2015/07/11 - 19:31~04:58 のログ
ご案内:「◇海水浴場の浜辺(期間限定)」におこんさんが現れました。
おこん > 海じゃー!!うお――――!!!
(シャウトと共に辿り着いたのは海水浴場。
 先生仲間と行こうといっていたのに、我慢できずに一人でフライングである。
 電車に乗って移動する途中に、他の乗客に「親御さんはどうしたんだろう」とか
 「スタンプラリーかな?」とか「あの子なんで水着で電車に乗ってるの」とか
 ボソボソ言われていたことはもう忘れた。 だって目の前には海があるのだから。
 海水浴なのだから!!)

ワア――――――!!! うおおー、冷っこいのう!たまらんのう!!ワハハ!
(洋画に出てくる肉弾系ヒーローもかくやといった鬨の声を上げて海に走って行く。
 ある程度の深さまで来たら飛び込む。 しょっぱいしつめたい。
 夏の太陽に脳みそを焼かれて、大分ハイになっていた。
 電車の中で酒を何本も開けたからということもある。)

おこん > 今のワシは渚の…渚の…ええと…海神……!!
(テンションにやられてる感じの頭では、例えも見つからなかった。
 じゃぶじゃぶと海を泳ぎまわって、ひとしきり遊んだら浜辺に。
 ご満悦の表情で息を吐く。)

フー、ワシとしたことがはしゃぎすぎたわい。浜辺の視線を釘付けにしてしまうのう。
(やってやったぜ、みたいな態度を取っていたら、早速青年が自分に向かって
 声をかけて来た。『お嬢さん、ちょっといいですか?』
 日に焼けたボディ、締まった体、そして紳士的な態度…なるほど、浜辺の出会いだ。)

ふむふむ、いいところがあるからついてこいと…よかろう!
おう、もちろんじゃ!ワシの泳ぎか?ボディか?
いずれにせよ衆目を集めてしまうのは仕方ない…まいったまいった!
(目の前のサマー系男子は、自分と一緒にどこかに行きたいらしい。
 まったく夏というのは人を開放的にするものだ。 二言目に誘うとは。
 自分の魅力に恐ろしさすら感じながら、男の後をついていく。)

おこん > じゃから…何度も言っとるじゃろ!そういう設定じゃなくて事実なんじゃよ!
ワシはこう見えても数千歳を超えておって… な?わかるじゃろ?わからぬか?
そっか…わかった、最初から説明するぞ? ワシはな? いや、両親の話はいましとらん。
(男に連れ込まれた先は迷子センターであった。 サマー系IKEMENは心も優しい。
 小さな女の子が一人で水遊びしているところを助けてくれたのである。
 プライドを傷つけられたが、彼も善意でやったことだから怒ったりはしない。
 しかし、問題はその後にあった。 迷子センターのスタッフである。
 必死に説明しても、自分の話を聞いてくれないのだ。 連日の迷子対応で、
 見事なルーチンが出来上がっており、巧みに両親の名前を聞き出そうとしてくる。)

くそぁ…どういうことなんじゃ…そ、そうじゃ、教員免許…は置いてきとる…
先生なんだーえらいねーじゃないわい!本物じゃぞ!本物!もおー!
(ぶら下げてたポーチをごそごそやるけれど、個人を証明するアイテムはない。
 あくまでもきちんと子供として扱ってくれやがるスタッフに、
 抗議の声を上げるしかなかった。)

ご案内:「◇海水浴場の浜辺(期間限定)」に蓋盛 椎月さんが現れました。<補足:THEビキニ>
蓋盛 椎月 > 「何やってんスか」
ビキニに白衣……ではなく白いパーカーを羽織った蓋盛が姿を見せる。腕には保健課の腕章。
見知った顔がいたと思ったら迷子センターに連れて行かれるのを見かねて助けに現れたのだ。

