2015/09/22 - 21:11~03:35 のログ
ご案内:「教室」にヨキさんが現れました。<補足:人型。黒髪金目、黒縁眼鏡。197cm、鋼の首輪、黒半袖Tシャツ、諸肌脱ぎにした薄灰色のつなぎ、黒ハイヒールブーツ>
ヨキ > (金工室。
『溶接を用いた自由表現』というテーマで制作された金属のオブジェが並び、それらを前にしたヨキが講評会を行っている。
大規模な学園都市とあって、本土の美術大学にも劣らない設備が揃っているのは履修生にとっても幸いだ。
学生の、若者の、男子の、女子の、異能者の、無能力者の、地球人の、異邦人の、そしてそのいずれにも当て嵌まらない発想の具現を見るのを、ヨキ自身好んでもいた。
金属の、金属らしい量感で接地するもの。
まるで絹のような軽やかさで棚引き、宙に靡くもの。
彩色を施したような風合いを帯びて、虹色に輝くもの。
履修生のひとりひとりを前に、時間を掛けて評してゆく。
いずれの作品にも、等しく欠点と褒めるべき点がある。
開け放された金工室からは、ヨキの低く通る声の他に、時おり生徒らの慎ましやかな笑い声が漏れ聴こえてくる。
真摯と朗らかの交じり合う空気が、静かな廊下においても察せられる)
ヨキ > (にこやかで、陰のない、人好きのする顔。
作られたものたちを前にしたときのヨキは、全く幸福に満ちている。
昨晩、ひとり食べた。
落第街に埋もれたままでいるには勿体ない器量の娘だった。
華やかな顔と声をして、男たちの気を引いていた。
気を引かれた男に誘われて、罪を犯した。
殴り、殺し、穢し、食べて家を掃除した。
それはヨキにとって、芯から正しい判断からなる行為だった。
排除するのは、島のために。
痕跡を消すのは、落第街を乱さぬために。
ヨキの顔は全くもって幸福に満ちていた。
何しろこの男に、後ろ暗い点など何ひとつ存在しないのだから。
すなわち彼は、正義の人である)
(やがてヨキが、講評の言葉を切る。
測ったように、チャイムが鳴った)
「――さて。今回もぴったり時間どおり、だ。
以上、これにて講評会を終了しよう」
(挨拶の声。
他の教室の数々においても、生徒らの声がいっぺんに明るみ、校内に賑わいが満ちる――)
ご案内:「教室」に朝宮 小春さんが現れました。<補足:茶色の髪をシニヨン/ブラウスとタイトスカート/眼鏡/生物教師>
ヨキ > (やがて片付けが終わり、ヨキがひとり残された金工室は、高い天井と相まってがらんとしている。
教室の奥半分を設置スペースで占め、作業中は駆動音を発する巨大な作業機械の類も、今はしんとして静かだ。
広く開いている床に椅子のひとつを据え、一息ついて腰掛ける。
手近な作業机にペットボトルの茶を置いて、口許を拭う)
「…………ふう。
この調子ならば、学園祭も楽しみなことになるぞ」
(教え、時に教えた以上の能力を発揮する生徒らの手わざ。
ひとり満足そうに微笑んで、窓の外を見遣る)
朝宮 小春 > (こんこん、っとノックを少しだけして。 横からちら、と覗く眼鏡の顔。
大丈夫かな? ときょろきょろと視線を右に、左にと向けて。)
「ああ、授業終わりまし……た?」
(おっかなびっくりの表情で部屋の中に入ってくるのは、生物教師、朝宮小春。
全くの生身の人間であり、異能も何も無く、その身一つで教育に当たるちょっと変わった普通の人。
完全なインドア派かつ貧弱もやしの彼女にとっては、金属が高速で回転する機械が設置してある部屋は、ちょびっと怖い部屋なのであった。学生時代からずっと。
ドリルなどがあれば、何故かちょっと距離を取って。)
「お疲れ様です。今、お時間よろしいですか?」
(椅子に座っている男性の後ろ姿に、大丈夫かな、と声をかける。
最近ここに来た彼女に取っては、どの先生も基本的には先輩だ。)
ヨキ > (ノックの音に気付いて、振り返る。
大型機械から電動工具に至るまで、何かと物々しい道具類に囲まれたヨキが、片手を挙げてにっこりと笑い掛ける)
「やあ、朝宮か。お疲れ様。
ついさっき、授業が終わったところさ。ヨキに用事かね?
