2016/01/22 - 22:37~00:51 のログ
ご案内:「職員室」にヨキさんが現れました。<補足:人型。黒髪金目、スクエアフレームの黒縁眼鏡。197cm。鋼の首輪、拘束衣めいた白ローブ、ベルト付の白ロンググローブ、白ストッキング、黒ハイヒールブーツ>
ヨキ > 昼食どきの職員室。
大盛りのカップ麺、おにぎり、惣菜パン、やきとりの缶詰、ポテトサラダ、おはぎという不摂生な昼食を終えたヨキが仕事をしている。

黙々とパソコンに向かって文書を打ち込んでいる……のだが、他に誰も居ないのをいいことに歌っていた。

著名なハードロックバンドの曲だ。
普段は日本語しか話さないヨキで英語詞で淀みなく歌っている辺り、よほど慣れているらしい。
誰がどう聞いても、『カラオケに行き慣れている』声をしている。

廊下にごく細々と漏れるほどの声量で、機嫌の良さが窺えた。

ヨキ > ワンコーラスきっちりと歌い上げて、不意にしみじみとする。

「坊主の喉というものは、つくづく謡うために出来ておるのう」

悪用していた。
そして二番。

パソコンのディスプレイには、大変に事務的でそつのない文面が出来上がった。
歌を止める。文面をよくよく読んで、推敲する。
歌っていると集中できないのは、この獣人も同じであるようだ。

「……よし。送信」

エンターキーをスッターンと押して、作業が終わる。
途中から再び歌い始めて、壁際のチェストに置かれた電気ポットまで茶を汲みにゆく。

時間を見れば、まだ昼休みも半ば。
人はそうそう戻らないと見て、歌を続行した。

気持ちが良いものらしい。

ヨキ > 一曲歌い終える。
次に歌い出したのは、これまた過激なスラッシュメタルだった。
自席の椅子へ戻って湯呑を傾ける姿は老翁のようだが、選曲がいやに派手だ。

片手で茶を啜り、もう片手でスマートフォンを弄る。
小さな画面の中では、流行りのゲームが繰り広げられていた。

「……煎餅が欲しいな」

呟く。
キーボードを叩いただけで腹が減り始めていた。

ヨキ > だが心配はご無用。

仕立てのよい革のカバンから、ビーフジャーキーの袋を取り出す。
ジッパー付きの袋に入れている辺り、保存食であるらしい。
一本取り出してしゃぶる。

犬だ。

歌を止めて、黙々とジャーキーを齧る。
手元のゲームでは、貴重なアイテムが手に入ったところだ。

煙草のようにジャーキーを咥えて揺らす。
やがてハミングを再開するところを見るに、歌うことが本当に好きなようだった。

ヨキ > その後も数曲を飽かずに歌って、大きく伸びをする。
そのうち昼食を終えた教師や学生らが職員室を再び出入りし始め、普段どおりの音と声とが戻ってくる。

独り歌に気を良くしたヨキの講義は、午後になって殊更に奮うこととなった。

ご案内:「職員室」からヨキさんが去りました。<補足:人型。黒髪金目、スクエアフレームの黒縁眼鏡。197cm。鋼の首輪、拘束衣めいた白ローブ、ベルト付の白ロンググローブ、白ストッキング、黒ハイヒールブーツ>