2015/08/18 のログ
片翼・茜 > 「カハァー……。」理由を聞いて、こめかみを押さえながらため息めいて喉の奥から息を吐く。勤務中に熟睡とは、信じられない話だ。
「まぁ……起きる必要が無かったようで何よりです。」つまり怪我人や病人が出なかったということだろう、あるいは別の養護教諭が何とかしたか。

「構いませんよ、出口はこちらです。」相手が近づいてくるのを待ってから、相手に背を向けて、足元を照らしながら先導する。見回りの途中だが、家に帰るのなら早い方がいいだろうと判断して切り上げる。送り終えてから戻ればいいだろう。

蓋盛 椎月 > 「仕事がないのが一番ですからねえ、あたしのような役割は」
呆れた様子にも、悪びれる気配もなく。

「やった~、ありがとうございまーす」
承諾を得られて、花のほころぶように笑う。
先導する茜の背中に、子供のようにぴとっとくっついた。妙に楽しげだ。
「どうですか調子はー。なんか楽しいことありました?」

片翼・茜 > 「そうですね、先生がずっと寝ていられるのなら平和ということだ。」だがそれは今日の学園は平和、というだけだ。最近教師の一人が生徒に発砲し重症を負わせたという話も聞く。とんでもない話だ、生徒を守り育てるべき教師がそのような凶行に及ぶなど、思わず、眉間にシワが寄る。

「どういたしまして。」危険が無いか、廊下を隅々まで照らし、確認しながら。何か楽しげな相手に、良いことでも合ったのだろうかと心中で首をひねる。

調子について尋ねられれば
「私個人に限れば、世は並べて事も無し、ですよ。仕事して、涼しい日は島を回って、家に帰る。これの繰り返しです、仕事に出ない日もありましたが、特筆すべきことは何も。」無感情に、事実を話す。気温があがったので防腐剤の使用頻度が増えたぐらいが変化だろう。

蓋盛 椎月 > 「世間じゃあ細々とした厄介事は起こっているみたいですけどね。
 それも含め、世は並べて事も無し……。
 表通りで堂々とやらかすのはちょっとかんべんして欲しいですけど~」

のんきな口調でそう返して、てくてくとついて行く。

「ふーん。そうなんだ。
 あたしもまー、特筆すべきことはないですけどねー。
 でも楽しいことって、それほど特別なことでもない気もします。
 たとえば、こんなふうにエスコートしてもらうの……結構好きなんですよ、あたし」
頭悪そうなへらへら笑いを継続しながら。

片翼・茜 > 「裏でも何も起きて欲しくは無いんですが、まぁ無理な話でしょうねぇ……。カハァー……。」ため息めいて吐く息に、うんざりしたような調子が混じる。
この島に限らず、火種は常に燻っており、ふとしたきっかけで簡単に爆発する。平和に見えてもそれは局地的なもので、真の平穏が訪れたことなど、茜の生きてきた中では一度も無かった。新しい世界のモデルケースたるこの島でも、それは同じだった。

「そうなんですか、おこんと海で遊んだりしてると思ってましたが。」意外そうに眉を上げる。休暇ともなれば遊び歩いていると勝手に想像していた。

「エスコート、なんですかねぇ。まぁこれぐらいならいつでもやりますよ、夜間の見回りは正直暇なんです。気は抜けませんがね。」油断なく廊下を歩きながら、左手でショルダーバッグを漁り、水筒を取り出す。左脇に水筒を挟み、ライトを持ったまま右手で蓋を開けると、小指だけで蓋を右手に持ち、中のアイスコーヒーをぐびぐびと飲んだ。
「カハァー……。」満足気にコーヒー臭のする息を吐く。そして
「飲みますか?」と相手に水筒を差し出した。
「ちょっと待ってください、今蓋を……」飲むなら、一旦相手が受け取らなければ手が開かないので、とりあえず水筒だけ渡して、蓋を渡すつもりだ、間接キスとかではなく、衛生上の問題だ。