ああ、そこいらの機械は電源を抜いてあるから平気さ、動きはしないよ」
(相手の心中も露知らず、平然として笑い飛ばす。
立ち上がって出迎えると、いよいよ長身が目立つ)
朝宮 小春 > 「お疲れ様です。………こ、こういうの、動かないの分かってても怖くなっちゃうんですよね。
不器用で、よく怪我したもので……」
(苦笑交じりに頬をぽりぽり。
木工金工全てにおいて何をやらせても怪我をするから、結局他人に全部やってもらったという経歴の持ち主。ダメ人間である。)
「あ、その、ええと、ご相談があるんですけど……っと。
だ、大丈夫です、座って頂いて。」
(立ち上がれば、顔ひとつ分は余裕で高いだろう。完全に見上げる体勢になってしまい、ちょっと慌てる。)
「え、ええと、授業で使う道具がどうやら取り寄せるのに時間が凄くかかりそうなんで、なんとか自作できないかな、と思って。」
(と、ざっくり要望を伝えながら、どうぞどうぞ、座って座って、とジェスチャーで伝えてみる。)
ヨキ > 「はは、工具で怪我か。ヨキの生徒にも、そういうのがたまに居たものだ。
何をやらせても危なっかしくて……。
まあ、このヨキも怪我に怪我を重ねて今に至るからな。ヨキを尋ねるうち、きっと慣れるさ」
(なんてな、と。しゃあしゃあと誘いの言葉を投げ掛けて、小春に向かい合う。
自分からすれば目線の低いのは慣れっこであったために、相手からの言葉にぱちくりと瞬く。
間もなく、ああ、と納得した様子でもうひとつの椅子を抱えてきて、小春の足元に置く)
「授業で使う道具?ほう。君の授業というと……生物か。
何かしら代用できるものもあるやも知れん。何だね?」
(小春のジェスチャーに応え、椅子に腰を下ろす。
細身の外見よりも重たげに、座面が小さくぎいと鳴いた)
朝宮 小春 > 「ああ、自分の胸に刺さりますその言葉………
本当ですか? ………まあ、確かに包丁では怪我しなくなりましたし、少しづつ慣れはするんでしょうけれども……
私、不器用なんですよね………。」
(とほほ、と肩を落としながら。 ようやく理解してもらえれば、失礼しますね、と椅子にこちらも腰掛ける。
同じ椅子に座ってしまえば、お互いに目線はやっぱり見上げるようであるけれども。)
「本当ならその………人体解剖図が欲しいんです。
次は生物で、人の体について説明することになるんですよね。
注文をしたら、届くのに一週間ほどかかるらしくて………」
(少しばかり困った表情で説明をしつつ。
人の身体の中についての講義をする予定だと話をする。
解剖図、という言葉に少し口篭ったのは、人によっては「人の内臓」などのイメージに拒否感があるため。
男性だし、大丈夫だよね、と判断をしたわけだが。……まあ、実際に見たことがあるとは思うわけもなく。)
「……それで、骨と関節、筋肉と神経について先に講義しようかな、と。
そうしたら、関節の模型も1週間かかるらしくて。」
(肩をかくん、と落とす。つまるところ、人体解剖図か関節模型のいずれかが手に入らないと、どちらの講義もできないらしい。)
ヨキ > (練習あるのみさ、と微笑みつつも、不器用だという自己評価には意外そうに瞬いた。
小春の真面目な印象とそぐわなかったらしい。
さておき相対して椅子に腰掛け、小春の説明にふうむ、と息を零す。
授業で必要ということもあって、特に拒否感などを見せる様子もない)
「人体解剖図と、関節の模型か。
解剖図なら、図書館で大判のカラーアトラスを見かけたが……教室での授業に使うには、些か小さかろうな。
ヨキが図版を写したとて、講義に使うには難があるしな……」
(少し考えて、はたと気付く)
「……うむ、だが関節の模型なら、あるいは。
美術解剖図、というものがあってだな。
内臓の説明はないが、筋肉や骨格の動きを描く画家には不可欠なのだ。
それを見ながら、ヨキが『模型をこさえる』……というのは、いかがかな。
間に合わせではあるが、解剖図が届くまでの繋ぎにはなるやも知れん」
(どうだね、と、小首を傾げる)
朝宮 小春 > 「……自分の思い通りに身体を動かせるかどうか、が凄く大切なんだそうです。
運動でも、こういう工作でも? ……それが、どうにも自分のイメージと身体の動きに差があるみたいで。」
(ぺろ、と舌を出して苦笑を一つ。 真面目ではあるが、冗談を解し、ユーモアにもそれなりに反応をする彼女らしく。)
「ええ、流石にそれだけのサイズだと、注文を受けてから刷るみたいで。
とりあえず、次の講義が何かしらできればごまかせるんですけど、人体で幾つかの講義を続けて実施しないと、よく分からなくなっちゃいますからね。」
(そこまで呟きながら、相手の言葉に顔を上げて。)
「……そんなものがあるんですか?
え、………い、いいんですか? 私がなんとか自分で作ろうと思っていたんですけど、お願いできるなら、その、助かります!
……関節の構造が違う方もいらっしゃるから、手で描いてみせても、なかなか伝わらないんですよ。
先生の関節を透視してもいいですか、なんて言われてしまって、それはなんとか回避したく……」
(がっくりと肩を落として、とほほ、とため息。流石にそれを了承するのは恥ずかしすぎた。)
ヨキ > 「それはそれは……と言うと、想像に手足が追いつけずにいる?
はは。ヨキの見た目には、君は随分と美人で、可愛らしく映っているんだがなあ。
朝宮の想像の中には、どれだけ美女の君が思い浮かんでいるやら?
