2015/11/28 - 19:11~05:04 のログ
加賀背 雄 > なんですかこれ。
(バタフライ・エフェクトで自分を待っていたのは、2つの衣装だった。
 一つはものすごく毛皮だ。 色々とパーツを持ってみると、
 足から身体、前脚、尻尾、そして頭……。これを全て身に付ければ、
 動物になれるというわけだ。ご丁寧に前脚は延長されるようになっており、
 四足で動く事を用意にしている。)

こっちは…逆に布が少ない。
(大きな角が2本、細く長い尻尾、金色で縁取られたエナメル地?の
 レオタードだが、お腹や胸のあたりが開いており、扇情的だ。
 コウモリの翼もある。 店長をちらりと見る。
 『どっちがいい?』 交互に見て、ため息を一つ。)

こっちは着ぐるみじゃないですか。
あと、前脚じゃあ給仕できないですよ。
こっちです、こっち。 
(サキュバスめいた衣装を手に取る。 
 他の女性が恥ずかしくて着ないために、
 自分に回ってきたのだろう。 何だか損な役回りだ。)

加賀背 雄 > (ハイヒールにストッキング。ぴしっと足のラインが決まる。
 それにレオタード。 腰のあたりから胸の内側までばっくりと、
 そして背中も開いているこれは、服のシルエットだけ言えば
 V字になっている。 なるほど、他の人が着ないわけだ。
 それに長手袋をあわせる。 衣装は黒く艶やかな素材で、
 金色で縁取りがされておりちょっとゴージャス感がある。)

さて、あとは… そういえば、”触媒”がないんだけどいいのかな。
(”触媒”は、特殊な接着剤のようなものだ。
 霊的に部品と人間を結びつけることで、それがあたかも
 自分の身体であるかのように扱えるというものである。
 コスプレをする際にリアルに動く猫耳や尻尾を再現するのに使う。
 本来なら、この細長い尻尾やコウモリの翼に使うはずなのだが。)

店長ー、”触媒”無いんですけどー。 え、いらないんですか?
(問いかけると、今回は”触媒”を使わないとの答えが返ってくる。
 困惑した表情を浮かべていると、店長がそばに寄ってくる。
 尻尾を渡せというので、促されるまま渡す。)

店長、それでこれ……ひ、ひぃぃぃっ!?
(尻尾の先端が、腰の付け根…お尻のちょっと上に当てられる。
 ゾワゾワとくすぐられるような感覚に声を上げ、身体を固くした。)

あれ、くっついた…なんで?”触媒”もないのに…
(首を傾げながら、今度はウィッグ。桃色のゆふるわなウェーブがかったそれは、
とっても女子的なオーラがある。神が目立てば、まじまじと身体を見られることもない。)

加賀背 雄 > 店長、これ本当に大丈夫なアイテムなんですよね?
すっごく嫌な予感がするんでんいいい!?
(ぺたり。 露わになっている肩甲骨の辺りに小さな翼が押し当てられる。
 尻尾の時と同じような感覚。 だけれど、違和感が凄い。
 ”触媒”を使っていないからではない。何か根本的に異なるものだ。)

ぜったいこれおかしいですよね!? 明らかに変ですよ!
なんですかこの身体に食い込むような…『ご明察』ってなんですか!
ちょっとやめっ、やめ……っひ、あ、うあ、ぁ……!!
(流石に危険を感じて、店長の行動を止めようとする。
 両手に角をもっていた店長が迫る。必死に防御しようとするけれど、
 大人と子供では力の差は歴然だった。
 耳の少し後ろぐらいに、ぴたりと角が押し当てられる。
 その瞬間、何かがみしみしと身体に入り込み根を張るのを感じる。
 拒絶なのかショックなのか、びく、びくと不随意に身体が痙攣する。
 どれくらいそうしていたのかはわからないけれど、
 気が付くと身体の違和感は消えていた。)

加賀背 雄 > これなんなんですか店長…明らかにマトモなものじゃないでしょう。
マジックアイテムかなんかなんですか?それにしても…
(それにしても変だ。 なんだか、ものすごく人が愛おしい。
 心臓がドキドキする。瞳がとろんと濡れる。自然と息が早くなる。
 目の前の人に今すぐ飛びつきたい。 言うなれば”発情”している状態だ。 
 しっかりしろ、と自分を心の中で叱咤する。
 店長からの返事は『それ本物のサキュバスの角と尻尾なんだ~』という、
 間抜けな答えが帰ってきた。)

……店長、いいですか。ここは”コスプレ”をするお店なんですよ。
本物持ち込んでどうするんですか。ええ?!軍オタの人だって実銃ぶら下げないでしょうが!
どうすんですかこれ! あきらかに呪物ですよ! 取ってください!
さっきからなんか変なんですよこれ!!!
(尻尾が、角が、翼が、身体に馴染み切る前にとってほしい。
 切実に訴えるけど、店長の答えは『今すぐにはできない』だった。
 取り外すための設備が整うまで、との事なので、
 今日の給料3倍アップという条件をつけたうえで渋々お店に出る。)

加賀背 雄 > まあ誰も来なければ、あとは耐えてるだけでいいし…。
(放っとけばお金もいっぱい貰えるのだから、なにもないのが一番だ。
 そう自分に言い聞かせるけれど、ドアが開いてベルの音がする。
 お客さんだ。)

