2016/10/25 のログ
ご案内:「屋上」に経堂 弦一さんが現れました。
■経堂 弦一 > (夕暮れの屋上には、遠くからの音がよく届く。
野球部のバットの快音、陸上部のランニングの声、軽音楽部や合唱部の
練習であろう音色、自研のV8エンジン音や、ロ研の轟音と爆発音…。
それらを聞きながら、人のいない屋上に佇む。
出入り口には「整備中につき立ち入り禁止」の看板。
肌寒くなってきた季節だ。わざわざここに来るようなもの好きもいるまい。
手に持った竹箒をくるりと回転させると、地面を竹側で軽く叩いた。)
嫌だね、この季節は……良くないものがすぐに集まる。
(物音に反応してか、床から滲み出るようにして黒いぶよぶよが目の前に現れる。
それはあっという間に大きくなると、屋上にでんと陣取った。
学校内の、そして島内の人達の恨みや悩み、悲しみや怒り…
それらは島の魔力と絡み合い、人に仇成す形で具現化することがある。
大きくなりすぎないうちにそれを作り出し、そして払う……。
学校のお掃除とは別に自分のやっている、もう一つの”お仕事”だ。
目の前の、見た目だけはコーヒーゼリーみたいなやつを見て、
小さくため息をついた。 これがコーヒーゼリーだったらいいのに。
でも色からしてちょっとにがすぎるだろうし、甘いクリームを添えてほしい。)
ご案内:「屋上」にクロノさんが現れました。
■クロノ > (平凡な一日が終わって、日々早まっていく日没のお日様を見送りながら、保健室の養護教諭としての前半勤務を終えたロボットは、用務員としての後半勤務への合間、ちょっとした休息でも…と、いつも割と空いていて、景色も良くて好きな場所、屋上へと登ってきたけれど。)
……?
(愛用の大きな工具箱片手に、ジーガシャ、ジーガシャ、と機械らしい駆動音を連れだって階段を登ってきて、重い鋼鉄の扉をよいしょ、とかジジくさい台詞と共に開く鋼鉄の男の子。)
……ん、ぁれ。
(何かいる、そして何か漆黒のゼリーみたいのも出てきた。そんな状況でも、割と冷静、というかポカンとしてひとまず様子を確認する高機動戦闘用ロボ。)
■経堂 弦一 > この時期はどうしても学生の悩みが増えるからな…大きくなるのも仕方ない。…おっと!
(黒い塊が震えたかと思うと、何本もの触手を鋭くこちらに伸ばして来る。
待ってましたとばかりに竹箒を振り回すと、黒い触手はタチドコロにきらきらと
光の粒子に変化し、空気に溶けていく。 くるりと箒を回してから、黒い塊に向かって構えた。)
さあ…迅速に汚れは払わせて貰うぞ。 今日はハッピーアワーで飲むって決めてるんだからな!
(一声入れて気合を入れ、箒を振りかざして黒い塊に飛びかかる。
箒で殴られた箇所は先ほどの触手のように光となって消えるが、全体の質量から考えて、
黒い塊はまだまだ元気そうだった。 少しだけ間合いをとるようにして、箒を構え直す。じりじりと後ろにsがった。)
ひー、タフだな…。 これじゃあ倒すのに時間が……あっ?!
ちょっと困りますよクロノ先生! 今整備中で、おっ、っ、おおッ!?
おわかりだとは!思い!ますが! 取り込み中の……真っ最中!
(屋上の入り口の辺りまで下がると、まさかの人物…。たしか養護教諭だ。
丁寧な仕事をすると評判のクロノ氏だけれど、まさかこんな所にいるなんて。
動揺をよそに、自分を貫かんと襲いくる触手を箒で打ち払う。)
■クロノ > …っ、あ、その、お取り込み中ごめん…離れてるから、 …その、頑張って!!
(デカい工具箱片手に扉から入ってきた緑色の男の子は、ちょっと遠い距離にいる同僚さんに聞こえるように大きな声で…声援を送る。とりあえず。)
…えっと、どうしよっかな、
(全身全霊フルメタルマシンの男の子は、魔導エンジンでもなく普通にガソリンエンジンとバッテリー駆動の、何の変哲もないいわばただの機械。故に、この学園、もとよりこの街では稀少な、何の特殊能力も魔力も持ち合わせない非力な精密機械だった。…であるからして、目の前でバトル真っ最中の同僚に加勢したところで何かが出来るわけでもなく、ちょこんと屋上の隅っこに移動してぽつんと佇むのみ。手元にあるのも箱に入った工具類だけだし、さてどうしたものかとコンピュータの脳ミソは一生懸命考える。)