2015/10/26 - 23:11~00:27 のログ
ご案内:「常世神社(常世祭)」にヨキさんが現れました。<補足:人型/黒髪金目、スクエアフレームの黒縁眼鏡/197cm/鋼の首輪、墨色の着物、黒の羽織、薄茶の角帯、黒ハイヒールブーツ/黒ハット、鳶色のストール>
ヨキ > (夜祭。秋めいた袷の着物を着込んで、甘酒片手に参道をのらくらと歩いている。
 今日も今日とて出会った生徒らとのおしゃべりに盛り上がり、久方ぶりの懐かしい教え子の顔に明るんで、小さな子どもに絡まれる。
 異邦人ながら着慣れた私物の着物らしく、裾捌きは一丁前の日本人だ)

「前見て歩け前。走ると転ぶ!」

(先生じゃあねえ、と駆け去ってゆく子どもに向かって声を投げる。
 本土で着物姿ともなれば否応なしに目立つものだが、異邦の様相が行き交う常世島にあっては、そう悪目立ちするほどではないらしい。
 周りよりも頭ひとつ分大きな背丈を除いては)

ヨキ > (今日は来客の応対や雑務からも解放されて、朝から自由に過ごしている。
 思い立って着物を着込んで、秋祭りと洒落込んでやろうという魂胆だった。

 甘酒に温められた吐息は、半ばひやりとした夜気に冷めてすぐに溶けた。
 空いた手を袖に通して腕を組み、物珍しさを探して屋台の立ち並ぶ広い参道を見渡した。
 楽しげな出店、あるいは無数の人の顔)

ヨキ > (神社や仏閣における聖性は、魔物たるヨキの敵だった。
 別段、神や仏のような信ずる対象が問題なのではなく、その清浄さがヨキの肌の表層を常に灼き焦がすのだ。
 その熱は罰とも法悦ともつかず、ヨキは惹かれるようにしてこの場所へ出向いては人と交わった。

 声を掛けられて、顔を上げる。再びの卒業生。
 懐かしい人びとが次々と顔を見せる様子に、回り灯籠のようだ、と思った。
 羽織の裾を翻し、人波の中へ。灼かれ尽くすには、まだ早い)

ご案内:「常世神社(常世祭)」からヨキさんが去りました。<補足:人型/黒髪金目、スクエアフレームの黒縁眼鏡/197cm/鋼の首輪、墨色の着物、黒の羽織、薄茶の角帯、黒ハイヒールブーツ/黒ハット、鳶色のストール>