2015/07/21 - 22:16~00:33 のログ
ご案内:「異邦人街大通り/商店街」に三枝あかりさんが現れました。<補足:女子学生服。(乱入歓迎)>
三枝あかり > 大通りをあちこち見て回りながら、目に付くゴミを金属製のゴミひろいで挟んでゴミ袋へ。
三枝あかりは生活委員会である。ゴミ掃除が仕事だ。
しかし今日はそれほど本気でここを掃除しよう、という案件ではない。

一応、当番ではあるしゴミ拾いはするけれど。
目的としては地理を覚えること。そして楽しむこと。
それが生活委員会の先輩から言われた第一目標だ。

三枝あかり > 街は異国情緒というかなんというか。
異世界情緒と言うのが正しいのかな?
雰囲気がとても面白い。この街の好きなところ、もう一つ発見。

良い匂いがした出店を覗いてみると、蛙?の串焼きが並んでいる。
ウシガエルとも大きなアマガエルとも取れないその生き物の串焼きは、美味しそうだけど買う勇気は出ない。
でも匂いにやられた。昼間からとてもお腹が空く。

三枝あかり > おずおずと出店の主に話を聞いてみる。
背中に翼の生えたおじさんだった。有翼種っていうのかな?
「すいません、それは一体なんていう料理で、美味しいんですか?」
と聞いてみた。

『お嬢さん、知らないのかい! これはビチュ・ッパイガヤだよ!』
威勢のいい声が飛ぶ。
えっ、今なんて?
「びちゅっぱい……?」
『ああ、ビチュ・ッパイガヤ。こっちの言葉で言うとユウヤケトビガエルかな! もう羽根は毟ってあるけど、空を飛ぶ蛙なのさ!』
「えっ」
そんな生き物がいるの!?
そしてこの世界でどうやって調達しているの!?

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」にアリスさんが現れました。<補足:金髪セミロング/子供っぽい明るいオレンジ色のワンピース>
アリス > 異邦人街の大通り、謎の影が路面を進む。
空を見上げれば、四角い何かが浮いて進んでいる。
底に見える文字はUFげふんげふん、某焼きそばのダンボールだ。

「この辺でいいかな…遠いしダンボール浮かせて載って飛んで正解だったねー。よし、降りようー」

出店の近くに、徐々にダンボールが降下していく。
明らかに異界情緒と合わない空間になりつつあった。

三枝あかり > 息を呑む。蛙を食べたことはなかったけれど、なんだかとても美味しそうだ。
何せ匂いがいい。抜群にいい。
みりんと醤油で焼いた鳥の手羽先を、ちょっとスパイシーにしたみたいな匂い。
蛙も飴色に焼きあがっていて、さっきまでゲテモノにしか見えなかったのにとても美味しそうに見えてくる。

「あの、それ一本ください」
言った! 言ってしまった!!
今、自分の目はグルグルしていないだろうか?
一時的狂気に陥ってはいないだろうか!?

『おう! 美味いぜ、熱いうちに食べ……あれ!?』
「えっ……あれ!?」

硬貨と引き換えに蛙の串焼きを手にした直後に、着陸するダンボール。
私と出店のおじさんは顔を見合わせた。

「あの、宇宙人の方ですか……?」
ダンボールで飛来する宇宙人がいるかどうかはわからない。けれど少女とファーストコンタクトだ。
……ワーストコンタクトにならないことを祈りながら。

アリス > 無事着地。魔術の制御にも大分慣れてきた。
ん、視線…?

おじさんと女の子が…これは乗った方がいいのかな?
じゃあ、かるーく…

「ハイ、この星の生命体の調査に来ました。アーブダクショーン…ちょっと失礼しますよー?」

と、真面目な顔で手を伸ばして女の子の腰を掴もうとする振り。

「いや、宇宙人じゃないですよっ!?」

そして伸ばそうとした手を突っ込みに切り替える。
先に突っ込まれてのされる?問題ない、乗ったからには想定済だっ!