いらっしゃいませ、バタフライ・エフェクトへようこそぉ……♥
(普段の70%増しぐらいの甘ったるい声でお客様をお迎えする。
 人間が二人、男の人だ。 一人はがっしりした体格で、
 もう一人はちょっと身体にお肉があまり気味。だけれど、
 どっちもとっても美味しそう。 今自分は何を考えた?
 首を振って変な気持ちを振り払い、接客に向かう。)

いらっしゃいませ。メニューはこちらになります。
クリスマスを一足先取りするために、ケーキも取り揃えてありますよ。
(他の店員は皆まとめてサンタガールだった。自分だけサキュバス。
 いじめか? 男の人がサキュバスで女子がサンタガールなのおかしくない?
 そんな事を考えながら、メニューを二人に渡して注文を取る。
 餌…お客さんの視線が自分に突き刺さる。楽しい…恥ずかしい。
 とりあえず注文をとって、大急ぎで奥に引っ込む。
 この状態、想定以上に精神に悪い。)

加賀背 雄 > 店長、まだですか……そうですか…
(今自分はどんな顔をしているのだろう。 悲しんでいるのか、
 それとも笑っているのか。 まあ笑うしかない状況なんだけど。
 メニューの準備ができたら、また表へ。
 こつ、こつとヒールを響かせながら、さっきのお客様のところに赴く。)

おまたせしました。アップルティーとブッシュドノエルのセットです。
楽しんでいってくださいね?
(にっこりスマイルを浮かべて、すこし髪をかきあげる仕草。
 二人の視線が集中するのがわかる。 すごくいい。
 よくない。 そうしていると、またお客様が入ってくる。
 今度のお客様はお一人さまで、それもお店がはじめてみたいだ。)

お客様、いらっしゃいませー♥ バタフライ・エフェクトははじめてですか?
まずはお席へどーうぞっ♥
(ぎゅっと相手の腕を両腕で抱きしめるようにして、優しくお席へエスコート。
 このたわわな膨らみに男の人は弱いというのだから、全く簡単な……
 たわわな膨らみ? 自分の胸を見る。 大丈夫。平たい。いつものやつだ。
 身体がおかしくなってたりはしない。 物珍しげにきょろきょろしているお客様は、
 なんだか初心な感じで、見ているとなんだか舌なめずりしたくなる。)

ご案内:「コスプレ喫茶『バタフライ・エフェクト』」にヨキさんが現れました。<補足:人型/黒髪金目、スクエアフレームの黒縁眼鏡/197cm/鋼の首輪、赤ロングストール、濃緑モッズコート、グレーのカットソー、黒サルエルパンツ、黒ハイヒールブーツ、異能製シルバーリング&バングル&ネックレス>
加賀背 雄 > …というわけで、このバタフライ・エフェクトはですね。
店員のみならず、お客様にも気軽にコスプレを楽しんでいただく…
そういうコンセプトになっているんです、おわかりになりました?
(上目遣いで、わざとらしいくらいに甘い声で問いかける。
 お客様はそれどころじゃないみたいで、なんだかそわそわしているみたい。
 なんだか楽しい。きっといい声で…いい声をどうやってきくんだっけ?)

えっ、私ですか?そうなんですよお、これもコスプレです♥
触ってみますか?触っちゃいますか…? いいんですよおー…♥
(突如自分に話を振られてちょっと目を丸くするも、すぐににんまりとわらう。
 コスプレだよ、と指し示すために動く手は、自分の角、
 そして尻尾、それから……布地がない、胸の内側。
 柔らかく膨らんだ曲線に、お客さんは釘付けみたい。)

ヨキ > 「ブッシュドノエル」

(獣の動体視力は、都会生活においては張り紙の小さな文字を察知することに専ら使われていた。
 通り掛かった店の軒先ですかさず足を止め、クリスマスメニューの写真にまじまじと見入る。
 入店を急かすように腹が鳴った)

「うむ」

(知った生徒が勤める喫茶店『バタフライ・エフェクト』。
 いざおやつの時間とするために、うきうきと店の扉を開く。
 店内に軽やかなドアベルの音が響いた)

加賀背 雄 > ……? め、メニューはこちらです。注文はボタンでもOKです。
では、ごゆっくりなさっていってくださいね!
(いうが早いか、お手洗いにぱっと飛び込む。
 ぐい、と服を開くようにして、胸を見た。)

なんだこれ…えっ、な、なにこれっ…?!うわっ、うーわー…
(胸が膨らんでいた。 Cカップぐらいだ。恐る恐る触ってみると、
 確かに自分のものだということがわかる。
 鏡に身体を映すと、胸が膨らみ、さらにお尻、腰のあたりに、
 肉が乗ってきて柔らかい曲線を描きつつあるのがわかる。
 原因は一つだ。間違いない。 頭の角に、そして尻尾に触れる。
 これらのサキュバスの一部が、自分の精神どころか、肉体に干渉してきているのだ。
 おそらく、欲情されればされるほど、あるいは自分が欲情するほど、
 サキュバスの一部が自分に馴染んでいく…さっきから思考の汚染も、
 そうとう進んでいた。 このままでは色々危ない。 ゆっくり深呼吸。)

いやいやいや、あと少しなんだから耐えなきゃ…
(店長が解除用の道具を持ってくるまでの我慢だ。
 ここで退くわけにもいかない。 自分の頬をピシャリと叩き、
 己を奮い立たせる。 カラン、という小さなベルの音に、
 さっそうとお手洗いから飛び出した。)

