2015/07/26 - 20:57~23:44 のログ
ご案内:「常世公園」に無悪 正義さんが現れました。<補足:水色の短髪に耳ピアス。顔つきの悪さも備わって一見ただのチンピラ。友達が少ない。>
無悪 正義 > 「あー・・・あっちぃ・・・」

夏の日差し下、無悪正義は小さな袋を持って公園を訪れた。
袋の中には割箸と小皿、動物用の缶詰が数個。

「ほら、飯買って来てやったぞー」
日陰に入ってから人気の無い公園の中で無悪がそう叫ぶと小さな動物達がわらわらと姿を現した。

公園内に住まう野良猫達である。

無悪 正義 > 「にゃー」「にゃー」「みぃー」
無悪に擦り寄っては甘い声で無く猫達。

しかし、動物と意思疎通ができる特殊な能力を持つ無悪には次のように聞こえていた。
「はよ、飯くれ!」「早くしろよ、鈍間!」「はらへった!」「下僕はよ飯くれ」

「わかった、わかったから、少しじっとしてろ・・・」

野良猫達に急かされ、小更に缶詰を分けていく無悪。
その最中にお構いなく噛み付いたり引っかいたりする猫達。

ようやく餌の準備が終わると野良猫達は餌を無我夢中で食べ始めた。

無悪 正義 > 「はぁ・・・疲れた。」

日陰の当たるベンチで無悪はうな垂れる。
今日は風が気持ちいい。

横目で猫達を見ると、あっという間に餌が完食されていた。
満足して帰る猫、もっと餌をくれよとねだる猫。遊んでと甘える猫。

動物は自分に素直だなぁと無悪は改めて実感していた。
甘えてきた猫の一匹を抱き抱え、膝の上において優しく喉を撫でる。

「俺もお前らみたいに素直に生きてみたいよ・・・」

そうすりゃ、お前らみたいに友達が作れるのに・・・
無悪は心の中でぼそりと呟いた。

ご案内:「常世公園」に蓋盛 椎月さんが現れました。<補足:亜麻色の髪 茶の瞳 サングラス 麦わら帽子 白衣 蜥蜴のヘアピン [乱入歓迎]>
ご案内:「常世公園」にヨキさんが現れました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた長衣、ハイヒールサンダル>
無悪 正義 > それにしても、猫はいいものだ。
このもふもふ感に、柔らかい肉級、愛らしい姿形・・・

時たま、口からさっととんでもない言葉が飛んで来るがそれでもいいものだ。

公園のベンチで満足げに猫と戯れる顔の怖い高校生が一人・・・

蓋盛 椎月 > 「おお……!」

何故か炎天下の中白衣姿を保っている女養護教諭のサングラスの下の眼が感動に潤んだ。
(あれは……猫にだけは優しくするツッパリ! 実在していたのか)
たまたま立ち寄った常世公園。そこで猫に餌を与えて戯れている姿を目撃したのだ。
手に下げたスーパーのものと思しきビニール袋に手を突っ込んで
棒アイスを取り出しながら、ひょこひょこと近づく。
「お疲れ~。アイス食べる~?」
この感動に何か対価を支払わねばと思ったのだ。

無悪 正義 > 「っ!!?」

突然声を掛けられ、ガクンッと身体が跳ねる。
その衝撃に驚いた猫が膝から飛び降り、草むらの中へと去っていく。
一方でお腹を空かせた猫達はビニール袋に反応して擦り寄っていく。

「・・・・・・」
近づいてきた人物に対して、無悪(さがなし)は親の仇を見るような鋭い眼光を向けた。

ヨキ > (餌を与えられ、満足して帰る猫の一匹とすれ違う。
 腹を空かせた猫が、自分を後ろから追い抜かしてゆくのを見た)

「む……なんだ今日は。猫が縁日でもやっているのか」

(これまた買い物帰りのビニル袋を片手に、蓋盛とは反対の方向からやってくる。
 ――ベンチに座る男子、そこへ歩み寄る養護教諭、彼女に群がる猫)

「…………。蓋盛……君、猫だけで飽き足らず、少年に餌を?」

(無悪が蓋盛に絡まれていると、そう判断したらしい)