蓋盛 椎月 > 「あ、もちろん海に遊びに行ったりはしましたよー。季節ですしねー。
 でもまー普通ですよ。養護教諭の業務って休暇あんま関係ないんで……
 おこん先生といえば、サメと対面したとき追っ払ってくださって、
 あれはかっこよかったなー」
やや意外そうな茜の声にはそう応える。

「わー、ありがとうございます。あたしこそお話相手にはいくらでもなりますよ」
ころころと笑う。
水筒のフタを、特に疑問も挟まずに受け取った。

片翼・茜 > 「ああ、そうか。夏季休暇でも生徒は怪我しますもんね、そちらも休みかと、失礼しました。」勝手に暇だと思い込んでいたが、よく考えればそうでもない。授業が無くとも部活動などで学校に来る生徒はいるのだ。

「おこんがサメをですか…流石齢千年を超える妖狐ですね。」感心した様子で呟く。普段の姿と言動で侮りがちだが、頑丈なだけの自分に比べ、強大な力を持つ存在なのを思い出す。
あれで力の大半を封印されているというのだから恐ろしい、生徒とすぐ交わろうとするのが玉に瑕だが。

「ブラックですが、ガムシロップとミルクは要ります?」ライトを持った右手で、器用に鞄からアルコールティッシュを取り出して、水筒の口を拭ってから、カップにもなる蓋にアイスコーヒーを注ぐ。
自分は使わないが、相手に飲ませる時用にいつも持ち歩いているのだ。

蓋盛 椎月 > 「そ、そ。補習とか部活動とかでね。
 それとは関係なく学園地区の怪我人が運び込まれてくることもあるし……。
 毎日勤勉にヒマしてますよ」
フタを片手に、手持ち無沙汰になったか
教室の戸締まりを確認したりしている。

「あ、じゃあミルクください。
 準備いいですねえ、まるで歩く喫茶店だ」
いただけるならいただいて、フタのコーヒーに口をつける。

片翼・茜 > 「大変ですねぇ、いつもお疲れ様です。」ねぎらいの気持ちを込めて、コーヒーフレッシュを開けて注ぐ。

歩く喫茶店、などと言われれば、ハハハと声だけで笑う。手がふさがっているので笑顔にはなれない。
「生憎コーヒーは安物ですが、お口に合えば幸いです。こう暑いと飲みたがる人が割合居まして、いつも持ち歩いているんですよ。」相手が飲んでいる間に、窓から外を覗いて、誰も居ないことを確認する。

「そういえば先生はたちばな学級で担任をされてましたよね。……やはり、大変ですか?」他の生徒と一緒に授業を受けられない生徒達の通う特別教室、時に教師間で議論の対象になるその存在が気にかかり、問いかける。

蓋盛 椎月 > 「茜先生に労っていただけるとは思いませんでした。
 コーヒーともどもありがとうございます」
上機嫌そうな笑み。

「……ええまあ。保健室の仕事の合間なんで、あんまり顔が出せないんですけど。
 面倒くさいし給料も安いですよ。オススメはできませんね」
表情を崩さず、いつもどおりの軽口といった体で。
蓋盛はその学級について、自分から話題にすることはほとんどない。

片翼・茜 > 「ちゃんと働いてる人は労いますよ。」指を使って、軽く微笑む。サボるだのなんだのと言ってはいるが、ちゃんと自分の仕事をこなしているのだ。
一度その言葉を表面的に捉えて軽蔑しかけたのを、茜は密かに反省していた。