ともあれスタッフに事情を説明しようとする。腕章と自分の教員免許を見せた。
「あたしは救護所に詰めてた保健課の者でして、ええと、
 この人はこう見えても教師で、実際数千歳で……本当に?」
言葉の途中でおこん先生のほうを見た。

おこん > わかった!じゃあここに電話かければよい! ワシが教員として
登録されておるのと、素性についても全部喋ってくれるわい! 貸せー!
(相手にペンと紙を貸してもらって、学園の教務課の電話番号を書き込む。
 くらえ!とばかりにそれを突き出して、電話してもらうことにした。)

えっ、誰も出ない? そんなはずは… ほ、本当なんじゃよ、ワシは…
(あくまでも自分を「迷子で不安になっている子供」として扱い続けるスタッフの献身に心が揺らぐ。
 もしかしたら、相手の言うとおり、本当は自分はただの幼女なのではないか?
 スタッフの言うとおり、なんかアニメとかで見た設定を信じ込んでいるだけでは?
 あの写真の中で笑っていた女の子は本当に実在していたのか?
 自分という存在と記憶が揺らぎかけたその時…)

し、しづきー!しづき――――――っ!!!
(マッハで立ち上がり、しづき先生に駆け寄る。 緊張が崩壊して、
 こゃぇぇぇんと泣きながらしがみつく様子は、自称数千歳の貫禄に溢れていた。)

ほんとじゃもん…ワシほんとに数千歳じゃもん……嘘じゃないもん…
尻尾だって9本あるもん… 人間の暮らしだって長く観てきたもん…
も、もういいじゃろ! 保護者?が来たんじゃよー!
(ずぐずぐと鼻をすすり、涙を拭いながら必死にアピールする。
 しづき先生すら自分の事を疑っている。 このままでは自分が危ない。
 自分の事を証明できる手段が今はないのだ。 とりあえずしづき先生を
 保護者ということにして、迷子センターからの脱出を図ろうと考えて。)

蓋盛 椎月 > 地味にアイデンティティ・クライシスに陥っているとはつゆ知らず。
「おおよしよし……怖かったですね……」
ぽんぽんとあやすように頭を撫でる。
それにしても随分と珍妙な鳴き声を上げるものだ……くくる先生リスペクトだろうか?

腕章も保健課から保護者に書きかえつつ。
「あっはい保護者です。ええはい親戚の……そういうアレでして……
 すみませんお騒がせしました~」
愛想のいい笑顔を浮かべて、どこからともなく取り出した
台車におこん先生を乗せて迷子センターを後にしたい。

おこん > うう、ふぐ…うっ、しづき、しづきぃ… ワシ、ちゃんと言ってたのに、ひぃん…!
(頭を撫でてもらって、顔をくしゃくしゃにしながらむせび泣く。

 しばらくそうしてもらって落ち着いてから、親戚の子っぽい感じの
 プロフィールを付与されることでようやく開放される。
 台車の上に正座して、そのまま運搬されることと相成った。)

面倒をかけたのう。 まさかしづきがおるとは思わなんだわい。
(運搬されながら、首を巡らせるようにしてしづき先生に声をかける。
 彼女が海に来るという話は聞いていなかったのだ。)

蓋盛 椎月 > 「面白いからあのまま眺めててもいいかなとかちょっと思いましたけど……」
歳を取り過ぎた老人は精神年齢が幼児に戻るというし、
そういうアレなのかなと蓋盛は納得することにした。

「それはこっちのセリフですよ。
 おこん先生が海にいるとは思いませんでした……
 あたしはさっきも言ったとおり救護所の手伝いに来てまして」
腕章は保健課に戻っていたし、
台車はいつのまにかどこかに姿を消していた。

