2015/08/03 - 21:09~02:47 のログ
ご案内:「常世通信フリーアクセススポット」に≪改良型自己降霊術式≫さんが現れました。<補足:接続を確認しています......>
≪改良型自己降霊術式≫ >
≪魂は燃え立つ//etmmbiiiiiiiiiiiiiirrrrrrrrrrrrrirrrrrrrrrrrr//形なきを我がもとに≫
アクセス。
≪ttthaaaaaaaaamkqwzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz//反転//己が眼で己が貌を見る≫
キャリアデータ確認。
≪黒柱を砕くは能わず//mdllllliuuuuoooddfvbvvvvop//火王心烈道結優葉金死発欧力滅起≫
ユーザーデータ。
パスワード。
≪口を謳う//四十の外法は果てのアルナンディアにより成る//名は騙られ≫
アクセスを確立しました。
≪改良型自己降霊術式≫ >
フリップ
――――――――転じた。
ご案内:「常世通信フリーアクセススポット」から≪改良型自己降霊術式≫さんが去りました。<補足:接続を確認しています......>
ご案内:「学生街基幹量子サーバー『ヴァルーシア』」に『緩やかな金床』さんが現れました。<補足:夜滅:ID【Lyndorouis】、DDDoL:【6466341】。主にゲームアカウント。たまに魔術関係のことも呟きます。最近はエリミネートガールがお気に入り。プライヴェートスクエアのアドレスはこちら→.....>
『緩やかな金床』 > スーツを着た細い体に頭部が空中に浮いたビックリマークのアバターが電脳世界に現れる。
同時に周囲にメッセージウィンドウ。
>>>>ESM>>ベリオルバイン::「今日22時からエルディVVHこれる?今五人で剣剣魔学翔なんだけど」(XX/XX/XX/18:32)
>>>>TTO>>田口Z::「あ、金床さん、おばーん」(XX/XX/XX/21:33)
『悪いが今日はパスかな』
『おばんでー』
ウィンドウに触れながら発言。
その声は現実の、地獄の釜から響く無駄に軽やかな歌声のごときものではない。
作られた姿。
作られた声。
作られた……。
『緩やかな金床』 > 少し前、ある男に落第街でネットを活用しろとは言われたが、こうして複数の降霊術式を利用して没入とかいう状態と同じように振る舞うことは慣れている。
食事をとるという習慣を捨てて久しいので食事処は知らなかったが。
情報体とでもいうべきか、特定の方向性を持つ幽体になって、こういう世界に接続するほうが、
物質世界で電化製品を使うよりもよほど馴染み深い。
もうこのアバターを使うようになってかれこれ二年半ぐらいだろうか。
直接コンタクトリストに登録しあっているのが53人。
ネットゲーム『夜ヲ廃滅スル剣』でのフレンドが14人。
トコトコ動画もこっちで見ることが主だ。
端末の操作は指が使えないため手間がかかる。
普段ならばネトゲをやるか、いくつかの魔術結社が開いているポータルサイトに行くことが主だ。
だが今日は多少の読み込みのあと、すぐさま空間が広がった。
オープンなページ。
常世学園学生街に対応する電脳上の常世学生通り。
情報により形作られた仮想の空間。
『緩やかな金床』 > 少し顔を上げると、銀色の塔のような建物が燃えていた。
多分、異能や魔術嫌いの『荒らし』が攻撃をかけているのだろう。
現実上の島と違って、電脳上のオープンなスペースは全世界からアクセス可能だ。
本当の学生街などより遥かに人(アバター)が多いし
外の世界にいる常世島に否定的な者や、あるいは単なる愉快犯がひっきりなしに現れる。
レコンキスタとかいう組織の活動がもっと激しかった頃は、よく火の海になっていたと言うが。
『いやあ、やってんなー』
