2015/08/16 のログ
ご案内:「教室」にモブロウさんが現れました。
■モブロウ > ............conekuto. えっ、スペル違う?
―――世間は未だに夏休みか。
―――はたまたそうでない者もいたりするのか。
まあ社会人とか委員会の人たちとかがそうなんだろう。
「……青い空…白い海……そして、あるハズだった俺の青春―――」
少なくとも、この俺に夏休みなどない。
あるのは課題の山と、再テストの軍事国家による侵略。
弱小国家どころかフーテンである『九十九不郎』……通称『モブロウ』にとって、それはまさに勝ち目の無い戦。
敵は本能寺どころか全人類にも匹敵しますよと。
うん。
■モブロウ > 補習! 再テスト! アルバイト!
ロクな青春要素が見当たらない! そして俺の夏休みは死んだ! 何故だ!
いやまぁ俺がとことんダメなヤツだからとか言われちゃもうお手上げなんですけれどもね?
クラスメイトが次々と彼女作ったり英雄的な活躍をしたりしている間、その頃俺は腐ってた。
「……せんせー、おっわりやーしたー」
答案用紙はほぼ白紙。
当たり前だろ、全然勉強してないんだからさ。
つーかバイトキツ過ぎんだよ気力残ってないんだよ察してくれよ
落第と借金だけはしたくないので必死にしがみついてはいるが、これでは堂々巡りもいいとこだ。
■モブロウ > 「あーなんかさー、空から美少女が降ってきて俺とゴールインしてくれたり」
「なんかすごい魔術を伝授されて大活躍してみたり」
「美人の師匠に鍛えられて強くなってしまったりとかさ」
「隠された真の力とかに目覚めて……えーと、アレだよ、何だっけ。
そう、大切な誰かを守ってみたりとかさ」
「携帯が突然変身アイテムとかになったりして日曜朝のヒーローみたく変身してみたりとかさ」
「悪魔と契約してダーク力をアイタタな詠唱で使ってみたりとかさ」
「ある日突然天才的な話術センスに目覚めて腹黒い連中を千切っては投げたりとかさ」
「そのどれでもない、まったく新しい何かが俺に宿っていたりとかしてさ」
「俺はそういう青春がしたいんですよ――ぅゴっ」
辞書のカドで叩かれたこの俺モブロウの人生はあっけなく終了……しているのは元々だけど
それが更に最悪なモノへと変貌していくのであった。
■モブロウ > しかしですね皆さん、俺という人間にはね、ホントになーーーーーんにも無いんですよ。
名が体を現しているかのように、モブロウは一般人で、何の力も無い。
厄介ごとに巻き込まれようものならどっかですぐに死んでしまうだろうし
誰かに気に入られるほどの性格なんてしてないし
俺努力とか好きじゃないし
好きな人は……みんな彼氏持ちでした……
悪の組織の陰謀とか超めんどくさいし
悪魔に差し出すだけの人生なんてないし
軽くコミュ症入ってるし
だからせめて、ここにいる皆さんの内の誰かとバカをやったり
くだらない話で盛り上がってみたり
たまにはちょっといい格好をさせてくれたりして
こんなモブロウにも、それぐらいの事は許してくれてもいいと思うんですよ。
■モブロウ > つまらない話はこれぐらいにしておいて、そろそろわたくしこと『モブロウ』の物語
もしもご迷惑で御座いませんでしたら、なにとぞお付き合いの方
よろしくお願いいたします。
■モブロウ > 「……もう二学期かぁ」
何処にでもいて、いつかどこか埋もれてしまう。
本当にそんな人生でいいのかと
俺はずっと、
だからそうした。
ご案内:「教室」からモブロウさんが去りました。