2015/10/02 のログ
ご案内:「保健室」に蓋盛 椎月さんが現れました。
蓋盛 椎月 > 『ひええ~、やっぱいいですスミマセン!』

保健室から一人の男子生徒が逃げるようにして去っていく。
それを半笑いで白衣の養護教諭が見送っていた。

「一ヶ月に一度ぐらいは来るんだよなー、今でも」
戸を閉めてデスクの前の椅子に座る。

出て行った彼は《イクイリブリウム》を興味本位で体験しにきたかすり傷の生徒だった。
背中から銃口を押し当てて適当に脅かしたらあっさりと怖気づいてしまった。
悪く言うつもりこそないが、これには蓋盛も苦笑いするほかない。

ご案内:「保健室」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > うぅむ、少々と調子が悪いのである……
(季節の変わり目、妙な身のほてりと鼻具合を訝しがりながら、学園の保健室を目指してあるく魔王様。
……とどのつまり、風邪である)

まぁ、病院か薬局にでも行けという話なのであるがな――っと!?
(ひえぇ~とか叫びつつ、走り去る男子学生。
その肩が当たると、何事かという目をして後姿を見送り)

……一体、ここで何が……
(恐怖の儀式でも行われたているのだろうか。
一拍、間をおくと、扉へと手を掛けて)

し、失礼するのである……
(そーっと、扉を開いて中へと視線を送った)

蓋盛 椎月 > 「そう、一ヶ月に一度、
 もう10月なんだよなー。時間が経つのはやっ……」
老人のようなことを言いながら首を回していると、
また新たな来客が現れた。

「おや、こんにちは。
 えーと……確か魔王様だったかな?
 具合悪くしたかな?」
にこ、と笑いかけて、なんだか怖気づいている様子の
魔王さまをおいでおいで~と手招き。

ギルゲイオス > 別段、生贄の祭壇があるわけでもなく、邪神の像がある訳でも……無いのであるな。
(用心深く室内を見回すが、実に普通に保健室である。
出は一体何事が――謎である)

っ!?
(その動かしていた視線が、笑みと手招きに遭遇すると、肩をビクンと跳ねさせる魔王様。
流石に警戒し過ぎである)

おや、我の事を知って……そう言えば、前に来た事がある気もするのである。
(来てすぐの頃か、学園探索ついでにとか、そんな感じだったとは思うが。
扉から半分顔を見せた状態で様子を伺てから、一息とついて、扉を開き中に入る)

少々、熱と鼻の具合が悪くてな。
風邪、というモノだと思うのであるが。
(室内入ると後ろでに扉を閉め)

それよりも、さっき逃げて行った生徒は一体……
(そっちの方が気になって仕方ない様だ)

蓋盛 椎月 > 「養護教諭ってのは生徒の名前覚えるのも仕事らしいからねー。
 この学校、生徒が多すぎてちょっと全部は無理なんだけど。
 きみは目立つからね。なんたって魔王なわけだし。
 とりあえずここのノートにお名前書いてー座ってー体温計使ってー」

そう言ってとりあえずは椅子に座るよう促す。
保健室ノートや体温計は手の届く場所、テーブルの上に置いてある。

「さっきのはねー、あたしの異能について知って来た子だよ。
 そんな害はないけどちょっと怖い異能だから、
 度胸試しとか興味本位とかで試しに使われてみたいってのが来るんだよ、たまに」

そう言って、ふと思いついたように悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「あ、魔王さまも体験してみる? あたしの《イクイリブリウム》。
 風邪ぐらいなら大して副作用なくスッて治ると思うけどー」

ギルゲイオス > なるほど、であるな。
全体的に特徴的なヤツが多いがな、それでも数が多過ぎれば覚えるのも流石に厳しいか。
(くくっと、喉が小さく笑みになる。
当然だが、その特徴的なのには、自分も入ってるらしく。
勧められた席に、一先ずと腰を降ろした)

我が入学するときも、少々すったもんだがあったからの。
(言われた通りに、自分の名前を此方の文字ですらすらと書き込んでいく。
魔王が学校にやってきただと!?とかなんとか、あったご様子。
数日の様子見で、割とあっさり認められた様だが)

