2015/09/17 のログ
ビアトリクス > 雄の少し辿々しい答えを、口を挟まずに清聴する。

「ん、なるほど……。ありがと。承認欲求、ってやつか。
 確かに男ってやつは憚らずそういう欲求を顕にするからね」

改めて、雄という人物を観察する。
名前に反して雄々しさに欠けていることを除けば、
どうということの印象のない少年に見える。
フレーバーティーを一口含んで、目を伏せる。

「――じゃあさ、そういう無遠慮な、いやらしい視線を向けられて、
 気持ち悪い、って思ったりすることはないの」
少しの逡巡の末、そう質問を重ねた。
答えたくないならいいよ、と付け足して。

加賀背 雄 > 承認欲求…そうですね、そういうやつです。 目立ちたがりなのかもしれませんね。
(眼鏡をかけて普通の格好をしていれば、何も飛び出したところはない。
 そんな自分だから、あえて女装して動画配信をしたりしているのかもしれない。
 最近は過激になり過ぎそうだから自重しているのだけれど。)

気持ち悪い、ですか…? あんまり、そんなこと思ったことなかった、です。
お尻とかをたまに触られたりしますけど、あっ、喜んでくれてるんだ、って思って…
(少しだけ言いよどんだあとに投げかけられた質問に、不思議そうな表情で答える。
 とはいえ、相手の意図するところがわかったとばかりに、不安げな表情。)

その…あ、いえ、確かにその後は、そういうお店じゃないからって断りますよ!
そういうのは、なしです。なし。
(本人の考えとお店のルールがないまぜになっている回答は、
 不誠実なものかもしれない。けれど、まじめな表情で、答えた。)

ビアトリクス > 「お尻……」

思わず顔が引きつった。

「いやあ、そういう客と店員の距離が近いお店って
 トラブルが多いらしいからさ。
 ……不躾な質問だったね。ごめん」
小さく頭を下げる。
何かの拍子でエスカレートしてしまえば大変なことに
なってしまうのでは――と案じてしまうが、他人がとやかく言うことでもないだろう。

「ぼくは……気持ち悪くて、嫌だな、って思ってしまう。
 性別とか性欲とか、この世からなくなってしまえばいいのに、って」

頬に手を当てて、横を向く。

「でも、なぜかそう言う風に見られて悪い気がしないこともあって……
 自分がどうなりたいのか、よくわからないんだ」

憂いの浮かんだ表情で、ため息をひとつ。

加賀背 雄 > あ、いえいえ、そんな、謝るようなことではないですし!
僕も不用意に変な話しちゃったかな…
(頭を下げる相手を見て、びっくりして頭を下げる。
 なんだかお互いなんとも言えないところに足を突っ込んだみたい。)

たしかに、嫌な時もありますね。 こう、可愛がってくれるんじゃなくて、
こう、乱暴な時とか…。 ふーむ、ふむ…
(相手の言葉にうーん、と考えこむようなしぐさ。
 もしかしてなんだけど、と顔を上げて。)

それって例えばですけど…相手による、とか、そういうことはないですか?
それに、やっぱり…そういうのってその日の気持ちとかにもよりますし。
(自分だって、触れられて嬉しいときと嫌な時がある。 それは相手が
 誰だからというわけでなくて、なんとなくなきもちの部分なのだと伝えて。)

ビアトリクス > 「相手か……確かにそうかもしれないね。
 たとえば、きみにならそんな風に見られたとしても
 それほど嫌じゃないかもな」

うなずいて、少しばかり身をずらして雄のほうへと寄せた。

「……自分の持つ欲求というのは、どう扱っていいかわからないな。
 ひょっとして自分はとんでもなく淫乱なんじゃないか、って
 たまに思ってしまうんだ。難しいものだね。
 自分と欲とは、切っても離せないものだろうに」

こてん、と雄へ身をもたれさせかかる。
心地よさそうに目を細めた。

「ぼくもやっぱり、
 多少は構ってもらいたがっているんだろうな……」

加賀背 雄 > なんだかそう言って貰えると、すごく嬉しいです。 ちゃんとした男になれたみたい。
(相手の言葉に答えながら、もたれかかるビアトリクスさんを受け止める。
 時々自分もお客さんに甘える時にこうしていたけれど、いざされると、
 ここまでドキドキするものなんだ。そんなことを考え長あ、
 頭を横に振った。)

僕は…別に、それでもいいと思います。 マジメであろうとしているひとが、
四六時中マジメかって言われたらそうじゃないですし。
24時間動いているべきな機械なんかも、本当は僕達の知らないところで、
メンテナンスを受けたり停止したりしている…。
きっと欲って人に不可欠なんですよ。 それをこう…コントロールするのが、
大事なんじゃないかなって思います。 なくすんじゃなくて。
…僕でよければ、いくらでも構いますよ。一緒にコスプレもしちゃいます。
(そっと手を伸ばす。 ビアトリクスさんに触れそうなくらいの位置に動かして、
 それでも触れていいものかドキドキする。 心地良さげな相手をそっと
 受け止めたまま、精一杯懐が広いところをアピールしようとする。

ビアトリクス > 「さてどうかな。
 逆に男性として見做されていないからかもしれないよ」
よりかかったまま、からかうような調子で言った。

「そうだね……きっとそうなんだろう。
 何事も、折り合いをつけていくのが大事なんだろうね。
 欲望がない人間なんて、それはそれで気持ち悪いだろうし。

 とりあえず、きみに触れられる分には、問題ないことがわかった。
 コスプレは……少し恥ずかしいけどな」
雄の伸びた手に触れられるままに、優雅な微笑みを見せた。

「なんだか、気がついたら愚痴みたいになっちゃったね。
 ありがとう。そろそろ行くよ」

しばらくしてするりと雄のもとを離れ、
ベンチから立ち上がった。

加賀背 雄 > ええー、なんですかそれ、。ちゃんと男してますって!
(相手の言葉にくすくす笑いながら答える。 相手のの態度が楽しくて、
 寄りかかっているビアトリクスさんに笑顔を向けた。)

そう、ですね、折り合いです、何事も。
コスプレしましょうよ、絶対楽しいですから。
…少しだけ触っちゃったけど、嫌がられなくてよかった。
(自分も折り合いを付けている。ドリームランドの管理人、生徒、
 コスプレ喫茶の店員、そして…あの人のおもちゃ。
 きっと、それをうまくコントロールしていかなければいけないのだ。)

はい、ありがとうございました。 僕もそろそろ授業が始まるから行かないと。
また会ったら、ぜひ話してください。
(時刻を確認して立ち上がる。 相手にばいばい、と小さく手を振って。)

ご案内:「ロビー」からビアトリクスさんが去りました。
ご案内:「ロビー」から加賀背 雄さんが去りました。