蓋盛 椎月 > 「あっ」

まさかちょっと声をかけただけでそんな劇的にビックリされるとは思わなかった、と供述しており。
ものすごい勢いで去っていく猫。そしてツッパリ(推定)の刺すような目つき。
何に対して立腹かは脳がウミウシでもわかるというものだ。

「いやごめん……その、そういうつもりじゃあなくってさ」
たはは、と誤魔化すように笑う。
許せ! という気持ちを精一杯に込めた。伝わるかはわからない。
ビニール袋に再び手を突っ込み、今度はチーズかまぼこの一本を
群がってきた猫に差し出した。

知った声がする。ヨキのほうを向く。
「……餌ってなんですかあ~餌って。そういうんじゃないですよぉ」
ぶう、と口をとがらせ。
「ヨキ先生もチーかま食べます? それともアイスにします?」
犬ってチーズかまぼこ大丈夫だったっけ? とか思ったとか思わなかったとか。

無悪 正義 > 「・・・・・・」

突如、現れた女性達になんて言葉を返していいか分からず、無悪は寡黙を貫く。
考えれば考えるほどに無悪の表情は険しく凶悪になっていく。

落ち着け、落ち着くんだ正義。
こういう時は深呼吸だ。深呼吸・・・

ヨキ > (ベンチのツッパリ(推定)少年に比べ、養護教諭の雰囲気はあまりにもチャラい。
 割ろうとした割り箸が真っ二つにへし折れたように苦い顔をして、無悪と蓋盛とを見ている)

「ほれ見ろ、君のテンションに少年も困っておるではないか。……チーかまで」

(制しつつも、もらえるものはもらう)

「…………。
 とは言え、蓋盛より異様な男が声を掛けてしまったな。
 すまん、我々は常世学園の教師だ。
 人を見ると声を掛けずに居れない性分なのだ」

(無悪のいかにも凶悪な面構えにも、平然として暢気に言葉を続ける。
 蓋盛とは異なり、こちらはこちらで無用なトラブルを巻き起こすタイプである)

無悪 正義 > 「教師・・・・」
教師という言葉を聞いて少し安心したので、無悪の表情は少しだけ和らぐ。

あまり女性慣れしていないためか、スーハーと大きな深呼吸をしてから無悪は自分自身の緊張を少し解した。

「俺は、無悪。
無悪正義です。つい最近、この常世学園に転入してきました。」
よし、言えた・・・よくやった俺。でかした俺。
心の中でガッツポーズを取るが、その表情はまだ少し強面である。

蓋盛 椎月 > 「ありゃりゃ……」
どんどんツッパリ(推定)の表情が厳しいものとなっていく。
一般生徒どころか一般教師ですらヘタすれば泣いて許しを請いそうなほどの凶相だったかもしれない。
しかし蓋盛は、そうおののく様子もなくへらへらと笑っている。

「ごめんってほんと。
 猫と仲良くしてる姿が微笑ましかったからさ。
 ついお近づきになりたくなっちゃって……」
再度謝罪して、頭を下げる。

「なるほどねー。見ない顔だと思ったら、最近転入してきた子かぁ。
 あたしは蓋盛椎月。いわゆる保健室の先生ってやつ。よろしくねえ。
 こっちの変なカッコの人はヨキって言って、美術の先生だよ」

人懐っこい笑みを浮かべて、自己紹介を行う。
どうもナイーブなタイプらしいし、こういう相手にはヨキ先生のような落ち着いた物腰のタイプのほうが相性がいいのかもしれない。
酒のつまみ用に買ったチーズかまぼこを一本はヨキに、一本は屈みこんで群がる猫たちに。
猫たちに与えたチーズかまぼこは一瞬にして消え去った。

ヨキ > (無悪からの自己紹介が聞けると、僅かばかりほっとしたような表情を見せる)

「おお……転入生。転入生か。嬉しいことであるな。
 そう、ヨキという。美術をやるが、美術以外もやるときにはやるぞ。
 無悪君。どうぞよろしく」

(変なカッコ、と言われたことには何も返さなかった。言われ慣れた末に麻痺しているらしい。
 蓋盛から受け取ったかまぼこの包装を早速剥がし、もくもくと食べ出す)

