2015/07/23 - 13:47~16:49 のログ
ご案内:「商店街」に四十万 静歌さんが現れました。<補足:特徴の無い黒髪の黒マントにセーラー服の女性>
四十万 静歌 > 適当にぶらぶらと商店街をめぐりながら、
何か面白いものはないかな、なんて、
考えている。

そんな最中、お腹がすいたのだろうか?
ハンバーガーショップの前に立ち止まり入ろうとした処で、

――何故か不意に、
足を止めて、
メニューの書かれた看板の前に座り込んだ。

指でメニューをなぞる。

――だが、ショップの中へと入る様子はない。

四十万 静歌 > すっと、一つのメニュー……
シンプルなハンバーガーの処で指を止め、
指を離して両手をひろげ、
両手をあわせて包み込むように、
そっとメニューのハンバーガーを覆い隠す。

そして、すうっとそのまま、
何かを両手でもって隠すようにメニューから離すと、

そこにはハンバーガーの絵が消えており、
片手をのけるとそこにはハンバーガーが。

「いただきます。」

なんていってあむあむとハンバーガーを食べ始めた

ご案内:「商店街」にヨキさんが現れました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた長衣、ハイヒールブーツ>
ヨキ > (買い物帰り。片手にスーパーの小ぶりなビニル袋。
 ハンバーガーショップのメニューを前に、しゃがみ込む女子生徒を見ていた。
 その自分から見れば取り立てて変わったところのない様相を、何気なしに)

「……………………、」

(少女の腕が、何事か動く。手ぶらだったはずの彼女の手にハンバーガーが現れて、それを食べるのを見た。
 口元で小さく笑って、彼女のもとへ足を向ける)

「――今の、すごいな。手品か?」

(学生らしき相手へ挨拶をするでもなく、路上のパフォーマーに声を掛けるような気軽さで。
 同時に、ショップの看板を改めて見下ろす。メニューの上、絵がひとつ消えたようなスペース。笑みを深める)

四十万 静歌 > 「ふぁぅ、あぅ!
 もぐ……ごくん。
 あ、は、はははは、はい!手品です。」

食べている最中に声をかけられて、
思わずびくんとなりつつも、
食べていたハンバーガーを食べきって、
恥ずかしそうに、くしゃくしゃと紙を丸めて、
丸めた紙をもった左手で絵の消えた部分へと手を滑らせ、
右手をパチンと指を鳴らすと、
メニューが元通りになり左手が空っぽになってる。
単純に指がなってる間にメニューを隠したシールを剥がし、
紙くずと共にマントの中へと滑り込ませただけではあるが。

「なんというか、お恥ずかしい所をみられたようで。」

そして、あはは、と右頬をかいて笑う。



左頬にケチャップがついてるけど些細なことである

ヨキ > (動体視力に優れているとて、手品を見慣れぬ目には単純なトリックも鮮やかに映った。
 悪戯っぽく笑うと、ぎざぎざと重なった牙が覗く)

「いや、見事なわざだった。大いに結構。
 店内で『ハンバーガーがひとつなくなった』と、てんてこ舞いになっていなければ、の話だが」

(自らの左頬の前で、人差し指――四本指の一本――をちょいちょいと動かし、相手の頬のケチャップを暗に示す)

「ほかに人を集めてみせれば、喝采もおひねりも受けられように。
 それとも……未来の大魔術師の、人知れぬ鍛錬の途中であったかね?」

四十万 静歌 > おお、とギザギザの牙が覗くと、
なんというか――
たじろぐというよりも……
なんでも噛み千切れそうなんて、見当外れの感想をもちつつ、

「その、えっと――」

褒められると恥ずかしいというか、
なんというか、
真っ赤になって

「ありがとうございます。
 さすがにそうなったら大変ですけど、
 残念ながらあのハンバーガーは私のお昼に用意したものでした。」

なんてはにかんで笑い、
暗に示すポーズに首をかしげ、
んん?と左頬を指でなでると、
違和感、
手についたケチャップ。

「はわぁ!?」

なんて素っ頓狂な声をだし
慌ててハンカチでぬぐう。

「うううう、重ね重ねお恥ずかしい所を……
 いえ、こう、あがり症なものでして、
 あまり衆目を集めると余裕がなくなりそうです、
 未来の大魔術師になれたらいいんですけどね。
 鍛錬というか癖みたいなものなんです。」

