2015/07/28 - 22:49~01:48 のログ
ご案内:「教室」にヨキさんが現れました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた袖なしの長衣、ロンググローブ、ハイヒールサンダル>
ヨキ > (教室のひとつ。美術科の実技に比べ、さらに履修する者の少ない美学の講義は、小教室にあってもなお静かだった。
それだけに、好きこのんで受ける者たちの意欲は好ましいところでもあった。
絵画、彫刻、映画に音楽、文芸、写真、建築に至るまで、ヨキは幅広く俎上に載せた。
講義を主とし、時にはディスカッションを行い、ゼミ生を島の美術館へ連れ出したこともあった。
授業が終わるたび、学生とは授業と関係のない会話をよく交わした。
今日もその授業を終えてすぐ、学生たちを次の授業へ送り出したあとのことだ)
(ホワイトボードに貼った図版を剥がし、マーカーの番書を消し、本をまとめ、一息ついていた)
「…………、ふう」
(教壇に座り、ペットボトルの茶を口にする。
回収したレポートをぺらぺらと繰りながら、一息ついていた)
ご案内:「教室」にネコメドリさんが現れました。<補足:猫のような目をした黒くてデカい鳥。>
ネコメドリ > ガララッ、勢いよく扉が開け放たれる。
そして入ってくる謎の黒い生物。その手…というか翼には沢山入った筆の入った小さいバケツを持っていた。
「ちーーっす!失礼しまーっす!…お、授業終わってるみたいだなー。
やー、時間ないから筆返しておいてって頼まれた時はどうしようかと思ったけど… …ぎょ!?」
その生物がキョロキョロと教室を見回していると、自分以外に何か居たのに気付いてギョっとする。
ヨキ > (机の上で書類を揃えているところで、扉の音に顔を上げる)
「……む?
やあ、美学概論の授業なら先ほど終わったところだぞ。
その様子だと、代返にしくじった……という訳でもなさそうだな。
備品の返却なら、隣の美術室に道具棚がある。ヨキが預かってやるぞ」
(教壇の上には裸婦像の写真、A4ホチキス止めのレジュメ、回収した出席票その他。
水入れを手にした黒い鳥に向かって、にんまりと笑い掛ける)
ネコメドリ > 「お、おォ…先生でしたか、お疲れ様っす!ちょいと失礼!」
一度断りと入れてからぴょんと飛び立ち、教壇の端に爪を引っ掛けて立った。その時、裸婦像の写真が目に入ってちょっとたじろいだ。
「ぎゃあ!?エロスな写真が目の前に!?!…おっと失礼、んじゃお任せしていいっすかねー?」
ちら、ちらっと教壇の上の写真を見つつ翼に持っていた備品を差し出す。
ヨキ > 「うむ。美術科のヨキである。
君……その外見、話には聞いたことがあるな。確か、ルサージュ君ではなかったか」
(頭から足の先まで鳥というのは、生徒の中でもなかなか少ない。
記憶の隅から名前を引っ張り出し、小首を傾げる)
「………………、ぬ。
そうか、美術を取らぬ者には新鮮であったか」
(白黒コピーの写真を一枚、二枚とめくる。
石膏像の裸身、油彩画の裸身、銀幕スターの裸身、実写の裸身……。
これでもかというほどの、女体である)
「全く、青少年というものは兎角回りくどいものよ。
ヨキの授業でも受ければ、裸の女性など生で飽くほど見られるというに」
(バケツを受け取りながら、やれやれと呆れたように笑って首を振る)
ネコメドリ > 名前を覚えられている事に驚愕の顔をする。
「オイラの事知ってんだ!?ええ、ええ、ルサージュはオイラっすよ…まさか名前覚えられてるとは思ってなかったけど…
っていうかヌードデッサンとかするんだ!?い、いや、オイラは取らんすよ!恥ッずかしいなぁ!もう!」
めくられる写真達にはいやんいやんと言いつつ翼で目を塞いで見ないようにする鳥。
「あ、そうそう…実は一年の時にちょーっとだけ取ってた事あるんすけどね、
なんというか美的センスがないというか……まあ、絵とかなら今も描くんすけどね~…」
ヨキ > 「ヨキも伊達に長く籍を置いている訳ではないのでな。
生徒について何か話題があれば、耳に入ってこようというものだ。
もちろん、モデルを呼んでデッサンの授業を行うことなど日常茶飯事だ。
もしも下心あって受けようものなら、『もう女の裸なんてこりごりだよぉ~』……と言いたくなるほど扱いてやるがね」
(顔を覆うネコメドリの様子に愉快そうに笑いながら、一連の写真をファイルに収めて片付ける。
一年のとき、と聞くと、はたと手を止めて)
「うん……? 一年のときに。
おかしいな、授業を受けた生徒のことは覚えているつもりであったが……」
(しばらく考えてから、)
「…………、ルサージュ君? ルサージュ。
……君、もしや昔、人の姿をしてはいなかったか?」
(口元へ指を添え、うろ覚えの様子で尋ねる)
ネコメドリ > 「""うえっ!?なんで知ってんの!?""」
声を荒げて驚く鳥。無理もない、人の姿を知っている者などもうほとんど居ないと思っていたからだ。
「あ、もしかしてオイラが一年の時も美術科にいたっけ!?