「あ、おかげさまで風邪は完治いたしました。
 その節はありがとうございます」
ぺこり。

おこん > なんでそんなこと思うんじゃよ… ワシがどうなってもいいのか!
次会った時に「おこんね、しづきおねーちゃんのことだいすき!」って
やっちゃうような感じになっても良いと言うのか!
(自分でやってて若干つらい。一人で勝手に苦しみながら、
 放置のアイデアを抱えていたしづき先生に抗議したい。
 ただのロリになってしまうところだったのだ。存在が危うい。)

救護所、なるほどのう。 まあ学生連中も来とるじゃろうから、
保険医の手伝いはあってもいいかもしれんが…それにしても激務じゃのう。
なに、風邪のことはよいでな。 それより、休養をしっかり取るんじゃぞ。
(救護所の手伝いにすら駆り出される保険医勢は、さすがにハードワークだろう。
 元気になった彼女にお礼を言ってもらうのがちょっと照れくさくて、
 そっぽを向きながらごにょごにょと言葉を返す。)

蓋盛 椎月 > 「どんな姿になってもあたしはおこん先生のことがスキですよ……」
ふ、と笑いを漏らす。どこか遠い目。いいこと言った感。

「わかってますわかってます。
 まああくまでちょっとしたお手伝いですから……
 ほかに頼りになる医療スタッフが結構いらっしゃいますし~」
そっぽを向いてしまったおこん先生のほっぺをむにむにと突く。

救護所のテントを見つけ、そこに入って、少しして戻ってくる。
腕からは腕章が消えていた。どうやら手伝いの時間は終わったらしい。
「せっかくだし一緒に遊んでいきません?」

おこん > えっ……ワシも、ワシもしづきのこと好きぃ…
(きゅん。狐心が反応して、あっという間に頬が朱に染まる。
 瞳を蕩けさせて、もじもじしながら言葉を返して。)

そうなんじゃな、一杯おるんならいいけどもー。
(柔らかいほっぺたを突かれるたびに、ぷくーっと膨らませる。
 突かれるとぷすーっと空気が口から漏れる。また膨らませる。)

ふむ、そうじゃのう!遊ぶか! 何して遊ぼうかのう?ナンパか?
それとも水遊びか? 火遊びか?
(仕事も終わったというし、遊ぼうと言われたらNoという理屈はない。
 尻尾を千切れんばかりに振りながら、何度も頷いて。)

蓋盛 椎月 > 「照れる~」
軽薄に笑って、きゃっ、としなを作る。あまり照れているようには見えない。
本調子に戻ればこんな感じだ。

「ナンパと水遊びはともかく火遊びってなんですか。
 花火でもするの……?」
首をかしげ。
「“親戚の子供”を連れてナンパは難しいと思いますよー。
 水を攻めましょう! 水を!」
うなずくおこん先生の手を引いて、砂浜を駆けて真っ青な海へとダッシュ!

おこん > あっ、こやつ…さらっと受け流しおって!んもー!
(いつもの調子に戻ってくれたのが嬉しくて、きゃあきゃあと声を上げて笑う。)

うむ、火遊びっちゅうとなー、なんか前にお主が言っておったな―とか、
真夏の火遊びっちゅうたらそりゃあ……子供じゃないし……ま、待たぬかー!
まったく、お主もやる気じゃのう、思い切り遊ぶぞ―!
(大人の火遊び的な?みたいなことを言おうとしたのだけれど、手を引かれて海の方へ。
 大慌てでついていく。 叫び声と共に、相手の勢いに負けないようにダッシュ!)