三枝あかり > 「宇宙人だ!?」
『宇宙人だ!?』

私とおじさんは驚いた。
なんということだろう。本当に……なんということだろう。
胸襟を正してこの事態に取り組まなければならない。

そこで彼女のツッコミ。緊張が走る。
『この人はツッコミができる人だ』という緊張が。

人と人とのコミュニケーションはボケとツッコミに二分される。
             ―――――道元社『大阪道徳読本』より

これは宇宙人との邂逅よりよっぽど危険だ。
ボケもツッコミもできない人間だと見られたら舐められる―――――――

「…じゃあなんでダンボールが飛んだのかな……?」

でも私の口を突いて出たのは、面白みの欠片もない言葉! 残念!

呆然と開いた口をそのままに。
蛙の串焼きの脚にかぶりついてみる。
なんとも心地よい歯ごたえ、そして肉の旨みが口の中に広がる。
塗ってある調味料も甘辛く、日本人的な馴染みの深い味わいだ。
味の濃い鶏肉、というのが率直な感想だろうか。
内臓は丁寧に取り除かれてあるようだが、今は脚だ。

ぱくぱくと蛙の脚を食べながら、ようやく一時的狂気から戻ってくる。

「あ、あの。私、三枝あかり。一年の……ひょっとしてあなた、異能使い、なの…?」
たどたどしく質問した。出店のおじさんも固唾を飲んで見守る。

アリス > よしよし、掴みはおっけい。
異界から来た人とのコミュニケーションは第一印象大事だって誰かが言ってたし、良かった良かった。

ふふん、とドヤ顔して、聞かれた質問には…

「ダンボールを飛ばしたから!異能でっていいたいけどー、魔術でだねー」

妄想で飛ばせたら良かったのに。残念な顔をしてしょんぼり。
あ、何かかじりついてる肉が…あれ、足?蛙っぽい?

「あ、私は一年のアリスって言います。…異能使い…なのかなー?
所で、それ、美味しい?」

異能使いと名乗るべきかはよく解らない。妄想使いだと胸を張りたいから保留にして、気になってきた蛙の串焼きのお味を上目遣いでお伺いして聞いてみて。

三枝あかり > 「ああ、そうなんだ。魔術でダンボールを……面白い発想だね?」
『なんだ、おじさんてっきり本物の宇宙人かと思ってビックリしちまったよォ』

おじさんと二人で顔を見合わせて笑った。

「そっか、同級生だね。これからよろしくね、アリス」
「私も異能使い……なんだけど、弱いから一般人って名乗っておこうかな」
蛙の串焼きを見せて満面の笑み。
「これ? 美味しいよ! 芳醇な味わいで、肉の旨みが濃くて」
「臭みなんかは全然なくて、これ一本で結構お腹一杯になる感じ」
その感想に出店のおじさんがうんうんと頷く。
きっとおじさんにとっても自慢の味なのだろう。
『調味料だきゃーこの世界、それも日本に合わせたからなぁ、商売ってのはこういうのも大事だ』
『どうだい、アリスちゃん! ビチュ・ッパイガヤの串焼き、買ってくかい!』
おじさんのセールストーク。商魂たくましい人だ。

アリス > 「浮かせて動かすだけだからねー…乗って移動する位なんだよ…
アハハ、乗っちゃいました、ごめんなさーい」

合わせて笑って、よしよし、これで足がかりはゲット。
ついでにアブダクション成功妄想ネタの補完も出来るしいい事尽くめである。
よっこいしょと、歩み寄って、置きっぱなしにならない様にダンボールをたたむ。内側には媒体の血がべったり…。隠そう。

「うん、よろしくね、あかりちゃん」
「この島の一般人って異能か魔術は使えると思うし、強さ関係なく名乗れそうだよー?」
ふーむ、と串焼きじっと見て、ちょっと考える。
「へぇ…肉の旨味が濃いのに臭みがなくてボリュームもー」
おぉ、それは中々美味しそう。おじさんもどことなく嬉しそうに頷いているように見える。ベルトポーチからピンク色のお財布取り出してー相談。ちうちうたこかいな。

「…なーるほどー。言い辛っ!?でも一本だけ、ってお幾らっ?」

お財布は緩むけど、予算は大事である。出費がかさめばかさむほど、同人誌を早めに売りに出さなくてはならなくなるのだから…

三枝あかり > 「あはは、面白い子だーアリスは!」
「ツッコミができる子に悪い人はいないしね」
どこか満足げ。
別に三枝あかりは関西人というわけではない。繰り返す。別に三枝あかりは関西人というわけではない。

