2015/08/23 - 00:18~03:03 のログ
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」に蘆 迅鯨さんが現れました。<補足:ルー・シュンジン。緑がかった銀髪、緑色の瞳に白い肌、巨乳。黒いフードで顔を覆う(乱入可)>
蘆 迅鯨 > 「だから……その『銀腕』<アガートラーム>だかいう女のこたァ、俺ちゃんは知らねェっつーの。他あたれよ、他」
草木も眠る丑三つ時。黒いフードの少女――蘆迅鯨<ルー・シュンジン>は窮地に陥っていた。
彼女の背後には壁、眼前に立っているのは攻撃の意思を露にしつつある金髪の男。
その左腕にはロブスターめいた巨大なハサミが粗雑なサイバネティクス接合を施されており、
ハサミ自体もまた、サイバネティクス化によりいくつかの武装が内蔵されている様子が窺えた。
眼前の金髪男に勇ましげにそう言い放つ迅鯨の脚は――震えている。
蘆 迅鯨 > ――まずは、このような事態に至るまでの経緯について説明せねばなるまい。
このハサミの本来の持ち主であったロブスター型の魔物は、
元々とある違反組織が敵対者を処刑するため飼育していたものであったが、
組織のアジトを破壊し脱走したところを、ある狙撃手によって討伐された。
一方、そのハサミを自らの肉体へ接合している金髪男のほうは、
路地で見かけた銀色の義手を持つ女子生徒を、落第街の住人たちの間で噂となっている『銀腕』<アガートラーム>なる人物と断定。
その義手を奪う目的で彼女に怪しげな薬物を打ち込み連れ去ろうとしたところを、逆に銃撃され脇腹を負傷したのだ。
治療を受けどうにか一命をとりとめた金髪男は、路地裏に突き刺さっていたハサミを偶然拾い、
何を思ったか、自らの肉体へサイバネティクス接合を施してこのような姿となったわけだが――
無論そのような事情は、迅鯨には知る由もない。
哀れ、この黒フードの少女は、偶然路地裏に足を踏み入れたところを、
運悪くこの金髪男に発見された、というわけである。
蘆 迅鯨 > 「ほう、あくまでシラを切るつもりか。……なら用はねえ!」
金髪男の言葉と共に、左腕に備わったハサミが一閃!万事休すか?――否!
「よっと」
すでに迅鯨の姿は、金髪男の眼前にない。
迅鯨は跳躍、ハサミの一振りを紙一重でかわし、彼の背後へ回り込んでいた!
着地寸前にコートの内側から取りだした手裏剣を三連続投擲、
二枚は軌道が逸れ地面に突き刺さるも、一枚は金髪男の左肩へどうにか命中!
「(……第一、胸が頭よりでけェ女なんて一度見たら二度と忘れねェと思うけどな。少なくとも俺ちゃんは忘れねェぜ)」
そして着地と同時に、心中でぼやく。
精神系の異能に耐性を持たない金髪男に、その言葉はテレパシーとして直接伝わった。
「俺はあいつに撃たれたんだ!あの女が俺を撃った!俺はあいつに!『銀腕』<アガートラーム>に!」
痛みと迅鯨のテレパシーのためか激昂し、声を荒げる金髪男のハサミが開くと、
そこに内蔵されたミニガンの銃身が機械音と共にせり出してくる!
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」に流布堂 乱子さんが現れました。<補足:バックレスの紅い風紀委員の制服、左腰からブドウのようにポーチが連なって下がっている>
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」に嶋野陽子さんが現れました。<補足:戦闘モードで、上空を飛行中。>
蘆 迅鯨 > 常人であれば、それを視認する前に銃撃によって挽き肉にされていることだろう。
だが、強化措置を施された迅鯨の身体能力は同年代の女子生徒はおろか、成人男性のそれをはるかに上回る。
銃身の出現を視認するや否や、ビル上に飛び移り、物陰に身を隠し銃撃に備えつつ、反撃の機会を窺っている!