蓋盛 椎月 > 「あーそんなこと言ってたかもな~。
 まあ最初ぐらいはフツーに身体を動かしましょう!」
すっかり忘れてた。
というか完全におこん先生のことを子供扱いしていた。

「ウォーッ!!」
波打ち際から跳び上がり、旋回ジャンプで海面へとダイブ。(※よいこはまねしないでください)
ザッパーンと水柱が上がる。腰から下を水につけて、上半身を起こす。
「タ――ッ!」
Water。

おこん > 最初ぐらい? そうじゃなー!! ワシも続くぞー!
(なんか不穏な言葉が一瞬聞こえた気がするけど、
 いざ海を目の前にしたら細かいことは忘れた。)

うおおおーッ!? おぬし、なんだかんだで運動能力あるんじゃな…
ワシがまけるわけに行くかよー! ゆくぞー!てやーっ!
(小さい体躯で大ジャンプ、空中で身体を丸めてくるくる回転して、そのまま着水。)

蓋盛 椎月 > 「わっぷ! 10点!」
着水のしぶきをもろに浴びておかしそうに笑う。
おこん先生も見事なジャンプだ。見えない得点ボードを掲げる。

「フッ……こう見えても鍛えてますから!
 それそれー! くらえー!」
バシャバシャと両手で海水をすくっておこん先生にぶつける。
海に二人で来たら誰もがやるアレだ!
そのへんの水底に転がっていたヒトデを拾い上げて適当にぶつけたりする。

おこん > えへへー、そうじゃろそうじゃろー! 久々に動くのもよいものじゃのう!
(10点をもらえてご満悦の顔。 しづき先生にじゃぶじゃぶ泳いで近づく。)

ぎゃー冷たいー! なにするんじゃよー! 反撃じゃぞー!
(きゃー!って声を上げながら水を掛け合う。 鼻に入ったり口に入ったりすると大変だから、
 相手の身体を狙って水をえいやとぶちまけて。)

グワー!ヒトデじゃー!? ええとええと…なんか投げるもん…!
(凶器攻撃に悲鳴を上げる。 なにかないかなってとりあえず水底に手を突っ込んでごそごそ。)
ウミウシとなまこ、どっちがいいかのう!
(ジャーン!両手に掲げてしづき先生を威嚇したりしたい。)

蓋盛 椎月 > 「ううっこの僅かな時間で的確にイヤな海の生き物を……
 くっ……あたしもなんか……」
威嚇に怯みわずかに後退りしながらも、ざばざばと探してみる。
「くらげ! どうだ!」
盾のように構えてはみたが、
どう見ても海水浴客が捨てていった白いビニール袋です。
ありがとうございました。

おこん > ふっふっふ、こう見えてもワシは狐…人間とは察知能力が違うのよー!
(じりじり。 迫るウミウシとなまこ。 圧倒的優勢……!)

な、何じゃと…くら、げ…!? えっ、それクラゲ!?
(どう見てもクラゲじゃないんじゃないの、という言葉を飲み込む。
 もしかしたらしづき先生はクラゲだと信じてるかも知れないし、
 そこに無理にツッコミを入れるのも野暮に違いない。)

…でやー!!
(クラゲ?に向かって容赦なくなまこを投げつけた。
 このおこん、容赦はしないのだ!)

蓋盛 椎月 > 「どわあ――――っ!」
クラゲ(※ではない)は盾にすらならなかった。
投げつけられた軟体生物は構えたビニール袋をすり抜けて
蓋盛のそこそこある胸部へと着陸する。ピトッ。

「ちょっと」
更にその上で、うぞうぞとゆっくりと蠢き始める。
「うひええええええええ気持ち悪いとってえええええええ」
カタカタと人形のように手を動かす。引きつらせた表情。若干涙目だ。

おこん > わははー!どうじゃー! 攻撃命中、じゃぞ…あれ、しづき…?
す、すまぬ! 直ぐにないないするからな!
(胸んところにぺたァ!って当たるなまこが、うにうに動き始める。
 それと同時にしづき先生の顔が歪んだのを見て、大慌てで近づいて。)

ていっ。 これで大丈夫じゃなー。いやー、すまぬすまぬ…苦手だとは思わなんだ…
(手でなまこを掴んでぽい。 水底から引き上げられたと思ったら、
 再び水底に投げつけられたなまこが不憫だが、それどころではない。
 とりあえずしづき先生の胸を海水でちゃぷちゃぷ洗ったりしてあげたい。)