ほほう、異能であるか。
仕事柄、やはり治療かそういう系統のモノだと、予想するところであるが。
こ、怖い?
(体温計を脇の下に突っ込めば、度胸試しやら何やらと不穏な言葉に両目を僅かに細め)

……つまりそれが、ちょっと怖い異能、という奴であるか。
「大して副作用無く」とか「思うけどー」って辺りと主にその笑みが何か微妙に怖いのであるが。
まぁ、モノは試しであるかな……まずは説明していただけるとありがたいのであるが。
(むむむっと考えている間に、体温計がぴぴっと鳴って)

少し高いか。
(平熱自体は、人間とあんまり変わらない様です)

蓋盛 椎月 > 「うん、微熱だねー。ゆっくりして栄養とれば問題ないでしょう。若そうだし」

体温を確認してそれもノートに書き込み、
水のグラスと瓶入りの風邪薬をテーブルに置く。

異能について質問されれば、
なれた調子で手を翳すと、そこに淡く輝く弾丸が生まれる。

「《イクイリブリウム》。撃たれれば傷や病気が一瞬で消える異能さ。
 その副作用としてその傷やらに関する記憶が薄れちゃうんだけど……
 まあ微熱程度なら大した喪失にはならないでしょう多分」

そしてもう片方の手を白衣の内に突っ込むと、
何気ない調子でそこから回転式拳銃が現れた。

「で、その異能を機能させるにはこれで撃たれなきゃいけないってわけ。
 ……ヤなら別にふつーに薬飲んでベッドで休んでってもいいよ~。
 というかそっちのほうがオススメ」

軽い感じで説明を終わらせた。

ギルゲイオス > (出された瓶に掌を置くと、なんとなく机の上でコロコロと転がして)

なるほど、その弾で撃たれると、記憶と交換で治る、か。
しかし、風邪の記憶とは一体――昨日うっかり薄着アンド窓開けっ放しで寝た記憶とかであるか?
(いっそ、忘れてしまってもいい記憶な様な気もするが。
不思議そうに、首をかしげた、後)

まぁ、本物のソレで撃たれると随分痛い、というのは知ってるのである。
もっとも、竜の牙で脇腹抉られるよりかはマシであろうし、そもそも治療系の異能で怪我してちゃ意味もないしで、そう言う事も無いのだろうが。
一つ気がかりなのは、我は魔王という役職柄、精神やら記憶やら、そういう事柄に関するかなり強めの防壁が施されておるのだよ。
ほら、王様の記憶覗かれたり、操られたりしたら困るであろう?
(人差し指を一つ立てて)

その辺の関係で、効果が出るのか、ちょーっと気になる部分があるのだよな
(なんというか、治療よりも好奇心の類が大きい様だ)

試にそれを一発貰って、効果が出ないようなら大人しく薬飲んで横に、という感じでどうだろうか?

蓋盛 椎月 > 「そうそう、そんな感じ。
 だいたいは原因となった事柄の記憶、次に傷病を患っている期間の記憶だね……。
 もちろんコレに撃たれても痛みや怪我はないから安心してねー」

続く記憶の防壁の話となると、ほお、と興味深そうに顎に手を添える。

「そういうのには試したことなかったなあ。いい実験サンプルになりそうだ。
 ……しかし、もし“忘れられなかった”としたら、治らない気がするな」

そういうものである、とごく当然のように言って。

「じゃ、魔王さまの勇気を讃えて――」

なんだか楽しそうに、拳銃を手にギルゲイオスの後ろに回りこむ。

「さん、にい、いち、バーン」

背から《イクイリブリウム》を撃った。

ギルゲイオス > となると、範囲はやはり昨日の夜と、あとは起きてから今に至るまで、か。
前者の方が、直接の原因ではあるが、はてさて。
まぁ特に今日は何か有った訳でもないから、少々位は問題はないのであるがな。
(授業受けたり飯食ったり、まぁその程度しか逆に思い出せない)

実験サンプルって。
魔王でさえ実験の対象に捉えてしまうとは、恐ろしい世界なのである。
……まぁ、そうであろうな。交換の形式になっている以上は、記憶が残ればそのまま治らない、と考えるのが妥当であるが――
(などと、考えているその隙に。
魔王様は、後ろに回り込まれた!!)