ダンボールを畳む姿を後ろから見ながら、蛙の腹にかぶりついた。

「そ、そっか……一応、私も異能は持っているんだけど」
「星空の観測者(スターゲイザー)っていう、眼がいいだけの異能だからないも同然で…」
出店のおじさんが笑った。
手をパンと叩いて蛙を指差す。
『こいつは300円だ、後悔はさせないぜ!』
『むしろこの大通りに来たらこの味を知らないと損だ!』
そう言っておじさんは破顔一笑。
どうやら商売そのものが好きなタイプみたい。

「私的にもすごくオススメだなー。生活委員会のみんなにも教えないと。いや、もう知ってるかな?」
蛙の残ったもう一本の足をいつ食べるか悩みながら、談笑。

アリス > 「ふふ、そうかなー?突っ込みが、…その判断基準危ないよっ!?」

あ、危なっかしい。
いつの間にか心配とか突っ込みが多くなって、突っ込まれる側だった少し前とは立ち位置が変わってきている…危機感がほんのり募ってきた。

「うーん、目が良いだけで、そんな名前が付くかなー?…何か見落としてる物があるかもよー?」
ふふふ、と笑って、300円っ!よし買いだっ!じゃらりとお財布から50円玉6枚取り出し。

「よっし、買った!オススメもあるしおいしそーだし、生活委員会にはお世話になったし…ん?委員会?」

代金を払おうとしながら首かしげー一年生で委員会入ってるのって普通なのかなー?

三枝あかり > 「はっ……! い、いつの間にか関西式判断基準が定着していた…!」
なんだろうこの小芝居。超楽しい。
ふふふぅと笑って蛙の頭を齧った。

「……見落としているもの、か…本当にこの異能に別の側面があるのなら、私は」
暗い一面を見せそうになったので顔を左右に振った。
『毎度あり!! アリスちゃんついてるね、この固体はでかいぞー!』
おじさんが焼きたての蛙の串焼きをアリスに差し出す。

「生活委員会なんだ、私。だから、ゴミ掃除のついでにこの辺りを見て回ってるの」
「まだ新人なんだけどねっ! だから、今回は地理を覚えるのがメイン」

アリス > 「……関西基準は危うい危ないっ!それってうどんが好きな人に悪い人が居ないのと同じ匂いがするっ!」

類似に甘い物が好きとか色々ありすぎて怪しい。とりあえず突っ込みをストップして食べよう。

「わーい、ありがとーございまーす。」

おお、おっきい。見た目は食べにくいけど…3,2,1,はぐっ。
頭から一気にはむついて、首の部分を豪快に噛み千切る。そして咀嚼。
まず舌には熱された甘辛いたれのお味、それに肉の旨味が広がって…歯ごたえは首の部分だからか小さいながらも弾力が強く感じる。
噛めば噛むほど味が染み出してきて…んむ、んまいっ。

「へほへー…」

もぐもぐ。飲み込んでからにしよう。

「えとねー。細かく見る事がどれ位出来るか、試したー?」

異能についてはかるーく。そして。

「なぁるほどー。私は異文化コミュニケーションってのをやってみようかと思って。授業まだ受けてないから、コミュニケーション学?っ手授業があるらしいし必要かなーって確かめようと思ってー。
所で、一年生で委員会に入ってるのって普通なの?」

三枝あかり > 「そうだね、危ないね……気をつけるよ…!」
「まぁ、とりあえずアリスは悪い人じゃなさそうだからセーフ!」
セーフ!と野球の審判のようなジェスチャー。

アリスが食べるのを見ながら、自分ももう一本の蛙の足にかぶりつく。
癖になる味わいだ。これでご飯が食べられそうなくらい、味が濃い。
肉汁がとことんまでジューシーで、表面の皮の感触が心地よい。