「蓋盛先生もこんな感じではあるが、悪い女性ではないぞ。生徒思いだ」

(もぐもぐ。)

無悪 正義 > 「ウッス・・・・先生方、よろしくお願いします。」
無悪はベンチから立ち上がり、丁寧に頭を深く下げてお辞儀をする。

保健室の先生、そう聞いてドキドキしない男子は居ないだろう。
外見こそはヤクザ顔負けの無悪だが、思考自体は思春期の男子生徒と何ら変わりない。
美術といえば、昔はよく餌で釣った動物達に頼み込んでスケッチしたな。
などと懐かしい思い出が頭を過ぎる。

その一方でチーズかまぼこを食べ漁る猫達が目に映る。
(さっき餌を上げたばかりなのに、よく食うなこいつら・・・)
呆れた様子だったが、その目は人間に向ける目とは異なり、優しい眼だった。

蓋盛 椎月 > 「よっろしくぅ~。
 体調悪くなったらいつでも保健室に来てねー世話したるよー色々とねー」
無駄に陽気に手を振ると一歩下がる。
ヨキに前衛を任せて自分は後衛のスタンスだ。
大人二人に取り囲まれていては感じる圧も強かろう。
蓋盛はこれでも配慮のできる女だった。
ヨキの背後で、流れで思いっきりあげそこねた棒アイスにかじりついて、
しゃがみ込んで猫の群れと適当に戯れようと試みる。

「サガナシくんは猫が好きかぁー。
 あたしも好きー。かわいいよねぇ」
相変わらずそんなに何が楽しいのか、ゆるい笑顔である。

ヨキ > 「礼儀がきちんとしているな。感心する」

(無悪の挨拶にこちらも礼を返し、彼の猫に対する眼差しを見る)

「……して、無悪君。猫らは君に懐いておったのだな。
 みな野良かね?よく手懐けたものだな。何か、猫と仲良くなるコツでも?」

(自分もまたビニル袋を探る。
 煮干しの袋を取り出して、その場で封を切る。猫たちに向かってひとつまみ、ぱらりと撒いてやったあと、)

「馳走になった」

(ん。と、煮干しの袋を背後の蓋盛へ差し出す。
 彼女がすでに、甘くておいしい棒アイスに齧りついていることにはお構いなしだ)

無悪 正義 > 「えっ、あ、いえ・・・べ、別にそんなことないッス。」

やばい。さっき猫と戯れていたのを見られていた。
お、男の威厳が・・・という気持ちからか、無悪は無償に気恥ずかしくなって猫好きを否定する。

「今日は、たまたまそいつらが腹を空かせて、うるさかったから・・・たまたまッス。
たまたま餌をあげててやっただけッス。」
焦りを決して悟らない完璧な真顔(本人は真顔のつもりだが、他人の目には眉間に皺を寄せた凶悪な形相)で応える。

餌を食べ終わった猫がにゃーと鳴いて「え?そうなの?」とたずねて来るが、無視だ。無視。
今の俺は常世学園のただの転入生。あまり目立った行動は避けるべきだ。と無悪は必死に考えていた。

蓋盛 椎月 > 「そっかそっかー、わかったわかった!
 このことはみんなには内緒にしておいてあげるよ」
何がわかったというのか。
とりあえず無悪が猫好きだという事実は、その程度の苦し紛れの言葉では
蓋盛相手にはまったくごまかせてはいなかった。
明らかに猫に対する目つき違ってたし。

「あ、どーもどーも」
ありがたく煮干しの袋を受け取り、内容物の減ったスーパーの袋にしまい込む。
お腹いっぱいになって警戒心薄そうに寝転んでいる猫のお腹をそっとなでた。

ヨキ > (幸か不幸か、犬の形をした耳で猫の声を聞き取ることはできなかった。
 無悪の釈明……もとい説明に、)

「…………、うむ。把握した」

(把握してしまったのだった。
 言いつつ、背後の蓋盛へ声を投げる)

「……待て蓋盛。袋ごと持っていくでない。君に中身をやろうとしたのだ、ヨキは。
 ヨキの味噌汁が薄くなってしまう」

(犬も味噌汁を飲むらしい。
 そんなことを言いながら、無悪へ再び振り返る)

