2015/07/14 - 16:47~07:55 のログ
ご案内:「常世保険病院ラウンジ」に日恵野ビアトリクスさんが現れました。<補足:褪せた金髪 青い瞳 上下ジャージ [乱入歓迎]>
日恵野ビアトリクス > 海水浴場での巨大イカ《クラーケン》との戦いから一日。
ビアトリクスは魔力枯渇からの疲労困憊によって
気絶に陥っていたが、半日ほどで意識を取り戻した。

足による打撃で骨にもダメージを負っていたが、
搬送時に玲刃によって持たせられた治癒符によってそれも回復。
あとは体力さえ戻れば問題なく退院できるだろう。

今は、病室にいるのにも飽きたところなので
ラウンジをウロウロしていた。

「ふう……」

ご案内:「常世保険病院ラウンジ」に嶋野陽子さんが現れました。<補足:まだやつれ気味。薄いオレンジ色のワンピース姿。果物を持っている。>
嶋野陽子 > 日恵野君と神宮寺君の様子を見に、
まだ疲労の激しい身体で病院を訪れる。お見舞いに
枇杷を一袋持参している。
ロビーで当の日恵野君を見つけ、ゆっくりと歩み寄る。
「日恵野君、こんにちわ。だいぶ快復した見たいで
良かったわ。神宮寺君の様子も見に来たの」
と日恵野君に挨拶する。

日恵野ビアトリクス > 「お……」
ラウンジに現れた二メートル超の巨体。
海水浴場ではあまりちゃんと観察している余裕はなかったが、
改めて見るとデカい。最初男かと思ったぐらいだ。
軽く会釈をする。

「嶋野さんか。わざわざありがとう……。
 ぼくのほうはもういつでも退院できそうな感じだ。
 神宮司――ちはやのほうはまだ眠っているみたい。
 命に別状はないらしいけど」
ちはやのことについて言葉がさしかかると、わずかに表情に陰りが差す。

「……あの時は世話になったね。
 あんたこそだいぶ痩せたみたいだが、大丈夫かい」

嶋野陽子 > 神宮寺くんが、まだ意識を回復していない事は、
保健課からの連絡で聞いていた。昨日は戦いに必死で
あまりじっくり観察する余裕が無かったけれど、改め
て日恵野君を見ると、金髪碧眼の女の子みたいな印象
を受ける。
でも、物凄い強力な魔法で、あの化け物を撃退した強
い人で、いきなりの戦闘に戸惑ってばかりだった私よ
りもずっと経験豊富だった。
「昨日、寮に帰って体重を量ったら、100kg近く減って
たけど、夕べファミレスで20人前食べて少しは回復
したわ。急速改造はもうこりごり・・・」
日恵野君に、持ってきた枇杷の袋を渡す。
「はい、これはお見舞いのビワよ。昨日はろくにお礼
もできなかったので・・・」

日恵野ビアトリクス > 急速改造という言葉にはピンとこなかったが、
異能に類するもので、見てわかるレベルでシルエットが変わっているのは
それの代償か何かだと理解する。
どちらかというと食の細いほうであるビアトリクスは20人前というフレーズに
なんとも言えない苦笑いを浮かべた。
「……なんというか、燃費が悪いんだな」

袋を受け取り、礼を言う。
後ほどありがたく食べさせてもらおう。

「立派な身体だけど、そんなに荒事慣れしてるってわけでもないみたいだったね。
 改めてご苦労様」
どこか浮かない様子なのを見て。

嶋野陽子 > みんな私の体格を見て誤解するけれど、私の異能は
治癒系の、医薬合成能力なの。強い不殺戒があるから、
昨日のように人命救助の為でなければ攻撃なんて
もっての他なの。
「私の異能は本当は医薬合成。完全な治癒系の能力
なの。その能力を応用して、何年もかけて肉体
改造をして今の身体になったけど、昨日は1分間
で発電器官を合成するという荒業を使ったので、
何ヵ月分ものエネルギーと素材を一気に使いきって
しまったのよ」と説明する陽子。

嶋野陽子 > 「立ち話も何ですから、お部屋に戻ります?それとも
私が病室に入ったら窮屈かしら?」と、日恵野君を立たせたままな事に気付いて訊ねる陽子。
昨日の戦いの話はあまり人目のある場所で話して良い
内容でもない。