「んむー?」
むぐむぐと同じく口の中のものを飲み込む。

「……細かく見る、って言っても…動体視力が高いとか?」
「時速150kmで飛んでくる野球のボールの縫い目が見えるよ」
「……キャッチは無理かな…怖いし」

「そっか、コミュニケーション学ならおこん先生?っていう人がやってるらしいよ」
「私はこの夏季休講中に転校してきたからまだ会ったことはないけど…」
委員会に入る、という話題に関しては。
「さぁ? 私もまだまだこの街に来て何週間も経ってないから…」
「でも、一年生でも働いている子は結構いるよ。お金と単位がもらえるし」

アリス > 「…うんうん、それがいーよー。」

ニコニコと微笑んで、内心にたり。
やっと落ち着けそうだー。もう一口、蛙の前足をはむり。
うーん、味が濃いのに食べやすい。見た目以外は掘り出し物じゃないだろうか。もぐもぐ。主食にしてもよし、ピザに乗せても…見た目のインパクトがひどそうだけど。

「んむ、えっと、それはそれで…私が言ったのはー毛穴を見れるとかー、細菌が見えるとかー…それ位細かく見えたら、生かし方も凄くいろいろありそうだし。」

「おこん先生かぁ…私も殆ど同時期だと思うから会った事はないんだよねー…。」
ふむ、とちょっぴり悩んで。
「んーそっか。…単位…お金…んー。やっぱり稼ぐ為には委員会なのかなぁ。アルバイトも断られたし」

三枝あかり > 「これ、羽根が生えてる蛙なんだって」
「元はどんな姿なのか、想像もできないけど美味しいね」
笑いながら最後の一口。お腹も膨れたごちそうさま。

「んー、わからない。人体を細かく見すぎると、ウエッとくるから真剣に試したことがないの」
「私は主に星を見上げているかな……星を見るの、大好きなんだ」
「麦星のアークトゥルス、スピカ、デネボラ……」

「その見た目じゃアルバイトは難しいかもね。結構、幼く見えるもの」
良いことを思いついた、と頷いて。
「アリスも生活委員会に入りなよ! 掃除ばっかりだけど、楽しいこともあるよ!」
「先輩たちは厳しいながらも結構優しい一面も見せてくれるし」
ポケットから携帯を取り出し、時間を見る。
「あっ、そろそろ私行かなくちゃ!」
「それじゃまたね、アリス! 生活委員会のこと、考えておいてね!」
「出店のおじさんも、ごちそうさまでした!」
生活委員会印のゴミ袋に自分の串を放ると、ぱたぱたと慌しく走り去っていった。

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」から三枝あかりさんが去りました。<補足:女子学生服。(乱入歓迎)>
アリス > 「羽根、え、羽根っ?」

生えてたのどこからだろう、と思っても三口目で胴体齧っちゃって見分けも付けられない。とりあえず全部食べちゃおう。

「んー…そっかぁ、星…星座じゃなくて星、なんだー。」
他の星に行きたかったりするのかなー?と想像を膨らませる。人体を真剣に見ていないなら…やっぱり可能性はまだまだありそうな気がするなーと考えて。

「だよね、実年齢よりは幼くはないんだけどー、えっ、そ、そっち?」

予想外だった。うーむん、どうしよう。時間制限とかもありそうだし、規則とか、うーん。でもお金が入ると楽…と悩んでたら時間だったらしい。

「あ、それじゃあ、またねっ!」

おじさんと一緒に見送って手を振って。
「それじゃご馳走様でしたーっ。」

食べ終わった串を仕舞って、ダンボールを広げて乗り込み、指を軽く齧って血をダンボールの内側に塗りつけていく。

アリス > おじさんが見ている前で、ダンボールの内部に血を塗り広げれば、指を押さえながら、小声で細かく唱えて――

「―――――ッ!」

ゆっくりと乗り込んだダンボールが浮いて、空へ。

「アーブダークショーン」

ちょっと気に入った響きを声に出して、残す。

おじさんがあれあの子本当に宇宙人じゃないか?と思ったかどうかは、知らない。

今日はこのまま飛んで帰ろう。いつの間にか夜も更けていたし…途中で面白そうな事があったなら降りるかも知んないけど…それは後のお話。

ご案内:「異邦人街大通り/商店街」からアリスさんが去りました。<補足:金髪セミロング/子供っぽい明るいオレンジ色のワンピース>