2017/09/14 のログ
藤巳 陽菜 > 「ええー?本当に?
 スポーツとかやってるイメージが浮かばないんだけど。
 外に出ても精々公園とかで本とか読んでそう。」

男子生徒のその肌の白さも相まってインドア派じゃないというのは難しいだろう。
見た目の印象、出会ってからの印象、出会った場所の印象も合わさって
その印象は簡単には覆らない。一度ついた印象というのはそうそう覆るものではないのだ。

「素直じゃないのは仕方ないと思うわ。
 だって、種族が違うんでしょ?それはもう不安になるに決まってるじゃない。
 それに実験体扱いされてたのよ予防線を張らない方がどうかしてるわ。」

異種族の女の子に感情移入してしまっている。
まだ読み始めてさえもないのに!!

「…ところでそれは図書室で借りたの?
 終わったら教えてね次私借りて読むから。」

筑波 察 > 「スポーツはやっとことないね。
 今言った身体を動かせるっていうのはあれだよ、
 ――格闘とか、そういう技術」

スポーツ経験はゼロだ。野球もサッカーもルールすら怪しい。
ルールを覚えればあるいはできるのかもしれないが、興味はなかった。
そして体の線がはっきりしないこのブカブカの服装も、
日焼けしないように太陽を避けるのも、
見た目が相手に与える印象がどれほどのものなのかを
理解しているからこそだ。

「ああ、まぁ……
 宇宙っていう共通の目的を通して心を通わせるって意味では、
 とてもよくできた話だと思う」

正直恋愛感情というものが欠落してからというもの、
そういう予防線や、恋愛要素で心が躍った経験はあまりない。

「いや、これは僕の私物だよ。
 ――何なら今貸してもいいけど。何度も読んでる本だし」

物語に心躍らせる彼女が、本を読みたいといい始めれば、
テーブルを滑らせるようにして差し出して>

藤巳 陽菜 > 「格闘?何かと闘うの?転移荒野の魔物とか?」

闘う技術。
本土で暮らしていれば全く必要のないその技術の活用する先を陽菜には見いだせない。せいぜい少し前にあった怪物たちぐらいだ。

「反応薄いわね…あなた彼女いたこともあるんでしょう?
 どんな風に付き合ってたか本当に想像もつかないわ…。」

陽菜に対して男子生徒が彼女の有無について話していただろうか…?
…まあ、きっと知っているという事は話していたのだろう。
…誰かから聞いたとかではない。ないよ?

「本当!?いいの?ありがとう。」

滑ってきた本を受け取れば表紙と裏を見て背負ったリュックに大事そうに仕舞った。

「読み終わったら返すわ…連絡先とか聞いといてもいいかしら?」

筑波 察 > 「ああ、戦う。主に人間と。
 襲ってくる節操のない奴らを黙らせるために。」

人間を相手に。そうハッキリと言った。幸いにも、
彼女はこの島にいて"そういう存在"に出くわしたことが無いようだ。

「彼女…その話、誰から聞いたんだい?」

僕が昔付き合っていたという話をされると、少し驚く。
この島に来て自身の色恋沙汰の話はほとんどしてこなかったから。
別に隠すようなことでもないのだけれど。

「別に問題ないよ。汚したりしなければ。
 ――連絡先?ほとんど話すこととかなさそうだけどね」

随分と嬉しそうにする彼女を見れば、
改めて表情がわかりやすいと感じる。
そして連絡先を聞かれると、少し探すようにして携帯を取り出して>

藤巳 陽菜 > 「人間、喧嘩とか?
 …まあ、あなた敵作りやすそうだものね。」

彼の性格からして喧嘩とかそういう事になる事は少なくないだろう。
そして、喧嘩とかしながらも相手の特別になれたと喜ぶのだろう。
…戦闘狂みたいだ。

「…匿名希望よ。別に知られて困る事でもないでしょう?」

どんな風に話す様子はどことなく得意げで…。
そう、匿名希望のSさんだ。
多分、ばらしてもそこまで怒られないとは思うけど…。

「読み終わったらすぐに返したいのよ。
 借りたモノって借りっぱなしじゃ気持ち悪いじゃない?」

会えないかもしれない相手の為に毎日この本を持ってくるのも面倒だし。
それなら予定を立てて返せるときにサッと返した方が良い。

筑波 察 > 「まぁ、もし襲ってきたらこの上ないくらい痛めつけて
 二度と忘れられない思い出をプレゼントするわけだけど」

僕が敵を作るまでもなくいちゃもんをつけて襲ってくる輩はいる。
この島に来る前も来てからもいた。
生憎、こんな性格なのでそれはそれで喜ばしいことなのだが。

「…まぁ知られて困ることでもないけど。
 って言うか君が僕にそんなことを聞いてくるとは思わなかったよ。
 もしかしてそれを聞くために声をかけてきたわけじゃないよね?」

もしそうなら、まぁ隠すことではないとはいえ、癪に障る。
そして正直驚いている。これは嘘じゃない。
今まで何人かと色恋について話したことはあれど、
彼女にここまで具体的に突っ込んだことを聞かれるとは思っていなかった。