「そう、ですか。そういう人に薦められない仕事を、先生は例え合間合間でもやっていらっしゃる。立派ですね、心から思います。」
どれほどの苦労があるのか、茜には推し量ることも出来ない。
「私も、生徒を助けられるならと所属を考えたんですが……。駄目でしたね、勇気が出ませんでした。」情けない、とでも言うように顔を振る。
所属する生徒のリストを見た時、出会うことを恐れてしまった。リストに並んだ凶悪な異能と、それの対象に自分がなり得ることに、恐怖を覚えてしまった。
「ですから、最近教員として蓋盛先生が居ることに気づいた時は、羨ましいと思いましたね。私には出来なかったことです。」

蓋盛 椎月 > 「あたしには勇気なんてありませんよ」

一瞬の間、蓋盛の面様から表情が失われる。
ひどく平坦で温度の感じられない声だった。

頬を揉む。すぐに薄笑いが形を取り戻す。

「ご自分を蔑む必要も、あたしを羨む必要もありませんよ。
 人にはそれぞれ領分がある。それだけ」
柔らかいようで有無を言わせない口調。
飲み干しカラになったフタをそっと返し、顔を廊下の向こうへと向ける。
この話はこれで仕舞いと言うふうに。

片翼・茜 > 「…………失礼しました。」踏み込んではいけない話だったようだ、軽く頭を下げる。
蓋を受け取って、水筒にはめて鞄にしまう。

それ以上は何も言えず、押し黙ったまま、廊下を歩き続ける。廊下に靴音だけが響いた。
「………そろそろ、出口です。」乾いてくっついた唇を開いて、それだけ言った。

蓋盛 椎月 > 「いえ、こちらこそ」
穏やかな薄い笑みを絶えず浮かべ、茜に追従する。

「まあ、あれですよ。仕事に貴賎はないってことですね。
 必要なのは勇気じゃなくて、ある種の愚かさなんです」

棟の出入口まで来ると、茜を追い越して、一度振り向いて笑顔を向ける。
常の彼女が見せる表情と同じであった。
「お世話になりました、それじゃ。茜先生とお話出来て楽しかったです」
陽気に手を振って、外――学園地区の通りへと消えていく。

ご案内:「廊下」から蓋盛 椎月さんが去りました。
片翼・茜 > 「お疲れ様です、それでは。」指を使って笑い、見送る。

「必要なのは愚かさ、か……。」見えなくなってから、反芻するように呟く。それが意味するところは知れない。
「…………長いこと生きてるのになぁ……。」自分より遥かに"大人"に感じられる。まるで自分はただ年をとっただけの子供のようだ。
「カハァー……。」ため息めいて、深く息を吐く。
とりあえず今すべきは嘆くことではない、見回りだ。
踵を返して、また校内へと戻っていった。

ご案内:「廊下」から片翼・茜さんが去りました。
ご案内:「職員室」におこんさんが現れました。
おこん > うおー!暑いのじゃ―! はへっ、はへ…はひぃ…!
(暑さに喘ぎながら職員室に飛び込んでくるなり、真っ先に冷房のスイッチをON。
 思いっきり温度を下げてから、大きく息を吐く。 そのままのろのろ歩いて、
 自分の机へ。 イスに座ってぐるぐるしながら、職員室が涼しくなるのを待つ。)

しかし一向に涼しくならんのー。このままでは大地が地熱で溶けるんじゃなかろうか。
(ぐるぐるぴたり。イスの回転をとめてから、うろんな顔で外を見やる。
 今日も野球部やら陸上部やら痩せ我慢部やらが元気に活動している。
 見ているだけで暑そうなので、そっと視線を外すことにした。)

ご案内:「職員室」にアリスさんが現れました。
アリス > 暑い。職員室の扉の隙間から冷気が漂ってきて早く入りたいっ!
とゆー訳で職員室の扉をノックノック。それから扉を開けましてー。

「こんにちー…はー。」

えーと、と中を見て、入りながら先生方にペコリペコリとご挨拶……。
……あれ、おこんちゃん?訝しげな顔しました。
…そうだ、先生なんだった!と思い出すまでの間だけ。

