2015/09/06 - 00:01~01:13 のログ
ご案内:「飼育小屋」にビアトリクスさんが現れました。<補足:褪せた金髪 青い瞳 シャツ スカート [乱入歓迎]>
ビアトリクス > 「…………」

生物系の部活が世話をしていると思われる飼育小屋。そのうちのひとつ。
この小屋では何匹かのウサギが飼われていた。

その飼育小屋の前で。
白や黒や赤や虹と言った色とりどりのウサギが小山を作っていた。

その山の端っこから人間のものと思しき手足がはみ出している。
小刻みに動いている。

ウサギの山から少し離れたところにスケッチブックが遺留品のように転がっている。
開かれたページには色とりどりのウサギが描かれていた……。

ビアトリクス > 少しして、山を作っていたウサギたちは
四方八方に散り散りへと駆けて行った。
そこに残されていたのはもみくちゃにされて倒れ伏していたビアトリクスの姿。

散ったウサギはビアトリクスから数メートル離れると
パッと空間に溶けるようにして消えてしまった。
この光景を目撃したものがいれば、色とりどりのウサギたちには
“描きむら”のようなものを見つけられたかもしれない。

「はー…………。
 要訓練だなあ」

派手にため息をついて、
くしゃくしゃになった着衣や髪を手で整えた。

ビアトリクス > 先ほど現れて消えたウサギたちは、この小屋で飼われていたものではない。
ビアトリクスの異能によって産み出された幻の獣だ。

少し前までの《踊るひとがた》ではこのようなことはできなかった。
まったく違った能力が開花した今、
新たに名前を与えてやる必要があるかもしれない。

スケッチブックを拾い上げ、小屋の前に座りなおす。
柵の向こうには数匹のうさぎが寝ていた。
やることは、かつてと同じ、反復練習だ。
発生する条件はわかっている。

新しいページに、色鉛筆を走らせる。
躍動する白い獣を想像し――

数分後、白いふわふわの山に埋もれるビアトリクスの姿があった。

ビアトリクス > 「…………毎回、絵を描くたびにこれじゃ堪らないな」
同じようにウサギが消えた後、ぼやくを零す。
たしかに強力な異能かもしれない。
これが《踊るひとがた》の真の力なのだろうか?
だが、いかに強力とはいえ、手綱を取れないようではマイナスにしかならない。
またしばらくは鍛錬の日々だろう……。

スケッチ道具を片づけて、ウサギ小屋を後にする。

ご案内:「飼育小屋」からビアトリクスさんが去りました。<補足:褪せた金髪 青い瞳 シャツ スカート [乱入歓迎]>