現実と口調が違う理由はとくにない。
気づいたらこうなっていた。
そこまで徹底して自己を偽装する気はなかったが、ともあれこうして電脳世界ならば自分も自由に歩き回れる。
ネット契約を自分に全て譲り渡し、転移荒野の隅っこで砕けた彫像となって転がっている生徒のお陰だ。
『緩やかな金床』 > 仮想の通りを歩いていると、頭上にポップアップ。
≪CPが全回復しました!≫
あふれる行動値がもったいないのでウィンドウを開く。
この手のゲームも一応触れてみたが、フレンドプレイヤーの人となりがわからないし交流が最低限なのであまり有用なものではなかった。
そう考えてからもう4ヶ月ほど続けている。
ははぁ、明後日から新イベント。
操作しながら通りを歩いて、仮想上のカフェについた。
それは現実上に存在し学生諸君によく利用される『橘』ではないし、仮想世界上の位置も違う。
別の、どこかの電脳系の部活がやっているのだろうが、よく知らない。
どういう形で利潤をあげているのかなども、興味はない。
勿論仮想上で飲料を飲んでどうというものではないので、開けた会話ソフトのようなものということになる。
仮想上で味覚を刺激する娯楽としてのサイバー飲食というのもあるが、試したことはなかった。
人を待つ。
『緩やかな金床』 >
>>>>ESM>>元いたりあじん::「金床さん今忙しいん?」
『ちょっとね。多分1~2時間ぐらいしたら行くと思う』
ネトゲからの連絡に返しながら、体力回復型ゲームの方を操作していると、対面に座るアバターがいた。
見たことのない獣の顔だ。
毛むくじゃらで前歯が長い。
おそらく元は四足歩行のそれが、Tシャツを着て二足歩行でどっかりと座った。人間としてみるとやや小さいが……。
初めて会う。
知り合いなら最初からアドレスなりアカウントなりを伝えている。
>>>>WWW>>EDNS5528::『よう、『緩やかな金床』だな?』
『そうだ。ところでそれって何の生き物?』
>>>>WWW>>EDNS5528::『ビーバーしらねえのか?ビーバー』
常世島で見る動物というのはかなり種類が少ない。
検索すると元はもっと小さいようだ。
『緩やかな金床』 > ビーバーがカチカチと歯を鳴らす。
>>>>WWW>>EDNS5528::『ほら、頼むぜ』
会う場所は本当になんでもない場所で。
渡すデータマトリクスは高度な量子暗号鍵によって守られている。
この取引が終われば自分が利用している複数の銀行口座には分散して高額が振り込まれるだろう。
しばらくはネットで電化製品や、こっちの世界の術具などを買い漁る事ができる。
>>>>WWW>>EDNS5528::『これが』
『グランドマスター』――――常世学園の一生徒である者のデータが、彼らにはよほど有用なのだろう。
なんという組織だったか……思い出せないが……。
自分にとっては『グランドマスター』が誰で何処にいるのかわかればそれでいい。
それ以上のデータは特に必要ないし、売り飛ばして困ることもない。
>>>>WWW>>EDNS5528::『あとは伝えている通りだ』
目の前のビーバーを見る。組織の一員。
自分もロストサインという組織にいた頃はもう少し楽だった。
こういう邪魔臭いことをしなくても、地上の、常世島の生活上の不便は組織の人間であることによりかなり軽減されていた。
買い物だって適当に人をやれば事が足りた。
『緩やかな金床』 > 『……ところで』
立ち上がったビーバーが振り返った。
『おまえはネトゲとかするのか?』
かつては、睡眠を必要としない体でもそう暇というわけではなかった。
二年前までは。
自分にはやりたいことがあったし、その途上として為すべきことがいくらでもあった。
>>>>WWW>>EDNS5528::『…………はあ?』
『いや、まあいい。じゃあな』
ビーバーがわけも分からずまた歯を鳴らして去っていく。
