2015/07/04 - 08:23~18:22 のログ
ご案内:「校庭」におこんさんが現れました。<補足:テストフォックス!>
おこん > 『こみゅにけーしょん学受講者・番号1-10に告ぐ、校庭に集合されたし。
繰り返す。こみゅにけーしょん学受講者・番号1-10に告ぐ。校庭に集合されたし。
これは訓練ではない。試験である! 繰り返す…』
(学校の放送システムにひとしきり叫んだあと、のんびりと校庭へ。
さも緊急事態のような表現ではあるが、「テストは校庭でやります」というだけだ。
すでに何名かの生徒は準備を整え、校庭に整列している。)
よくぞ集まってくれた。 おぬしらはこれより試験を受けることとなる。
試験は一人づつ行う故に、おぬしら10人を集めた。 次回は11-20番ということじゃ。
試験内容は事前に周知しておいた通りじゃ。 ワシがなにかを召喚する。
おぬしらは召喚されたものの特徴をとにかく書き記す。
外見・態度・動き・反応・会話…なんでもよい。 正しくこみゅにけーしょんを行うためには、
あらゆる要素に注目する必要がある。 後ろに隠した手に何を握っているかが
わからぬようでは、正しく相手を理解しているとは言えぬでな。
なお、1つでも特徴を書き記した時点で合格じゃ。あとはどこまでできるか…
それはおぬしらの頭と目と腕次第。
制限時間は一人5分。 短いと思うかもしれぬが、
最初の接触でひたすら情報を得ることが大事と考えておるが故の時間じゃ。
(生徒たちの前で腕を組み、朗々とした調子で試験内容を説明する。
ふすんと鼻を鳴らして、尻尾を一振り。)
おこん > あ、そうじゃ。 結界を張ってある。 おぬしらには暴力によるこみゅにけーしょんが許容されておる。
無論、結界内であれば致命傷は負わぬ。 怪我はするが、その時は保健室にでも行くがよい。
では1番、前へ出るが良いぞ。
(不安げに前に進み出る一人の男子生徒を見て、よろしい、と頷く。)
それでは試験を開始する。 ……出ませい!
(ばっちり時間をかけて作っておいた魔法陣は、製作者の命令に応じて動き出す。
まばゆい光が収まった後に現れたのは、一体の巨大な人型機械であった。
緑色のボディに、背中から突き出る2本の槍状の物体。細い下半身に対し、
両方の腕に備えられた大盾… 幾つもの複眼を持つ頭部は、その巨躯と相まって
足元から確認することすら困難である。)
では今から5分。 開始せよ!
(「ええー……」という困惑のつぶやきを無視して、ストップウォッチのスイッチを入れる。
召喚するとは言ったが、何が出てくるとはヒトコトも言ってない。
男子生徒は手持ちの試験用紙に、必死に特徴を書き始めた。)
おこん > はい終わり!試験用紙を提出せよ!
(5分は驚くほどに短い。 結局男子生徒は、外見の特徴を書き記すことで精一杯だった。
もちろんこれは想定した状況である。 初めて見る存在のどこを切り取り、どう見るか。
それを理解させるための試験なのだ。 健闘した男子生徒の肩を背伸びして叩く。)
よく出来ておるではないか。 背中の突起物の本数と、所見が書いてあるところはじつに良い。
それに大盾が積層装甲であることをよくぞ見抜いたのう。 安心せい、評価は悪いようにせぬ。
(ほっとした様子の生徒を下がらせて、生徒たちの方へと目をやる。)
2番! おぬしじゃぞ!
(2番が進み出るのと同時に、魔法陣が煌めく。
現れたのは人間サイズの蜘蛛だ。 8つの目が興味深げに生徒を見つめる。
蜘蛛が嫌いなのか、生徒はプルプル震えながらも必死に耐え、5分を過ごした。)
というわけで、どんどこ進めていくでのう。
ほれ、次々!