蓋盛 椎月 > なまこが離れたのを確認してスーハーヒューヒューと呼吸を整える。
谷間に潜り込まれる展開はなかった。
「と、遠巻きに眺めるぶんにはまだしも
 さすがに直に肌の上で動かれるときびしい……」
そういえばこの人うなぎ獲りの技能があるんだっけなと今更思い出す。

「おこん先生はなんか苦手なものないんですか?
 今度身体の上にビッシリと乗っけてあげますよ」
海水でちゃぷちゃぷ洗われながら、大胆な犯行予告。

おこん > そうかそうか、すまなかったのう…
(海水を使って丁寧に胸を洗う。時々つつく。
 いいおっぱいしてるし、つい触りたくなる。)

そうじゃのー、ワシの苦手なものかあ……
まず油揚げじゃな、ありゃあギトギトしていていかん。
次に納豆じゃな。匂いが強くてかなわん。
納豆を油揚げに挟んで焼いたやつなんて出された日には、
たちまち悲鳴を上げてしまうわのう。
あと子供扱いされるのが苦手じゃ。恥ずかしいし。
あと尻尾に強く触れられたりとか、パッとしたところだとその辺かのう。
(嘯いてるんだかホントなんだかみたいな感じのことをつらつら並べる。
 とりあえず胸は綺麗になったし、よし、と頷いて。)

蓋盛 椎月 > 「ええいつつくんじゃあないッ」
両手を振り上げてクワッと威嚇。

「なるほどなるほど……だいたいわかりました」
いつのまにかおこん先生の手から海中に落ちていたウミウシを拾い上げ、
おこん先生の背に回し、しっぽの中に落とした。

おこん > わーい、しづきが怒ったのじゃ―!
(ワハハーって笑いながらちょっぴり離れたりしたい。
 動物が威嚇しているときは近づいてはいけないのだ。)

大体わかったちゅうてもじゃなー。じゃあそれをいつやるかって事じゃろ。
そんなあからさまに犯行予告を立てられてもじゃな、ワシとしても
抵抗する時間くらいがん”お”ぉ!?
(突如尻尾のでうごめく、なにか滑ったものの感触。
 背をぴーんと張ってプルプル震え、目を見開いた。)

ん、おっ、こ、これっ、しづきこれな…なにした?!なにいれたぁ!? あっ、おァ…!
(変な声を上げて身体を突っ張ってびっくびく痙攣する。 敏感な尻尾に、
 なんかぬめぬめしたうごめくものはとっても刺激が強いのだ。)

蓋盛 椎月 > 「抵抗する時間……がどうしました?」
フッ、と嘲るような笑み。

少しの間、ウミウシ攻撃が覿面に効いて
手足をピンと伸ばしている姿を堪能したら、
スッとウミウシをつまんで遠くへと放り投げてやった。

「すいませんつい」
ナマコをそう恨みに思っていたわけではないが
尻尾を責められて反応する姿は何度眺めても面白い。
(こんなに弱点丸出しで数千年生きてきたのか……)
なんて悠久の年月に浅く想いをはせた。

おこん > く、くそうっ…おのれ人間め…!!
(しづき先生の鼻で笑うしぐさにぐぬぬと唸る。
 月面に自分の力のほとんどが封印さえされていなかったら、
 こんなうかつな事態にはならなかったのに…後悔してもしかたない。
 ウミウシをポイしてもらうと、必死に尻尾を海水で洗った。)

別にいいもーん、怒ってないもん。 さっきワシもやったからおあいこじゃし。
(ぷくーってほっぺたをふくらませて、別に大丈夫っすよ、効いてないですよってアピール。
 なんだかおもちゃにされてる気がするけど怒ってないし!)

