揺らすと、後ろに下がる。
顔合わせだけ程度のつもりのようで括流にいくつか囁くと離れた場所に。
「…いちおう検診、今しておこうか。」
雪城 氷架 > 「まぁ、うまくできたとは思うけど…」
実技だ、担当の先生も はい結構です としか言わなかった
「あぁ、うん……」
紹介されれば、軽く会釈する
ほんといろんな先生がいる場所だ
「そうだなー、ククル相手のほうが緊張もしないし」
主に聴診器当てがね
雪城 括流 > 「制御性は自信が大事だよ。根拠の無い自信はダメだけどね。
そしてそれには経験や慣れも大事だけど、理論の裏付けも大事なんだ。
…きちんとできたといえるように、もっと座学頑張ろうね?」
肩に手を伸ばして、ふにふにと揉むように。
そしてそのまま検診への了解の言葉を聞いて、背中に回りカーテンの向こうへと押していざなおうとする。
「…とはいうけどね。反省も大事だけどとりあえずは、お疲れ様。」
その途中でにっこりと微笑んで。
白いカーテンの向こうには簡単な器材、パイプ椅子、机なんかが並んでいるようだ。
雪城 氷架 > 座学、と言われてちょっと苦笑するが、そのままカーテンの奥へ誘われる
ちょこんとパイプ椅子に座って
「試験って疲れるよなー…まぁ年にそう何回もないからいいけどさ…」
と、うなだれる
……直前まで学園からのメールに気づかず試験内容把握してなかったことに関しては言わないでおこう
さすがに格好がつかない
雪城 括流 > 座った様子を見て、シャッとカーテンを引く。
これで保健課への急病人とか、うっかり飛び込んでくるとか無ければ周囲からは見えないだろう。カーテンを倒すとか。
「ひょーかの場合は講義も補修も疲れるんじゃない?
普段の実習も試験と言う気分でやっていれば…でも今回は視線もあるからね。」
集まった先生たちを示唆するように、そちらへ顔を巡らせて。
「はい、気分は悪くない?何処かに違和感はないかな。
じゃあ脈を測って…」
括流も正面に向かい合って座っていくつか問診をすると、手を出すように言いながら受け取るようにすべすべの両手を差し出した。
雪城 氷架 > 「ほんと、試験フィールドの中もそうだけど、
なんか書き込む用紙持った白衣の連中に囲まれると落ち着かないよ」
実験動物の気分だよな、と付け加えて零す
「気分は別に、ちょっとだけ身体が熱いかなー…」
言われたとおりに手を差し出す
脈拍は…普段よりはわずかに早い
炎の巨人の展開という大きな事象を起こしたあとにしては、ふつう
雪城 括流 > 「彼らももうちょっと配慮できるといいんだけど…野外だから限度があるのは仕方ないかな。
それなりの『選別』はさせてもらっているけど。」
ちろん、と二又の舌を出して…とりあえずは信用できる、ということのようだ。
「ちょっと熱いね。めまいなんかはないかな。
脈はちょっと早いけど…運動直後みたいなものだね。すこし深呼吸してからまた測ろう。
じゃあ上着をここに入れてね。」
脈を測り終えると台の上のかごを差し出して、服を脱ぐように促す。
「…下着は脱がなくていいけど、ちゃんとつけてる?」
雪城 氷架 > 「異能が出た頃に島外の大学病院にいった時ほどじゃないけどな」
と笑う
「目眩はないよ、ちょっと強めに力使った時は大体こんな感じだし」
言われるままに、ブレザーを脱いでリボンを緩め、ブラウスのボタンを外していく
程なくして下着姿になる
「つけてないわけないだろ…」
下着は割とお洒落なやつです、なんにしても見た目には気を使う氷架
膨らみはそれほどでもないけどちゃんとつけるものはつけています、ばっちり
雪城 括流 > 「ほら、零…くん?恋人ができたらこだわっちゃったりするかもしれないからね。
うん、…いつもどおり?」
胸を覆う下着をそう評価しつつ。
「はい、じゃあ息を吸ってー 吐いてー…。」
ひんやりとした指先で聴診器を扱い、氷架の胸元やおなかに当てていく。
ぴたり、じー、ぴたり、ぴたり。じー。
耳に集中するようにあさってを向いて、様子を確かめ。
雪城 氷架 > 「……やっぱ、下着も気にした方がいいのかな」
恋人ができた、ということでそういう下着も必要なのかとはたと気づく氷架
括流の指示通りに大きく息を吸って、大きく息を吐いて
聴診器から聞こえる音に異常はないだろう、内臓機能は正常だ
やっぱり心音は少しだけ早い、かもしれないが
雪城 括流 > むむっ、冷静…。慌てたりしないかと思ったのに。
