2017/04/19 のログ
ご案内:「ロビー」にステーシーさんが現れました。
■ステーシー >
友達から借りた本をずらりと机の上に並べる。
図書館で読むべきじゃないかって?
だってこれはライトノベルと漫画だもの。
これは日本語の勉強。
そう、私にとって読み書きは重要なファクターだ。
だから……そう、だから読む。
これは勉強だから……それにロビーって自販機もあって居心地いいから…
あと適度な喧騒が漫画読む気になるし……言い訳が多い。
■ステーシー >
まずはライトノベル、『俺の姉がこんなに綺麗なわけがない』から。
なんか知らないけど、この表紙にいる気の強そうな子が姉だと思う。
ふむ。
なるほど。
大体わかった。
主人公は横暴な姉と長らく国交断絶状態にあったけど、
ふとした切欠で姉と再び話をするようになる、というお話。
読みやすく、そして登場人物が個性的でつい没頭してしまう。
■ステーシー >
面白い。
…面白い。
……面白い。
けど。
「オオウ………!?」
主人公が実姉と恋愛関係になった―――――!?
嘘でしょ!? 家族とは恋愛しないのが人間のルールではなかったのか!?
どういうことなの……?
よくわからないけど、インモラルな本だ。
いきなりヘヴィなパンチをボディに受けた気がする。
面白いけどグロッキー気味になるこのライトノベル……
■ステーシー >
次は漫画『オイだけがおらん街』を読む。
表紙を見るに繊細な筆遣いで好感が持てる。
ふむ。
なるほど。
大体わかった。
九州の片田舎で特殊な能力を持つ主人公が、ある事件を切欠に小学校の頃にタイムスリップ。
小学生なりに自分と向き合い、ある事件を止めようと動いていく。
ジャンルはSF・九州・クライム・ストーリーだ。
……犯人が気になる。
■ステーシー >
「ちょっとちょっと……!」
犯人は狡知に捜査の目を逃れ、主人公の手をするりと掻い潜っていく。
犯人も能力者なの?
それとも………
……なんて許せない悪。私がこの漫画の登場人物だったら追い詰めて一刀の元に切り伏せてやりたい。
殺人者め、許せない。
すっかり没頭して読みながら最終巻まで一気に読む。
夕陽が昇る頃。
漫画の主人公が犯人を追い詰めた。
ご案内:「ロビー」にニコラスさんが現れました。
■ニコラス >
(最近日課と化している、弓と魔術の鍛錬。
普段はそれを終えたらさっさと帰ってしまうのだけれど、今日は教室に忘れ物をした事を思い出した。
弓を背中に担いだままロビーへと入れば、見知った姿。
近寄ってみる。)
おす。
何読んでんだ?
(後ろから声を掛ける。
読書の邪魔をするのも悪いかなと思ったのだけれど、あまりに食い入るように読んでいるため気になってしまった。)
■ステーシー >
「あ、ニコラスー」
後ろから声を掛けられると振り返って小さく手を振り。
そして漫画とライトノベルが詰まれた机を見せる。
「この漫画面白いのよ、『オイだけがおらん街』って言ってね!」
「事件に巻き込まれた主人公が小学生に戻っちゃって、それで事件の発生を止めようとして!」
「犯人がまた意外でね、」
止められなければ衆目の中、話題作の犯人をネタバレする。ガチでする。
■ニコラス >
まてまてまて、ネタバレはやめろ!
死人が出る!
(慌てて止める。
自分はあまり気にしないタイプだが、ロビーには少ないとは言えまだ人がいるのだ。
彼らから殺意の目を向けられる前になんとしても止めなければ。)
――てかそのストーリーなんか親近感あるな。
いや微妙にシチュエーションは違うけど。
(子供の頃に戻るのではなく、異世界に飛ばされる、だが。
あちらでもこちらでもトラブルに首を突っ込みまくっている自分としては、他人事とは思えない。)
■ステーシー >
「おおう……失礼しました」
「そういえばこれ、映画化もされてる作品だったわね…」
口を閉じて周囲をきょろきょろと見た。
周りも心なしかホッとしている。気がする。
「ニコラスも私も異邦人だからねー」
「これの主人公みたいなヒロイックな事件、起こった?」
本のタイトルを見て。
「あとは『俺の姉がこんなに綺麗なわけがない』と『ドッドッドリフの大戦争』」
「それと『紅き鋼のアルペッジョ』とか色々ー」
「いやぁ、読書の春ですなー」
全部漫画とラノベだけど。
■ニコラス >
ったく。
心臓に悪いっつーの。
(辺りをキョロキョロと見回す。
幸い殺気も感じられず、ホッと胸を撫で下ろす。)
そうだな、人殺しの犯人を捜すなんてのは無かったけど、どっかのお嬢様と世界中駆けずり回って結果的に国一つ救った事ならあるわ。
(全くそんなつもりは無く、気が付いたらそうなっていたと言うものだけれど。
首を突っ込んだ中で一番規模の大きかったもののはそれだ。)
名前は聞いたことあるけど、読んだ事ないな。
こっちきて読んだのは常識とか法律とか、あとは狩りについての本ばっかりだ。
(あまりその辺のエンターテイメント的なものにはまだ手を出せていない。
クラスメイトに誘われたもの以外では、この間の映画が初めてのようなものだ。)
■ステーシー >
「ごめんごめん、ちょっと春で浮かれすぎてたわ」
春じゃなくても浮かれてる気がするがそれは答えに含めないものとする。
テストで出る『滑車の摩擦は答えに含めない』っていうのと同じくらい含めない。
「へー、ヒロイックー」
「お嬢様とのラブロマンス? 今ではその国の国賓? っていうか、本当に規模大きい…」
人に歴史ありとはこのことを言うのだろう。
ニコラスのは多分その国の歴史に刻まれてるレベルだけど。
「えっ………」
常識とか法律……?
狩りもそうだけど…真面目?
「ニコラスってさ、ひょっとしてインテリジェンスのステータスが高い系男子なの?」
いかん、この聞き方はマキシマムにINTが低い。
けどそれ以外にどうやって聞けばいいのかもわからない。
■ニコラス >
(多分春じゃなくてもこんな感じなんだろうなと言うのは察しが付いている。
付いているけど口には出さない。
思ったことを全て口に出すのは優しさではないのだ。)
ヒロイックとは程遠い旅程だったけどな……。
――んや、そうされそうになったけど逃げてきた。
貴族の家に婿入りするとか冗談じゃねぇや。
(その頃の事を思い出して遠い目をする。
自分が首を突っ込んだ事件より、旅の相方が持ってきた事件の方が多かったのだ。
ちなみに逃げてきた理由は色々面倒な事になりそうだったからだ。
具体的にはそのお嬢様と結婚させられそうになったからだ。)
えっ。
――いや、知らない土地で暮らすに当たって大事な事だろ。
知らないうちに法律違反して指名手配とか二度とゴメンだし。
(つまり一回やらかしたと言う事である。
やらかしたのは自分じゃないけど。)