いらっしゃいませっ、バタフライ・エフェクトに、よう、こ、そ……

ヨキ > (店の入口で、サキュバスに扮装した雄と鉢合わせる。
 外はすっかり冷え込んだというのに、暖かな店内でこの露出度。
 学内での自分のローブ姿を棚に上げて、物珍しげにぱちぱちと瞬きした。
 ピンク色の柔らかな髪、丸みを帯びた体つき、女性らしい胸の膨らみ……)

「おや。新顔かね?一人なんだが」

(人差し指を立てる。
 相手が雄とは気付かないまま、にっこりと微笑んだ)

加賀背 雄 > ひょき先生……よ、ヨキ先生っ! いらっしゃいませ!
あのあのあのですねっ、どうぞこちらに……!
(現れたのはヨキ先生だった。自分の秘密を知り、
 それでも生徒だと言ってくれた優しい先生。
 細い尻尾が無意識のうちにハートマークを描く。
 すっかり蕩けた表情で、先生の手をそっと取った。)

あのっ、私です、加賀背です…!ご相談したいことがあって…!
どうぞ、お席に…!
(ヨキ先生を席にナビゲートする。大きい大人の手だ。
 ドキドキする。こうしている間にもサキュバス化はどんどん進んでいく。
 絶対進んでる。間違いない。だってヨキ先生と手を握っているんだから。)

ヨキ > 「お?加賀背君……?やあ、君だったか!
 これは失敬したな。コスプレどころか……随分と立派に変身したな」

(上ずった声を上げる雄とは対照的に、明るい声で軽く笑う。
 手を握られるままに、座席まで通されてゆく。
 外を歩いてきた素手は外気に冷やされて、骨ばって大きくも冷たいことだろう)

「ヨキに相談事?ああ、聞いてやろうとも」

(まるで幼い子どもと手を繋ぐように柔く握り返し、笑い掛けて首を傾げた。
 その手も、席へ着くなり呆気なくするりと離されてしまうのだったが)

加賀背 雄 > 立派に… あ、ありがとうございます!
(ヨキ先生に褒められてしまった。ものすごく嬉しげに表情をほころばせる。
 その分なにかが進む気がするけれど、気にできる状況ではなかった。
 席につくなりするっと手を離してしまうヨキ先生の手を名残惜しげに見つめながら、
 隣に座る。 別に寂しくないもん。)

あの、あのですね先生…この角と尻尾と…翼なんですけど、サキュバスのそれらしくて。
それで、今わたしの身体がおかしくなってるんです。
サキュバスのものになりつつあるんですよ…ほら、胸とか。わかります?
それで、ヨキ先生なら解除方法を御存知ではないかと思って…
(ヨキ先生もまさか「君は元々女性だったじゃないか」みたいな事を
 言い出すタイプではないだろう。 魔術にも詳しそうだし、必死に説明する。
 何しろ、じわじわと進行中の状態であるからして、早く処置をしなければ、
 それこそサキュバスになってしまうかもしれないのだ。)

ヨキ > (想像以上に晴れやかな顔で礼を告げられて、むしろ驚く。
 『えっ、ああ、うん、』と歯切れの悪い相槌を返した。

 通されたソファへ座り、隣に腰掛けた雄へ目を向ける。
 近くなった位置から、示されたサキュバスのパーツをしげしげと眺めた。
 角。翼。胸。女性めいた腰。うねる尻尾)

「まさか。角と……尻尾と翼を着けて、本当のサキュバスに?
 おいおい、それは呪具の類ではないのか。
 薬物くらいまずいのではないか……どれ」

(ソファに座ったまま雄に身を寄せて座り直し、その桃色の髪の中から生える角を見遣る。
 雄の頭に右手を添えて、左の指先で角の生え際をもしゃもしゃと探りはじめる)

「言っておくが、ヨキは魔術の類を何も知らんぞ」

(行動力の割に、きっぱりと言い切った)

加賀背 雄 > (ヨキ先生の視線にもぞもぞと身体を揺らす。
 何だか恥ずかしいけど、嬉しくもある。もっと見てほしい。
 ドキドキするし、なによりこの人の視線が自分に向いているだけで、
 もっとヨキ先生の…ヨキ先生と一緒にいたくなってしまう。)

はい、その…みてください。 っ、っひ、うぅっ……♥
(頭を差し出す。 ヨキ先生の手が頭に触れ、さらに角の付け根をなぞると、
 しびれるような甘い衝撃が走った。)

っふーっ…んうっ…♥ っ、ひぃ……♥
(強烈なショックにぶるぶると小さく身体を震わせる。
 何も知らないと断言するヨキ先生に、思わず口を開いた。)

あのっ、そ、それでしたらどうして触ったんです、か…♥
(うっとりと表情を蕩けさせながら、ヨキ先生に訴える。)

ヨキ > (形の整えられた爪を生やした長い指先が、ウィッグの中を擽るように掻き分ける。
 至近距離から角の根元を覗き込み、右手で角の表面を掴む)

「む……何だこれは。
 元から生えてるように……んん?抜けそうにないな……」

(呟くたび、雄の耳元でぼそぼそと囁く形になる。
 難しい顔をしながら、掴んだ角を軽くぐらぐらと揺らそうとしてみる。微動だにしない)