いやー、もしそうならオイラすっかり忘れちゃってましたよ……」
ヨキの記憶は正しく、確かにその時は人の姿をしていた。そして美術科にも籍を置いていた事もあった。
もし、その時の記憶が定かであれば、何かイラストやら漫画みたいな絵ばっかり描いてたのを思い出すかもしれない。
ヨキ > 「はは、残念ながら今の君のインパクトが強くて、どういう顔をしていたかはおぼろげだがなあ。
美術教師もヨキひとりではないからな、授業で顔を合わせなかったことも少なくなかろう」
(予想が合っていたことに、ほっとしたように笑う)
「ほれ、この学園は異能や魔術の色が強く出ているから、美術の授業を取る者も多くなくてな。
そうでなくとも、教師たるもの、教えた生徒のことは覚えているものだ」
(若い男の面構えのくせ、笑う調子は些か年寄りめいている。
教壇に肘を突き、リラックスした様子で座り直す)
「……して、何故そのような姿に?
君は獣人の類……だったろうか。君には取り立てて派手な印象もなかったように記憶しているが……
まさか鳥の姿になっていたとは」
ネコメドリ > 「あー、なるほど~…そんなに美術の授業取る人いないからかぁ~、
確かに皆もっとおもしろそうな授業とか部活とかいっちゃい…いや、なんでもないっすよ!うんうん!美術タノシイデスヨネー」
なるほど納得といった表情と仕草をする。
続く質問にはちょっと慌てつつ、少し考えては言葉を紡ぎだして──
「まー、色々あって?鳥になりたかったっていうかー……そ、そんな事よりヨキせんせーモデルになってよ!!
うん、今すぐオイラのモデルになってデッサン描かれるべき!」
なんだか誤魔化すように言うと、翼を背後に持っていってすぐに前に戻す。その翼には何故かスケッチブックと鉛筆が握られていた。
どこから取り出したのかわからない、一瞬の出来事だった。
ヨキ > (ネコメドリの言葉には、気を害した風もなく、むしろ一層可笑しげに笑い出す)
「……ふ、ははは!よいよい、実際その通りであるからな。
ヨキとてたまに思うほどだぞ。今、この時間のあの授業が受けてみたい……とな。
全くこの学園には、興味深いカリキュラムが多すぎてな」
(ネコメドリが答えを考える様子に、ふんふん、と耳を傾けながら、)
「ほう、鳥になりたかったと……なるほど、人はみな思うことであるよな。
しかし安心したぞ。君が鳥になりたいからと言って、線路に飛び込むような真似をしなくて。
……なに?
ヨキがモデルに? 君の……デッサンの?」
(ネコメドリの一瞬の早業に感心しながらも、眉を下げて笑う)
「ヨキなど描いても、つまらぬだろうに」
ネコメドリ > 「今文字通り鳥になってるんですけどね!?線路に飛び込むとか転生希望者かっ!」
先生のあまりのボケに突っ込まずにはいられなかった。
「いやいやいや!ヨキせんせーはいい素材だよ!眼鏡が!特に眼鏡が!!
…まあまあそこにお座りになってお待ちくださいよ」
と言いつつもうすでに筆を進めている鳥。
「そいやさ…せんせーって手の指4本なんだよね…さっきからちらちら見てたけど、さ…
ちょーっとピースしてみてくれる?」
ヨキ > 「文字どおり天高くフライハイであるな。
その代わり、島じゅうの人間が地獄に堕ちる訳だが。
はは、むやみに恨みを買って死んでは、浮かばれんだろうなあ」
(わっはっは。
その語調と来たら、買い物に行ったらポイントカード忘れちゃってさあ、くらいの軽さである。
ネコメドリが筆を動かし始めると、何だかんだで嬉しそうにはにかんで、髪の具合をちょっと直したりする)
「眼鏡かね?ふふ、眼鏡くらい誰でも掛けられるものではないか……、
――何だね、ヨキの手か。ああ、ヨキは獣人であるからな。肌は人間の色をしているくせ、形がどうも犬の足であるな」
(手を表裏と引っ繰り返す。人間の男と同じほどの手のひらに、女子どもほどの短い指。
手袋を脱いでみせると、犬と称するに相応しい爪が現れた。肉球こそないが、人間の手とは随分と形が異なる。
請われるがまま、ピースサイン。
人間で言うところの親指と小指とをくっつけて、人差し指と――中指だか薬指だか、とにかく真ん中の指の、二本をぴっと立てる)
ネコメドリ > まったくもーせんせーはブラックジョーク好きだなーとか相槌を打ちつつ筆を動かして…
「せんせーケモ耳だもんね。手まで人と違うのはなんか珍しいとは思うけどさー…
先生のかわいさは手にあると思うんだオイラは」
ピースサインをじっくり見れば、またスケッチブックに向き直ってカリカリと鉛筆が紙に摩擦する音が響く。
しばらくそうして話したりしながら十数分、音が止んだ。
「よっし!できた!!やっぱメガネっこは最高ですよね~♪せんせーグッジョブ!!」
と、スケッチブックの中身を得意気に見せてきた。
http://guest-land.sakura.ne.jp/cgi-bin/up2/img/toko155.png
ヨキ > (普段の授業ならばその鉛筆捌きを細かく眺めるところであったが、今はまた別だ。
他愛のない話を楽しみながら、スケッチブックは覗かず楽しみに待つ)
「可愛いか?有難う、嬉しいよ。
外見というのは、なかなか変われるものではないからな。
それを褒めてもらえるというのは、照れくさいものがある」
(自分の手を視線だけで見下ろして、ふ、と小さく笑う。
――そうしてネコメドリが仕上げた絵に。
しばし目をぱちくりとさせて、まじまじと見遣り――笑い出す)
「……ふッ。
ふ……く、くく……。
……ははは!あはッ、こう来るとはな!
