2015/07/07 - 20:48~22:08 のログ
ご案内:「職員室」にヨキさんが現れました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた長衣、ハイヒールブーツ(ウェッジソール)>
ヨキ > (夕刻の小雨の音を聞きながら、事務仕事を片付けている。備品の発注を済ませ、書類にハンコを押し、伝言に目を通し、回覧にサインを一筆。左手に握ったペンが、いやに老成した筆跡でタスクを消化してゆく)
ヨキ > (学園行事のレジュメに目を通している最中、不意に手を止める。何かを閃いた様子で、少し考えて)

「…………」

(徐に、帳面の隅に「ロープ」「洗面器」「じょうろ」……そして石膏像の名前をひとつ書き込む。授業で使う静物画のモチーフだ)

「……そのうちやろう。そのうち」

(それだけ呟いて、また書類に目を戻す。右手を伸ばし、手探りで机上のマグカップを探り当てる。
 冷めた紅茶で喉を潤そうとして、)

「――んッ」

(カップは既に空だった。飲み干しておよそ半刻が過ぎたことを思い出す。思わず腑抜けた声を漏らした)

ヨキ > (その長身にはやや小さく見えるオフィスチェアからのっそりと立ち上がる。
 やかんに取っておいた紅茶をカップに注ぐと、いかにも渋みの濃い色が見て取れる)

「……七夕というのに、スッキリしない天気であることだ」

(窓辺に佇み、やかんを片手に持ったままの格好で紅茶を煽る。
 苦い顔ひとつせず、長い舌で唇を舐めた。
 自席へ戻りながら、未だ残ったやかんのなかみがちゃぽちゃぽと揺れる)

ヨキ > (職員室の備品であるやかんを私物のようにデスクへ置く。
 椅子の背凭れを軋ませて座り直し、最後の『書き物』を手に取った)

「………………。うーん……」

(ピンク色の細長い色画用紙。
 生徒が商店街でもらってきた、七夕用の短冊だった。
 左手のボールペンで、困ったように頭を掻く)

ヨキ > 「参ったな」

(他が出払って静かな職員室に、ぽつりと声が響く)

「願いたいことがあり過ぎて、絞れんぞ」

(まさかすべてを書き出す訳にもゆくまい、と思案顔で天井へ目を向ける。
 傍から見ればひどく真剣な表情で、けれどその頭上には雲のような吹き出しが浮かんでいるのだ)

ヨキ > (考えた末、短冊に向き合う。ペンを走らせて、一息つく)

「……こんなところか」

(書き終えてペンを戻し、また一段と濃くなった紅茶を注ぎ、空にする。
 机の上に広げた道具を隅々まで片付けたのち、短冊の紐を指先に摘んで席を立つ)

「何を願おうとも、まずはヨキがこの島に在らねば叶わんことばかりだからな」

(さて無数に飾られているであろう笹の、一体どれに縛り付けてやろうかと、のらくらとした足取りで職員室を後にする)

ご案内:「職員室」からヨキさんが去りました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた長衣、ハイヒールブーツ(ウェッジソール)>