「……え?なぜ触ったのかって?」

(愚問とばかり、不思議そうな顔をする)

「いや、引っ張ったら取れるのではないかと思って……。
 ……ええい、忌々しい。これだから魔術の類は。
 ほれ、翼はどうだ?見せてみろ」

(理屈もへったくれもなかった。
 角を諦めて、他のパーツを見分しようと試みる。
 ソファの背凭れに寄っていた雄の背中に手のひらを差し入れて、
 その背中に生えた翼の根元を覗き込もうとする)

加賀背 雄 > っひうぅっ♥ んーっ…♥ っはひ、引っ張っても、とれ…とれませんよぉ…♥
(強烈な刺激が角から注ぎ込まれて、自然に声が上ずる。大きな声を出すわけにもいかず、
 ヨキ先生の囁きにひくひく震えるばかり。)

そんな理由だったんですね…っはぁっ、あ、あっ、ちょっ、翼も、
待ってくださ…ぁ…♥
(手が背中をなぞる。 それだけでとろけるような刺激が溢れる。
 自然とヨキ先生の服に手をやり、ぎゅっとにぎりしめて必死に耐えようとした。
 そのままずらすようにして背中を見せて。)

ヨキ > 「……取れん」

(当たり前だった。
 翼や尻尾の根元やらを、知育玩具も斯くやとばかりに引っ張ってみる)

「取れないぞこれ!……あとブッシュドノエルとシナモンティーを」

(だんだんムシャクシャとしながらに、注文は忘れなかった。
 語尾が甘く跳ね上がる雄の頭を、しっかりせい、と叩く。ぺちん。軽い音)

「これ!加賀背君、気をしっかり持たんか。
 骨の髄までサキュバスに呑まれてどうするッ」

(大胆に開いた背中側から、肩越しに雄の横顔へ檄を飛ばす)

「うむ……憎たらしいが、店の備品を壊す訳にも……」

(自分の頭をわしわしと掻きながら、唇をへの字に曲げた)

加賀背 雄 > いたたたた!いたい! 先生やめっ、やめてっ、いたいぃ…!
(すっかり甘ったるくなった声で悲鳴を上げる。
 そうしているうちにも、何かが変質しつつあることは感じ取れる。
 具体的には胸とか、腰とか、太ももとかだ。
 容赦なく注文するヨキ先生に答えるように、店員呼び出しボタンを押す。
 なんかすごい勢いでヨキ先生に弄り回されているのを尻目に、
 仲間であるところの店員さんは淡々と注文を受け付けてくれた。
 もしかして遊んでいると思われているんだろうか。)

ひゃん! は、はいっ、すみません……危ないところでした、
ついさっきまで男の人がとってもおいしそうに見えてしまって…
(肩越しの声にはっと我に返る。 ぶるぶると頭を振った。
 そうだ、自分は人間だし男なのだ。
 意思までサキュバスに飲まれてしまうところだった。)

そうですね…店長がどこから拾ってきた代物かわからない以上、
迂闊に壊してなにか余計ひどいことになったら怖いですし…
(ヨキ先生がへそ曲げてる。ちょっと可愛い。 じゃない。
 自分も困らなければいけないのだ。 見とれてるヒマはない。)

ヨキ > 「げッ……痛いのか、これ。本当に生えてるではないか!」

(雄の悲鳴に、慌てて手を離す。
 彼の同僚が注文を請けるのを横目に、むすっとした顔で腕を組んだ。
 隣の雄へ上体を向け、ソファに曲げた足を乗せている。
 聊か行儀の悪い格好だが、生徒のピンチとあらば致し方あるまい)

「おいしそうに」

(しかめ面で、しげしげと雄の顔を後ろから覗き込む)

「ヨキを餌食にするのは止してくれよ。
 だが如何なものなのだ、その美味そうに見えるというのは?
 ヨキも獲物のように見えるのか」

(何とも無神経な好奇心から、何食わぬ顔で尋ねる。
 唇を尖らせる不機嫌そうな顔は、心なしか幼く感じさせた)

「……店長の拾い物?」

(ヨキの額の中から、ぴきぴきと血管の盛り上がる音……がしたような気がした。
 獣の牡丸出しの顔で店の奥をじろりと睨み付けたが、ブッシュドノエルを思い出して平静を保つ)

「壊して戻れなくなるのは困るしな……」

加賀背 雄 > だからそう言ってるじゃないですかぁ! んもう……
(先生、ちょっと言うこと聞いてくれない。 しかも拗ねてるし。
 手を離してもらったので、一息つく。)

おいしそ、うに…見えてきました……
(後ろから覗きこむヨキ先生の顔、びっくりするぐらい近い。
 ドキドキするどころじゃなくて、もうなんか、飛びつきたい。
 抱きつきたい身体を重ねたい。きっと身長高いし、
 すごくアレも素敵なんだろうとか、
 犬成分があってコブとかあるのかなとか、
 そんなことを考えてしまっている時点で大分やられている。)

そうですね、獲物というか……ものすご―――く、
えっちしたくなります。 つまり、身体が女の子らしくなってるのに伴って、
こう、サキュバスとしての…なにかがですね…。
(拗ねるヨキ先生を見ると、細いしっぽが揺れ動く。 
 先生だし大きい人だし、すごく素敵な人なんだけれど、
 こういうところはすごく可愛い。ちゅーしたい。 ダメだ。
 自分の頬をぴしゃりと叩く。)

