2017/08/18 のログ
■筑波 察 > 「つまり……
暴力を含む実力の行使はコミュニケーションの要素として認めると?」
先生の説明、前半にはうんうんと相づちを打って話を聞いていたが、
後半、特に最後の力こぶを作るようなしぐさに、
思わず確認を取ってしまった。
この教員、もしかして結構脳筋と言うか、
血の気が多かったりするのだろうか。
「話し合いが成立しない、そんな相手には力で言うことを利かせろと」
国家間であれば、実力…
つまり軍事力が交渉の材料になるという話はきいたことがある。
しかし、それを個人のコミュニケーションで引き出すとなると、
意味合いが違ってくるようにも思えた。
それは強迫に近いのでは?と、突っ込んだ質問をしてみる>
■おこん > そうじゃよー。 例えばじゃなー、おぬしに襲いかかってくるやつがおったとして、じゃぞ。
話せばわかるというわけにもいくまい。 まずは一発叩き込んでやるんじゃ。
自分は獲物ではなく、同じテーブルにつく実力があるのだわからせてやる必要がある。
まあ、本当に会話すら通じない相手ならば、暴力がコミュニケーションになるじゃろうな!
でもそうじゃろ? おぬし、野犬に絡まれたら棒っきれでもなんでも使って追っ払うじゃろ?
(これとかこれとか。 銃を撃つジェスチャーとか、何かで相手を殴るジェスチャー、
あるいはなにかを振り回すジェスチャーで相手に説明する。 そのたびにプールが
ちゃぷちゃぷと揺れて、涼しげな水音を立てた。 ひとしきり説明すると、にやりと笑った。)
まあ、なにも暴力と口が全てのコミュニケーションとは言わぬ、例えば音楽、例えば財力…。
相手に影響を与える全てはコミュニケーションじゃよ。 まあどんな方法にしろ、相手について
理解しようという構えがなくては、正しく接する事はできまいてなー。
(そんなところじゃろうなー、とのんびりした調子で答え、再び水に浸かる。
頭だけ出してうっとりと目を細めた。)
■筑波 察 > 「なるほど。
それを聞いて少し安心しました。暴力はあくまで要素であって、
本質ではないという意味でとらえておきます」
先生の言い分には確かに納得できた。
襲われたら実力行使、それは納得。
できるのであれば、暴力は最後の手段でありたい。
できるだけ仲良くしようと考えていた矢先に、
手っ取り早い意思疎通の方法が暴力であるといわれたのでは本末転倒だ)
「実際、先生は"実力による意思疎通"をやったことがありますか?」
(さらに突っ込んだ質問。
周囲の生徒は涼しくなったおかげで机に突っ伏している>
■おこん > 暴力でしかコミュニケーションが出来ない相手も折る、ということは認識しておくべきじゃろう。
(うんうん、と何度も頷く。 尻尾でぺちぺち水を叩いたり、両手でぴゅーっと水鉄砲したり。
概ね授業時間も終わりつつある。 みずあそびたのしー!ぐらいの頭脳レベルに下がりつつあるのだ。
水を向けられると、にんまりと笑いながら大きく頷いた。 喜びに尻尾を揺らす。)
おっ、ワシの話かー? おお、あるともあるとも。 ありゃあ1300-400年ぐらい前のことかのう。
京都がまだ首都だったころじゃな。 あのころ、ワシは比肩するものなき大妖怪じゃったー。
権力者や強いものを見れば、好き好んで性的に食うておった。 もうバイキング方式で食べ放題じゃよ。
まあそんなふうに暴れておるとじゃなー。 今でいう軍隊じゃな、そういう連中がこう、ワシを討とうとするわけじゃ。
矢をいかけられ、騎馬に襲われ、なんたらかんたらということがあってのー、まあ一蹴してやったがのう。
そりゃーもう恐ろしいアレじゃったぞー。 ワシが怒れば雷は轟き町は燃え、地割れが起こって大干ばつ、
あげく疫病が猛威を振るいなんかこう…人々が苦しんだはずなんじゃよー。あの頃はワシもイキッとったのー。
(懐かしいのうー、と居酒屋にいるおっさんよろしく武勇伝を語ってる様は、まさにイキリ妖怪である。
ひとしきり昔を懐かしむように遠い目をしながら、滔々と語った。)
■筑波 察 > 「ああ、確かに追い詰められて徒党を組んだ人間は話が通じませんからねぇ
――って、ん?」
性的に食い放題とか言わなかったかこの先生。
いや、気のせいだろう。
「でもどちらかと言えばまぁ、
暴力は話の通じない相手を落ち着かせるための特効薬ともいえそうですね。
そういう意味では人間に一番良く効く薬、手段と言えるかも…」
そんな話をしているうちに、授業が終わったことを告げる鐘が鳴った。
この先生と直接の面識はないが、
ヤバいというのはよくわかった。
やっぱりこの島にいる存在は見た目に寄らない。
さらっと1000年以上前の話を引き合いに出してくるのだから。
「今日はありがとうございました。
とても参考になる講義でした。
後期では正式に履修登録するかもしれません」
授業が終わり、生徒たちが涼しい場所を求めて出ていく中、
質問に丁寧に答えてくれたことにお礼を言う。
そして荷物をまとめて空調の壊れた教室を後にした。
無論、少年の居なくなった教室はふたたび気温が上がり、
堪えがたい環境に逆戻りするのである>
ご案内:「教室」から筑波 察さんが去りました。
■おこん > そうじゃよー。 大変だったんじゃよー。 まあおぬしのいうように、人間殴ればおとなしくなるからのう。
えいやーっとやって話を聞かせるっちゅうのもある。 いずれにせよ、人間は暴力を目の当たりにすると
一瞬動きが止まるでな。 その間に威圧したり、説得したりすればいいんじゃよー。 お、終業じゃな!
おうおう、またワシの授業を受けにくるとよいんじゃよー。
(丁寧に挨拶してくれた生徒に、元気よく手を振って見送る。 彼がいなくなった瞬間、
ある程度涼しくなっていた教室の温度が一気に跳ね上がった。)
あ、あつい…あっ、あ……おみずあそびたのしー!!! わーい!!
(暑さによってあっというまに脳が限界を迎えた。 どうぶつレベルの精神状態にまでグレードが下がる。
プールでちゃぷちゃぷ水遊びをしながら、ただただ水の冷たさに身体と心を委ねるのであった。
ご案内:「教室」からおこんさんが去りました。