2017/07/11 のログ
筑波 察 > あー、ちょっと疲れたな。休憩。

(先ほどの問題に加えてさらに数問解き終えた頃、
少しため息のような呼吸をして手近な椅子に腰を下ろす。
少し重い問題を連続で解いたのだ、頭が疲れてきたのを感じた)

こんな時は甘いものを食べたくなるよね。

(机の上に置いてあった鞄をごそごそを漁り、
中から容器に入ったチョコレートを取り出す。
この容器は能力で加工してあるため、
中に入っているチョコレートはキンキンに冷えたままだ。
様々な形のチョコの中から、ボールのようなチョコを選んで口に放り込む。
この甘さが広がる感覚は形容しがたい幸福感が伴う>

筑波 察 > さて、単元が一つ終わったから今日はもう帰ろうか。

(休憩を終えると、荷物をまとめ、黒板をきれいに消して帰宅の準備をする。
最後に机を並べなおし、窓の施錠を確認すると、照明を消す。
すっかり日も落ちているせいで、灯りを消すと教室は真っ暗だ。
ゴーグルをつけて自身の視界を確保すれば、そのまま教室の扉を閉めて学校を後にする>

ご案内:「教室」から筑波 察さんが去りました。
ご案内:「教室」に筑波 察さんが現れました。
筑波 察 > はぁ、なんか蒸し暑いねぇ。

(教室の窓際、窓を開けて遠くを眺める青年が一人。
あと一時間もしないうちに空の色は茜色から紺色へと変わり、暗くなるだろう。
この時間は自分の眼が肉眼で周囲を見ることが出来る最後の時間帯だ。
能力が現れて、暗くなると著しく視力が低下するようになった。
初めのうちは見えないことに恐怖し、不安を抱いて能力を恨んだが、
ゴーグルや能力を駆使して視界を保てるようになってからは
そういった感情は薄れてきた。
それでも、夜の景色を目で直接見ることが出来ないというのは少し残念に思う。
だからこそ、肉眼で夕焼けを見ることが出来るというのは、ある種の救いだった>

ご案内:「教室」に藤巳 陽菜さんが現れました。
藤巳 陽菜 > 夕方。既に動かすのにも慣れてきた蛇の身体を操って廊下を行く少女。
手に持たれていたのは異能に関する本。
特に異能の制御などに関する事例を取り扱った本である。

「今日は遅くなっちゃたわね…。」

そんな事を呟きながら廊下を行く。
…あまりに本に夢中になりすぎてしまった。
ふと、一つの教室に気配を感じて目をやると茜色に焼けた空が視界に飛び込んできた。
思わず足を(正確に言えばその蛇とかした身体を)止めて夕日に見入ってしまう。

筑波 察 > 蒸し暑いくせに、嫌いになれないねぇ。

(窓を開けたまま、近くにあった席から椅子を引っ張ってきて腰を下ろす。
そして鞄からバインダーとルーズリーフを取り出すと、シャーペンを手に取る。
この教室からはまるで植物のように立ち並ぶ建物と、
それを受け止めるような街が見える。
その景色を眺めると、まるで座標の原点を決めるようにペン先を紙に落とす。
そしてペンを滑らせるように動かして、線を引いていくと、
罫線だけだった紙の上に建物が、道路が、街路樹が描かれていく>

藤巳 陽菜 > しばらく、夕日に目を奪われてからふと教室の気配について思い出した。
中には男子生徒が一人。

(あれは絵をかいているのかしら?)

廊下にいる陽菜には気がついていないのかもしれない。
いや、気にしていないのだろう。

(…どんな絵を書いてるのかしら?)

流石にここで夕日を見ながら人物画とかはないだろうけど…。
少し気になってなるべく音を立てないように注意しながら後ろから近づいていく。
…でも、いくら注意しても一般人である陽菜では床に身体が擦れる音、机や椅子に掠った音。
そんな小さな音なんかは立ってしまうだろう。

筑波 察 > ……?
何か用事かな?にしても、何か大きな荷物を引きずっているみたいだ。

(背後から誰かが来るのを感じるが、振り向かない。
そして紙の上に置かれたペンはとうに動きを止めていた。
描かれた絵は決して上手とは言えない。ちょっと練習した素人レベルだ。
半分以上白いスペースを残して、シャーペンは行く当てを失い、
平面の中に街を完成させることが出来ないでいた)

もう10分早く描き始めていれば完成しなのかもしれないねえ。

(なんて言って、やっと後ろの人物に向き合う。
ゴーグルはつけていないが、ごくごく近い場所なら見える。
そして少女の姿を見て少し驚いた顔をする。
とても失礼な反応だろうが、そういう反応をしてしまった>

藤巳 陽菜 > 「えっ!?いえ、何を書いているのか気になって見に来ただけよ。」

振り向かずに声を掛けられて驚く。
後ろに目でもついてるのこの人!?
絵は…まあ、やっぱりシャーペンで書いた絵ではこの夕焼けを再現するのは難しいだろう。

「まあ、荷物みたいなものだしね。こんな不便な身体。
 …この島ではこれぐらいそこまで珍しいものでもないと思うのだけど。
 異邦人とかあまり見たことないのかしら?」

失礼な反応に対して不機嫌さを隠さずに言う。
実際、この島で人間とは違う姿の人も少なくはない。
あまり慣れてない人なのだろうか。

「折角だから、もう描いてしまったらいいんじゃない?
 そんな書き掛けで終わったら気持ち悪くない?」

筑波 察 > そんなに驚くことはないだろう?
ああ、ごめんね、姿が珍しくて驚いたというより、何かを引きずってると思ってたから。
まさか引きずってるものが自分の身体だとは思ってなくてね。
とにかく失礼な反応だっとおもうよ、ごめん。

(少しばつが悪そうに頭を下げる。
でも実際この島に暮らすうえで人型以外の存在は珍しいものじゃない。
自分自身、この島にきてそれなりの年数だ)

えーっとね、今日はこれ以上かけないんだ。
説明すると長いんだけど、ぶっちゃけた話、僕は暗くなると目が全く見えなくてね。
もう少しするとこの距離でも君が見えなくなる。
って言っても、ゴーグルすればある程度は見えるんだけどね。

(少し笑って説明すると、バインダーとペンを置く。
そして再び少女に向き直ると「君は異邦人なのかい?」
と問う。別に異邦人を嫌っているとかではない。
違う世界に興味があるというだけなのだ>

藤巳 陽菜 > 「…改めて言葉にされてもなんか腹立つわね。」

完全に言いがかりであるけれど『まさか自分の身体を引きずってるとは思わなかった。』
なんて言う言葉に対して少しムっときたのだった。
…完全に言いがかりではあるのだけれど。

「へー、鳥目ってやつ?それは不便ね。」

恐らく何かゴーグルに視力を補助する何かが付いているのだろう。
道具で補助できるならそこまで問題はないのだろう。

「…違う、私は普通に人間よ。今はまあこんな風だけれど
 少し前までは普通に二足歩行だったのよ。
 まあ、こんな見た目だから勘違いさせちゃうわよね。慣れてるわ。」

間違われるのは仕方ない。むしろこの姿で普通の人間と思われることの方が少ない。
それでも、陽菜は何回も繰り返したこのやり取りが好きではなかった。