2017/12/16 のログ
ご案内:「保健室」に近衛 昴さんが現れました。
近衛 昴 > 休日の人気のない学校の一室、更衣室代わりに宛がわれた保健室で用意された衣装に着替えている少女がいる。
庇護の為の情報を集めてはいたが、表向きに言えるはずもない活動。

当然その為に欠席しても理由は言えるはずもなく、補習となったがあまりに連続で正当な理由なく欠席した為に、それ以外にもペナルティが付いてしまった。

内容は56時間の奉仕活動、今日はその一環である年末の募金集めの為の広報用スチル写真撮影。

近衛 昴 > 急遽用意されただろう姿見へと視線を向けると、スカートタイプのサンタクロース姿の自分。

確かにペナルティがつけられるのは仕方がないが、何が悲しくてこの冬場にこの格好で街頭に出て、笑顔を振りまかなければいけないのだろうと表情に出てしまう。

着替え終わるとベッドに腰掛けて、予め渡されていた奉仕活動内容の一覧に目を通すと同時に、何度目だろう同じ思い溜息を吐き出してしまう。

年末から年始の間に組まれた予定は無慈悲に休日を奪うものばかり、しかも奉仕活動を逃れようものなら雪だるま式に奉仕時間が延びてゆく

近衛 昴 > 準備が整い次第順次撮影していくのでそれまでは校内待機、ベッドに仰向けになりながら自分と同様のペナルティを課せられた者達を思い出して思う、それと比べたらまだましなほうだろう。

サンタ衣装に嵩を増すための詰め物とトナカイに赤鼻を渡された他の犠牲者の顔を思い出すと同情してしまう。

あれで撮影したものが出回るだけでなく、公衆の面前で晒し者にされるのだから不良としての風格も威厳もあったものではない。

その点、自分はイメージに対してだけは大してダメージがないのだけが唯一の救いだ。

近衛 昴 > それにしてもなかなか声がかからない、時計の針を眺めるもまだ数分しか経過しておらず、こういうときほど思った以上に時間の進みが遅く感じられる。

針の進み具合を眺めるのも飽きてしまい、ゴロゴロとベッドの上で寝転がりながら端末を弄るしかなくて。

まさか現場では先の2人がごねて難航しているなどとは知らず、時間潰しに校内をぶらついてもいいが人気がないとは言え誰かに出会わない保証もない。

「それにしても退屈だ…呼ばれないんじゃ、いつになっても着替えられないじゃないか」

待機時間も活動時間に含まれていれば苦ではないが、あらかじめ待機時間は計算に入らない旨を伝えられているとただの苦痛でしかなくて。

身体を置いて抜け出してもいいが、抜け出したと解釈されて時間が延びても厄介だ。

近衛 昴 > そんなことを悩んでいるうちにドア越しに呼ばれる声が聞こえるとベッドから起き上がり、気乗りしないまま保健室を後にするか。

まだ始まってすらいないことを憂鬱に思いながら

ご案内:「保健室」から近衛 昴さんが去りました。