2016/06/11 のログ
ご案内:「職員室」に片翼・茜さんが現れました。
片翼・茜 > 「んー……!」
人がまばらな職員室の自分のデスクで、片翼茜は椅子の背もたれを使って背骨を伸ばした。
固まった関節がゴキゴキと音を立てる。

姿勢を戻し腕時計を確認すると、交流会はもう始まっていた。もう挨拶も終えて参加者たちがおしゃべりをしている頃だろうか。
ここに残って仕事をしているということは、茜は参加しなかったということだ。今残っている職員や教師たちもそうだろう。
行かない理由は1つ、茜が動く腐った死体であるからだ。立食形式のパーティーに現れるにはどこまでもそぐわない。
念入りな消毒をして高性能マスクでもつけていけば大丈夫かもしれない、だが万が一集団食中毒にでもなったら、参加者たちの新学期は最悪なスタートを迎えることになるだろう。

片翼・茜 > 23杯目のコーヒーを飲みながら、集めたデータを表計算ソフトに打ち込んでいく。
そういうわけで、ここで特に急ぎでもない仕事を片付けているのが一番良い。
そう結論付けると、コーヒーのお代わりのために一度席を立った。

片翼・茜 > 湯気を立てるコーヒーとともに席に座る。
しばらくしてデータの入力が終わった、あとはPCがある程度関連性の調査や分類をしてくれる。
その間の時間つぶしのため、ポケットから携帯端末を取り出してウェブブラウザを立ち上げ、動画投稿サイトを開く。
検索窓には[子猫 可愛い]と入力して、トップに出てきた動画を見る。
もう何度も見ている動画、お腹を空かせた子猫の群れがみゃーみゃー鳴きながらご飯をねだる動画だ。
マナーモードなので音は出ないが、頭のなかで容易に想像できる。
にやけそうになるが、幸いにして表情筋は死んでいるおかげで真顔を保つことが出来た。

片翼・茜 > 17回目のリピートで、PCが作業終了を告げてきた。
携帯端末を置いて、PCに向かう。ここからは自分でやらなくてはならない。
カタカタとタイプをする音が静かに響く。

ご案内:「職員室」から片翼・茜さんが去りました。