なんて真っ赤になって俯いて答えるだろう。

ヨキ > (少女の肌が、蒸し暑さよりも顕著に赤らむ。
 愉快げな様子で少女の説明に頷きながら、)

「なるほど。平和な方法で安心した。
 このヨキも、歳若い少女を風紀委員へ突き出すのは、さすがに気が引ける」

(言葉とは裏腹に、いざそのような状況になれば間違いなく突き出すであろう、という顔をしている。
 相手がケチャップを拭い、よけい赤くなって俯いてしまうと、長身から見た顔は完全に隠れて見えなくなった。
 慣れた様子で、覗き込むでもなく)

「ほう……人前では披露出来ぬか、残念だな。
 それもまた君の異能というやつで、ヨキは応援したいところだが。
 ……ではこれは、ヨキからの『おひねり』としよう」

(スーパーの袋を探る。
 350mlサイズの小さな、よく冷えた緑茶のボトルを取り出して、相手に差し出す)

「ヨキだ。学園で美術科を教えている。君は――その服装、学園の生徒かね?」

四十万 静歌 > 「さすがに泥棒とかはしたくないですし、
 出来ないですよ。」

わたわたと顔をあげて上目遣いに瞳をみつつ、
慌てながら答えるが、
なんていうか、図星をつかれたなどではなく、
そんな大それた事できないですよ!
みたいな反応だ。

「まぁ――異能というよりは、
 性格ですけどね。
 特別変わった力なんてもっていませんし。
 ――いつかは人を集めてってのはやってみたくはなりますけど。
 って、いいんですか?」

ありがとうございます。といって受け取って。
ボトルを両手でもったまま首をかしげて問い、
自己紹介をされると、
あわてて再び頭を下げて。

「美術科を教えている……
 ふわぁ!
 先生でしたか、よ、ヨキ先生、ですね。
 美術はそのセンスがないもので、受けてなくてすみません。
 あ、はい。私は二年の四十万 静歌(しじま しずか)と申します!
 どうぞよろしくお願いします!」

と姿勢を正しながらはきはきと答える。

ヨキ > (相手を見返す金色の瞳は、人間の眼窩の中に獣の瞳が収まっているような色艶をしている。
 上下の瞼を持ち上げるような深い瞬きは、どことなく犬に似ていた)

「斯様に多彩で賑やかなこの島で、君のように明るい顔をして過ごせるならば、それさえ異能のひとつだと思うがね。
 たとえば……他には?何か、手品のレパートリーはあるのかね?」

(小首を傾げて尋ねる。
 相手の慌てたお辞儀に、大らかに目礼を返して)

「いいや、美術は元より受ける者も少ないでな。
 学園の教師と生徒、それだけの縁があれば十分だ。
 シジマ――四十万君。こちらこそ、どうぞよろしく。

 ――ふふ。
 見知らぬ男から受け取った茶など、飲みたくはなかろう?
 だから、自己紹介はしておかねばと思ってな」

四十万 静歌 > 思わず、わん。っていいたくなったのを飲み込む。
なんというか、犬のような印象を受けて――
可愛いなんて思ったのは気のせいではないと思う。
そして、告げられた言葉に、

「ヨキ先生は詩人なんですね。」

なんてクスリと笑って。

「それなら――先生の異能もまた素敵だと思いますよ。
 その艶やかな金色の眼だけで、
 どことなく私の心を穏やかにさせてくれるのですから――
 なんて。
 そうですね。大掛かりなものはムリですけど。」

簡単なものならいくつか出来ますよ、
とでもいうかのように、
一枚のカード。クローバーのエースを取り出して、
見せた後、クローバーのエースと重ねてあったカードを
トランプのデッキへと滑り込ませ、
クローバーのエースのカードは隠し持ったまま
シャッフルして差し出す。

「どうぞ、お好きなようにシャッフルを?」

なんていいながら、
見知らぬ男からなんて聞いて、

「ヨキ先生はなんていうか紳士的な方なんですね。」

なんてくすっと笑って。

「そうですね。普通なら飲みたくないかもしれませんけど……
 なんというか、
 ヨキ先生は自己紹介されなくても信頼したと思いますよ?」

なんてじっと、眼を見つめるように見上げるだろう。

ヨキ > 「詩人か。ヨキはただ……耳に聞こえのいい言葉を選んで、人心を弄んでいるようなものだ。
 君の飾らない率直な言葉と面立ちは、ヨキのようなひねた者の心によく刺さる」