ご案内:「学生街基幹量子サーバー『ヴァルーシア』」に《キヨヒメ》さんが現れました。<補足:(少女型アバター。ピンク髪、緑色の目、学生服に黒タイツ。『夜ヲ廃滅スル剣』を含む、いくつかのMMOに前衛職として登録があるようだ)>
《キヨヒメ》 > (往来にすいと現れる。
歩み出しかけて、立ち止まる。
会話中を示す吹き出しが頭上に表示されて、他のプレイヤーと話していることが判る。
やがて可愛らしく手を振るモーション。人と別れ、カフェへ歩を進める。
彼女のステータスを開いたならば、参加しているらしいいくつかのゲームタイトルと、フレンド募集中、という一言が参照出来るだろう。
遊び相手を探すように、人並みの中を歩く)
『緩やかな金床』 > 振込を確認してから、ネットで必要なものを買う。
自分の……というより自分が既に生贄とし、元の持ち主のいない住居へ郵送させる。
移動用の魔法陣が用意してあるので、そこから物を回収するだけならほとんどバレることはない。
伝えていた通り買い物を先に済ませて、その後は品物が届くまでは何もすることがない。
だから夜滅にログインするぐらいしかないのだ。
『とりあえずハマゾン飛ぶか……』
仮想空間上でショッピングをする理由はある。
ネット上の検索性を備えながら、限りなく現実に近いものを目の前で確認することが出来るからだ。
間違った端子のケーブルを買ったり、サイズのあわないものを買ったりしないで済む。
立ち上がろうとして、見えた。
キヨヒメというアバターの上にでているゲーム名と、そのアカウント。
『……まさか、あれはブロンデラ四大戦闘系ギルド【東風の旅団】のサブマスター?』
《キヨヒメ》 > (少女があなたに気付く。
手を後ろに組んで、左右にゆらゆらと揺れる。
逡巡を示す女性用モーション。
彼女は爪先の方向を変えて、あなたの元へ近付いてくる)
『旅団知ってるとか嬉しいんだけどw
トコトコかなんか見てくれた?』
(彼女自身が配信を行ったことはない。
が、ネット上には《キヨヒメ》を含むギルドのスクリーンショットやプレイ動画が上げられている。
《キヨヒメ》といえば、いずれのゲームでも少女型のキャラクタが巨大な武器を振るっていた。
攻撃速度の極端に鈍い武器に素早い回避アクションを併用し、一撃必殺のヒット&アウェイ。
彼女のプレイスタイルはそう決まっていた)
『緩やかな金床』 > 『あ、どもー。
いやいや、そりゃ知ってるでしょ!
有名だもん。俺も夜滅やってんでねー、AAA騎士団ってギルド』
びっくりマークが表情の代わりにたわんで色を変えた。
VRMMO型のネットゲームに一番時間を割いている理由が一つある。
それはアクションの要素が強くプレイヤースキルがダイレクトに影響するということだ。
当然そこには費やす時間、課金要素、環境、攻略情報……といった多くの要素が絡む。
更にはゲーム上のそれがイコール現実の強者であるはずがない。
だがセンスというものは出るし、自分にとっては興味深い人種であるのは確かだった。
暇な時には上級者のプレイ動画など見たりもしている。
だから、相手の言うとおり見覚えがある。
『旅団の連携は凄いよね。俺もあの、なんてったかな、ヒラさん参考にしてるし。
まさかこんなサーバーで見るとは思わなかったよ』
無論常世のサーバーに居る人間が常世の人間でないのは先程のビーバーの通り、このサーバーに存在するアバターの数の通りだ。
だが逆に、わざわざ常世のサーバーを歩いているということは、常世島の関係者という可能性だって低くはない。。
《キヨヒメ》 > (両手を合わせ、喜びにジャンプする)
(頭を下げて、お辞儀)
『うれしー!
てかキミもAAA騎士団とかスゴイじゃんw
こないだの討伐ランクに載ってんの見たよ』
『ヒラさんてことは、キミも回復かな??