日恵野ビアトリクス > 「そうか……
 状況が状況とはいえ、どうやら無茶をさせてしまったらしいな。
 悪いことをしたよ」
体格を見て、とっさに盾になれと提案してしまったが
初対面の相手に大変な要求をしてしまったものだ。
眉根を寄せ、少し申し訳無さそうな表情に。

ラウンジの長椅子に座る。ビワの袋を空いている隣の席に置いた。
「いや、ここで話そう。
 嶋野さんも座ったらどうだい」
彼女は二人分以上のスペースを使いそうではあるが。

嶋野陽子 > 日恵野君が選んだ長椅子は頑丈そうで、
今の私なら潰さずに座れそうだ。
「そうしましょう。ここなら頭もつかえないし。」
と言うと、日恵野君の隣にそろそろと腰を下ろす。
保健病院だから、ここにいるのは生徒と学園関係者、
つまり戦いの話を聴かれて困る相手はいないと。

ご案内:「常世保険病院ラウンジ」から嶋野陽子さんが去りました。<補足:まだやつれ気味。薄いオレンジ色のワンピース姿。果物を持っている。>
ご案内:「常世保険病院ラウンジ」に嶋野陽子さんが現れました。<補足:まだやつれ気味。薄いオレンジ色のワンピース姿。果物を持っている。>
嶋野陽子 > 「いいえ、自分で投げ槍の材料を見付けられ
なかったのだから、日恵野君の作戦に従うのがあの
場合は最善だったと思うわ。現に日恵野君の魔法の
槍であの化け物を撃退できたのですから。」
クラーケンの名前は出さないように、あえて化け物
という呼び方をする。

嶋野陽子 > 「実は、戦いが終わってから気が付いたの
だけど、浜辺にスイカ割りイベント用のテントの
残骸が転がっていたわ。あれを使えば槍の2、3
本はできたのに、全然みえてなかった」
と自分の視野狭窄を悔やむ陽子。

日恵野ビアトリクス > 「嶋野さんに武器を渡して、
 ぼくが撹乱……という分担ができればよかったんだけどな」
ビアトリクスは転送魔術を使って自室にあるものを引き寄せることができる。
それを利用して実物の槍や銛を渡す……というアイデアは一瞬考えた。
しかしビアトリクスの力量ではあまり重く大きい物を転送することはできないし、
そもそも自室にそんな物騒な武器は置いていなかったためできなかった。
そのことをかいつまんで陽子に説明した。

テントの残骸に言及されて、ハッと瞠目する。
「そうか……ぼくも言われて初めて気づいたな。
 ロケーションを活用しきれてなかった。
 反省の至りだ。魔術師はいつでも冷静じゃなきゃいけないのに」
同じように悔み、頭を抱えた。

「撃退……とは言っても、あいつは本気を出していなかったし
 結局怒らせてあんな大津波の魔術を使われてしまった。
 ミウが来なければどうなっていたことか」
クラーケンとの前半の戦いの功績を、あまり誇らしげに思っている様子はない。

嶋野陽子 > ミウさんと白崎さんが来なければ、
今ごろ3人とも海の底だったろうと、凍りついた大津波
の記憶を反芻して震え上がる。
「あと、いろいろしくじったけど、私も只では起きなかった
の。あの化け物の遺伝子を手に入れたから、これからあいつ
の弱点を探りだしてやるつもりよ」
そうだ、このまま引き下がるつもりは無い。今度来たらば
目に物見せてやる。
「日恵野君の魔法で、遺伝子情報って役に立つかしら?」

日恵野ビアトリクス > 「遺伝子情報か……」
すまなさそうに首を横に振る。
ビアトリクスの魔術にその手の生物学的情報はあまり貢献しない。
標本や写真のほうがまだ役に立つだろう。

「嶋野さんはめげないな。
 ぼくはあんな怪物、二度と相手にしたくないよ。
 次はもっと強い連中に任せるさ……」
ため息。

嶋野陽子 > (いけない、日恵野君は私が自分で
戦うつもりだと勘違いしてる・・・やはりこの図体の
説明から始めた方が良さそうね。)
そこで、日恵野君に、私の巨体が、医薬品の合成量と
機動力や防御力を重視した結果で、攻撃を考えたもの
では無いことと、強い不殺戒を守らないといけないため、
戦闘の経験は皆無に等しい事を説明した。
戦闘が得意ならば、保健委員ではなく、風紀委員や
公安委員になってる、とも言った。