「(んなら俺ちゃんを撃つこたねェだろ!?撃つんならその……何だ、えー……アの字にしとけよ!)」
とても口を開けるような状況ではなくとも、思考は止まない。
故に、テレパシーは周囲に伝わってしまうだろう。迅鯨の異能はそういうものである。
金髪男は左肩の負傷も意に介さず、迅鯨が身を隠したビルの方向へ狙いを定めると、
怒りに身を任せミニガンの銃身を回転させはじめる!
――BRATATATATATATA!夜の路地裏にこだまする、けたたましい発砲音!
流布堂 乱子 > 「……なるほど。『銀腕』<アガートラーム>について御存知なんですね」
袋小路を形成する、三方から聳えるビルから。
地上へ届くはずもない小さな呟きが漏れた。
ミニガンを抱えた男を見下ろす影が一つ。
左手の携帯端末でギルドに寄せられていた『銀腕』<アガートラーム>収奪依頼について確認を済ませると、
懐に仕舞い直してから、両手で杖を構えてミニガンに狙いを定めた。
(…片足がない分、こうやって身を乗り出すのは楽になりましたね)
弾頭は、そこら辺のコンクリ片。
仮想魔術ライフリングによる前装銃に無茶を聞かせた0円射撃である。
甲殻に当たることを危惧して、ミニガンの銃身の展開を待ってから…
引き金を引くような指使い一つ。火縄銃めいたその銃弾を解き放つ。
「ところで。アの字って何です。」
飛び込んできた少女がこんな状況でも口をきけることに少し驚きながら、
成否を確認せずに窓から身を隠し、杖を立てると次のコンクリ片を放り込んだ。
嶋野陽子 > 午前1時を過ぎても迅鯨さんが
帰ってこないので、悪い予感を覚えた陽子は、戦闘
モードを発動して飛行用重力波ウェッジを展開すると、
落第街の上空から迅鯨さんの捜索を開始する。
携帯端末の電波を探知して路地裏の袋小路上空に差し
掛かるとまさに金髪の改造人間にミニガンを向けられ
ている迅鯨さんを発見するが、飛行中は敵の攻撃も当
たらない代わりに陽子も撃てない。
そこで、足下と頭上のシールドだけを解除して、迅鯨
さんの背後に着陸しようとしているうちに迅鯨さんは
近所のビルに飛び移り、金髪男はミニガンを乱射
し始める。
陽子は迅鯨さんが隠れるビルの屋上に降り立つと、
迅鯨さんの端末にメッセージを送る。
『陽子です。助けに来ました。今屋上です』
蘆 迅鯨 > 金髪男が銃撃を終え、辺りには無数の薬莢が散らばる。
回転を終え、煙を噴き出す銃身にコンクリート片が直撃、損傷!
「……ちっ」
このまま銃撃を続けるのは危険だ。狼狽する金髪男。
――一方、迅鯨が飛び込んだビルの屋内には、風紀委員の制服を纏った長髪の女の姿。
「(やれやれ、一難去ってまた一難っつーのはこういう事かねェ)」
迅鯨は普段の行いもあり、風紀委員を恐れている節がある。
しかし今は、彼女のおかげで助かったとみるべきか。しばし思案し。
「あァ?誰だあんた。あの金髪の野郎が言ってたんだよ。『銀腕』<アガートラーム>……だったかな。なんでも、その女の右腕を探してるんだと。俺ちゃんそんなモン知らねェから知らねェつったら、このザマだ」
女の言葉から、どうやら自身のテレパシーが聞こえていたらしいことがわかれば、
金髪男の探しているものと、自身が彼に襲われるに至った事情について説明を試みる。
その後、端末に着信音。確認する。迅鯨のよき後輩、嶋野陽子からだ。
「(ヨーコちゃん……!)」
警戒を緩めぬまま、ひとまずメッセージへ返信する。
≪俺ちゃんは部屋ん中だ。風紀の制服を着た女がいる。まだ金髪の野郎が近くにいるだろうから、警戒しろ≫
流布堂 乱子 > ごくごく身近に突き刺さる着弾音。少し遠間に聞こえる排莢音が反響しあう音、モーターが銃身を唸らせる音、男の怒号。
それに続いて、自身の放った攻撃が成果を上げたことを聴覚で確認する。