ヨキ先生、ヨキ先生…? めっちゃ怒ってます?
戻れなくなって、完全にサキュバスになっちゃったら…どうしましょうねえ。
(めっちゃ怒ってるのは多分間違いない。
 壊して戻れなくなると聞くとなんとも言えない表情。)

ヨキ > 「大きなカブだって、あんな年寄りやイヌネコの力で抜けるのだぞ。
 斯様な小さな角や尻尾くらい、ヨキに抜けぬ道理があるかッ」

(あった。
 頭に上った血を深呼吸で引き下げて、むうと息を吐く)

「…………、訊いたヨキが馬鹿であった。
 落ち着け。加賀背君、落ち着きたまえ……君もヨキも男なのだぞ」

(雄の中で渦巻いている妄念まで読み取れはしなかったが、何かしら不穏さを感じた。
 溜め息を吐いて、雄の薄い肩を後ろからぽんと叩く)

「失敬、ついカッとなってしまった。大丈夫だ。
 何、本当にサキュバスになったら……?
 …………。(少し考えて、)それっぽいもので、どうにかならんのか。牛乳とか」

(たんぱく質だし、と、けろりとして答えた)

加賀背 雄 > 大きなカブみたいに何人も連なってわたしの角引っ張るんですか!?
それ、角ごと首がもげちゃうと思うんですけど!!
(ヨキ先生は案外童話を信じていた。 というか、現実と混同していた。
 一生懸命制止するヨキ先生をじっとりとした目で見やる。じり、と身体を寄せた。)

男かもしれませんけど…それなら、どうしてこんなに…
おっぱいも、お尻もおおきいんでしょうねえ……?
(甘ったるい声で問いかける。自分がサキュバスになりつつあること、
 そしてじわじわとそれにやられつつあることを示すような調子で。)

…ヨキ先生は、ブッシュドノエルの代わりに切り株が出てきたら、
どうにかなりますか?
(ことん。 ヨキ先生の方を向いたあたりで、
 テーブルにブッシュドノエルとシナモンティーが置かれる。
 もちろんこれは本物だ。)

ヨキ > 「……だって、抜けてほしいではないか。
 ヨキの知る加賀背君には、角もしっぽもない」

(眉を下げて、拗ねたように唇を尖らせた。
 が、雄がにじり寄ってくるのに気付くと、すかさず大きな手のひらで雄の顔を掴む。
 むぎゅ。両の頬を揉み潰すような、いわゆる変顔になる類の掴み方)

「それはその胸や尻の中に、よからぬ妄念を詰め込んでおるからだッ。
 目を醒ませば萎むわい!」

(置かれた皿やティーカップに、店員へ礼を告げる。
 傍目から見れば、じゃれ合っているようにしか見えないだろう。
 軽く突き放すようにして雄の顔から手を離し、フォークを手に取る)

「代わりに切り株が出てきたらって……
 ヨキは別に、ブッシュドノエルだけ食べて生きている訳でもないしな……」

(融通が利かなかった。
 ケーキを大きく切り分けて、これまた大口で頬張る)

「うまい……」

(雄の身体は大変なままだが、とりあえずケーキは美味かった)

加賀背 雄 > うっ、それは…それはそうですけど…
でもほらっ、おっぱいもお尻も大きいですし、先生そういうの好きそうじゃないですか。
ですからぁ…んむ”ー。
(ぐにー。顔が左右から押される。 ヨキ先生は極めてクールだ。)

別に好きで詰め込んでるわけじゃないですよ!
いけないのはこの…サキュバス成分です!
(断言する。 だって角とか尻尾がいけないんだし。
 いや、でもこれって自分が妄念貯めこんでるってことになるのだろうか。)

ヨキ先生、そういうところはすっごく冷静っていうか、
マジレスしますよね……
(ぷくーっとほっぺたを膨らませたまま、頬杖をつく。
 どのみちこんな状態では仕事は出来ない。
 奥の店長に”仕事無理です”と手を振る。)

ヨキ > 「もちろん好きだが、生憎と足りとる」

(真顔で断言した。その顔はひどく不敵だった。
 クールに前髪を掻き上げさえしてみせた)

「そりゃあ君がこれほどまでに動転しておるのだから、ヨキが冷静で居なければなるまい。
 確かに、ヨキも少しばかりカッとなっていたが……」

(それはそれ。これはこれである。
 テーブルの上でケーキを綺麗に切り分けたのち、皿を手に取る。
 自分で一口味わってから、もう一口を雄に差し出す)

「……ほれ、なぜ君まで機嫌を損ねておるのだ。
 マジレスしてもヨキはかっこよかろうが。…………、」

(前のめりに頬杖を突く雄を見る。
 すぐ下の身体の丸みを見る。
 また横顔を見る)

「…………、結構でかいな……」

(ちょっとした地震に対する感想と同じくらいの、渋いトーンで呟いた)

加賀背 雄 > そうですか。たり…たりてるんですか。
まさか学生さんじゃないですよね?ちゃんと大人の恋愛してますよね?
(なんかすごい自信ありげなヨキ先生に、ちょっと心配そうに声をかける。
 だってすごい色男っぽいんだもん、ヨキ先生。)

