2017/07/06 のログ
暁 名無 > 「はっはっは……本当にな。」

返す言葉も御座いません、ってやつだ。
まあ、お仕事だから仕方ないんだけど。
……いや、お仕事の様でお仕事じゃなかったから今回は反省する他ないんだけど。

「そりゃあ、爬虫系の亜人は頑健さ。
 それはそれとして、セクハラって。何がとは言ってないよな俺!」

心の声が漏れていたのだろうか、それともさりげないチラ見を察したとでもいうのか。
だって仕方ないだろう、本人から見づらい位置のボタンが取れてるような気がするんだから。
こうして順調に生徒からの評価を下げていくことに定評のある俺である。

「そこそこ、ね。
 まあ、お前には弁当のこともあるし出来るだけ恩は返したいしな。」

あと目の保養のお礼とか。
思わず続けて口走りそうになって誤魔化す。こんな事言って見ろ、俺の評価ストップ安だ。

「え?……あー、そうな。
 蛍、だよ。まあ未開拓地区の方で拾ってきたくらいだから、お察しの通りこの世界の蛍じゃねえんだけどさ。」

どんな虫かと聞かれれば、簡潔に応えるならこれだ。
通称七光ホタル。親が凄いとかではなく、通常淡い緑が掛かった黄色に光るところ、こいつは七色に光るのである。

藤巳 陽菜 > 「…何がでもセクハラになりますからね。
 相手によってはこの島で教師できなくなりますよ。気を付けてくださいね。」

変な感じの視線を感じて蛇の部分で視線を防ぐ。
例え、最近今まで以上にむっちりとしてきたこの尻尾がクッションになりそうだと思っていたとしても
それでもセクハラはセクハラだと思う。

「ま、まあ、弁当はこっちも練習になりますし…。
 そこまで恩とかを感じる必要はないですよ。」

食べさせる相手がいるのといないのとでは料理のモチベーションが変わる。
例えそれがセクハラ教師であったとしても。

「ああ、蛍ですか、それならセーフです。
 まあ、この世界の蛍もあまり見たことないんで多分違いも分からないんですけど。」

蛍。それならば夜見る分にはそこまで嫌じゃない。
多分手に持って見るとかは出来ないけれど。

暁 名無 > 「ハッハッハ、大丈夫だそこんとこはちゃんと使い分けてるさ。」

嘘です。分けれてない。
何を言ってもセクハラにされそうな気がして来たし、折角の眼福も邪念を察知されたかガードが入ってしまった。
くっ、もっと清らかな心で見つめるべきだったか、とかなり後悔。

「ははっ、そうかいそうかい。
 ま、少しでも俺を踏み台にして、彼氏に美味いもん食わせてやれる日が来ると良いな。」

その日までに俺までむっちりしてこないかちょっと心配である。
胸とか尻尾とかふくよかさの逃げ場がある相手とは違い、俺の方はただみっともなさが増すだけだ。
……ちょっと運動する機会を増やした方が良いかなあ……。

「割と違うぞー?
 多分初めて見たら驚くし、その時の驚きが半減するから、何が違うかは内緒だけどな。」

そのうち授業で見せる様なこともあるかもしれない。
虹の七色に光り方を分けるホタル。それが群を作って飛ぶ姿は圧巻だ。
真夏にクリスマスツリーを見た気分になる。

藤巳 陽菜 > 「本当ですか?…本当ですか??
 まあ、風紀委員に捕まっても面会くらいには行ってあげますから。」

流石にそこまでいく事は無いとは思うけど。
…うん。流石に無いと言い切りたい。

「本当ですね。
 先生が彼女作って私の弁当がいらなくなる日が来るのとどっちが先でしょうね。」

恐らく彼氏が出来る方が先だと信じたい。
そう、信じたいけれど…。

「そう言われると一気に見てみたくなりますね。」

(どう違うのかしら?凄く大きいとか?)

気になる。とても気になってしまう。

暁 名無 > 「縁起でも無い事言わないでくんないかな!?」

流石にそこまでの事をやらかすほど抜けていない。
……と信じたいが、ううん、どうだろうな……。

「うぐぐぐ……。
 た、ぶん、藤巳に彼氏が出来る方に一票……。」

そう切り返されるととても苦しい。
そもそも真っ当な恋愛に関してはがっつける方じゃないのだ俺は。
セクハラくらいならぽんぽん言えるけどな。それとこれとは別問題だ。

「ふっふっふ、気になる?気になるー?
 でもまあ、実際に見る時のお楽しみだ。」

そう遠くないうちに特別教室を開くことになるだろう。
それまで期待を抱えていると良い。眼福タイムを阻害されたお返しという奴だ。

藤巳 陽菜 > 「ふふ。
 まあ、セクハラもほどほどにという事ですよ。」

実際はまあそこまでやりそうな感じはしない。
そこまでする勇気がなさそうな…。

「案外わかりませんよ?
 こっちに来てからまともに話した男子なんて殆んどいませんし。
 先生も見た目はまあそこそこですし、上手い事騙せば彼女くらい出来そうな気はするんですけどね。」