標本という言葉を聞いて、
「ヤツの脚の肉片の一部とかでも、標本として役に立つ
の?どれ位の量が要るの?」と日恵野君に聞いてみる。
肉片ならば、役に立てるかも知れない。

日恵野ビアトリクス > 「ああ、つまり後方で弱点とか対抗策を探って
 戦闘は別の誰かに任せる、ってことか」
まだ印象に引きずられているらしかった。
「……いや、それにしたってすごいよ。
 ぼくはそんな気すら起きない。」

ビアトリクスの魔術は術者のイメージによって効果を強く左右される。
標本や写真といった資料が役に立つ、というのはそういうことだ。
肉片の一部でも、全体像を想像できるぐらいの形が残っていれば
対クラーケン魔術の効果向上に貢献できるかもしれない。
しかし……

「……いや、標本もいらない。
 ぼくはあんなのはもう懲り懲りだ。
 前線も、後方支援もね」
固い口調で断った。
戦い自体に関わりたくない、という態度。

嶋野陽子 > 日恵野君の口調で、魔法使いには、あの
化け物の魔力の方が、はるかに恐ろしいのではないかと
いう事に思い当たる。きっと、魔力ゼロの私には、
あの化け物の真の怖さが見えていないのだろう。

「いや、多分私は魔力ゼロの超科学人間だから、あの
化け物の恐るべき魔力が実感できてないだけなんだと
思うわ。日恵野君は、その恐るべき魔力を感じながら、
必死に津波に対抗する術を張ってくれた。本当にあり
がとう。一緒に戦ったのが日恵野君で助かったわ」
そっと日恵野君の肩に腕を回して、優しく抱き寄せる。
少しでも恐怖を和らげてあげたい。

日恵野ビアトリクス > 肩に腕を回されて、一瞬だけ身をすくませる。
しかし陽子の気持ちが伝わったのか、静かに腕を受け入れ、瞼を閉じる。
「……岩みたいな腕だ。メンタルケアには向いてないな」
口の端を歪ませて皮肉を言う。彼なりの好意の示し方。

陽子が思い当たったとおり、ビアトリクスは強く恐怖していた。
《魍魎様の水遊び》――強大な大津波の術と相対し、対抗策を考える過程で
自らの実力と魔力がひどくちっぽけなものでしかないと認識させられてしまったからだ。
それを表出させることはない。
表出させたが最後、それに呑み込まれてしまうだろうということを
無意識のうちに認識していたために。

「……お見舞い、ありがとう。
 そろそろ病室に戻って休ませてもらうよ」

陽子の腕からするりと抜け出し、ビワの袋を手に立ち上がる。
会釈すると背を向けてラウンジを後にした。

ご案内:「常世保険病院ラウンジ」から日恵野ビアトリクスさんが去りました。<補足:褪せた金髪 青い瞳 上下ジャージ [乱入歓迎]>
嶋野陽子 > いけない、日恵野君はまだ入院患者なのだから、
あまり長話はいけないわ。
「日恵野君、ビワ忘れないでね。お大事に。私はこれから
神宮寺くんの様子を見に行くわ。」
日恵野君がビワを持って帰るのを見届けると、
神宮寺くんの病室に向かう。

嶋野陽子 > 保健課から聞いた通り、神宮寺くんは、
まだ意識不明のままだった。血色は昨日より多少良く
なった気がするが、目を覚ましそうな気配は無い。

先程の日恵野君との会話を思い返しながら、ふと
神宮寺くんは、ここではなく聖堂で治療した方が
良いのではないかという考えが浮かぶ。先生に
メールで相談してみる事にするが、その為には
電波禁止の病室から出ないといけない。

「神宮寺くんも、ありがとう。明日も来るからね」
そう言い残すと、病室から出ていく陽子。
病室から出ると、早速先生に相談メールを打つ。

ご案内:「常世保険病院ラウンジ」から嶋野陽子さんが去りました。<補足:まだやつれ気味。薄いオレンジ色のワンピース姿。果物を持っている。>