あたしヒラさん居ないと何度死んだかわかんないや~
連携ってか、介護されてるカンジw』
『ヨルムンの時なんか、サーペントクラッシャー略してサークラのヒメとか言われたしw
こちとら功労者だぜ』
(よほどチャット慣れしているらしい。
丁々発止、とばかりに、あなたのメッセージへコンスタントに言葉が返ってくる……)
『たまにこの辺ぷらぷらすんの、スキなんだよね。
平和~っていうか』
『キミこそ休憩中?もうすぐ定時イベでしょ』
『緩やかな金床』 > 相手のお辞儀に対して片手を胸にあててお辞儀を返した。
ビックリマークが揺れる。
『あれは偶然偶然。
ギルメンの構成が破杖の騎士に刺さったからだよ。メルトクローザーに全振りしてるやつなんてほとんどいないよね。
そうそう、メイン法術サブが竜紋。
ヒラは味方生かすのが役割なんだし、それが仕事仕事』
サークラの言葉に、笑う代わりに顔のビックリマークが前後に振れた。
『だよね。ぶらぶらーっとしてると結構面白い。
まあ、向こう未だ燃えてるけど』
銀の塔の外装をとる建物を振り返る。
『えっ、マジで?あぁ、今日火曜か!
あーちょっと買い物してからインするつもりだったんだよね。あーそうかあいつらVVHのあとそのまま行くのか。
キヨヒメさんはギルドで?』
《キヨヒメ》 > 『法術竜紋とかガチじゃん!w
えーフレ申請してもいいかな?
あたし他のギルメンと時間合わないことも多くて。
リザ役が足りなくてさー』
『でしょー!
清姫に向かって蛇クラッシャーてw』
(燃えている建物を振り返りもせず、小首を傾げて髪を弄る仕草)
『なんかもうさ、あーいうのもやり口がつまんなくない??
あたしらをアッと言わせるプレイくらいすりゃいいのにねーw
垢バン食らっても沸いてくるし』
(一転して、身を乗り出す仕草)
『金床さん、今日フリー?
うちら今日の定時パスなんだ。
よかったら一緒に行かない??』
(あなたと少女が会話をしている横を、少年や動物型のアバターが通り過ぎる。
オープンチャットに、彼らの会話が交ざる)
>>>『おっキヨせんせー今日もナンパしてる』
>>>『先生俺らとも遊んでよw』
(少女が腰に手をやる。可愛らしい怒りモーション)
『師団長ソロ抜きしてからおいでw』
>>>『やべーハードル高けー』
(間もなく、少年たちが歩み去る。
あなたへ振り返り、ぺこりとお辞儀)
『ごめんねw
横槍入っちゃった』
『緩やかな金床』 > 『だからさー旅団で法・竜の人いるっしょ。けっこー参考になるんだよねー。
おっぜひぜひ。こちらこそよろしくー!
こっちも結構変な時間にプレイするから、エンドコンテンツいける人いると助かるんだ。
ガチはいいけどソロの狩場ない構成だしさ』
そしてまた笑う仕草。
キヨヒメが何かわからないからだ。あとで検索しておこう。
『単調なんだよねああいうの』
つまらなさげなキヨヒメにあわせるようにびっくりマークを頷かせてみせた。
あるいは、それが建設的で継続的なものであれば、評価したのかもしれない。
『俺?まあ後から行くかもーっつって感じだったからどっちでもいいかな。あっちもうPT組んでると思うし。
そーだなー……』
そこに他のアバターのメッセージが混ざる。
ふざけあうのを見ながら、面白いと示すエモーションアニメを出して。
去っていく相手に手をかるく振った。
『いやいやー、ナンパはともかくびっくりしたな。
有名ギルドの人とかもっと取っ付きづらいかと思ってたしさ
じゃあ折角だし、実力見せてもらおうかなー?』
《キヨヒメ》 > 『法術もさ、ハダル修整でサブ星に行く人増えてるでしょ。
でもやっぱ頼れるのは法竜なんだよねーw』
『やったー!