同級生とも殆んど話していない、少し話をした先輩がいるくらい。
それよりはこの先生の方がチャンスはありそうだ。
…セクハラするところとかをどうにかして隠せば。

「何か凄くイラっと来ますねその感じ…。
 しょーない感じだったら何か奢ってもらいますからね。」

凄い理不尽なお返しをされた気がする。
…それも含めてイラっと来た。

「おっと、先生に付き合って無駄話をしてたらもうこんな時間に…。
 …私はそろそろ帰りますけど先生もう、立てますか?
 まだ辛いんでしたら保健室の先生に伝えておきますけど。」

暁 名無 > 「へいへい、っと。
 まあ努力はしてみるよ。」

何だか不当だけど正確な予想をされている気がした。

「見た目で言えば、藤巳だってそこそこの線行けると思うけどな。
 まあ、しばらくはお前の弁当で乗り切る日々が続きそうだ。」

現状に不満がある訳では無い。
こうして心配して様子を見に来てくれる生徒だって居るのだ、これ以上の何を望めというのだろう。
……流石にこれは聖人過ぎるな。

「おう、給料日の後ならな。
 まあそんなに期待を裏切らない事は約束しよう。」

いまひとつ疑わしく此方を見る藤巳へとウインクをする。
柄じゃない気もしたが、まあその場の空気に乗ったものと思って欲しいなあ。

「おう、何とかな。もう十分ほど休んだら俺も帰るわ。
 だから先生への伝達は不要、真っ直ぐ気を付けて帰れよ。

 ああ、そうだ。……ここんとこのボタン、外れてるぞ。」

自分の胸をとんとんと叩いて教えてやる。
折角の空気が台無しになった?しょうがない、そういう男だからな、俺は。

藤巳 陽菜 > 「それはどうも。
 まあ、しばらくは私の茶色いお弁当で我慢してください。」

あまり、自分の外見が良いとは思わない。
まあ、普通、それなり、どこでも居そうな感じ。
蛇の身体を抜きにすればそれぐらいの自己評価だった。

そしてさすがに煮物一辺倒では流石に飽きるだろうから
そろそろ新しいレパートリーを模索しないとな。

「言いましたね?約束ですよ?」

よほどの自信があるのだろう。
そこまで言われるとハードルも上がるというもの。

「ッ…!!」

確認すると確かに外れていた。

(いつ外れたの?ずっと?ずっと外れてたの?)

「もっと、早く教えてくださいよ!もう!!」

言われて直ぐボタンを止めると部屋を出てドアを思いっ切り閉める。
それから少し隙間が空くと一本のスポーツドリンクが無名めがけて投げ込まれた。

「…お大事に。しっかりと水分は取ってくださいね。」

最後にそれだけ言い残して蛇の身体を持つ少女は帰路につくのだった。

ご案内:「保健室」から藤巳 陽菜さんが去りました。
暁 名無 > 「あれはあれで趣きがあって好きだけどなあ。」

煮物。どんな料理でも自分では作れないので、とても美味しく頂ける。
それでもまあ、レパートリーを増やしたいというのであれば停める事はしない。それはそれで俺得という奴だ。

もう少し藤巳は自分に自身を持てばいいのに、と思わなくもないが。
まあ、確かに特別美人と言うわけでもないのだろうし、あまり持ち上げてしまうのもプレッシャーに変わってしまうかもしれない。
余計な事は言わない方が良いのだろうか?うーん……。

「上げるねえハードル……」

しかしまあ、怯む様な事じゃない。
最悪俺の財布が萎むだけだ、それは、許容範囲だ。

「いやあ、セクハラになるかと思って。
 自分で気付くかなーって見守ってたんだけど。」

きっと図書館で何かの拍子に外れたんだろう。
とてもとても眼福でした。ごちそうさまです。

スポーツドリンクを片手に、少女が帰ったのを見届けて。

「ううん、自己評価が低いと隙も大きいから藤巳にはあのままで居て貰う方が良いか。」

なんて本人が聞けばスポドリを没収されそうな事を言いつつ、俺は再びのんびりとした時間を過ごし始めるのだった。

ご案内:「保健室」から暁 名無さんが去りました。