「そこの男子学生、そちらに降りて行くまで少し時間がかかりますから。
自ら武装解除する行動に対しては射撃を控えます」
手鏡でも持ち歩いていれば、身を晒さずに地上の様子を伺えるのだけれども。
ポーチの中身に今度加える事を検討しながら、片目だけを晒す形でで金髪男を確認した。
「私、は見た目通り風紀の方から来た流布堂乱子と申します。
…それは災難なことですね。本当にご存じないのでしたら。」
(ああ、アガートラームでアの字、と。…本当に知らないのかもしれませんね)
男への着弾確認に神経を集中させていた乱子としては、テレパシーという意識は未だ無く。
ひとまずは服装通りの(それにしても皮相浅薄な)対応でお茶を濁した。
嶋野陽子 > 迅鯨さんからの返信メールで、所在を
確認した陽子は、飛行用ウェッジを解除し、ステルス
と精神波の二つのバリアを上げると、屋上から屋内に
下りる階段を降りて、こっそりと忍び込もうとする。
ステルスバリアーは半径1200mmと、陽子の身長をギリ
ギリカバーする大きさに設定。
屋内に入ると、袋小路に面した部屋のドアが開いてお
り、窓際に風紀委員らしき後ろ姿と、室内に迅鯨さん
らしき人影が見える。
気のせいか、風紀委員の姿に見覚えがある。
と思ったら、「流布堂乱子」と名乗る声が聞こえる。偽
風紀の赤い龍さんだ。
ステルスバリアーを切って重力波バリアを上げると、
「以外な所でお会いしますね、赤い龍さん」と、流布堂
さんに声をかける陽子。 [2d6→1+4=5]
蘆 迅鯨 > 「乱子ちゃんね。へいへーい、覚えとくよ。俺ちゃんは蘆迅鯨<ルー・シュンジン>」
風紀委員の女――乱子が名乗れば、自らも名乗りを返す。
窓の外では、乱子の言葉を受け、金髪男が左腕を下ろした。
武装解除といっても、サイバネティクス化が施されたハサミは金髪男の左腕と融合しており、
取り外すことはできないため、このような措置をとったのである。
手裏剣が刺さった左肩から鮮血が吹き出し、金髪男は膝をつく。
所属も定かでない黒フードの少女に対して殺意を剥き出しにすることはできても、
相手が風紀委員ともなれば、直接喧嘩を売ることはできない。この金髪男は、所詮その程度の小悪党であった。
「……止んだみてェだな」
迅鯨はナイフを取り出し展開すると、刃を鏡代わりに用いて金髪男の姿を視認する。
ひとまず攻撃は止んだが、まだ油断はできない。壁を背にしたまま、近づいてくる巨躯を視認する。
「何だ、ヨーコちゃん……こいつと知り合いかい?」
乱子のことを知っているらしい陽子の言動を受け、問う。
流布堂 乱子 > 「……意外ということもないでしょう。落第街の治安維持も職務内容の一つですから」
背後からの知った声に反応して、窓の外へ向けていた体を屋内へと引き戻す。
ごく自然に、立ち上がるために使うかのように杖を引き寄せて。
銃身の向きもまた、屋内へと向けられた。
「生活委員会保健課所属、
薬剤師と准看護師資格持ちで後方勤務に引っ張りだこの嶋野陽子さんに出会うほうが、ここでは珍しいと思いますよ。」
右足の一蹴りで、窓の外に身を躍らせることが出来るような位置を自覚しながら。
警戒すべき、既に自分の能力を知っている相手を見つめた。
「私の方から言えば、ただの知り合いです。仕事以外でのお付き合いは無いですよ。
……蘆迅鯨、さん。シュンジンとお呼びしたほうがよろしいでしょうか。」
…それ以上話すようであれば、さて、どうすべきか。
あの金髪男と、『銀腕』<アガートラーム>についても気になるけれど。
まさかこの場でこの鉄騎のごとき少女に出会うとは思わなかった。
嶋野陽子 > 保健委員が落第街に出てくる方が
珍しいという指摘には、
「私がこの街に足を踏み入れるのは、そこにいる蘆迅鯨