いや、え、ちょ、こころの準備がっ
(なんて言ってる間に、バーン)

ぐっはぁ!!
(それがまさらに、お約束であるかのように。
悲鳴を一つあげると、バタリ、机の上に倒れ伏した)

蓋盛 椎月 > 別に背中から撃てば効果が1.5倍になるとかそういうことはなく、
ただの慣習のようなものである。

「……おーい、生きてるー?」
ノリのいい魔王であるなと蓋盛は思いながら
倒れ伏した身体をつんつんとつつく。
微熱であるなら、ちょっとアヤフヤになるぐらいの記憶障害で済むかなーと
自分の実験記憶を紐解いて。
精神セキュリティにあっさり阻まれていても別におかしくはないが、どうだろうか?

ギルゲイオス > (無駄に心臓に悪い習慣、と言わざるを得ないが、置いといて)

………………
(突かれても微動だにせず、しばし、ぶっ倒れていたので、あるが)

……
(間)

なーんでそんな回り込むのが妙に速いのであるかなっ!?
(突っ込みの声と共に、がばーっと勢いよく起き上がった)

まったく、撃つだけなのに、なぜにそんなわざわざ心臓に悪い方法を。
あれか、その方が面白いとかそんな理由であるな!?
(予感をそのまま口にしてから、一息。
胸元に片手をあてると、軽く呼吸して)

うーむ……ちょっと調子が良くなったような、ちょっと起きてから辺りが思い出しにくくなったよーな?
(微妙な感覚に、首をちょいと傾げた。
結果で言えば、効果自体はあった。
が、半分程度。
魔王自体に受け入れる気が有ったのと、アチラと此方の理論の違いで、半ば程度は効いたという微妙な結果である)

蓋盛 椎月 > 「フフ、鍛えてますから!
 いやー、自分が撃たれるところを目撃するのって
 一般ピープルにはあんまり精神衛生によくなかろうと思ってね。
 でも魔王って一般ピープルじゃないか?
 なら今度からはちゃんと正面から撃とうっと」

軽薄にそう言って指でリボルバーをクルクルと回す。無駄に上手だ。

「半分……半分かー。
 なるほどねー。まあ微熱程度の風邪が半分良くなったんなら
 もう完治したと言ってもいいんじゃないかな?」

雑なことをぺらぺらと喋りながら
実験サンプル――ギルゲイオスの言葉をノートにまとめていく。
これは蓋盛にとって貴重な資料となるだろう。

「ありがとー助かったよー。
 このまま《イクイリブリウム》を撃つ人が見当たらなかったら
 また自分で実験するハメになってたよ」

ぽんぽん、と、首を傾げて唸るギルゲイオスの肩を叩いて謝意を述べた。

ギルゲイオス > 山籠もりでもして、太鼓でも叩いてくると良いと思うのである。
(なんとも言えない半眼を送る)

確かに、こっそり隠れて撃つのなら、背後からってのも分かるのであるがな。
撃たれるの分かってる身としては、どっちもどっちなのである。
正面からは問題ないが、……急所は狙わないで欲しいのである。
(それこそ、精神衛生的観点から。
とりあえず、具合を確かめるように頭を左右に揺らして)

精神耐性持ちには、効きが悪くなるか、無効化される可能性がありそう、であるな。
我が強く拒絶していれば、全く効かなかった、って事もあるかもしれぬ。
ふむ、まぁ調子もよくなったので、感謝しつつ、クスリももらっておくとするのである。
(ラベルを横から眺めると、蓋を開き。
大人分の個数を取り出して)

怪我や病気の相手に対して使うモノであるから、居ないに越した事はないのであるがな。
自分に実験、と言ったが。
怪我も病気も特に無い人物に使った場合は、どうなるのであるかな?
特に効果が無いか、それとも本人の気づいてない病気が治るとか、ちょっと気分が良くなるとか?
(適当に思いついた質問を口にしつつ、錠剤を口に放り込めば水で流し込んだ)