(静歌の言葉に、目を細める)

「心を穏やかにさせたそのあとで――君の本音が零れ出すのを、待っておるのやも知れんぞ。
 君の成績表に一撃を加える、悪魔の手先だったりしてな」

(冗談めかして口にしながら、示されたカードと相手の顔を交互に見る。
 カードの束を受け取って、楽しげにその順序を乱す。
 大きな手のひらに短い四指で、人と変わらぬ手つきでシャッフルする)

「……昔は、これが出来なくてな。人間の遊びは、何とも器用なものだと思った」

(シャッフルの合間に、そう何気なく口にした。
 十分にカードを混ぜ終えて、束を相手へ返す。
 真っ直ぐに自分を見上げる目を、こちらも柔らかく微笑んで見下ろす)

「危ういな。
 ヨキが悪い男だったならばどうするね?」

四十万 静歌 > 「そうなんですか?
 でも、聞こえのいい言葉はとても人の心をひきつけますから、
 私は憧れますよ?」

なんて、微笑んで――真っ赤になって。

「こう、心に刺さるなんていわれると、照れちゃいますね。」

と頬をかく。

「それにしても、本音がこぼれ出すのをなんていっても、
 私の言葉は勝手にだだもれますので、大丈夫ですし、
 成績表に一撃加えられてもその――
 ぜ、ぜんぶ平均点なので面白みはでるかなぁ。
 なんて期待する私が……」

あはは、と冗談めかした言葉に本気になったのか、
冗談だと流したのかわからないけれど、
そんな事を。
実際の所は本音である。
いずれにせよ、一つ確かな事は、
苦笑になってあらわれてるだろう。

「それにしても、人間の遊びはーという事は、
 ヨキ先生も亜人なんですか?」

なんていいながら、
ありがとうございますと束を受け取り、
一番上のカードを捲ると、ハートの5。

「あれ?おかしいな……?」

失敗したかな?
なんていいながら首をかしげて
トントンと指で2回カードの束を叩き、
全てのカードを見せると、
クローバーのエースがない。

「あれ?ああ。なんだ。
 そこだったんですね。」

なんていいながらちらりと地面に視線を落とすと、
一枚のカード。
クローバーのエースが表を向いておちているだろうか。
会話や視線が自分へと集中している間に、
するりと落としただけである。

「とまぁ、こんな具合でいかがでしょう?」

なんてクローバーのエースを拾い上げようとしつつ、

「ヨキ先生が悪い男だったらそうですねぇ。
 どうしましょうか。
 ヨキ先生は目立ちそうですから、
 こういう人知りませんかっていえば探せる気がします。」

ね?なんて人さし指を立て、それを傾け、
それにあわせるように小首をかしげウィンクする。

ヨキ > 「刺さるのは本当だ。聞こえてくる音を、眩しく感じるときがある」

(言い切って、静歌の素直そうな様子にくつくつと笑う。
 顔を伏せて小さく肩を震わせていたのが、やがて吹き出して)

「――ふはッ。ははは。
 期待をされてしまうか。参ったな。
 悪い教師の太刀打ち出来るところではない」

(ひとしきり笑って、息をつく。
 カードの束の渡した後に空いた手で、ハウンド犬のように垂れ下がった耳を持ち上げてみせる)

「そうだ。異邦人としてこちらに渡ってきた。
 島に来て十年と少し経ったが、以前のはるか永い時に比べても、毎日いまだに飽くことがない」

(そうして、静歌のわざが始まる。
 たちまち彼女の手元と顔と、視線とに目を引かれ、犬さながらに引っかかる。
 最後につられて地面に目をやって、しばしそのカードを見下ろしていた)

「……………………」

(瞬きをぱちくりと二三繰り返したのち、顔を相手へ引き戻し、これはこれはと手を叩く)

「――お見事。いや、見事な手捌きであったよ。
 心を利用しているに過ぎないと――理屈では判っていても。
 どうしても引っ掛かってしまうな。
 君の方こそ、大した悪女だ」

(彼女の手元と、カードが落ちていた足元とを、感心した顔で見比べる。
 相手が見せたウィンクに、半ば不敵に笑って)