さんを探しに行く時だけです」と流布堂さんに答える
陽子。部屋の入り口で動きを止める。
『こいつと知り合いかい?』という迅鯨さんの問いに、
「先週、私の患者さんを守るために戦ってくれたので、
現状では友好的なはず、ですが」と答える。
「先ほど『銀腕』という言葉が聞こえて来ましたが、
銀の義手をした人をお探しですか?」と流布堂さんに
聞く陽子。
「迅鯨さん、このまま屋上から帰りましょうか。私の
新しい機能をお見せします」と言って迅鯨さんを手招
きする陽子。
蘆 迅鯨 > 「好きに呼べよ」
乱子から呼び方について問われれば、そのように返した。
迅鯨はそこに悪意がなければ、苗字と名前のどちらで呼ばれても問題は感じないほうだ。
ナイフを収納し腕を組むと、迅鯨の豊満なバストが腕に押し上げられ強調される。
「ふーん、なるほどね。……待てよ、まだ話が終わってねェんだ。もうちょっと後でな」
乱子との関係について陽子から説明されれば、頷き、納得する。
屋上から帰る事を提案されるも、一旦拒んだ。
陽子の新機能とやらも気になるが、今は情報を整理する必要がある。
「銀の義手……ね。あの野郎が探してたのも、銀色の義手って言ってたな。んで、紺色の装甲がついてるっていう……それにしたって、なんで義手なんか探してんのかね?」
金髪男の口から出た『銀腕』<アガートラーム>の義手の特徴を述べた後、
自らも疑問を口にし、二人の考えを聞かんとする。
流布堂 乱子 > 「……なるほど」
陽子の話す内容を総合すると、
つまり落第街を訪れてまで連れて帰るような関係であり、
さきほどの結界めいた…おそらくバリアーを見れば戦闘行為も辞さないのだろう。
「不純な二人の深夜徘徊とかそういった点にまで目をつぶりましょう。
お送りするとか野暮なことも申し上げません。
被害者への心理的なケアなどの観点で必要な超法規的措置ですね。」
杖を立てて、力をかけて。少女は立ち上がる。
親密な関係のお二人を口封じのために敵に回すよりは、ボロを出す前に早急に帰るに限る。
表の金髪を捕まえてしかるべきところに連れて行けば小銭程度にはなるかもしれないのだし。
「…この街で探しものをする理由のほとんどは、
カネになるから、というのが常識かと思います迅鯨さん」
自らの目的が漏れないように注意をはらいつつ、好きに呼んでいいと言われたとおりに迅鯨を呼びながら乱子は答えを述べた。
「……私の方は職務上、そうして狙われている人がいるなら保護しなければならない、というところですけれどね」
一番安全な保護の方法は、その義手を引き剥がしてとっとと渡してしまうことだろう。
そう思う以外に、特に嘘はない。
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」に嶋野陽子さんが現れました。<補足:戦闘モードで、上空を飛行中。>
嶋野陽子 > 銀色の義手という言葉と、間違え
られた迅鯨さんの爆乳が合わさって、陽子の中で一人
の人物の姿が思い浮かぶ。まだ直接会って話せていな
あが、同じ保健課の1年生だ。陽子と似た薬品合成の
異能を持ち、銀色の義腕の中にその薬を持ち歩いてい
る爆乳の保健委員だ。
「彼女は養護学級の生徒で、私が保護の役目を仰せ
つかっているだけです」と、公式な説明を流布堂さんに
行う陽子。こちらも公務だと示す事は重要だ。
「銀色の義手なんて、結構ありふれてるのでは?私の
同期の保健委員にも義腕に薬剤を保管して持ち歩いて
いる人がいますよ」と、銀腕が1つとは限らないので
はないかという可能性を提示する陽子。
迅鯨さんに後でと言われると、
「判りました。迅鯨さんが終わるまで待ちます」と答
える陽子。
