2016/10/26 のログ
経堂 弦一 > 了解! お取り込みはすぐに終わるんで安心してくれよ!
(触手を箒で払いながら、押し返すように前に出る。 攻撃が止んだのを確認すると、小さく笑った。)

そう、すぐに終わらせる…この”寂光の魔女”がやっちゃうよ!
(文字通り、ほんの一瞬…瞬きよりも短い時間で姿が変化する。
 つば付きの大きな三角帽に、ブラウスとスカート…。年齢でいえばローティーンぐらいの少女が、
 さっきまで弦一がいた場所に、同じように竹箒を構えて立っていた。)

どうしようか、って? せっかくなんだ、『頑張れ』って応援してくれよ!
そうしてもらえると力が出る性分なんだ。 思いっきり叫んでくれたら……。一気にけちらせるからさ!
(黒い塊の触手はさっきよりも密度を増す。 もはや箒で打ち払うことはせず、
 魔力の生み出した障壁でそれを弾き返しながら、クロノ氏に呼びかけた。)

クロノ >  …ぇ、っと、あ、ぅん、了解! …が、頑張って!!
(目の前で用務員さんがハロウィン仕様(?)にチェンジするのをきょとんと見届けつつ、男の子はとりあえず工具箱を足元に置いて、胸のハッチを少しだけ開く。素早く取り出したのは小さな、そして自分の機体同様にすんごく年季の入った自動拳銃。)

 …き、効かなかったらごめん!
(拳銃をしまっていたのとは反対側のハッチに手を差し込んで取り出すマガジン、それをグリップに詰めてガチャ、と素早く銃弾を装填。安全装置を解除し、銃口を大きなコーヒーゼリーに向ける。構えるや否や、間髪入れず数発撃ち込む銃弾は特製の、純銀製弾頭に聖水を満たした対魔仕様の聖水弾だ。)

経堂 弦一 > オッケー! 気合入って来た! 見てろよ、一気にぶちかましてやるぜ!って…あぶなッ!?
(「頑張って」の言葉が自分の中に力を満たす。 銀色の輝きが身体に溢れ、脈動する。
 ゆっくりと竹箒を正眼に構えると、銀色の輝きが箒へとゆっくり収束し始めた。
 魔力を箒に伝達する間に黒い塊が動き出そうとするも、
 乾いた音が響くたびに、黒い塊が震えて揺らぐ。)

効いてる! クロノ先生、ナイスフォロー! それじゃあいくよ! 一撃…浄ー……解!
(特別な縦断で怯んだ黒い塊に、一気に突き進む。収束した魔力で銀色に染まった箒で、
 一気に黒い塊を振り払った。 その刹那、浄化の力が一気に黒い塊を全て光に変え、
 夕焼けに銀色の光が周囲に満ちる。 光が収まったのを確認して、吐いた。)

これにて一件落着っと。 クロノ先生。ご協力感謝します。 おかげ様で助かりました。
(にっこりと笑顔を浮かべ、援護してくれた彼を見やる。 箒を両手で持って、ぺこりと頭を下げた。)

クロノ > (ハロウィン魔女の元気いっぱいな言動と、カッコいいんだか綺麗なんだかよくわからないゼリー退治の光景と。魔女の決めゼリフがなんと言うか妙に普通で、庶民的な単語だったことには思わずクス、と微笑みが漏れる。)

…彷徨う子羊に光の導きを、悪魔に聖義の鉄槌を。安らかに鎮まりたまえ、アーメン。
(黒い塊が光り輝いて秋風に消え行くのを見届け、緑色のロボットは胸の前で十字を切ってそっと鎮魂の祈りを。数秒間の黙祷ののち、そっと眼を開いて用務員に向き直る用務員ロボ。)

…お務めお疲れさま。ありがとう、かっこよかったよ。
(普段は甘いもの大好き用務員の相手の、ちょっと、いやかなり意外な姿に驚きつつも声は穏やか。一仕事終えた後の秋風は心地よく、古びた拳銃をこれまた手際よく片付けて、ボロいロボは非常用戦闘モードからいつもの養護教諭兼用務員ロボに戻る。)

経堂 弦一 > いやー、この姿だとつい子供っぽくなってしまっていけませんな。一応魔女のつもりなんですが、
どうにもこう……ねえ。 なんか日曜の朝とかにやってそうじゃないですか。
(相手の笑顔にこちらは照れ笑いをするしか無かった。頭をわしわしとかいて、
 恥ずかしいとばかりに視線を彷徨わせる。)

あれはですね……。我々のよくない心が魔力と合わさってできた、澱みたいなもんです。
こうして綺麗にしてやらないと、みんなに悪影響を与える。 まあ、学校をいい感じに保つのも、
用務員の仕事ってわけですよ、ね。 またしばらくすればでてきますよ。 定期的にこういうのやってるんです。
(礼儀正しい黙祷を終えるクロノ氏に、先ほどの黒いものの正体を説く。
 用務員も兼務している彼に笑いかけ、肩に竹箒を担いだ。)

いやあ、やめてくださいよ! そういうの照れるんでね…。まったくもう。
それよりクロノ先生だってすごいじゃないですか、あの銃。
特別なタマかなんか入れてたんです?すごい効果でしたよ。
(テキパキと拳銃を片付ける相手にかける声は、いつもの男のものだった。
 先ほどと同じように一瞬のウチに姿を変え、助かりましたとばかりに手を上げ、頭を下げる。)