まあ、それは……あっ、ありがとうございます。
じつはお店の製品ってあんまり食べたことなくて…まかないなら食べるんですけど。
では、せっかくですけど頂いて……おいしいーっ!
(切り分けてもらったケーキを、ひとくちいただく。
 間接キスとかそういうのを置いといても、ものすごく美味しい。
 幸せいっぱいな感じのうっとりした表情で叫ぶ。
 周囲に幸せオーラが満ち溢れていた。)


……先生、気になるんですか、胸。
(ぎゅっ。肘のあたりを使って、胸を軽く左右から挟む。
 より谷間が強調される。 たぷたぷだ。)

ヨキ > 「当たり前だろう。ヨキは常世学園イチの真っ当な教師ぞ。
 きちんと大人の女性らと、至極真面目にお付き合いしておるわい」

(大人の女性“ら”。一文字挟まったが、自覚的ではあるらしい。
 嘘を吐かないヨキであるだけに、迷いがなかった。

 ケーキに喜ぶ雄の顔に、ほっとして笑顔になる。
 こちらはと言えば、間接キスのカの字の発想もない。
 平然として、ぱくぱくと食べ進める)

「やはり勤めているとなれば、なかなか口にする機会もあるまい?
 コスプレ喫茶と聞けば変わった店だが……味は悪くない」

(温かな紅茶を啜って、ほっと息を吐く。
 胸が気になるかと訊かれれば、にやりと笑って)

「そりゃあ、ヨキも男だからな。
 胸が膨らんでれば気にもなる」

(言って――)



(ぷに)



「おお。本物だ」

(無造作に雄の胸を触った左手を見て、感心したように目を丸くして笑う。
 それは一片の照れも迷いもなく、一瞬のことだった。
 紅茶のカップを傾けながら、不意に眉を顰める)

「……もしや、男の胸でも別料金とか言われたりしないよな?」

加賀背 雄 > ら。 今”ら”っていいました? まあ、ヨキ先生の価値観ではそういうのはありかもしれませんけど…
(ごにょごにょ。 ヨキ先生には今まで何号までいるんだろうか。
 そして自分は何号になってしまうのだろうか。 サキュバス化の影響で、
 すっかり自分を女の子として認識しまっていることを忘れており、
 なんか読んでもない事を悩んでいるが、別にヨキ先生にバレるわけでもなかった。)

えっへっへ、ケーキにも気合入れてますから。
その辺の凡百なメイド喫茶の類とは違うんですよ!
(えへん。自分が作ったわけじゃないけど誇らしげな顔。
 なんだかんだでお店が褒められるのは嬉しい。)


………本物ですよ?
(頬を染め、視線を伏せながらヨキ先生をちらちら見やる。
 触ってもらった胸を愛しそうに撫でると、ぞくりと背筋が震える。)

別料金じゃないですけどー……うふふ……♥
(満足気に笑う。 心なしか胸のサイズは一回り大きくなったようで、
 先程よりも雌の匂いが更に強くなったことが、ヨキ先生の嗅覚で感じ取れるだろう。)

ヨキ > 「……まさかヨキを、不誠実な女たらしと思っておるまいか。
 ヨキはきちんと一人ひとりに誠実であるぞ。
 そして今は目の前で話している君がいちばんなのだ。何も悪いことはあるまい?」

(手振りを交え、真剣に持論を展開する。
 言い切ったのち、うん、と力強く頷いた)

「そうだな、前回来たときにも美味しかったし……
 ほれ、自分の店を褒めるのに他を貶してはならんぞ。
 みな頑張っておるのだからな」

(笑って諭す。
 よほど触り慣れているのか、胸に触れたこと自体には何の動揺も齎さなかった。
 だが心なしかますます柔和になった雄の表情に、とびきり苦い顔をする)

「…………。これはもしかしなくとも、拙いことをしたな……?
 おい加賀背君、いかんだろうが。ヨキは君と同性であるのだぞ。しっかりせい。
 君の店長はいったい何をしておるのだ……」

(ふにゃふにゃとした笑顔の雄を尻目に、頭上の角を掴む。
 何とかして外せないものかと、再びぐらぐらと揺らしてみる)

加賀背 雄 > 世に言う女たらしは、必ずそう言うんですよ。
他の人が聞こえないところで、”君に本当の愛を注いでいる”って… 
(力強く頷くヨキ先生に、にこにことした笑みを浮かべながら何度も頷いてみせる。
 みんながんばってる、って言われるとそれはそうですね、と小さく舌を出した。)

このお店、メイド喫茶とかと勘違いされちゃうんですよね。
本当はお店の種類が違うんですけど、混同されやすくて。

あっ、ああ…?はぁい、そうですよねぇ…♥
この角、頭を動かすのにちょうどいいですよねっ♥
でも、ここはそういうお店じゃないんですよぉ…
(頭の角がヨキ先生に掴まれ、ぐりぐりと動かされる。頭が揺れる。
 なるほど、これで口を開けておけば突っ込みやすいに違いない。
 頭のなかがピンク色に染まりつつある中でも職務に対しての意識は残る。
 すっかり瞳にハートマークが描かれそうなくらいにとろとろになっている中で、
 ぺろりと舌なめずり。 そっとヨキ先生の手に手をやって、
 角から手を離してもらおうとする。)

ヨキ > 「ヨキがそのような女たらしと異なるのは、他に注ぐ愛も真であると言い切るところぞ。
 他の人間にも大っぴらに聞かせてやるわ」

(ふふんと偉そうに鼻を鳴らした。
 ケーキの最後の一口を、ぺろりと頬張る。
 フォークを器用に使って、皿を舐めたかのような綺麗さで平らげた)