「常世学園には、何しろさまざまな人間が居るからな。
 君と趣味の合う人間も多かろう……友だちは、もう出来たのかね?」

無悪 正義 > (めっちゃバレてるぅ!!?)
心の中で悲鳴を上げる。
僅か数分の会話で無悪はこの人達は、只者じゃないと察した。
表情をぴくりとも動かさないまま、無悪はしばらく恥ずかしさからかぷるぷると震えていた。

「え、友達・・・ッスか?」
ヨキからの問いに無悪は視線を斜めに背ける。

「・・・まだこっちに来たばかりで右も左も分からない状態ッスから。
もう少しここに慣れてきたら、そのうち・・・」
何を自分に言い訳しているんだ、俺は・・・

蓋盛 椎月 > 「えっ、今あたしめっちゃアイス食べてるんですけど……???」
同時に食えとでもいうのか。
しょうがないので、ちょっと迷ったあと煮干しを袋から数匹取り出して……
白衣のポケットに放り込んだ。そして袋をヨキへと返す。

「んじゃあさ~あたしが友達になってあげよっかー?
 昔っから友達百人作って山の上でおにぎり食べるのが夢でさあ」
無抵抗な猫をなでりなでりしながらあまりにも適当な調子で提案する。
アイスしゃくしゃく猫なでなで。

ヨキ > (無悪の凶悪な面構えに隠し切れない震えがプルプルと満ちて、それを目の当たりにしたヨキは、いっそ感動していた。
 少年期の眩しく尊い輝きを見るかのようでさえあった)

「……あー、ごほん。
 ほう、生徒の友だちはまだか?君のように心優しい青年ならば、引く手あまただろうに」

(何が無悪の手を引くのかはさておき。
 蓋盛の疑問の言葉には、頭上に思い切りクエスチョンマークを浮かべた。
 アイスに刺して食えば済む話ではないか、と言わんばかりの顔である。
 心の通じ合う無悪と猫たちをよそに、こちらの大人たちは意思の疎通がなっていない)

「そうそう、友人が居ないなら、我々を友とすればよい。
 こう見えて、ヨキはメールの返信がものすごく早いのだぞ」

(セールスポイントらしい)

無悪 正義 > 「あ、いえ、先生方のお気持ちだけで結構です。」

無悪は迷う様子なくキッパリとその提案を断った。

「こういうのは、自分でなんとかするものだと思うッスから。
・・・それに、先生方は先生でしょう?
この学園の一人の生徒して、ご指南をよろしくお願いします。」

無悪は自分の思った言葉をそのまま二人に打ち明け、再度深いお辞儀をした。
そう、友達は自分で作るものだ。自分ひとりでなんとかしなければ意味がないのだ。
無悪正義は意地っぱりであった。

蓋盛 椎月 > 「その意気や良し!」
にい、と笑んで、すっくと立ち上がる。
猫が散っていく。棒アイスは棒だけになっていた。
サングラスを指でくい、と上げる。茶色の瞳がのぞく。

「気に入ったよ。あたしはもはや何も言うまい。
 しかし、どうしようもなく困ったことあればいつでもあたしたちを頼り給え。
 ではね、また会おう、サガナシくん」
満足気にそう言うと、背を向ける。
ヨキと無悪に手を振って、上機嫌な様子でその場を立ち去っていった。

ご案内:「常世公園」から蓋盛 椎月さんが去りました。<補足:亜麻色の髪 茶の瞳 サングラス 麦わら帽子 白衣 蜥蜴のヘアピン>
ヨキ > (提案を爽快なまでに断られると、ごくほんの僅かな一瞬――メールの顔文字のようにしょぼくれた顔をした。
 すぐにいつもの顔に引き戻す)

「そうか……残念であることだな。だがその心意気や善し、というやつだ」

(去ってゆく蓋盛を一瞥して、)