だがそれを知って、危うさを回避しようとするだけ、君は聡明だよ」
(軽い調子で笑う。
関節模型の話には、ようし、と息をついて)
「なあんだ、裸ならまだしも、骨を透かし見られるのは恥ずかしいかね?
実地で見た方が、よほど良い教材となろうに。
では……そうと決まれば、少々待っていてくれたまえ。
美術準備室に、本を取ってこよう」
(隣の隣、美術教員ヨキの準備室だ。
徐に立ち上がり、歩いて金工室を出てゆく。
――そう時間の経たぬうち戻ってきたヨキの手には、『美術解剖学の手引き』と題された書籍が一冊)
「さて、これさえあればあとは作るだけ、だ。必要なのは、どの辺りの部位だ?」
(作業机の上でページをぺらぺらと捲ってみせ、小春へ本を差し出す。
大判の図版に、全身の骨から関節から筋肉から腱の動きまで、精緻なペン画や鉛筆画で解説されている。
『あとは作るだけ』と豪語しつつも、机の上には材料らしい材料ひとつない)
朝宮 小春 > 「……お、お世辞を言っても何も出ませんよっ!?」
(不意に褒められたものだから、顔が赤くなって椅子から思わず立ち上がりそうになる。
そんなことを言われたら、髪の毛をちょっとだけぺたぺたと触って座り直し。
ああ恥ずかしかった、と胸を押さえて吐息を一つ。)
「……お、お饅頭でも食べます? 持ってきてるので……。」
(何か出た。褒められたら伸びる子だった。)
「………いや、骨が見えるってことは、ちょっと出力落としたらいろいろ全部見えそうじゃないですか。
ど、どっちにしろ恥ずかしいですってば!」
(思わず相手にツッコミを入れてしまう。
相手が男の生徒でなくてよかった、と本気で胸をなでおろしたのは言うまでも無い。)
「………え、ええと。
やっぱり分かりやすいのは肩と、肘じゃないかなって思ってましたけど。
肩が球状で、肘が蝶番みたいな感じで。
………………何で作るのでしょう?」
(ページを指差しながら、とても分かりやすい二つを示して………
ここでようやく、素材が何なのか気になったのか、視線を向けることにする。)
ご案内:「教室」におこんさんが現れました。<補足:めがねフォックス!>
ヨキ > 「まさか、お世辞など。ヨキは本当のことしか言わんよ。
それに、何か出してもらいたくて言っている訳でもないでな。
言わずにおくのが勿体ない、日本人のもったいない精神という奴さ」
(異邦人丸出しの様相で、真面目くさって答える。
小春の慌てた様子に、そんな大層なことでも、とくすくす笑った……
のだが、『まんじゅう』と聞くと頭上に大きなビックリマークが飛び出たかのように目を丸くする)
「もらおう」
(食いついた。鮮やかなほどの即答だった。こくこくと頷く。完全に懐いた)
「出力。出力……はあ、なるほど。
女性は大変だな……不安の種が尽きぬらしい。
安心したまえ。異能を悪用する輩は、このヨキが風紀委員のごとくビシバシ指導してゆくでな」
(あっはっは。軽い。
それでいて、そんな気楽さで小春の示した解剖図に目を落として)
「――ふむ、肩に肘と。相分かった、ヨキに任せるがいい。
ん?……何で作るのかって?ふふ、それがヨキの腕の――もとい、『異能』の見せどころよ」
(握って開いた左手を、ぱ、と開く……)
「とくと御覧じろ」
(キャンバスに向かう画家に似て、じ、と真剣な眼差しで右手に押さえた図版を見遣る。
すると左の手のひらの上に、にょき、と小さな豆のような塊が飛び出して――
それは見る間にむくむくと大きくなって、図版に記された肘の骨と同じ形の――金色をした、金属の塊に変じてゆく)
おこん > なんじゃ、いちゃいちゃしとるのう。 まあ、ワシも人のこと言えぬがのう。
ヨッキ、素直なのはよいが、それは普通のおなごにとっては、口説いてると思われても仕方ないぞ。
(紙の束…報告書を読みながら、会話が聞こえる教室に入る。
目は報告書に向いているものの、狐耳は二人にぴたりと向きを合わせていて。
顔を上げて、書類をちょっと持ち上げるようにして挨拶。)
なに、作るの作らぬのという話じゃから、てっきり子供かなにかかと思ったわい。
産休取るなら計画的にするんじゃぞ?
(んふふ、って目を細めていたずらっぽく二人に笑いかける。
9本の尻尾をゆらゆらさせながら、その辺の机に飛び乗るようにして座った。)
そんで何作るんじゃ。 ロボか? 関節っちゅうても今は擬似筋肉を
パルスで動かすようなやつが…おや、すごい。
(ヨッキの異能が顕現するのを観るのははじめてだ。
眼鏡を抑えて、じっと様子を見つめる。)
朝宮 小春 > 「え、ええと、ひ、控え目に? ちょっとばかりその、恥ずかしいです。」
(照れてしまうわけで。頬をぽりぽりとかいて視線を横にそらせば。
金色の尻尾がゆらゆらと揺れていた。
目をぱちぱちと瞬かせて、微笑みを返してご挨拶。先輩二人だ。)
「口説くとかそういうこと………いろいろ他の生徒とか先生方に聞かれたら誤解されちゃいますからね?