「だが君はと言えば、メイドも顔負けしそうなくらい忠実になりそうではないか……
 たまにメイド喫茶の方が似合うのではないかと思われるときもあるぞ」

(結局角は取れそうになかった。諦めて、手を離す。
 とろとろに蕩けそうな雄の目を間近に覗き込んで、じっと見る)

「……気を確かに持てよ、加賀背君。
 何だかさっきよりも女ぶりが堂に入ってるように見えて心配だ」

(先ほど頼られたときよりも妙に落ち着いているように見えて、心配になったらしい。
 ひとまず自分が巻いてきたストールを取って、休憩中だけでも、と雄の肩に羽織らせる。
 ヨキとほんの少しの香水の匂い)

「…………。君、まさか本当に男が好きな訳ではないよな?
 先ほどから発言の発想がこう、…………。

 あれか?もうすっかり、ヨキも他の男と同じ獲物に見えておるというアレか……?」

加賀背 雄 > そうやって堂々と言い切っても許せちゃうところが、
ヨキ先生のいいところなんですよねー…♥
(なんかご満悦そうな顔のヨキ先生に、ぱちぱちと拍手。
 こういう時のヨキ先生は、いっそ清々しくて素敵だ。)

えっ、そうですか?メイドさんですか? でも、わたしは…
お客様より、特定の誰かにご奉仕したいなー…♥
あっ、ご奉仕っていっても、えっちな意味じゃなくてですねっ、
えっちな意味も含むんですけど、生活をいっぱいお手伝いしたいなって…♥
(視線がねっとりとヨキ先生に絡みつく。 先生は心配のつもりで、
 ストールをかけてくれたのだけれど…園においに、きゅっと目が細くなった。)

ヨキ先生、せめて他の女(ひと)に使ってないストールを使いましょうよぉ…
匂い、ついちゃってますよ? ふふふ…サキュバス化が進んでるのかも、
しれませんねっ…♥
もしわたしがヨキ先生の事が大好きだとしても…
今の状態じゃ、サキュバスのせいなのか、自分の本心なのか、
わかりませんよね…?
今の私からみても、素敵なんですもん。
ヨキ先生には、わたしを全部捧げたくなっちゃうくらい…♥
(ゆらゆらと動く細いしっぽの先端まで力が入っていることが見て取れるだろう。
 ずい、と身を乗り出すようにして、ヨキ先生を見やった。)

ヨキ > 「ヨキの美点であろう?他に隠れてこそこそ愛を囁くなど、女々しいことなどしていられるか」

(隣に置いた嬢……もとい雄に拍手をされる様は、まるきり風俗店の様相だ。
 ヨキ本人はといえば、そんな気はまったく皆無なのだったが)

「……それ、この間も君が言っていたやつか?
 つがいがどうこうという話になったときに、えらく興奮していた……
 自分でもヨキの奥さんになれるか、という?」

(粘り気のある視線を、細めた眼差しが見返す。
 腰掛けてなお高い位置から、値踏みでもするように)

「ふふ。残念ながら、全部ヨキの匂いであるぞ。
 よい香りであろうが?」

(わずかに煙たさを含んだ、スパイシーな花の香。
 詰め寄る雄に笑ってストールの端をつまみ、いたずらに雄の顔へぐるぐると巻きつけようとする。
 深いワインレッドの布地に、男にしては気を使った匂い。
 その中に含まれた獣の臭いを、随分と気にしているのだろう。

 布地越しの雄の耳元に顔を寄せて、低く落とした声でそっと囁く)

「女の身体で居るうちなら、考えてやってもいい」

(その横顔がふっと笑うのを、見る者はない)

加賀背 雄 > なるほど……ある意味潔いというかなんというか…。
(世の中のあまり彼女ができない人が聞いたら卒倒しそうなセリフだが、
 なにしろヨキ先生はそれをこなしているのだから、文句の言いようがない。
 この間の、と言われると頬を染めて頷いた。)

わたし、ヨキ先生にいっぱいお世話になりましたし、その恩返しがしたいなーって…
思ってるんですけどー… ええ、別に奥さんじゃなくてもいいです。
おそばにおいていただけるだけで、すっごく幸せですから…♥
(夢見るような表情で答える。 ヨキ先生に向ける視線は、大分重たい。)

すごくいい香りです。 いい匂い、ヨキ先生の臭がする…。うん、覚えた。
(なんとなく不思議な香り、あとタバコの匂い?ぐるぐると巻いてもらうと、
 幸せだと言わんばかりにうっとりと目尻を下げた。)

……はい、ヨキ先生……♥
(どくん。身体の奥。おへその少し下のあたりが大きく疼く。
 ヨキ先生の言葉を聞いた瞬間に身体が熱くなる。
 ストールをぎゅっと握りしめるようにして、体の奥から溢れる脈動を、
 味わいながらうっとりと息を漏らした。)

ヨキ > (ゆったりと微笑む口元。
 柔らかく微笑んでいるようでいて、)

(一体どのタイミングからであったろう?
 その眼差しは、いつの間にかまったく笑っていなかった。
 唇だけがうっとりとした笑みを湛えて――その瞳は、ひどく乾いている)

「…………、」

(雄に巻きつけたストールの端を指先で抓んで、自分の方へそっと向かせる。
 店の者たちから死角になる角度で、そっと耳打ちする)