「ほれ、ヨキの言いたいことは彼女が全部代弁してしまった。
 我々はどうやら同類であるゆえにな、どちらを頼っても同じように君の相談にも乗ってやれるだろう。

 ……しかし、この学園に来たということは、君も何らかの異能に関わっているのかね?」

無悪 正義 > 「・・・ありがとうございます、先生」
無悪は去って行く蓋盛に再度お辞儀して見送る。
良い先生だ、と無悪は心で安心感を覚えた。

「・・・あ、はい。
一応、俺も最近異能が発覚して、それでこの学園に・・・・」

ヨキ > (蓋盛への態度が和らいだかのように見えて、こちらでも安堵を滲ませる。
 足元の猫たちに向けてしゃがみ込むと、ある一匹は無悪の足元へ逃げ、ある一匹は擦り寄ってくる。
 折り曲げた足の先は、人間の肌色に犬の足の形をしている。黒髪の下で、垂れた犬の耳が揺れた)

「発覚したばかり、か。それでは……君も大変だったろう。
 この島へ移ってくる前には、本土で何かと苦労していた者も多いと聞く。
 あちらでは、異能など見慣れぬ者が大半であろうから」

無悪 正義 > 「・・・そうッスね」

無悪は本土に居た時に自分に向けられた冷たい目線を思い出した。
恐怖と畏怖の視線、今までの自分に向けられていたものよりもドロドロとした気持ち悪い視線。
あんまり思い出したい話でもない。

「・・・もう慣れましたけど。」

ヨキ > (手袋を外す。指の四本しかない、獣の手で寄ってきた猫の首を撫でる。
 獣の気配を感じ取ってか、猫たちから見せるヨキへの好き嫌いはひどく顕著だ)

「その……慣れた、あるいは麻痺してしまった気持ち、も、ここではもう気にせんでよい。
 大なり小なり、みな異能によって何かしらの傷を負った者たちであるから」

(猫を抱いて立ち上がる。その長身でベンチへ歩み寄り、無悪の隣に少し間を置いて腰掛ける。
 座ってもよいか、などとは尋ねもせずに、まるで親しげな友人のように、はたまた馴れ馴れしく無遠慮に)

「だから、君が『自分で何とかする』と言えたならば、それは間違いなく出来る。
 そのような気持ちでいれば、友だちなどすぐに増えようぞ」

無悪 正義 > 「・・・ありがとうございます。俺なりに努力してみるつもりです。」

俺は、極道の家に生まれ、人より凶悪な顔立ちで、異能を持っている。
だから、なんだ。それでも何処かには俺を俺としてみてくれる人がいるかもしれません。
先生と話していると無悪の中に不思議とそんな気持ちが湧き上がってきた。

すると突然、携帯のアラームが鳴った。
しまった、もうすぐスーパーの特売の時間だ・・・

「すいません、俺はそろそろ行かないと・・・・」
無悪は名残惜しそうに猫達にあげていた小皿や空の缶詰を片付けて立ち去る準備を始めた。

「今日は、どうもありがとうございました。
今度は学園で・・・よろしくおねがいします、先生。」

最後に一礼、深く頭を下げた後、無悪は公園から去っていった。

ご案内:「常世公園」から無悪 正義さんが去りました。<補足:水色の短髪に耳ピアス。顔つきの悪さも備わって一見ただのチンピラ。友達が少ない。>
ヨキ > (無悪の言葉に頷いて、)

「ヨキも、あの蓋盛先生も、生徒とは仲良くなりたい性質なのでな。
 無礼講というわけではないが、互いに親しみを持てればよいと思うよ」

(アラームの音に、無悪を見遣る。
 自分はベンチに腰掛けたまま、立ち上がる無悪を見送った)

「ああ、気をつけて帰りたまえ、無悪君。
 美術を受けずとも、ヨキはどこにでもいるからな。
 縁があれば、また声でも掛けてやってくれ」

ヨキ > (集まっていた猫たちが、無悪から離れてそれぞれの時間に戻り出す。
 膝の上に載せていた猫は、母猫らしき姿を見つけると躊躇なく地面へ飛び降りた)

「……あ」

(どことなく残念そうな顔。
 時間も過ぎて陰の伸びた中、ベンチに腰掛けてしばし過ごす)

ご案内:「常世公園」からヨキさんが去りました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた長衣、ハイヒールサンダル>