2017/09/13 のログ
ご案内:「ロビー」に筑波 察さんが現れました。
筑波 察 > 午前中のロビー、明るい光が空間に注ぐその様は、
いつも立ち寄る夕刻とは違った印象を空間に持たせている。
そんな違いを気にする様子もなく、もくもくと本のページをめくっていく。
読んでいるのはいつもの参考書ではなく小説。

「んー、少し休もうかな」

ゴーグル越しに本に向けられた顔を上げれば、
少し遠くを眺めるようにしてつぶやいた。
軽く背伸びをすると、本にしおりを挟んでテーブルに置く。

「もうすぐ夏も見えなくなるねぇ」

秋の色を所に見せる外の様子に、
少し考え事をするような言い方でつぶやくが、
別にそれは誰に向けて言われたわけではなく、ロビーの中に消えていって>

ご案内:「ロビー」に藤巳 陽菜さんが現れました。
藤巳 陽菜 > 授業と授業の間、とっている授業によってはそこそこに間が空くことも少なくない。
陽菜もそんな時間を使ってロビーまでジュースを買いに来ていた。

そこで見かけたのは知り合いの男子生徒。
…親しくないわけではないが嫌いではあると胸を張って言えるそんな相手。
普段なら積極的に話しかける事は無い…無いだろう…ないかもしれない…が今は興味が勝っていた。
勝っていたのだった。

「…アナタ小説とか読むのね。そんなイメージ無かったんだけど…。」

テーブルに置かれた表紙を見てそう声をかける。
彼にはもっとこう何というか小難しそうな本ばっかり読んでいるイメージがあった。

筑波 察 > 「何か飲み物でも買おうかな…ん?」

少しの間ぼーっとしていたが、
何かを思いついたように飲み物を買おうと決めた。
しかしそんな決心もすぐに折られることになってしまう。
不意に声をかけられれば、その方向に顔を向ける。
実は顔を向けずとも"見える"のだが、
話をするのに明後日の方向を向くわけにはいかないだろう。

「君から声をかけてくるとはまた珍しいね。
 僕だって小説や物語くらい読むさ」

参考書ばかり読むようになったのはここ数年の話だよ。
そんな風に答えながら、自販機に足を運んで缶コーヒーを購入する。
ちなみに読んでいるのは史実に味付けをした物語。
人間じゃない女の子と、訓練生が宇宙を目指す物語だ>

藤巳 陽菜 > 「気になったら置いとけないタイプなのよ。」

陽菜の知らない本だった。
表紙の感じとかタイトルからして宇宙とか星とか空とかロケットとか
そう言う感じの話のような気がする…。

「へーじゃあこの島に来る前は読んでたのね。何となく物語とかフィクションとかあまり好きじゃないのかと思ってたわ。
 無意味だー。とかそんな風な感じで…。」

読むとしても人に合わせて流行っている物を読むとかそんな感じだったんじゃないだろうか?
…それもこれも少女からの勝手なイメージだけど。

「で、これはどんな感じのストーリーなの?」

筑波 察 > 「? 君が僕を気に掛ける理由がわからないね。
 嫌っているならほっとくもんだと思うけど。
 …それとも何か質問したいことでもできたのかい?」

なんとなく彼女の本意を汲みきれていないような気がする。
何が目的なのかがわからず、憶測からでた質問を投げかけ。

「ああ、この島に来る前は小説ばかりだったね。
 というか、本なら基本なんでも読んでた。
 図鑑も、小説も、参考書も」

本を読むことが出来るのは昼間だけだった。
能力の開発が不十分だった当時は暗くなるとゴーグル越しであっても、
細かい文字や色彩は判別ができなかったから。
当時の自分にとって本を読んだり、
景色を見たりすることは特別なことだった。

「まだ人類が宇宙にたどり着けずにいた頃、
 冷戦で宇宙開発を急ぐ東側の国が、人外の少女を実験体に、
 宇宙を目指す話。この青年は人間の候補生で、アシスタント」

ストーリーを聞かれると、端的に物語の概要を説明していく>

藤巳 陽菜 > 「だから、小説読んでるのが珍しいなって思っただけよ。
 いつもはもっと小難しそうな本ばかり持ってるじゃない?
 それだけよ、悪い?」

ただ、ふと気になっただけだ。
気になったから仕方がない。

「ああ、確かにあなたはどちらかと言えばインドア派っぽい感じよね。
 本も色々読んでそうな感じはするわ。」

外で体を動かすタイプではなさそう。
今は異能でゴーグルをつけないといけない制約もあるがそれ以前にインドア派っぽい。
絵とか描いてたし。

「…なるほど、それで最後はこの青年とその少女がくっつくわけね。
 読みやすい感じ?専門用語とかいっぱい出てきたら私読みたくないんだけど…。後は恋愛要素が強ければいいわね。」

…読む気満々だった。
しかも、注文が多かった。

筑波 察 > 「そんなに僕は現実ばかり見ているリアリストに見えてるのかい?
 普段ああいう本を読んでいるのは能力を最大限に制御するためだからね。
 別にインドアってわけじゃないさ。これでも人並み以上に動けるんだよ?」

インドア派っぽい。そういわれると少しムッとする。
確かにいつも本を読んで機械を弄って数式をいじくり回しているが、
異能を使わない戦闘技術の講義の評価はかなり高いのだ。

「まぁ、くっつくね。
 専門用語はできるだけかみ砕かれてるよ。
 冷戦時代の世界情勢について、義務教育レベルの知識があれば読める。
 恋愛要素は…まぁ普通にあるよ。女の子が素直じゃないけど」

意外と食いついてくる彼女に若干引き気味だ。
というか、恋愛要素は必要なのか。
と内心ツッコミを入れるが、よく考えれば彼女とて年頃の女の子だった>