2016/06/27 のログ
ご案内:「教室」に蓋盛さんが現れました。
■蓋盛 > 『たちばな学級』の授業のために割り当てられた小教室。
そこでの授業が終わり、学級の生徒を帰らせて、その机の一つに蓋盛は座り直していた。
ここで授業を行うときは、いつも自分のいる保健室には別の養護教諭や保健委員が番をしている。
「いてぇ……」
救急箱から、絆創膏を取り出して手指のあちこちに巻く。
これもまた『たちばな学級』の生徒の持つ、制御不可能な異能によって作られたものだ。
■蓋盛 > たちばな学級の教員は少ない。
極稀に新しく参加する教員もいるが、そう長くない期間を経て辞めてしまう。
それを責めるつもりはない。
善意や勇気、そういったものだけではどうしようもないこともある。
今日蓋盛を傷つけたのは、『近くにあるあらゆる事物を刃物に変えてしまう異能』。
大したことのない傷で済んだが、一歩間違えれば大怪我を招きかねない異能だ。
「ふふ」
だと言うのに、絆創膏を巻く蓋盛の表情にはどこか愛おしげな笑みがある。
万能の治療異能、《イクイリブリウム》を使って
治すことを躊躇わないタイプの傷と、治したくないタイプの傷。
今回は後者である。