2015/08/17 のログ
ご案内:「廊下」に片翼・茜さんが現れました。
■片翼・茜 > 今日も今日とて夜間の校内見回り。私物の大きくて無骨なライトを頭の横で構えながら、教室を1つ1つ見て回る。
教室の各所を照らし、窓の施錠も実際に触って確認。ついでに黒板が汚れていたら黒板消しで消す。
「ここも異常なし……と」最後に指差し確認をしてから、次に教室に向かう。これを繰り返す。
■片翼・茜 > 結局夏季休暇はどこにも行かなかったな。惰性での確認にならないよう注意しながら、そんなことを考える。
休暇中だろうと教員の仕事はあったので、別に暇というわけでもなかったが、何日か学校に来なくてもいい日はあった。
それでも何もせず過ごしていたのは、夏に出歩くと腐敗が進むのもあったが、単純に誰からも誘われなかったのである。
■片翼・茜 > 茜は人見知りをするわけではないが、特に社交的というほどでもなかった。
喋る必要がなければ何日だろうと黙っているタイプで、積極的に他人に話しかけるようなこともしない。
そういう消極的な態度のせいか、特に親しい友人というのも居なかった。(一度口説かれたが、話し合った末に断った。)
ご案内:「廊下」に蓋盛 椎月さんが現れました。
■蓋盛 椎月 > 廊下の向こうから、小さい足音。
か細い明かりが延びて、足元のあたりを小さく照らす。
ライトを向けるなら、白衣を纏った見覚えのある教員が
ペンライトを片手に歩いてくるのが見えるだろう。
「巡回中ですか、やあどうもどうもお疲れ様です」
人当たりのいい笑顔で気易い挨拶。
■片翼・茜 > 近づいてくる足音に歩みを止め、ライトを少し下に向ける。頭の横で正面に構えていると、相手の目に直撃して目眩ましになってしまう、不審者相手ならいいが、生徒や同僚なら大変だ。
やはり相手は見知った相手、養護教諭の蓋盛先生だ。
「こんばんは。ええ、いつも通りですよ。」指で頬を押し上げて笑う。茜の肉体は睡眠を必要としない、だからよく夜間の仕事を任されている。
「蓋盛先生は、残業ですか?」あまり真面目な勤務態度とは聞いていない、少し意外そうに尋ねる。
■蓋盛 椎月 > 「いやあ、保健室のベッドで一休みしていたら
誰も生徒は来ないしいつのまにか真っ暗になってるしで。
このまま保健室に泊まろうか迷ったんですが
やっぱちゃんと帰ろうと思いまして……」
首筋を掻く。
「せっかくだし出口あたりまでエスコートしてくれません?
この棟広いし、ひとり歩きは心細くて」
さして心細そうにも見えない調子で、ひょいひょいと茜のほうへと歩み寄ってくる。