2017/08/11 のログ
ご案内:「屋上」に筑波 察さんが現れました。
■筑波 察 > 「……あれ?
今僕は寝てたのか?」
(昼下がりの屋上。
晴れていると日照りが強すぎてとてもじゃないが昼寝なんてできないが、
今日は空全体が鈍色の雲で覆われているせいでそこまで暑いわけじゃない。
ふと気が付いたように膝の上に置いていたバインダーに視線を落とす。
先ほどまで計算をしていたはずだが、書いていたはずの計算式が途中から消えていた。
消えていたというより、初めから書かれていないという感じだ)
「なんか、最近夢と現実の区別がつかなくて困るな…」
(頭をわしゃわしゃと掻いてため息を吐く。
初めは夢の中で計算を"しているような夢"を見るだけだった。
でも最近夢で本当に計算をするようになってきた。
そして今、現実の計算の続きを、夢に入ったという自覚なしに、
連続的に続けていたのだ>
■筑波 察 > 「これってヤバかったりするのかな…」
(夢が現実に侵食しているのか、現実が夢に侵食しているのか。
初めのうちはそこまで深刻にとらえてはいなかった。
夢の中で計算や思考をしていても、
それが夢であるという自覚がはっきりとあったからだ。
でも今は違う。そういう自覚がなかった。
何も書かれていない計算用紙をみて、最初に感じ取ったのは違和感だった)
「能力の延長…なわけないか。
振動と関係ないし」
(能力が何かしらの原因になっているのか、
それともこんな状態になるくらい精神をすり減らしているのか。
あり得るとしたら前者のような気がする。
でも原因として具体的なものが思い浮かばない。
深い深いため息をついて、視線をバインダーから遠くに見える街に移した>
■筑波 察 > 「絶対80年じゃ足りないよな…こんな調子じゃ。
あー、この考え方がよくないのかな」
(何が原因なのかを考える。
疑問には答えがなくてはならない。
そう考えて生きてきたが、この思考は何かと負担だ。
答えが出ないと焦りが出てきてしまう)
「僕だって楽しく生きたいんだけどなぁ」
(『今は楽しくないのか?』「まさかまさか、今だって十分にたのしいよ」
そんな自問と自答を繰り返す。
でも、少しむなしさも感じる。
最近いろんな人に出会って、いろんな考え方や意見に触れたせいだろうか。
軸がぶれまくっているような気がしてならない>
■筑波 察 > 「別に夢でも現実でもいいけど。でも夢が覚めるのは少し寂しいかな」
(楽しい、しかもひどく精巧で現実味を帯びた夢が覚めてしまって、
何も残らない現実を目の当たりにして、それが夢だと気づいてしまうのは、
残酷さにも似たむなしさがあるように思える)
「この年になって今更夢か。
笑えないぞ、数物を崇めてきた人間とは思えない発想だ」
(ケタケタと皮肉を込めて笑えば、またため息。
そのうち肺の空気がなくなるのではないかというペースだ>
■筑波 察 > 「もし現実にひどくそっくりな夢を自由に見ることが出来るなら、
僕は肉眼で星がみたいねぇ」
(肉眼で星を見る、今となってはかなうことのない望みだが、
夢の中なら許されてほしい)
「やっぱりほかの人の影響、
受けすぎかもしれないなぁ」
(ちょっと笑えば、バインダーをしまってそのままベンチに寝そべる。
あえて眠ってみることにした。これで計算以外の夢を見ることが出来るなら、
今の生活にも少しは異能以外で考え事をする機会が生まれるかもしれない。
そんな期待を込めて、ゴーグルを外した。
ゴーグルを外せば何も見えない。そのまま、深く息を吐いて昼寝を始めてしまった>
ご案内:「屋上」から筑波 察さんが去りました。