………
なんで学校で子供作ってるんですか!? いろいろ聞かれたら誤解されちゃいますからね!?」
(一度目は苦笑交じりに柔らかく。
二度目は勢い良く激しくツッコミを入れてしまう。
取りませんよ!? と更に金色の尻尾……おこん先生にツッコミを入れて。)
「………まあ、不安の種っていうか、そういうことなんです。
悪用というか、悪気が無いままに見られてるとなると、それもそれで恥ずかしいというか。
まあ、ちょっと講義しつつも恥ずかしく思えてしまいますよね。」
(苦笑をする。悪い子ではないんだけれど、なんて間を起きつつも………
次に、目の前で膨らんでいくかのように生み出されていく金属の塊に、思わず声を失って。
…………息を呑んで、見入ってしまう。)
ヨキ > (やって来た小さな姿に向かって、不服とばかりに言い返す)
「やあ、おこん。
……何だ、君は男女が揃えばイチャイチャしているように見えるのか?
口説くなどとは人聞きの悪い。相手によって付き合いを変える方が、よほどの悪行ぞ」
(真顔で言ってのける辺り、心底そう考えているらしい)
「それに君の方が、ヨキよりずっと下世話ではないかね、おこん?
ほれ見ろ、朝宮が困っておるではないか。ヨキは相手を選ばんが、時と場は弁えておるわい」
(ふん、と偉そうに鼻を鳴らしてみせた。
半眼でおこんを睨みつけ、にやりと笑う)
「朝宮の頼みでな。授業に模型が要るらしい。
ヨキが快く一肌脱いでやろうという訳さ……」
(手の中に現れた金属――どうやら真鍮らしい。蛍光灯の光を鈍く照り返し、ころりと手のひらの上に転がる。
現れたそれを、本の中の図版とじっと見比べる)
「…………。もう少し、こうか」
(具合を確かめながら、親指の先で模型の表面をぐっと拭う。
金属はまるで柔らかな蝋のように、指の動きに沿ってへこみ、また触りもしないのにぽこりと膨らむ。
不可思議な成形作業がしばし続いたのち――小春へまずはひとつ、骨の模型が差し出される。
表面は骨を模して細やかな凹凸が施され、つや消しのような風合いだ)
「……まずは、こんな具合でいかがかね?
この調子で、他の骨もすぐに作れる」
(受け取った真鍮の模型は金属らしく冷え切って、押しても摘んでも変形する様子はない)
おこん > 誤解もなにもないじゃろ。 おぬしとてそうなり得るということじゃ。ワシもな。
つまり、生殖できるものの営みというやつじゃぞ?
誤解するほど周りは愚かでもあるまい!気にしすぎじゃ、気にしすぎ!
(大丈夫大丈夫!ってこはる先生に返事を返してからから笑う。
こはる先生の身体を眺める。 いい身体してるし、子育てとか上手そう…
口にだしたら間違いなく同性でもハラスメントになりそうだから、言わない。)
そうじゃぞ、ヨッキ。 雄と雌がおれば、否、生殖できるやつが二人おれば、
だいたいそんな感じじゃぞ、世の中。 まあそれは一理あるがのう、
おぬしの場合はなんちゅうか………クラっといきそうな事ばかり言うでな。
こはる困っておらんじゃろ!困ってたら困るって言うし!
(ヨッキの言葉に、9本の尻尾をふりふりしながら反論。
困ってないよねー!ってこはる先生に確認をとったりしたい。)
なるほどのう…はあー、こりゃ見事じゃな。 なかなかよいのう。
(ヨッキの力によって、あっという間に骨の模型が創りだされる。
顔を近づけ、ふすふすと鳴らしながらそれを確認した。)
のう、ヨッキ。これってどれくらいの大きさまでできるんじゃ。
素材は限定されておるのかのう。
(狐耳がぴくぴく動く。興味津々といった感じに瞳を輝かせて、
ヨッキに問いかけた。)
朝宮 小春 > 「それはまあそうですし私の担当科目上それそのものを否定するわけにはいかないですけどね!?
……生徒はそういう目で見ないこともあるんですから、そこはこう……場の空気を?
………気にしすぎ、ですかねえ……?」
(眺められる。身体は確かに女性的な魅力を発しているわけで、上半身にしても下半身にしても、バランスを崩さない程度に柔らかさを孕んだその体型は、まあ、……本人の思考以外は官能的と言っても良いかもしれぬ。
んー、と考えるのは、そう言う目で見られたことのある証拠。)
「相手選ばないんですか!?
