2016/10/22 のログ
ご案内:「屋上」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 昼下がりの土曜日。休日ではあるが何となく学園に出向いて…と、いうのは建前。
先ほどまで研究所に足を運び、毎度の如く様々な検査をされていた――が、結果は同じ。
レベル0判定、ただし異能の制御もオン・オフも不可能。他者を狂わせる・変化させる迷惑な力は相変らずだ。
(そもそも、持ってるだけで負担になるなんて面倒以外の何者でもないし…)
ましてや、自らが求める平凡を阻害する最大の要素でもある。切り捨てたくても出来ないジレンマ。
屋上のベンチに腰を下ろしつつも、死んだ魚の瞳は茫洋と空を見上げる。
毎度結果が変わらないとこちらも憂鬱だ。ただでさえ死んでる目付きが更に死んでる。
■飛鷹与一 > (無意識に、俺が何もしなくても周囲の誰かが勝手に影響されていく。俺はそれを見ているだけしか出来ない…か)
死んだ魚のような瞳を僅かに細めて。自らは何もせず、ただ傍観者にしかなれない。
普通で居たいのに、結果だけを見れば普通になど既になれていない。
自覚もしているし、だからこそこの力を消したり制御しようと凡人なりの努力は積んでいるが。
「――根気よく続けていれば結果に結び付く、か」
研究員の言葉を思い出して嘆息。それをあと何年続ければいいのだろうか、と。
■飛鷹与一 > 「…ある意味で凡人以下、なんて事になってる気がしないでもないけどね…」
自分は何もせず、力でただ人の道を狂わせて。平凡を求めながら力は異質そのもの。
つらつらと考えを垂れ流し、思うのはただ自分は最低のクソ野郎なのではないか?という漠然とした想い。
元々、そんなに自己評価も高くないのでこのままだと負のスパイラル思考だ。
「……まぁ、ここで嘆いても焦ってもしょうがない…違う事を考えよう」
とはいえ、考える事といっても今日の夕飯をどうしようか?とか、そんな詰まらない事だが。
■飛鷹与一 > (…あ、魔術講義の実践試験どうしよう…未だに初歩の魔術すら使えないし)
補習しても使えないモノは使えない。覚え方が悪いのか才能がやっぱり無いのか。
魔力はあるんだけどなぁ、と呟きながらちょっと冷えてきた温かい缶コーヒーのプルタブを開けてゴクリ、と一口。
個人的には、荒事とか面倒事への対処として初歩の身体強化、もしくは回復の魔術を覚えておきたいのだが。
無論、平凡を求める者として自分から面倒な事や修羅場や鉄火場に足を踏み入れるつもりはサラサラ無い。
――そういうのは、力がある人や強い人、好奇心旺盛だったりプラスの何かを持ってる人がやるべきだ。己では無い。
■飛鷹与一 > 「……平凡は脇役で十分、ってね」
最後の一口を飲んでから、近くのゴミ箱に空き缶を捨ててからゆっくりと立ち上がる。
流石にそろそろ肌寒くなってくる頃合か。今日はあまり気温が高くない気がする。
「…うん、取り合えず夕飯の食材買出しに行かないと…」
呟いてからゆっくりと歩き出して屋上を後にする。最後までその瞳には覇気が無かったが。
ご案内:「屋上」から飛鷹与一さんが去りました。