(思っていたよりも生徒たちは自分の思っている事を理解している。
喜びに9本の尻尾をうねらせながら、試験を見守るのであった。)
ご案内:「校庭」からおこんさんが去りました。<補足:テストフォックス!>
ご案内:「経済学基礎」に片翼・茜さんが現れました。<補足:右腕の赤いブラックスーツに、マフラーと手袋の暑苦しい格好の少女。【乱入歓迎】>
片翼・茜 > 「あー、まず最初に、休日だというのにテストに来てもらって悪いな。」頭を掻きながら、教壇に立つ少女―夏だというのに右腕が赤く染められたブラックスーツに、革手袋、さらにマフラーまで巻いた暑苦しい格好をしている。名は片翼・茜、社会科と経済学を担当する常世学園の教師―は言った。
他の教師とのテストの時間の取り合いで、遠慮していたらこんな時間に回されてしまったのだ。
自分はまだしも、生徒にもその被害を被らせてしまったのが悔やまれる。
片翼・茜 > 「まだ……開始まで時間があるな。」腕時計と、教室に備え付けの時計を見た。誤差はない。
「何度も言ったが、今回のテストはきちんと授業に出席して、寝ないできちんと受けていれば、70点は確実に取れる。復習を欠かさなければ80点、授業中私が補足した発展的な部分もきちんと覚えていれば90点といったところだな。」一度、言葉を切って生徒を見回す。慌てて目を逸らす生徒、まっすぐ見返してくる生徒、時間ギリギリまで復習をしている生徒など、十人十色だ。
片翼・茜 > 「これまでの君たちの小テストや、授業後の感想などのデータを数値化し、統計をとった結果に基づいて今日のテストは作られている。だから、自分に自信があるものはリラックスして受けて欲しい。そして、ここからは余談だが、私はこのテスト、100点を取れるようには作っていない。」
少し、生徒たちがざわついた、当然だろう。それが静まるのを待って、また口を開く。
「というのも、簡単に100点がとれてしまえば、人並み以上の努力をした生徒を評価する手段が減ってしまう。だから、100点を取るには教科書を端から端まで読んで覚え、さらにそこから発展した考えを理解しなくては解けないようにしておいた。だから、全ての問題を理解出来るのはほんの一握りだろう、解けるのは一人か二人、ヘタすると誰も解けないかもしれないな。だから気を病まないで欲しい、最初から解けるようには作っていない。意地悪に聞こえるかもしれないが、私なりに考えがあってのことだ。理解してくれると嬉しい。」
「失礼、一気に喋ると喉が渇く」バッグから水筒を取り出し、中のブラックコーヒーを一口飲む。「カハァー。」顎をだらりと落として、息を吐く。
「さて、あと、2分23秒。開始と同時に問題用紙をめくって、解き始めてくれ。今のうちに解答用紙に名前を書いておくといい、全問正解でも名前が無ければ0点になるからな。また事前に届け出のない魔術や異能の使用は禁止だ、見つけた場合カンニング行為と見なして退室を命じる。説明は以上だ。質問などがあったら手をあげてくれ。」
説明を終えて、時計を見て、秒針をじっと見つめる。
生徒たちも緊張していることだろうが、教師である自分も同じく緊張している。自分の問題が生徒たちの理解度と見合っているか、わかりづらい文章になっていないかなど、不安は山ほどあるのだ。
片翼・茜 > あと5、4、3「では……」1…0「開始!」
同時に一斉に紙をめくる音、続いてシャーペンや鉛筆、羽ペンなど様々な筆記用具が机を叩く音が響く。
「…………。」茜は油断なく教室を見回す。様子のおかしい生徒や不審な生徒が居ないかを見張っている。
ズルは嫌いだ、それは正当な努力を愚弄する行為であり。それを見抜けずにいるのは賛同するのも等しいと、茜は考えている。
片翼・茜 > 踏み台から降りて、机の間の通路を通る。至近距離で見なければわからないことも多い。
何人か目元に隈ができている生徒がいる。一夜漬けでもしたのだろう、それはむしろ判断力を低下させ、失点が多くなることが多いと教えたはずだが……。まぁ、感情や直感が理論を凌駕することはよくあることだ、若いうちは特に。
片翼・茜 > 筆記具の机を叩く音と、茜の足音、時折交じる咳払い。
それだけが教室に満ちている。
カンニング疑惑生徒は居ない、ペンを止めて悩んでいる生徒は何人か、顔色の悪い生徒も何人か、だが倒れそうなほどのは居ない。だが油断は出来ない、注意は絶やさない。
茜の心配をよそに、恙無く試験は進んでいくのだった。
ご案内:「経済学基礎」から片翼・茜さんが去りました。<補足:右腕の赤いブラックスーツに、マフラーと手袋の暑苦しい格好の少女。【乱入歓迎】>