2015/09/13 のログ
■朝宮 小春 > 「ええ、よーく分かるわ?
そうじゃなきゃ、こんなにゆったりとした休憩時間、過ごせないもの。
………休憩? 違った、貴方の様子を見に来たんだったわね。」
少しだけ首を傾げて、あ、と自分の口に手のひらを当てる。
ふふふ、っと小さく微笑んで。
「………………………やっぱり、経過はよくない?」
小さく呟きながら、もう一度隣に座って。
何かを考えながら、相手の言葉を待つ。
異能についての知識、経験。全てが足りない。
適切な言葉すら、思い浮かばない自分がちょっとだけ、悔しい。
■平岡ユキヱ > 「このままいけば成人する前に死ぬようです」
結論からぱん、と言い放つ。あまりに深刻なことを、ただあっけらかんと。
それほどの代償を払って『今』の力があるのだ。
この期に及んで、平岡ユキヱはまだ笑う。
少しだけ、寂しそうに。
「…体系がかった魔術でなく、やはり異能という固有じみたものであることが
どうにも対応を困難にさせているらしく…。
尋常の医者や科学者、魔術師では難しそうです」
横に座る先生にすみません、急に。と謝りながら、言葉をつづけ。
「とはいえこの力、使いこなせば…あるいは。しかし切っ掛けが掴めていないんです」
■朝宮 小春 > 「………………そう。」
呟いた。言葉が出ないというわけでもなく、泣きそうになるでもなく。
ほんの少しだけ、吐息をふう、とついた。
受け止めきれぬわけではない。
過ぎた力で身を滅ぼす姿は、見たことがある。
それでも、その笑顔を見れば、少しだけ胸が締め付けられて。
その髪をそっと撫でるようにしながら、彼女の頭をふんわりと横抱きに抱きしめる。
「いいのよ。急にでも何でも。………………。
ああ、でも………私の役割でないとしても、やっぱり悔しい。」
唇を噛むのだ。
使いこなせば、と口にする彼女にアドバイスをする、その一つもできやしない。
■平岡ユキヱ > 「…えっと」
どうにも恥ずかしいな。と頬を掻く。
断じて嫌なのではなく、こうストレートに心配されるとむしろ嬉しいやら
恥ずかしいやらで戸惑うのだ。
やはりこの教師は最強の一角だな。と思うことにした。
「まっ、このままおめおめと弱って死ぬつもりはないですよ。
だが、いざどうしようもない時は…」
そちらに片付くばかりです。そう述べる。
「長生きだけを願うなら、人は獣と変わりなし!
…私は正しく生きていたい」
だから風紀の仕事を止めろとか言わないでくださいね? とウィンクした。
■朝宮 小春 > 「………分かっているわよ。
それに、貴方は止めたって聞かないんでしょう?
な・ま・い・き、なんだもの。」
なんて、小さく笑いながら、鼻を4回、突いてやることにした。
ウィンクが可愛らしくて、こんにゃろ、と頬が緩んでしまう。
涙が滲むのは、こっそり隠した。
「ただ知識を口にするだけなら、テープレコーダーにでも喋らせればいい。
それは、先生では無いのよね。」
ぽつりとそう呟きながら、視線を向けて。
「何も無いなら、無いでいい。
けれど、何か私にできることは無い?
………せめて、貴方が正しく生きていられるように、私は居たい。」
それを、自分で見つけないといけないとは思うんだけどね、と付け加えながら。
■平岡ユキヱ > 「いてて! 朝宮先生、おーぼーですよ!?」
突かれながら、ぐえーと声を上げるユキヱさん。
しばしやられた後、笑いながら立ち上がり、リボン、シュシュ、鞄。
そして最後に超硬度木刀をしまった竹刀袋を担いで立ち上がる。
その流れるような佇まい。
学生というよりは、もはや戦士のような顔立ちに代わり。
「では日を改めて、補習授業をお願いします!」
学徒の本分は勉強なり! と。
異能魔術、神に悪魔になんやらかんやらが跋扈するこの島の学園においてそう述べた。
「迷ったときは原点です! 生徒は勉学、教師はそれを教えるのが王道でしょー!」
では失敬! とマナーモードにしていたスマートフォンを取り出すと、
またどこぞへの応援へと勇んでゆくのだろう。
■朝宮 小春 > 「ええ、それは勿論。……寝ていたらすぐにバレちゃう、マンツーマンね?
あら、横暴だなんてひどいじゃない。
せっかく、全て覚えるまで教えてあげると言っているのだから。」
ああ、この子は本当に強いんだな、と思う。
昔憧れていた人に、少し似ている。 見上げながら、眩しそうに目を細めて。
「ええ、……頑張ってね。 私は応援しているから。」
出動をしようとする、その姿を見送るように立ち上がって。
王道。果たして自分は、それで割り切れるのかしら。
それは分からないままに、それでも。
その凛とした姿を迷いなく、ぽん、っと背中を叩いて送り出してあげることしかできない。
少しばかりの切なさと、憧憬を込めて。
ご案内:「保健室」から平岡ユキヱさんが去りました。
ご案内:「保健室」から朝宮 小春さんが去りました。