「だがね――

 ヨキに本気になられては、困る」

(細々として低く、甘い声。
 それまで雄からの眼差しを鈍感に、あるいは飄々と受け流していたかに見えたヨキが、
 突然に真っ向から受け止めて、投げ返したのだ)

「……夢を望むものには、いつまでも夢を見せてやるのがヨキの流儀だが。
 君のことは『生徒として』大切であるから、予め言っておく。

 このヨキには――期待するな。

 これは、夢だ」

(静かに雄から離れる、)

「夢から戻れなくなりそうな者に、ヨキの夢は見せてやれない。
 ……君を、君が望む形では、ヨキの傍には置けんよ」

(まるであの日、ヨキの自宅で彼の『悩み』と向き合った日のように。
 ひとりの男の顔で真っ直ぐに、雄の瞳を見た)

加賀背 雄 > ……ヨキ先生…?
(相手の雰囲気くらい読める。 さっきとは違う相手の様子、
 そして軽く引かれたストールに、相手の方を見て。)

……
(ヨキ先生の言葉を聞くと、どんどんと尻尾から力が抜けていく。
 離れたヨキ先生の言葉を聞いてから、膝の上に置いた手をぎゅっと握り、
 うつむきながら口を開く。)

わたしは…べつに、夢じゃなくてもいいです。
ヨキ先生のそばに置いてもらえれば…
(言いはするものの、視線を上げることは出来なかった。
 ヨキ先生のそばにいたいけれど、それがなぜなのか。
 好意なのか、恩返しをしたいのか、あるいはもっと別の感情なのか、
 自分でもわからない。 気がつけばあれだけ女らしくなっていた身体は、
 すっかり元に戻っていた。)

ヨキ > (ああ、と声なく呻いて、目を伏せる。
 こんなことを言いたかった訳ではないのに――と、その目は言っていた)

「ヨキを慕ってくれることは嬉しいよ。
 ……でもヨキは、誰かに尽くすとか、尽くされるとか、そういうことは望んでいないんだ」

(雄の手をそっと握る。
 空調と紅茶に温められた手は、しっとりと温い)

「今の君は……あまりにも素直にヨキに囚われてしまいそうで、だめだ」

(右手で雄の手を握ったまま、左手で相手の肩を軽く叩く。
 再び顔を寄せて、耳元へ静かに囁く)

「……どうしてもヨキでなくてはだめだと思ったそのときに、またおいで」

(な、と、小さく笑いかける)

加賀背 雄 > あまりに素直に、ですか…。 その、恩返しがしたかっただけなんです。
色々心配させてしまってすみません…。
(ヨキ先生の言い方はあくまでも優しくて、
 悪いことをしているわけではない人を”諭す”ものだとわかる。
 それだけにとても申し訳ない。 またおいで、という言葉に、
 なんだか力が抜けた笑みを浮かべた。)

先生、またおいで、って…ここで働いてるの、僕ですよ?
でも、覚えておきます。 その…先生がそう言ってくれたこと、すごく嬉しいから。
(熟慮せよ、とヨキ先生はいったのだから、自分はそうするべきだ。
 いざという時には話を聞いてくれる準備を、先生はしているのだから。)

ヨキ > (雄の言葉に、有難う、と短く礼を添える)

「ヨキは君に、恩返しをしてもらうほどのことは何もしていないよ。
 加賀背君を大切に思う以上は、当然のことしか。
 こうして一緒に居てくれるだけだって、ヨキには随分と光栄だ」

(眉を下げ、顔をくしゃくしゃにして笑う)

「うん。ヨキのところへおいで、ってことさ。
 きちんとけじめを付けて出してくれた答えならば、ヨキも応えてやりたいと思うから。

 ……落ち着いて、『本当の』ヨキをもっとよく見てくれ。
 君が見たヨキの素敵さは、あるいは一時のまぼろしであるのやも知れんのだから」

(ご馳走様、と笑い掛ける。
 立ち上がり、ストールとコートを着ける。
 雄に別れを告げて会計を済ませ、穏やかに店を後にする)

ご案内:「コスプレ喫茶『バタフライ・エフェクト』」からヨキさんが去りました。<補足:人型/黒髪金目、スクエアフレームの黒縁眼鏡/197cm/鋼の首輪、赤ロングストール、濃緑モッズコート、グレーのカットソー、黒サルエルパンツ、黒ハイヒールブーツ、異能製シルバーリング&バングル&ネックレス>
加賀背 雄 > 本当の、ヨキ先生を……
(ヨキ先生の笑顔は、すごく子供っぽい。
 普段のクールな笑みとは違う、すごく素敵な表情だ。
 彼のいう本当はどこにあるんだろう。
 あるいは、何が本当じゃないヨキ先生なんだろう。
 まだなにもわからないけれど、とにかく、自分には自分が必要だということだ。)

ありがとうございました、ヨキ先生。また来てくださいね!
(立ち上がる先生をお見送りする。 店長のところに戻ると、
 ちょうど解呪用のキットが届いていた。 よかった、これで戻れる。
 そのご紆余曲折はあったけど、うまく元に戻ることができたのでした。)

ご案内:「コスプレ喫茶『バタフライ・エフェクト』」から加賀背 雄さんが去りました。<補足:太い2本の角・細長い尻尾・コウモリの翼。 サキュバス的な。>