おこん > (ぐーるぐーる。 両手は背もたれに。 尻尾で机を掴んで回る。
 なんでもないけど楽しい。ハムスターの気持ちが少しわかる。)

おう、どうしたんじゃ、入れ入れ! 部屋も冷えておるぞー?
(現れた生徒に、こいこい!って手招き。 先生だから偉そうに招いたりする。)

誰か探し人かのう、あるいはなんぞ相談かのう。いずれにせよ、ワシが手伝ってやるぞー?
(涼しさによってテンションもバッチリ回復。バッチコイ!って彼女にアピール。)

アリス > 尻尾で遊んでるの見ると、先生?って肩書きに疑問符が…つく!よし!
お呼ばれして、てふてふと歩き…。

「はーい、お久しぶりでーすっ
えっと、授業をどう取ろうか先生達のお話を聞きに…きたつもりだったのですけれどー。」

ベルトポーチからすっとカメラを取り出して。
にこっと言葉じゃなく笑顔で伝えようとしてみました。

おこん > うむ、そうじゃのう。 授業を……それは授業取るんじゃなくて、
ワシを撮るんじゃないかのう… そういえばそうじゃったな…
(トコヨマーケットに出すおこん写真集、そのカメラマンであるところのアリスだ。
 カメラの前でへへへ、と卑屈な笑いを浮かべるのは、自分の不利を悟ったからである。)

でもアレじゃろ?ワシが着るからにはこう、タイトスカートにタイツにみたいな、
こう、女教師ィィーッみたいなヤツじゃろ?かっこいいやつ…な?
(わかるな?わかるよな?って彼女に必死に訴えかける。
 先日もおこん先生に子供服着せ隊の襲撃を受けていたのだ。
 まさか彼女までそんな暴虐を働くまい。たぶん、おそらく。)

アリス > 「授業を取ろうとしたら撮るお話にも辿り着いたのですよっ!」

丁度良かったと言うかいつにしようか相談すら中々うまく行かなかった所での偶然。卑屈な笑いを浮かべたおこんちゃんを、無邪気っぽい笑顔で受け止めて。

「……人の夢と書いて儚い。って良く言いますよね?
あの時、私、いいえ、私達は言いましたっ!
サーチアンド園児服!サーチアンド園児服!」

言ってないけど、ランドセルやブルマやスク水にいちねんいちくみおこんの名札とは言いました。
無論今だってそのつもりです。
子供服着せ隊にはそのまま失敗してもらっておいて写真集を買っていただく事にしたい所存。着せ隊の存在知らないけどっ!

おこん > そ、そうかっ…! しかしおぬし、本気でやる気なんじゃな…!
(カメラを持つ彼女は絶対やる気だ。 それなら逃げるわけにはいかないけど。)

い、いやじゃ…園児服など着とうない…
(ぷるぷる首を横に振る。 ギブ!って言いたげな顔で、じりじり後ろに下がる。
 結局職員室の壁にぺたりと身体をくっつける形。)

そうじゃ!ワシの授業の単位、単位あげるから、な?
(園児服とか恥ずかしくてしんじゃうし、無理だし! って彼女に身振り手振り。)

アリス > ふっふっふ、なんだろ、この可愛い生き物。
追い詰めてる感が、更に弄りたくなるよーな。
思わずにやりと邪気のある笑顔を浮かべてしまう。
無邪気さんは旅にでました。

「本気ですともっ、そりゃあ本気ですよっ!」

じりじりとすり足で迫り、単位で耳を動かす。
が、
「ククク、クックック、ハァーッハッハッハァー!
甘い、甘いですよ!おこんせんせい、いいえおこんちゃんっ!
しかし、用意がなくて残念ながら…胸の余ったスク水とランドセルとスモックと…小学一年生用の服位しかなさそうなんですよー」

ああ、無念無念、と言いながら、園児服の用意はありませんかー、と言いたげに職員室の他の先生見回してみました。