2018/07/06 のログ
ご案内:「教室」にミスラさんが現れました。
ミスラ > 黒い雨雲が空を覆い、大粒の雨が降る午後。
薄暗い灰色の空き教室のうち1つで、教壇付近にぼんやりと立つ教師の姿が見える。
暗い中見にくそうに教本を覗き込み、時折メモを取るためか、僅かに紙の擦れる音。

同時に宙に完璧な形の円を描く。
指のたどった軌跡が銀に色付き、きらきらと燐光を放つ

「守護には星を」

呟く言葉を追いかけるようにひと息に五芒星を描き切ると銀の燐光は金に色を変える。

ミスラ > 授業の予行練習も兼ねての魔術の訓練のつもりでいたが、
思いのほか熱中していたようで、辺りの暗さも気にならない様子。

宙に浮かび輝く魔術の文様。
まるでおとぎ話のような光景は間違いなく魔術と分類されるものであるが近代的な技術は一切なく、
余りにもメルヘンチックで生徒受けが二分する。
実際に彼女が教壇に立ち教える生徒は決して多くない。



「言葉は力となり」

教本から目を離さずに円、星と描いた指が光をとん、と叩くと燐光が埃のようにパラパラと散り始め。
淀みない手つきで文様に手を加えていく。

ミスラ > 燐光がすべて落ち切るころには手を加えられた文様は魔法陣として完成し、
掌を翳し魔力を注ぎ込めば輝き出す。

「描いた者の意思によって目覚める」

刻んだ言葉は風。
がらんとした教室の中をゆるゆるとした風が吹き込み、すぐに止まってしまった。

「…ううん、…教本の内容は、ちょっと抽象的で地味かしら。」

肩を落として本を閉じると片付け準備を始める。
ある程度整えれば天気を気にしてか、足早に教室を後にした。

ご案内:「教室」からミスラさんが去りました。