何だ。君が鳥になった代わり、ヨキも女人に転じた方が生徒にウケもよいか。
能ある鳥は爪を隠すものだな!」
(教壇に突っ伏して、可笑しげな声を上げる。
してやられたとばかり、額を抑え、肩を揺らして一しきり笑っていた)
ネコメドリ > その絵はあまりにも、なんというか美的センスという言葉をぐるっぐるに包帯巻きにして大砲でどこかへとぶっ飛ばしたかのようなものだった。
きっとこの鳥はなんでもかんでも美少女にして描いてしまうのだろう。それこそ目の前の教師すらも…
「女体化…アリだね!先生アリだよそれ!!きっとヨキせんせー目当てにやってくるヤツがいっぱいでてくるに違いない…!」
と、なんだかウケがよかったので調子に乗った一言。この鳥もにやにやと笑っている。
「じゃ、そんな訳でこの絵はせんせーにあげるよ。額縁に入れて飾っておくと受講する生徒が増える…かもしれない!増えなかったらごめーん」
スケッチブックに描いたその部分を丁寧に切り取って差し出した。
ヨキ > (この文化のるつぼたる常世島にあって、ヨキ自身も萌えとか美少女とかいった類の絵は見慣れていたし、授業で取り上げたこともあった。
純粋に面白がっている様子で、いやあ、と首を傾げて)
「魔術学の教師にでも尋ねてみるか? ふは、冗談だ。
今にしてこんな服装であるからして、着倒れとばかりに楽しんでしまうやも知らん」
(座ったまま、ハイヒールの華奢な片足を上げてみせる。裾の長い、半ば女装めいたフォルムの服装だ。
切り取られたページを冗談めかして恭しく受け取り、再び眺め、ファイルの中へ大切そうにしまい込む)
「はは、ありがとう。
もしものときのお守りだ。女体になれば何とかなるであろう、というな」
(あまりにも最終手段であった)
ネコメドリ > 「せんせーヒールなのか!?気付かなかったわー…手ばっかり見てたわー………
もういつ女体化してもイイ、みたいな格好だったとは…女体化の際は是非ともオイラを呼んでくれると嬉しいっすね!」
ワハハと冗談を言い合いつつ、時計を見れば急に慌てだした。
「おっと…随分話し込んでたけどオイラそろそろ行かなきゃ。それじゃ、またね先生。
…まさか、オイラの事覚えてくれてるなんて思ってもみなかった。なんだか照れくさかったよ先生」
ふわっと不自然に浮き上がると、そのまま窓の淵に降り立ち、そのまま外へと飛んでいった。
「アデュー!」
ご案内:「教室」からネコメドリさんが去りました。<補足:猫のような目をした黒くてデカい鳥。大体100cmぐらいの体高だ。>
ヨキ > 「いや……これは別にいつでもどんと来いという訳ではなくてな……。
犬だから、踵がないのだ。足に。それを支えるためのヒールに過ぎんのだよ」
(言いつつも、サンダルのベルトには細やかな意匠が施され、単なる実用一辺倒のデザインではないことも伺える。
別れを告げるネコメドリに、ああ、と笑って手を挙げる)
「ではな。こちらこそ有難う、ルサージュ君。
ヨキはいつまでもここの教師だからな、いつでも自由に付いたり離れたりするといい。
ふふ。アデュー、だ」
(外へ飛び立つ姿を見届けて、ひとり教室に残る)
ヨキ > (再びファイルを開く。『美少女メガネッ娘』。女体化の上に若返りである)
「しかし……いやあ。
青少年の発想というのは……なかなか。うむ。
これはこれで素晴らしいものがあるな……」
(自分がそのようなモデルになるとは予想だにしなかった顔で、いっそ感心しきりであった。
絵をしまい直したあとも、くつくつと小さな笑みが零れて止まない)
ヨキ > 「……コスチュームプレイ、とか、ハロウィーンの類だな。怖いもの見たさだ」
(机の上を片付け、立ち上がる。
書類をまとめ――絵を挟んだファイルを取り分け大事そうに抱え、楽しげな足取りで教室を出てゆく)
ご案内:「教室」からヨキさんが去りました。<補足:人型。黒髪金目。197cm、拘束衣めいた袖なしの長衣、ロンググローブ、ハイヒールサンダル>