ま、まあ困ってはいませんけど。
お二人とも良識のある教師ですし、冗談だってことくらい、私にだって分かりますよ?」
(ヨキ先生にちょっとツッコミ入れてしまいつつも、指をピッと立てて。
そうでしょう? と自信ありげな表情で、二人の言葉全てを冗談と解する。
生殖云々も、ちょっとえげつない冗談。 相手を選ばないというのも大人のジョークだろうという解釈だ。)
「………本当に凄いですね。確かに、本物そっくりの模型になっています。」
(真鍮のそれをそっと手に取れば、そりゃあ気になるから、自分の指で押して、触って。
本物の金属であることを確かめつつ、感嘆の声を漏らしてしまう。
おこん先生の質問に対しては、こちらも少し興味がある。 視線を向けて。)
ヨキ > (口に出さずとも目が言っている。咎めるような眼差しが、おこんをじと~っと見ている。
おこんの反論に、やれやれと大きく肩を竦めて首を振る)
「ヨキの言葉でくらりと来るなら、ヨキはそれ以外の言葉を知らん。
それで言葉を封じられたら、ヨキは無言で生きねばならなくなるぞ」
(小春が冗談だと口にするや、相手に真顔で向き直る)
「ああ……いや。朝宮。言葉が悪かった。
相手を選ばんというのは、確かにある。しかしてヨキは、相手ときちんと向き合い、最も相応しい言葉を選ぶ。
それがヨキの良識だ。好色と罵られようと尻軽と嘲られようとも構わない。だが決して、冗談ではない」
(そこが最も重要なポイントらしい。
模型を渡して空になった両手を机に突いて、やたらめったら神妙な様子で頭を下げた。
ゆらりと頭を上げて、一息)
「……して、金属を操ること。これがヨキの異能だ。
ヨキが身に着けている金属と同じ素材を、如何様にも生み出し、形を意のままに変えられる」
(シャツの衿元に指を突っ込み、首に提げていた革紐を引き抜く。
その端には、真鍮でできた異国のコインがモチーフとして括り付けられていた)
「大きさは……ヨキの体力が続く限り、だ。
あまりにも大きすぎると、貧血を起こしてしまうでな。
昔、どこまで大きくできるか試してみたことがあって……。
部屋中を銀色の木々で埋め尽くした上に、一週間は寝込んだぞ。
だがこの程度の大きさならば、いくらでも思いのままだ」
(軽い調子で笑う。
言いつつ、ページを繰って小春の希望どおりのパーツを次々と作り出してゆく)
おこん > そういう目でみないこともある………まあ、それもそうじゃな。
(こはる先生の言葉に考えてから頷いた。
たしかに、この世界に来たばかりのドラゴンとかは、
きっと人間の事を弱くて採りやすい肉としか思わないだろうし。
じーっとこはる先生を見て、何度も頷いた。)
そうなんじゃよ。 ヨッキはなー、加減ができん、というかせんのじゃよ。
今言ったように、迂遠な手を使わぬ。言うなれば、社交辞令のようなものを使わぬ。
カワイイと思えばカワイイと言う。 …それって大分切り込んでくることだと思うんじゃがな。
冗談…冗談だと思うかえ? つまりヨッキは、おぬしの事をとっても美人で素敵だと思っておる。
(当の本人がああ言っているし、実際ヨッキはそういう感じなのだ、とこはる先生に示す。
尻尾をフリフリしながらにやりと笑って見せて。)
ふーむ……素材はどうじゃ。 アルミニウムとかでもできるのかのう。
(金属の類によっては、もしかしたらとても役に立つかもしれない。
ヨッキを見上げながら問いかける。 ついでに造形物をつんつんする。)
朝宮 小春 > 「………えーっと。」
(ヨキ先生の言葉を聞いて、うん、と頷く。
相手に対して正直なことはいいことだ。それはそう思う。
その上でおこん先生の言葉を聞いて。………3秒ほど遅れて全てを理解して。)
「…ぇ、え、あ、………えーっと、……、あ、ありがとうございます?
……正直にそうやって言われると、流石にちょっと照れます。
嬉しくないと言ったら、嘘ですけど。
本当だとしても、お外では口に出さないでくださいね? 私、すぐ照れちゃいますから。」
(頬をぽりぽりとかきつつ、少しばかり苦笑をしながらその言葉を受け入れる。
冗談ではない、と真顔で言う相手に対して、それを世辞だなんだと否定し続けることも、また失礼である。
ただ、人差し指を唇に当てて、ヨキ先生に片目を閉じてみせた。
……にやり、と横で笑っているおこん先生の額を、指でつんつん突いてやりながら。)
「………なるほど、金属でなんでも作れてしまうんですね。
これなら、しっかりとした関節の授業ができそうです!」
(二つの金属パーツを組み合わせれば、人間の肩の動きが再現できることを確かめて。
やっぱり思わず声が上がってしまう。 素晴らしい出来栄え………注文しなくてよかった、と心より思う。)
「お礼、何かさせてもらわないといけないですね。
何かあります?」
(と、ヨキ先生に尋ねつつ、おこん先生の質問と被ってしまうなら、おこん先生の言葉に視線を送って、その質問にも興味を示す。)
ヨキ > (おこんの的確な説明に、ぱ、と顔を明るませる)
「その通りだ、流石おこん。ふふふ。
そもそもご覧のように(自らの犬の耳をつまむ)、ヨキは獣から人間に成り代わったでな。
人間に可能な限り近付こうと学んできた。
しかして、人間はウソをつく生き物……というが、ヨキの気質にはどうにも合わん。
本当のことだけを口にせねば、気が済まん」
(小春の指を宛がう仕草に、安堵したように小さく笑ってみせた)
「それでいい、朝宮。ヨキの言葉はすべて正しい。
先ほどヨキが君を褒めたこと、覚えておいてくれ」
(作り出された複数のパーツは、組み合わせさえすれば精巧な模型の形をとった。
喜色を滲ませる小春の様子に、笑って頷く)
「よかった。その模型は、ヨキであれば自由に形を変えられるでな。
不要にでもなったなら、返してくれれば構わん。溶けて再び、ヨキのうちに立ち戻る。
……お礼?は、お礼など気にせずともよい。教師同士の協力に過ぎないのだから。
それでも……そうだな、君の気が済まぬなら。今度、ヨキと食事に付き合ってくれないか」
(にこりと笑って問い掛ける。
隣のおこんとまるで兄妹か、親子のように並びながら考えて)
「アルミか。……そうだな。それでは二人を、『良識ある教師』と見込んで」
(不意に声を潜める。
つなぎのポケットを漁り、一円玉を取り出す。
そのディテールを、つぶさにじっと見つめる。
――と、左手の上に、ひらりと銀色の光。
さながら若葉が芽吹くように――右手の一円玉と寸分違わぬ硬貨が、むくりと立ち現れる……)
「…………。もちろん、可能だ。こういうこともな」
おこん > なんじゃ、照れておるのか? そんなことじゃと、このさきヨッキと付き合うのは大変じゃぞ?