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」に嶋野陽子さんが現れました。<補足:戦闘モードで、上空を飛行中。>
蘆 迅鯨 > 「なーるほど、金か。確かにヒトの体とまるっきり同じようにまで動く義体つったら、パクって売りゃ結構な金になるわな。……しっかしどうも、金目当てってワケじゃなさそうだったぞ、ありゃ」
今のところ義体を必要としない迅鯨は、落第街にも少なくない数存在するとされるそのような店に足を運んだこともない。
しかし、高度な機能を持つ義体ならば、それだけ値が張るだろうということは想像に難くなかった。
だが金髪男の様子から察するに、彼の動機を金目当てと見做すにはやや違和感がある。
「おい陽子ちゃん。その、同期の保健委員つーのはよ……」
陽子の言葉を聞くと、迅鯨は彼女の顔をまっすぐに見据える。
義腕の内部に薬剤を格納し、運搬している保健委員。
彼女の特徴が、金髪男の語っていたものと一致する可能性も無くはない。
「髪が紺色、眼が緑、そんで胸が頭よりでかくて、左の太腿に拳銃のホルスターを提げてる、ってーのじゃ……ねェだろうな?」
金髪男が迅鯨に語った、『銀腕』<アガートラーム>なる女の特徴。それを一つずつ挙げ、問うてみる。
流布堂 乱子 > 「報告書にあげて問題なさそうな文言で手間が省けます、助かりました。
明らかにしないほうが良い物事を隠すには、公明な態度が一番の目くらましですから」
表情も変えないまま、陽子の言葉に頷いてみせる。
人によっては本当に理解しているのか疑わしくなるような態度で。
そのまま、彼女の挙げた『銀腕』<アガートラーム>候補の少女についても
「だったら目について襲われる被害者が増えるだけですから。本物かそうでないかに特に意味は無いかと。
…とりあえず、私もその方に接触してみないと、ですね」
正解に限りなく近いその発言に、感情を動かされていないかのごとく、振る舞う。
迅鯨の言葉もまた、既に乱子が確認した依頼に載っている通り。
……もし、休学中とかでもなく普通に学校で多数の知り合いがいるのだとしたら、状況は相当面倒だ。
落第街以外で依頼をこなすための騒ぎが起こった場合、他の風紀委員とかち合うハメになるからだ。
「…確かに、あんな無茶な義手を作った時点で収支が合わないでしょうね。
私怨だとしたら、迅鯨さんに簡単に発砲しておいて簡単に降伏するのも理解し難い。」
ギルドの方の依頼は依頼料のみ。
おそらくは『銀腕』<アガートラーム>を狙う誰かが二次発注したものか。
嶋野陽子 > 二人の関心が保健委員の同期に
収斂してしまったので、
「保健課のメンバー紹介に乗っていた画像は白黒なの
で、目と髪の色はパス。爆乳だとは書いてあるから
迅鯨さんと同じ位は胸あるんじゃないかな?女子寮
にいるから、ピストルは…あ、無いとは言えないか」
と、知っている範囲で答える陽子。
蘆 迅鯨 > 「あのハサミも義手?適当に寄せ集めてサイバネでくっつけてるだけじゃねーのか、ありゃ?」
窓の外で膝をつき吐血する金髪男のハサミは、義手と考えるにはあまりにもぞんざいな接合の仕方をされていた。
ハサミ自体から伸びた数本の動力パイプが左腕にそのまま突き刺さり、各種兵器群の制御に用いられるケーブルの類も剥き出しである。
そこから、高額な義肢の類ではなく、安価で単純なサイバネティクス接合によるものと迅鯨は推察していた。
しかし、あれほど巨大なハサミを持つロブスターというのも見た事はない。恐らく異世界由来の魔物のものか、と考える。
続いて、陽子が保健委員の同期について述べれば。
「……そっか。はっきりしてんのは胸だけと。カラーの写真でもありゃ、一発なんだろうがな」
その同期とやらの胸が自身よりあるか否かに関する見解は、