蓋盛 椎月 > 「すねないの」
ケラケラと笑ってまたほっぺたをつつく。

いつからこんないまいち頼りないフォックスなのかは知らないが、
単なる強さよりも、相手に応じて形を変える流水のような身のこなしのほうが
案外長生きには向いているのかもしれない、なんて思ったりもした。
実際、蓋盛が本土で出会った“強い”人間のうち過半数は今は生きていない。

「じゃー次は泳ぐぞー! あの岩をタッチだ!」
宣言と同時に、海面に身を躍らせる。
蓋盛が泳いで行った先にはサメの背びれに似た岩が海から突き出ている。
多分似てるだけ。

おこん > んむー…!別に拗ねてないし!
(ほっぺたを突かれるとまたぷくーっと膨れる。
 もちろん彼女がいじめるためにやってるわけじゃないので、
 本気じゃないのはたしかだ。)

うぬぬー、ずるいぞっ! ワシも泳ぐー! ん、岩…岩…?
(スタイルよさ気な彼女と、お子様ボディの自分ではどちらが早いか。
 もちろん向こうのはずなのだが、決して諦めたりはしない。
 それはなぜか…そう、9本の尻尾も推進機関として使うからである。
 小柄なボディに似つかわしくない速度で、出だしの遅れを取り戻していく。
 それはそれとして、あんなところに岩なんてあっただろうか。)

蓋盛 椎月 > 「うおおーッ!」
泳法Free。見事なバタフライを見せつける。なかなかのスピードだ!
スクリューめいて尻尾を動かして猛追を見せるおこん先生を見てニヤリと笑う。
なかなかの強敵……!

「だがもらった!」
タッチの差で岩に触れようとして――
(ん? なんか下にいるな……)
ザバ、と何かが岩の下から、海中からせり上がってくる。
どうやら生き物であるらしい。黒い表皮。でかい図体。
ギザギザに並んだ鋭い牙を見せて、こんにちは! と笑みを見せた。

(さ、サメだ――――!!!)

一瞬で走馬灯が流れる。あんなことこんなことあったでしょ。
海でイチャイチャゲージを溜めすぎた結果がこれだよ。

おこん > ふっふっふ、人間の推進機関は2本の足がメイン!
ワシにはそれに加えて9本の尻尾!
これはもう勝ったも同然というやつじゃろう!
(バタフライのように尻尾をヒレのように動かすことで得られる推進力。
 体躯の差を補って余りあるパワーで、ぐんぐんとしづき先生に肉薄する。
 あとちょっとで先生にタッチできるくらいにまで近づいたところで…)

なん…サメじゃー! しづき、下がれッ!
(鋭い一声と共に、しづき先生と入れ替わる形で海面に”立つ”。
 腰を落とし、身体をひねる。 水面に波が立ち、うねり始める。
 足元の波はあっという間に螺旋の形を描いた。開いた右手に妖力を集中し、
 そこに身体をひねって作り上げた螺旋の力を上乗せする。)

痴れ者がぁー!
(叫びと共に、平手がサメの鼻っ柱をひっぱたく。通常なら何の効果も無い平手…
 しかし、ヒットしたその瞬間、サメはまるで巻いたゴムのように派手に回転してすっ飛んだ。)

蓋盛 椎月 > 『!?』
恐るべき海の殺し屋が驚愕の表情を浮かべたようにも見えた。
こんにちはしたサメは、水柱を上げて再び海中へ叩き込まれる。
その一合で敵わぬ相手と悟ったか、背びれが静かに沖へと遠ざかっていった。
犬であったならキャンキャンと吠えていたかもしれない。

「ふ、ふー……、し、しぬかとおもった」
蓋盛はおこん先生のうしろで立泳ぎしながら、ぼんやりとその光景を見守っていた。
危険に縁のない生活を送っていたせいか随分と自分の勘も鈍っていたらしい。

「……いや、助かりました。
 あやうくサメ映画の最初の犠牲者になるところでしたよ。
 いまなにやったんですか?」
なにかしらの魔技を用いたことは見当がつくが。

おこん > ふうー……ッ…おぶ!!
(息を吐いたその瞬間に力が途切れ、ぼちゃんと落水する。
 サメが逃げたのを確認してから、しづき先生に向き直って。)