クロノ >  …ふふふ。もうすぐハロウィンだし、仮装パーティーとか、その格好で出ると楽しいかも。
(日曜の朝。例えがまたいい感じにリアルなところを突いてくるから、男の子も楽しそうにニコニコ。)

 …ん、そう、なんだね。時々、襲われて被害に遭う生徒たちが居て、夜の巡回とかも気をつけてはいるんだけど…こんなに間近で見たのは初めてだよ。でも無事退治出来て良かった。 …また居合わせたら、その時はよろしくね?
(学内でもあまり知る人の少なそうな、陰の活躍、縁の下の力持ち。まさに用務員のカガミ、なんて感心した様子で話に頷く男の子。)

 …っははは、ぅん。僕は…見ての通り、魂も魔力も持たないただの機械だからさ。 …それでも、みんなを守らなきゃいけない時の秘密兵器っていうか。 …さっきのは、対魔用に作られた…聖書の福音が刻印された純銀製の銃弾に、聖水が充填してある特殊弾だよ。 …東洋の魔物用にはお経と御札のバージョンもあるし、もちろん普通の弾もあるけど。
(自分自身にこれといった特殊能力が無い以上、精密機械はあくまで科学の力でその場を切り抜けるための最低限の手段しか持ち合わせていない、と静かに微笑む。)

 …コンピュータに登録された、電子音声の“祈りの言葉”とか、ホンモノの魂に効果あるのかどうか、僕も自信無いんだ…。

経堂 弦一 > いやあ、楽しくないっすよー。 どうせなら用務員のおじさんらしく、おじさんさを活かしてハロウィンしたいですね。
こう…貴族っぽいヴァンパイアとか、よくないですか。 渋いおじさまみたいな。自分でいうのもあれですが。
(楽しげな相手の言葉に、んふん、と自分も小さく笑う。 あの格好を頻繁にするわけではないし、
 隠すつもりもないのだけれど……なんとなく恥ずかしいのだ。)

ああ、やっぱり時々でてたんですね。 なんとかしないとなとは思ってたんですけど、
もうちょっと早く潰しておくべきだったなあ。 ええ、巡回をもう少し密にやりますよ。
(わかりました、と相手の言葉に神妙に頷く。生徒に被害をなるべく出さないようにしたかったが、
 やはり気づけ無いタイミングがあるということだ。)

なあるほど…いやあ、ただの機械ならこうして話なんてできないでしょうし、
なにより「頑張れ」なんて言ってくれんでしょう。 さっきのやつ、めっちゃ力でましたよ。
へえーえ…えらいタマもってるんですねえ……。 いやでも、今回はほんとうに助かりましたよ。
(にやりと力強く笑って、小さく頭を下げた。 相手の持つ銃弾について話を聞くと、なるほど、と頷いて。)

祈りの言葉ですか? ……俺はさっき「頑張れ」ってクロノ先生に言ってもらえて、
めっちゃやる気出ましたよ。 ってことは… きっと効果あるんじゃないですかねえ。
(相手の言葉にうーむ、と顎を撫でながら答える。 例えば本当にタダのロボが「ガンバレ」って
 言ったところで何も変わらないだろう。 結局のところ音以外のものを相手に伝えるには
 「心」なんじゃあないか。 そんな事を考えはするけれど、回答はイマイチそっけなかった。)

いやしかし、頑張ったら甘いモン食べたくなりましたね。 クロノ先生、用務員室いきましょうよ。
買っておいたプリン一緒に食べましょう。 アレうまいんですよ。カラメルソース3倍増しのやつ。
(夕暮れは終わり、夜になろうとしている。 一段落した作業に大きく息を吐いてから、
 クロノ氏の肩をぽんと叩いて、一緒に屋上を去ろうとするのでした。)

クロノ > …ぁ、っはは、ぅん、僕は…こう、ほぼそのままフランケンなんだけどね、いつも。
(ネジとか釘とか突き出てる、普段の姿から見ても違和感があまり仕事しないくらいに自然なフランケン。)

…僕じゃやっぱり気配とかそういうの薄いのか無いのか、不思議と僕が巡回してるときには一度も見たこと無かったんだけどね。
(生気とか霊力とか魔力とか、そういうナマモノ特有の気配ゼロな男の子がひとりぼっちで真夜中の校舎を歩き回っても、エサにならないから興味を持たれないのか気づかれないのか、男の子が先程のような未知との遭遇を成し遂げることはなかった、と。)

…んー、そう、かな。そうだと、いいな…。僕、製造されてからもう120年以上経ってるから、もしかしたらそのうち九十九神とかなったりして…って、無いか。ははは。
(銃弾について話した後で、「ついでに言うと、こういう特殊弾はものすごく高価で…」とか懐事情を気にするあたり、男の子ロボに支給されている小遣いは少なそうだ。)

… ぇ、いいの?!あれおいしいよね!僕も大好きなんだけど、休み時間に買いに行ってもほとんど売り切れでさぁ…、
(思いもよらぬ幸運のご褒美に、男の子ロボはぱぁ、と嬉しそうにガラスの眼差しをキラキラと輝かせる。見た目鋼鉄の少年は、意外と相手と同じように甘いものが大好きなようだ。一人と一台、一仕事終えて階段を降りていく背中は、なんだかいつもより少し、温かかった。)

ご案内:「屋上」からクロノさんが去りました。
ご案内:「屋上」から経堂 弦一さんが去りました。