ここでは自身の口から述べないでおく。――尤も。
「(頭よりでかいっつーぐらいだから……俺ちゃんよりあんじゃね?)」
と、テレパシーとしては二人の頭の中に聞こえてしまうであろうが。
流布堂 乱子 > 「なるほど。」
後ほど自分でも資料に当たることを考えながら。
その写真の真偽の判別のために必要な見解について思いを馳せたとき、ポツリと
「…井の中の蛙、大海を知らずというものなんでしょうか、こういう気持も」
自分の制服も、着丈に合わせるとちょっと収まりが悪くて困るくらいなのだけれど。
「(頭より大きいというと……というかこの場で言えば私が最小戦力ですね)」
圧倒的な質量に対する無力感。これが人間らしさ、なのだろうか。
かつては龍としてこんな気持になったことはついぞ無かった。
…頭のなかに自分の見解と似た声が響いた気がしたが、多分赤龍ではないと思う。
「あのミニガンの弾代とかもかかりそうですし…
確かに何処かで拾って適当にくっつけたということは、この街だけに有り得そうですけれど」
それなら弾薬の初期投資はない。確かにないけれど、ランニングコストは他にも色々掛かりそうな。
この間左足を作ってもらった時の代金を基準に考えたのが間違いだったろうか。
「ともかく、あの男性が収支とか考えてなさそうという気持ちは伝わりました。」
嶋野陽子 > そろそろ保健委員のお役目を果たす時だ。
「さあ迅鯨さん、そろそろ寮に戻りましょうか?早く
帰らないと寝る前に夜が明けてしまいますよ」と、
引き上げを促すと同時に、迅鯨さんの側に行き、
サイコバリアを展開し、テレパシーを遮断する。
蘆 迅鯨 > 「だよな。収支とか割とどうでもいいけど復讐はしたいってツラだったぜ、ありゃ。その銀腕<アガートラーム>とやらに撃たれたつってたしな、あいつ」
と、自身が知り得ている情報を乱子にも提供した後、
陽子が寮に戻ることを提案してバリアを展開すれば。
「……そだな、乱子ちゃんにも話せる事は話したし。俺ちゃん完全に巻き込まれただけの部外者だから、後は成り行きに任せるだけさね」
今度は陽子のその提案を受け入れ、立ち上がって彼女のもとへ歩み寄る。
流布堂 乱子 > 「後先考えない様子、というわけですね。
…銀腕<アガートラーム>の少女が他に面倒を増やさないでくれるといいのですけれど」
「では、二度巻き込まれずに済むように祈ります、迅鯨さん。
陽子さんも短いかもしれませんが良い夜を。」
二人の帰る様子を見れば、自分も窓の外へ向う準備。
そのまま受け身をとって飛び降りられる程度の高さに陣取ってある。
「ああ、そうそう。
…その乱子ちゃんという呼び方、それほど嫌いではないですから。またお会いしましょう」
ほんの少しだけ微笑んで。
窓の外へ身を躍らせた。
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」から流布堂 乱子さんが去りました。<補足:バックレスの紅い風紀委員の制服、左腰からブドウのようにポーチが連なって下がっている>
嶋野陽子 > 乱子さんを見送ると、陽子は
迅鯨さんと二人で屋上に上がり、迅鯨さんをしっか
りと抱いてから
「ちょっと速く飛ぶので、しっかりつかまってて
下さいね」と言うと、飛行用ウェッジを起動し、10
分強で女子寮まで帰ったのだった。
明日は日曜日だから、少し寝坊してもいいだろう。
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」から蘆 迅鯨さんが去りました。<補足:ルー・シュンジン。緑がかった銀髪、緑色の瞳に白い肌、巨乳。黒いフードで顔を覆う(乱入可)>
ご案内:「路地裏の一角、とある袋小路」から嶋野陽子さんが去りました。<補足:戦闘モードで、上空を飛行中。>