ワシもびっくりしたわい。 怪我なんかはないかのう。
とりあえず陸に戻るか…さすがに泳ぎ続けるのもなんじゃしな。
(ちゃぷちゃぷしながら、しづき先生が無事なのを確認して胸をなでおろした。)

うむ、今のはこう、水面に立つじゃろ。 そのあと身体ひねって力貯めるじゃろ。
そんで、オリャーってひっぱたくじゃろ。そうするとその捻りが相手に伝導するじゃろ。
そういうことなんじゃな。
(水面を手でかき混ぜながら説明。
 果たしてこんなふんわりした説明でわかってもらえるのだろうか。)

蓋盛 椎月 > 「大丈夫、おかげさまでかすり傷一つありませんよ。
 しかしさすがに疲れましたし、戻りましょうか。
 さすがにあんなのもう一匹出たりはしないでしょうけど」
ため息。怪我や変調などはない様子。

「ははあ。なるほど……全然わかりませんね」
半笑い。お前は長嶋監督か! ってつっこみたい。
まあ分かる必要もないのだけど。
おこん先生の言葉に従い、再び陸へと泳いで戻っていく……。

「……でも、ちょっとかっこいいところ見れてよかったな。
 えへへー、守ってもらっちゃったー」
にへら、と弛緩した笑みを見せる。

「あたし、ちょっと銃の心得があるぐらいで
 ケンカは全然ダメなんですよね。
 だからああいうの、ちょっと憧れちゃいます」

おこん > よかったわい! まったく、しづきにもしものことがあったら、
ワシも生きていけぬでな。 戻ろう戻ろう!

うむ、やはりわからんな! この…妖力や魔力は、
もともと先天的に備わっていたものじゃからな。
指の動かし方を知らずとも動かせるであろう、そんな感じじゃ。
(よかったーってにこにこしながらちゃぷちゃぷ泳ぎ始める。
 かっこいいところ見れた、っていう言葉に、狐耳をピクピクうごかして。)

なんじゃ、そう言われると恥ずかしいのう……
君子危うきになんとやらじゃよ。 喧嘩なぞ…
そりゃあやった覚えもあるが、疲れるだけじゃ。
愛しあう方がよっぽど良い。お互い気持よくなる方がな。
(少しだけ遠い目。 何かを思い出しているような、いないような。)

蓋盛 椎月 > 「はーはーなるほどなー」
技術というよりは生得した力であるらしい。
ならば説明が難しくてもしかたないなと納得。

「ラブ&ピースですね。それに関してはあたしも同感ですよ。
 でももし危ないことが万が一あったら、その時は守ってくださいね!」
うれしそうにそう言って。

おこん先生の遠い目に、ずっと忘れていたことをほんの少しだけ思い出す。
昔々とても高潔な理想に燃えていたころのことを。
世界を焼却する火蜥蜴のことを――。
すべては終わった、遠い夢のような話だ。

そうして、再び浜辺へと二人は戻ってくる。
「さーて、お腹すいたし……海の家でなんか食べません?
 油揚げはないでしょうけど」
なんて提案してみる。

おこん > おうおう、そうじゃろそうじゃろ。
ラブでピースで身体を重ねることでなんかうまくいくんじゃよ。
しづきが困っておったら、いくらでも助けてやるでのう。
気軽に呼ぶが良いぞ。 夜寂しいとか、遊んで欲しいとか…
(嬉しそうなしづき先生にちょっと誇らしげにお返事。
 ふたりでざぶざぶ泳いで浜に上がる。
 さすがに遊び続けたせいで身体が重たい。)

そうじゃな、腹いっぱい食べるぞー!うおー!
(提案に元気よくお返事して、二人で海の家に向かうのでした…)