「全くだ。
 こんな悪党のような面構えと背丈では、とても隠れられそうにない。

 ならば、今の手品のおひねりと……ヨキが君から、逃げも隠れもせぬとの証拠に」

(手首を飾った真鍮のバングルに右手を添える。
 指の先から、音もなく金色の何かが芽吹く。
 摘んだ人差し指と親指の先に、それは見る見るうちに伸びて――

 名もない小花のかたちを取った。

 硬く冷たい真鍮で出来たその花を、相手に差し出す)

「君にやろう。ヨキの『手品』だ」

四十万 静歌 > 「ぐぬぬ、笑われてしまいました。」

なんてからかわれたと思って、ぷくっと膨れてみたり。
別に本気で怒ってるわけではないが、
そういう反応をしてしまう。

「まぁ、ヨキ先生は悪いっていうより、
 良い先生ですよね。
 だって、良き先生ですもの。」

なんてうまいこといったなんてウィンクしつつ、

「おお。獣人さん、犬か狼か、
 そのあたりですか?
 なんていうか可愛らしい感じが、すみません。
 口をすべらしました。」

なんて軽く口を片手で押さえ

「でも、こちらに来て楽しいようで何よりです、
 楽しいのが一番ですもんね。」

なんて笑って、賛辞に、綺麗に礼をして、
ありがとうございますとカードの束をしまって、
貰ったお茶の蓋をあけて一口飲んで――

「悪女になるには私にはしたたかさが足りない気がしますけどね。
 ――逃げも隠れもしない証拠に?」

なんて笑っていいながら、きょとんとした顔で、
金属が花になる様子を見つめて、
わぁ……と眼をまんまるとあけて、
ほぅ……と感嘆のため息をついて。

「凄い、とってもすごいです、
 ヨキ先生の手品は――
 凄いですね。とても、綺麗で――
 心を癒してくれます。」

なんて尊敬の眼でみあげながら見つめるだろう。

ヨキ > 「良き先生などと生徒に褒めてもらえるのは、教師冥利に尽きるな。
 おかげでヨキも、出会う者みな良い生徒に恵まれた」

(君も含めてな、と笑って)

「そう。ヨキはかつて、交じりっけ無しの犬だった。
 可愛らしいと言われることさえ嬉しく思えてしまうのは……
 犬のままなら素直に可愛く在れたろうものを、人間の欲が勝ってしまったな。
 狡いものだ」

(楽しいのが一番、という言葉には、ゆったりと目を細めて)

「そうだな。
 ――人それぞれ楽しみの形は違うが、心が弾むのは誰しも同じだ。
 少なくとも、君とヨキの楽しさが同じで、安心した」

(一礼に、再び拍手を返した。
 自らの『手品』に目を輝かす様子を見下ろして、)

「ヨキは金属のほかには、ハンバーガーを出すことも、カードを操ることも出来んがね。
 そうして喜んでくれることに、いちばんの甲斐がある」

(先に渡したボトルに添えるようにして、小花を手渡す。
 いかなる花にも似ているようで似ていない。
 春とも夏ともつかず、明るい季節に咲く花のかたちをしている)

「――君を長々と引き留めてしまったな。
 そろそろ戻ることとしよう、すっかり楽しませてもらった。

 ありがとう、四十万君。縁があらば、また会おう」

(手を挙げて、踵を返す。
 静歌に向けてにこやかに笑い掛けると、そのまま雑踏の中へ紛れてゆく)

ご案内:「商店街」からヨキさんが去りました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた長衣、ハイヒールブーツ>
四十万 静歌 > 「私も良い先生にめぐり合えて本当によかったです。
 ――本当に良い先生が多くて、
 こうして出会えるのは幸運ですね。」

と笑い返し、

「そんな事いってると可愛いってなでてしまいますよ。」

なんて悪戯っぽく笑う。

「こちらこそ、長々とありがとうございました。
 素敵な小花とお茶をありがとうございます。
 ――また、共に楽しさが分かち合える縁がある事を祈りながら――
 それではまた、ヨキ先生。」

そういって手を振って見送り、
こちらもまた反対の方向へと歩きだし、雑踏へとまぎれるだろう

ご案内:「商店街」から四十万 静歌さんが去りました。<補足:特徴の無い黒髪の黒マントにセーラー服の女性>