「…結婚前に必ず見せないといけないものでもないよ。
性欲に負けてそう言う行為をすぐ望むような輩にはろくなものがいないしね。」
このままでは着々と氷架のお膳立てが整ってしまうので、ちょっとストップをかける言葉を述べつつ。
据え膳にはねー、まだちょっとね。
「はい、じゃあ背中を向いてね。」
いくつか正面を調べると背中にも同じように聴診器を当てていく。
異常がないと分かればすぐに終わるだろう。
雪城 氷架 > 「そ、そうかな……性欲っていうか、
好きならそうなって当然な気も……」
ほんのり頬を染めて目線を泳がせたり
「ん…」
背中を向ける
同じく異常はなさそうだ
逆に言えば大きな力を使って何も異常がないのは、
異脳の使い方に大分慣れた証拠でもある
雪城 括流 > 「好きの形にもいろいろあるんだよ。性欲ばかりじゃなくてね。
そういう行為ができなくても好きあうカップルはいるんだし、そういう『当然』という理屈に流されちゃだめだ。」
そういうことをするもの、といわれたら流されそうな氷架の様子に純粋に心配な表情をしつつ。
こう見えてお嬢様だしね…あっさり騙されそうだよね…と不安。
頬を赤らめる様子には、ちょっと胸がツキンとした。
「んー。」
背筋をなぞってついでに最近寝不足だった氷架の肌の様子を確かめる。
「よし、大丈夫そうだね。
もう服を着ていいよ。」
と手を離して、かごの中の先ほど脱いだ着替えを差し出した。
雪城 氷架 > 「ん…周りがどうとかっていうか……」
自分がもっと触れ合いたいと思っている、という言葉は飲み込んでおこう
なんだか、この問題に関してはすごく心配されている気がする
差し出された脱いだ服をてきぱきと着ていく
「前よりだいぶ力を使った時の負荷が減った気がするよ。
やっぱり慣れってあるんだな、こういうのにも」
実際には細かい制御ができている、ということもあるが
雪城 括流 > 「だから慣れだけじゃダメだって言うのに。
ひょーかの異能に特化した補修も一応やってるからね。少しは成果がでたかな?」
一応括流は氷架に補修として分子や原子の運動について重点的に座学をやっている…つもり。
着替えの様子を括流も珍しく人型なので、ブレザーを持ったりして手伝いながら。
「それに無駄を減らしたとしても限度があるから、過信は禁物だよ。
負荷が減っても使いすぎれば同じことだからね。
…これで検診は終わりだよ。はい。」
氷架が着替え終わるのを待ってから、検診がおわった証明書を渡す。
雪城 氷架 > 「ん、わかってるよ、さんきゅ」
証明書を受け取る
「まー…私はとりあえず自分の持ってるものだから、ちゃんと手に収まるようにしておきたい…っていうのが大きいしな。
別に無理に大きな力なんかを使う必要はないよ、危ない場所とかにも、行ってないし」
授業や実習区、あとは日常生活に簡単な力を使う程度である
「じゃ、お仕事頑張ってな、ククル」
そういってカーテンをくぐろうと
雪城 括流 > 「苦手意識だけじゃなく、ちゃんとできてることはきちんと自覚しておいて。
…補修の分の試験と単位はこの試験の分で出しておくからね。」
超残念脳とかでなければきちんと知識は身についていっているはずだ…
氷架の、万年赤点という自己評価が少しでも変われば…と括流は思っている。
「そう?まぁ、ひょーかなら大丈夫だよね。
うん、ありがとう。またあとで。」
氷架の言葉を信頼している様子で、カーテンをくぐる様子を椅子に座ったまま見送って…。
保健課の先生は別にいるのでもう仕事はないが、一緒には帰ろうとはしなかった。
雪城 氷架 > 「………」
色々心配かけてるんだな、と
ここのところ、恋人ができたこともそうだけど、ことさらそれを感じる
早いところ一人前になって、安心させられればいいな
きっと家族と中の良い子供ならだれでも思うようなおこと
証明書を持って、次の試験会場へと足早に向かっていった……
ご案内:「◇炎熱系異脳制御実技試験会場」から雪城 氷架さんが去りました。<補足:地面まで届くような銀髪ツインテールの少女、背が低くて細すぎるくらいには華奢、制服姿>
雪城 括流 > カーテンの向こうから、去っていく影を見送って。
そのあともしばらく、誰かと会話していたようだった。
ご案内:「◇炎熱系異脳制御実技試験会場」から雪城 括流さんが去りました。<補足:No43、ピンク髪で制服姿の少女。龍頭の男性と一緒にいる。>