あ、雄と雌ではなく、同じ教員としてという意味じゃぞ? んふふ…
(こはる先生が照れくさそうにしてるのを見て、そこを突く。
おでこを突かれると、ひゃあ、と嬉しげな声を上げて。)
なんじゃ、やるのか? ワシはお主よりつんつんできる数が多いぞ!
(9本の尻尾をくねらせて、反撃とばかりにこはる先生をつんつん。
もちろんごく軽く。 ヨッキとお話してるのだし、邪魔にならないフェザータッチ。)
そうじゃろそうじゃろ。 ワシはヨッキのことだんだんわかってきたからのう。
まあヨッキがヨッキたりえるための条件ということなんじゃよな、つまりはな。
(うんうん、と頷いてみせた。 食事に誘うヨッキに目を細める。)
ヨッキは切り込むのう。恐ろしい速度じゃなー。
防御側がきちんとせんと、あっという間に切り崩されてしまうぞ。
(どうするー?って顔でこはる先生を見てにやにや。
この若い先生がどんな反応をするか、ちょっと気になる。)
ふむ、アルミニウムもできる、と。 問題はお手本ってところじゃな。
わかった、感謝するぞ。 あとで手伝ってもらうことがあるかもしれん。
(ヨッキのパワーを確認して、満足気に頷いた。
もしかしたらロケット作成に大きな手助けになるかもしれない。)
朝宮 小春 > 「………なるほど。
…少し照れくさいけど、ちゃんと覚えておきますよ。」
(苦笑をしつつも、一癖も二癖もある先生方の特徴を掴むのに精一杯。
ただ、ぴこぴこ動くお二人の耳は可愛らしいものだ。
ちょっと目線が左右に揺れる。)
「わ、わかってますよ。 違う意味で取ったりしませんよっ!
あと、雄と雌とか、………いやまあ、そうなんですけど………」
確かに、通説というか一般的イメージですと、人を化かすのは狐側です?」
(付き合う、という言葉にちょっと赤くなって。
その上で、その言葉に耳まで赤くなって、がっくりと肩を落とす。
ちょっと生々しい想像をしてしまったのは、事実は事実だ。
もぅ……っと少し膨れつつも、おこん先生の耳を撫でようとする。
つんつんと突いてから手を伸ばしかけて。)
「んん、っ!? ちょ、くすぐったいでぇっ……ふ、ふふっ、ちょ、本当……っ!」
(くすぐったがりだった。 もじもじしながら尻尾から一歩離れて、赤い顔でじとぉ、っと不満気におこん先生を見つめて。
腕で胸を抱くように身体をガード!)
「………き、切り込まれてとかいないですよ。
お食事ならいつでも。 ………き、切り崩しとかではないですよね?」
(そう、ヨキ先生は正直なのだから、ちゃんと聞けばいいのだ。
おこん先生の言葉に少しだけ不安になったから、その選択肢を選び。)
「………なるほど、これは確かに秘密にしておきますね?」
(その秘密の意図を理解したのか、こく、こくと二回大きく頷いて。 その能力の素晴らしさにじい、っと二つの一円玉を見比べる。)
ヨキ > (性質を肯定されることに、安堵して嬉しげに微笑む。
一瞬だけ、大人に受け入れられた子どものような表情が浮かんで、すぐに消える。
恐ろしい速度と評されても、ぴんと来てはいないらしい。
何しろ『切り込んだ』自覚がないのだ)
「ふふ。常世島の秩序を守る教師として、悪用する訳には行かんからな。
ヨキが作るのは、害のないものばかりだ。
それで君らの役に立てるのならば、ヨキはいくらでも異能を使う。
ヨキが手伝えることは、喜んで」
(朗らかに話しながら、じゃれ合うようなおこんと小春の様子に笑う。
作り出された一円玉は、氷が解けるように形を崩し、姿を消した。
食事の誘いを了承した小春に、穏やかに笑って)
「君が心配するようなことは何もないとも。
このヨキが、いたずらに人の心を弄ぶようなことはするものか。
いつだって真面目に、教師であることと、ひとりの人間であることを自覚しているつもりさ」
(だから有難う、と、にっこりと目を細めた)
おこん > そうじゃぞ! 狐が人に化かされては話にならぬからのう。
まあワシはちょくちょくそんな目似合っておる気もするが…。
お、こはるが赤くなっておるぞ?どうしたんじゃ、熱でもあるのかえ?