キャップ解放までに冥帝VVH周回しときたいんだ』
『あたし夜行性だからさw』
(あなたの視界に、システムメッセージがぽこりと飛び出す)
>>>『《キヨヒメ》ID【omniverse】さんからフレンド申請が届きました。
許可しますか?』
『そうそう落ちるような鯖でもないしねー。
ほんと運営サマサマっていうか』
(会話に交ざり込んだ横槍に反応を返すあなたへ向けて、少女の身体が左右に揺れる。
待機モーション、からの、くるりと一回転して、ジャンプ)
『ほんとそれーw
ブロンデラ四大なんちゃらとか言っても中身ニンゲンだしw』
『じゃあ今日は金床さんに介護お願いしちゃおうかなー!
行き先とレベルは任せるよ』
『協会で待ってるね!』
(手を振り振り。
ぱ、と少女の姿が消える)
『緩やかな金床』 > 『法・星は狩場が楽なんだよね、蟹光線あるから。
ただどうしても竜の烈印ないとテンコマが切れるんだよなー。
そこがシビアになるほどキツくなってくるんだよね。
あーそっか冥帝か。おっけいおっけいあれなら付き合えるよ。
そうそう、俺も遅くなっちゃってさ。あと朝方も多いし』
睡眠を必要としないからだ。
現れたメッセージにはOKをタッチ。
『よろー』
そのまま両手を軽く上げて掌をひらひらとさせる。
『えーそう言ってマジサークラなんじゃないのー?
いやいや冗談だから冗談だから。
うぃーっす了解ーー協会でーー』
再度お辞儀している最中に少女が消える。
ビックリマークがぐるりと動いた。
どういうタイプの相手なのかまだまだ良くわからないが、島の誰かならいつか都合がいい時が来るかもしれない。
あるいは周囲に人が多いタイプのようだから、付き合いを持っていておいて悪いことはないだろう。と。
買う事が決まっているものだけ注文して残りは後にしようと、同じく直接スペースを跳んだ。
消える。
ご案内:「学生街基幹量子サーバー『ヴァルーシア』」から『緩やかな金床』さんが去りました。<補足:夜滅:ID【Lyndorouis】、DDDoL:【6466341】。主にゲームアカウント。たまに魔術関係のことも呟きます。最近はエリミネートガールがお気に入り。プライヴェートスクエアのアドレスはこちら→.....>
《キヨヒメ》 > 『あたしもモーション見切るのは得意だけど、さすがにテンコマ切れには勝てないからなーw』
『あっ承認きた。ありがとー!
ヘンな時間に応援呼ぶかもだけどよろしくw』
(スカートを摘み、ちょこんと一礼する仕草)
『やだー金床さんヒドイw
てかあたしなんかがマジモンのサークラだったら壊れる方がヤワでしょwww』
『こないだ邪眼やっとカンストしたんだよね。
いっちょ暴れてやりますかー!』
(“邪眼”こと神剣ジャガンナータ。廃人向けの装備と云われて久しい大剣のひとつだ。
消えゆく少女は、どこかしら活き活きとしているかのようだった)
(そうして水を得た魚――もとい、雪中を駆け回る犬のように。
ボイスチャットを使わず、定型文を定型以上に駆使する少女があなたのサポートを得て暴れ回るのは、また別の話だ)
《キヨヒメ》 > (フレンド欄に増える名前。『緩やかな金床』。ギルド対抗戦の成績を見るに、悪くないプレイヤーだった。
淀みなくキーボードを叩く、四本の指)
>>>《キヨヒメ》:『いっちょ暴れてやりますかー!』
(ログイン。
画面が読み込まれている間、伸びをして首を鳴らす。
間もなく眼前に広がる、見慣れた景色。
伝え聞くいずれの異邦ともつかない、煌びやかな世界。
どう贔屓目に見ても物理的に軽やかに動けるとは思えない、重装備の娘)
「……さて」
(男の声)
「今日も今日とて、暴れてやろうではないか」
(にんまり。
引き裂いたように細く笑う唇、並ぶ牙。
――夜は更ける)
ご案内:「学生街基幹量子サーバー『ヴァルーシア』」から《キヨヒメ》さんが去りました。<補足:(24インチディスプレイ。DDR5メモリ16GB。高解像度VGA)>