2015/07/26 のログ
ご案内:「ロビー」に相模原孝也さんが現れました。
■相模原孝也 > 夕方も過ぎた時間帯。薄い鐙色の光が、窓から差し込む。
クーラーの聞いたロビーの椅子に腰掛けて、テーブルの上にノートと参考図書を広げている少年。
ノートに図のようなものを色々と書き連ねては、イラストの横にバツマークをつけるのを繰り返していた。
「なんかこー……色々足りないですよね―、これ。」
ノートに書かれている図は、パット見ではわからないが、よく見ればミサイルっぽい絵に観得るだろう。
■相模原孝也 > 「昨日の結果を見るにー。ペットボトルじゃ耐熱、強度、何をとっても足りないのは確定的に明らか。」
じゃあ何の素材で、どんな形状がいいのかと考えると、さっぱりわからないんだけど。
なるべく可視光線が通り抜けやすい、光の反射性が低く、しかし光の透過率の高い素材で、融点が高く、そして安く準備できる素材……。
「そんなもんねーよなー。」
あるわけがない、とぐったりテーブルに突っ伏した。
やはりロ研部によるレーザー推進ロケットプロジェクトは、無に帰してしまうのか…。でもなあ、やりたいしなあ。楽しそうだし。
「とりあえず、大量の水に向かってビームを撃ちこめば、可視光線の光子による摩擦の熱の発生と、水を透過時の反応で赤外線への変換効果で多量の熱を確保できるのまでは対応できたんだから、後は規模を大きくすれば空に飛ばすだけなら行けそうだよなあ。」
そして問題なのは、その規模を大きくするための資材である。うぐぐ、と突っ伏したままうめいてた。
■相模原孝也 > 「そーゆー資材を手に入れるにはー…やっぱり、コネと金?」
ごろん。テーブルの上に突っ伏したまま、寝返りを打つ。
「そんなもんないってーの。あ、でもロ研の先輩方ならどうなんだろ。」
確か聞いた話では、大陸間弾道弾ミサイル作って怒られてたらしいし、もしかしてそっち系のツテが……
「でも金なさそうだよなー。」
設備はけっこう整っており、ソレに必要な予算は知らないが。ロケットを作るのにはすげーお金がかかるのは知っている。
うぬぬぬ、と呻く声が漏れだして。
「いっそもう、何でも作れるぜ―、って異能持ちが現れて、入部してくれないかしら。」
実現できそうにないことを口にして、ああ、これはないな、とゆるく笑った。苦笑い。
■相模原孝也 > 「ああ、いや。資材そのものじゃなくてもいいんだ。なんか既存の物質に、魔法で性質変化とかできないかな。
もしくは光を吸収してエネルギーに変える魔法とかでもいいんだ。」
異能に活路を求める、という思考から、魔法を頼るという方向に思考が傾いた。
コゼット先生は四大魔術って言ってたから、そういう…いわゆるエンチャント系は詳しくないかもしれないけれど。
だが、学園内には詳しい先生がいる可能性もきっとある。
「けど、どうやって探したもんかな。」
授業の選択の時に配られたプリントは、すでにどこかの彼方に行ってしまっている。
「誰かに聴くか、掲示板にでも張り出したほうが早いかも。」
■相模原孝也 > 「……聞けそうな人、いねえなあ…。」
連絡先を持っている人の中には、そのへんうまいこと知ってそうな人は浮かばなかった。
はあ、と深々とため息を吐き出せば、広げていたノートやらなんやらをまとめてカバンに詰め込んで。
「もういい時間だし、腹減ったしかえろ。
空きっ腹じゃ、良い考えなんて浮かびもしないや。」
ここまでロ研の活動にのめり込んだ、そのきっかけ。思い出しても悶えそうなそれを思い出しかけたのに、一発側頭部にゲンコツをぶつけてから。
席を立って、カバンを片手にロビーを出て行った。
ご案内:「ロビー」から相模原孝也さんが去りました。