(耳まで真っ赤にする彼女をにやにやしながら煽るけれど、
耳を撫でてもらうとぴくりと震え、自分も頬を赤く染めた。)
ん、もう…よくもやってくれたのう! 九尾の狐の力を思い知るがよい!
(人間の腕は2本、狐の尻尾は9本。 4,5倍のパワーで、
こはる先生を圧倒する。 くすぐったそうにもじもじした上に、
不満気な顔と防御態勢を取った彼女をみて、すごく満たされた顔になった。
人間を下した…!!)
うむ、ヨッキは善悪を理解するから助かるわい。 それに賢い。
今度色々手伝って貰うからな。謝礼は払うからのう、頼むぞ!
(ヨッキの力は、今のロケット研究部には必要不可欠なものだ。
高精度な工作レベルで作られたアルミニウムはロケットの構造体となる。
ぜひとも力を借りたい、って拳を握って。)
朝宮 小春 > 「ふふ、そうですね。
私には何も無いですけれど………だからこそ。
その力を正しく使って、生徒に授業、してみますね?」
(ヨキの言葉に軽く笑って、肩の関節模型をくるりと回して、笑った。)
「別に何でもないですっ………うう、うう、おこん先生の尻尾、本当にくすぐったいです……。」
(完全敗北。こちょこちょと毛先で擽られると、んひゃんっ、と声が出てしまう。
くすぐったいのは、本当に弱いのだ。)
「………ふふ、有難うなんて。
私もいつだって真面目に、教師であることを自覚していますよ?
きっと、みなさんそうであると思っています。」
(ウィンクを一つ。 そう、きっとそうだと彼女は信じているのだ。
教師であること、だけをしっかりと口にして。ぽん、っと己の胸を叩いた。)
ヨキ > 「任せたまえ、おこんの頼みとあらばいくらでも、だ。
一肌でも二肌でも脱いでやるさ」
(拳を握って、おこんの小さな拳にこつり、と打ち合わせる。
頼られて心地良さそうに、半ばうきうきとた様子ではにかむ。
小春の生真面目な姿勢に対しても、満足そうに頷いた)
「朝宮、君は実に気持ちがよいな。
君のような真面目な女性が、教師としてこの島に来てくれたこと、とても嬉しく思うよ。
君の力があれば、生徒らは真っ直ぐに伸びてゆけるだろうから」
(眩しげに目を細める。
朝宮が希望した肩や肘のパーツをすべて作り終えると、ひとたび目を伏せ、ほっと息をつく)
「……おや、すっかり話し込んでしまったな。
ヨキはそろそろ、次の授業の支度をせねば。
朝宮、それで授業は持ち堪えられそうか?」
(隣でもそもそと動くおこんの尻尾を一本、手慰みとばかりにもしゃもしゃ撫でながら、小春へ向けて首を傾ぐ)
おこん > そうじゃろそうじゃろ? 毎日櫛って毛並みを整えておるからのう。
伊達に9本も持ってはおらアバ―ッ!?
(えへん。こはる先生に偉そうにしていたら尻尾に衝撃走る。
ぴんと全身を硬直させて、尻尾の先を見ると、ヨッキがいじりまわしていた。)
お、おのれヨッキなんということを、するっ、おふっ…んんっ…するんじゃあ…!
尻尾は大事な箇所じゃとあれほど…っひうっ、言っておる、のにぃ…
(尻尾を弄られるたびに変な声が上がる。 ヨッキが準備をするという言葉を聞くと、
慌てて自分も追従した。)
う、うむ!うむ…!ワシもじゃな、ワシも次の授業がっ、あるんじゃよ…!
じゃから、尻尾、もしょもしょするの、やぁっ…!
(ヨッキの手を力なく叩く。 段々と膝が震えたりとか、
瞳がとろんとしてきたりとか、尻尾からのダメージが蓄積されてきているのだ。)
朝宮 小春 > 「…そう、ですか?