「まぁ、そう言われればわからなくもないけど」

返さずにずっと持っているのは気持ち悪い。
そういわれるとなんとなく納得した。
そして彼女に自分のアドレスが映った画面を見せる>

藤巳 陽菜 > 「変な相手もいるかもしれないし喧嘩もほどほどにね。」

喧嘩なんて避けられるなら避けるべきだ。
逃げられるなら逃げるべきだ。
お互いに怪我せずに済むのが一番好ましい。

「最初に言ったじゃない本が気になったって…。
 まあ、確かにそっちの方が気になると言えば気になるんだけど…
 彼女とかそれこそ特別な存在だったんじゃない?」

そう、彼女云々はさっきまで忘れてたぐらいまである。
だが、一度気になり始めたら止まらない。

「でしょ。分かるでしょ。
 特に知り合いとから借りたのはすぐ返したいのよ。」

アドレスをスマホに打ち込んで空のメールを送る。
これでOKだろう。

筑波 察 > 「この島じゃ普通の相手を探すだけで一苦労さ。
 僕と話していて、君もそう思っているだろう?」

喧嘩はしなくていいならしたくはないが、
殴られたままというのは気に食わない。
いつだって殴った方は殴られた方よりも早く相手を忘れるのだから。

「結局訊くわけね。まぁ、特別だったね。
 唯一僕のことを差別的に見てくれた人だし」

どうやら彼女は僕なんかよりも好奇心が強いようだ。
そのうちケガをしないか心配になる。

「君もまた細かいところで律義だねぇ?
 まぁわからなくもないからとやかくは言わないけど」

空のメールが送られると、僕の携帯が振動する。
これで連絡先は正しく交換されたことになる>

藤巳 陽菜 > 「あなたと比べて普通の人なら結構いると思うの。」

話していればそう思う。
彼は結構変わっていると思う。

「へぇ差別的に…。
 どんな人?今も連絡とか取ってる?
 どんなデートした?どっちから告ったの?」

…矢継ぎ早に尋ねる。
そういう恋愛関係の事は大好きだった。

「はいありがとう。
 読み終わったらこれでいつでも帰せるわね。
 それじゃあ、借りていくわ。ありがとう。」

時間を見ればそろそろ次の授業が始まる。
そろそろ行く準備しなければ…。

筑波 察 > 「それはそうかもしれないけど、
 僕は僕自身をあまり変な人間だとは思っていないよ」

そこまで僕は変わっているだろうか?
歪であることは認めるが、あり得ない人間ではないと思う。

「背が小さい人だったよ。黒髪がきれいだった。
 いつも無表情で、僕にいろいろ教えてくれたんだ。
 僕の方から気持ちを伝えたんだ。
 ただ、手をつないで街を回っただけ。
 連絡はもう取れないね」

矢継ぎ早に質問されると、それを鎮めるようにゆっくりと答えていく。
別に隠すことでもないので、平然と答える。

「ああ、基本いつでも暇だから好きな時に連絡してくれればいいよ」>

藤巳 陽菜 > 「変な人は皆そういうのよ。」

大抵自覚なく変わってる場合が多いと思う。
逆に自覚がある場合は更に変な人である気がする。

「…意外ね、あなたから気持ちを伝えたなんて…。
 ありがとう、ごめんね色々聞いて。」

彼が語った知らない少女を頭に浮かべる
…そして答えてくれた以上は聞かない。
…聞かない方が良かったかもしれない。

「…じゃあ、読み終わったら連絡するわ。
 そろそろ授業に行かないと…またね。」

そう言ってきた来た道を戻って教室へと…

「あっジュース忘れてた…。」

ご案内:「ロビー」から藤巳 陽菜さんが去りました。
筑波 察 > 「…まぁ、僕を評価するのは周りの人だから、
 そんなふうに評価された以上はなにも言えないけど」

歪であることと、変わっていることは違うと、そう思っているのだ。

「意外かな?
 僕だって男だし人間だからね。
 好きな人くらいいてもいいだろう?」

そして謝られると首をかしげる。
どうして謝るのだろう、彼女は何も悪いことをしていないというのに。
後悔しているという彼女の内心は理解できても、
なぜそんな表情を浮かべたのかという根本的な部分は、
汲みきれないままだった。

「ああ、そんな時間か。
 僕も訓練があるからね。じゃあ、また。」

またね。本を貸したのだからまた会うことにはなるだろうが、
彼女からまたねと言われるとどうにも違和感がある。
そんな感情を抱いて彼女を見送った>

筑波 察 > 「……何年も昔のことを話したようだけど、
 大して時間は経ってないんだよなぁ」

昔の恋人のことを思い出して感傷に浸る、
そんなことを、自分がするとは思わなかった。
当時のような恋愛感情はかなり希薄になったし、
思い出したところで何か"そういう気持ち"になることはなかった。
それでも、彼女のことはハッキリと覚えている。
どんな人で、どんなことを話して、どんな所を巡ったのか。
ただ、その記憶の中から、感情だけが欠落している。

「もう一回"師匠"に会えたら、
 何か感じたりするのかな。」

らしくないことをつぶやくと、
時計を確認して訓練施設へと移動するために、ロビーを後にした。
無論、藤巳さんが、飲み物を買い忘れたことなど、知る由もなかった>

ご案内:「ロビー」から筑波 察さんが去りました。