ふふ、私も楽しい生徒と、優しい先輩に囲まれて、楽しく過ごさせてもらっていますよ?」
(素直に褒められたことを受け取りながら、ヨキ先生には軽く片目を閉じて見せて。)
「あ、でもありがとうございますね。
お食事はいつでも。 職員室の机の引き出しにでもメモ入れといて頂ければ。」
(次の授業の準備をする、と言われれば、あっさりとしたものではあるけれど、連絡を取る方法をすぐに伝えて。)
「………ふふふ、おこん先生の尻尾への対策、今見えましたよ。」
(眼鏡をきらりん、と輝かせて、朝宮小春の閃きが点灯した。
つまるところ、迫ってきた尻尾を両手でぐっと掴んでしまえば……! 次回試そう。)
「ふふ、ありがとうございました。 おかげで材料も揃いましたし、お二人共お話できましたしね。
では、はい、……おふたりとも、がんばってくださいね?」
(と、二人にお饅頭をぽん、と手渡して、手を降って見送る姿勢。)
ヨキ > 「ははは。これ以上やったら、おこんが授業どころじゃなくなってしまうな。
あんまり綺麗な尻尾が傍らにあったものだから、つい撫でてしまった」
(手のひらでくしゃりと乱してしまった毛並みを、差し入れた指先で梳く。ダメ押し。
したり顔で手を離し、弱ったおこんに悪びれもせず笑った。
小春の受け答えに、親指と人差し指でマルを作って了承を示す)
「承知した。書置きもよいが、あとは今日のように……君のところへ、ヨキが顔を出すのもきっと楽しい。
食事の約束、楽しみにしているぞ」
(饅頭を受け取ると、にっこりとして大きな手の中に包み込む)
「ふふ……馳走になる。あと半日、これで頑張れそうだ」
(機嫌よく立ち上がる。おこんを伴って、金工室を後にしようと歩き出す。
出て行きざま、部屋の出入口から顔を覗かせて、悪戯めかす)
「そこの……君の足元の配線。躓かないように気をつけろよ。
あちこち繋がっているからな」
(いかにも冗談ぶった脅し文句。ひとつ手を振る。軽く笑って、部屋を出てゆく)
ご案内:「教室」からヨキさんが去りました。<補足:人型。黒髪金目、黒縁眼鏡。197cm、鋼の首輪、黒半袖Tシャツ、諸肌脱ぎにした薄灰色のつなぎ、黒ハイヒールブーツ>
おこん > お、おのれヨッキ…ま、まてっ、あっ、ひうぅぅっ…!
(尻尾に手櫛されると、ぎゅっと縮こまってぶるぶる震えるばかり。
ヨッキの手が離れると、大きく息を吐いた。
これ以上危険な状態になることは避けられた。)
ふ、ふふん!こはるにワシの尻尾を掴むことができるかのう!
(強がってはみたものの、案外できる遠もう。 何しろ、
9本あるのだから、とりあえずこれ!って適当にやったら、
もしかしたらつかめるかもしれない。)
うむ、こはるも何かあったらワシを呼ぶのじゃぞ。
年の功だけはあるでな、相談には乗ってやれる。
それではヨッキ、行くとするか。
(ひょいひょいとケーブルをよけながら、
ヨッキと一緒にお部屋を後にして。)
ご案内:「教室」からおこんさんが去りました。<補足:めがねフォックス!>
朝宮 小春 > 「ええ、それでももちろん。 ……図書室か、職員室か、休憩室か……保健室によくいますけどね。」
(怪我をよくするから、と小さく笑う。
ええ、と頷いて、こちらも指で丸を作って。)
「……そ、それは確かに自信は無いですけど。 くすぐられたままではいられませんからねっ!」
(次は抵抗するぞ! と石をはっきりと示しておくのも大事なことだ。
これで、ちょっとしたことで悪戯をしかけよう、という意思を削ぐことができるはずだ。
……抵抗したい相手に悪戯する方が楽しい、というそういう相手も、まあいるにはいるだろうけれども。)
「………え、いや、その。」
(配線を指摘されながら、二人共出て行ってしまえば………ごくり、と喉を鳴らす。
足元の配線……… いや、うん、きっとだいじょうぶ。 そう、大丈夫。)
(そぉ、っと足を上げて、おろして。上げて、おろして。……うん、ほら大丈夫。
言われなかったら勢い良く足を踏み出して、きっといろいろなものがすっとんできただろうけれど。)
朝宮 小春 > ………
(くるりと身体を回転させて、扉に背をつけて。ふう、っと吐息。)
(真摯に向き合っている今の事実だけでいえば、それはとても事実で。
何の問題も無いというか。
別に何も嘘をついているわけでもないわけで。
そう、私は今は一介の生物教師で、それ以上でもそれ以下でも無いのだ。)
(吐息を一つ。
さあ、せっかくの資料が手に入ったのだから、何もかも忘れて、その授業が良い物になるように仕上げなければいけない。
社会に出るということは、何かしらの役目を背負うということだ。
彼女が背負った役目は、今はもう単なる教師。
彼女の思想からすれば、全力を出すことは不思議なことではなくて。)
よっし、帰ろ。
(よし、っと右手に肩の骨の模型を、左手に肘の骨の模型を手に、気合を入れる。 とっても不気味であることに気がつくのは、廊下に出てすぐであった。
ご案内:「教室」から朝宮 小春さんが去りました。<補足:茶色の髪をシニヨン/ブラウスとタイトスカート/眼鏡/生物教師>