2017/08/10 のログ
ご案内:「保健室」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「あ~~~~~
 俺もな~~~~水着イベント開催されねえかな~~~
 リアルでな~~~~~~~」

相も変わらずエアコンの利いた保健室。
セミの声に耳を傾ける事も無く、俺は黙々とスマホの画面を叩いていた。
画面の中では水着の美少女キャラが派手な演出と共にエネミーを攻撃したりしている。

「……はあ。」

このキャラ一人出すのに給料の何割が飛んだだろう。
思い出すと胃が痛くなるので、俺は気分を変えるべく願望を言葉にしてみた。
それが、冒頭のセリフ。我ながら相当キてるねこりゃあ。

暁 名無 > 「夏と言えば水着でしょ。
 青い海、白い砂浜、たわわな水着美女。
 そういうのこそ夏でしょ、サマーでしょ?」

だのに何故、俺はこんな無機質な部屋に引きこもっているのか。
スマホからは軽快な音楽と人気声優のボイスしか返って来ない。
溜息をつきつつ、しかし俺はクエスト周回の手を休めない。だって強化素材足りてないからネ!

「もう少し俺に人徳とかそういうのがあれば、新しく買った水着を保健室で披露してくれる女の子とかに巡り合えるんだろうかねえ。」

前世でどんな善行をしまくればそんな人徳を得られるのか。
それは永遠の謎としよう。

ご案内:「保健室」に中条 薫さんが現れました。
中条 薫 > 「失礼しまー…。あっ、暁先生!人間に戻ってる!」

ノックを軽く3回、そーっとドアを開けて中を覗き込んだ女生徒は、先客を見るなり嬉しそうに声を上げた。

「久し振りでーす。あ、涼しい。」

入るなり首元のネクタイを緩めてエアコンの風を取り込んでくつろぎ始める。

「先生も暇してるんですか?」

額の汗を拭いながら問いかける。彼女は外の暑い空気から逃れる為に保健室になだれ込んできただけであって、決して何処か具合が悪い訳では無い。悪気も全く無い。

暁 名無 > 「おう。ええと……中条だったな。」

スマホの画面を連打しつつ、声のした方へと俺は目を向ける。
以前、ジャッカロープ姿の時にも保健室に来た女生徒、中条薫だった。

「久しぶり……ってのがまあ正しいのか分からねえが、まあゆっくりしていきな。」

外は相当暑いんだろう、汗を拭う中条の様子を見てエアコンの設定温度を下げる。
その間も指は絶え間なくスマホの画面を叩いている。だって素材足り(略

「あー、俺は一応作業場所としてここを借りてる身だぞ。
 ほれ、『幻想生物学研究室出張版』って書いてあるだろ。」

そう言って保健室の奥、最端のベッドを指す。
カーテンレールには手書きの汚い字でそこが保健室では無いという証が書かれた看板が下がっていた。

うむ、最近付けた奴だ。

中条 薫 > 「わーい、じゃあ遠慮なく。」

そう言っておもむろに椅子に腰掛ける。まだ汗が引いてないのでベッドには飛び込まない。彼女なりの気使いらしい。

作業場として借りてると先生は言ってるが、その割にはスマフォを連打するのに夢中な様子。

「そんな正規な理由付けて、ホントは快適に寛げる場所探してただけなんじゃないですか?ほら、そのある意味忙しそうな手。」

先生のひたすら連打するスマフォをジトーっと見つめつつ指摘する。

暁 名無 > 「うん?
 ……いやまあ、本来の研究室にエアコンが無いから快適な場所を探してたのは違いないけどな。」

とんとんとん、と絶え間なくスマホを叩いていた指を停める。
別に飽きた訳じゃない。ゲーム内体力が尽きたので回復させるためだ。ちなみにとっくの昔に飽きてる。

「まあ、大体の仕事は先に片付けたから、今は暇潰し中に違いねえけど。」

授業の時間って訳でもないので、スマホを弄ってる事を非難される謂れは無いのサ!

中条 薫 > 「あ、もう仕事終わってるんですか。じゃあ私がどーのこーの言う権利は無いですね。申し訳ないです。」

一見適当そうな印象に見えてしまうだけにてっきりサボっているんだと思ってしまった。私とは大違いだね!

「そういえばあの時のジャッカロープ?でしたっけ。の姿って願わずしてなっちゃったんですかね?もっと他の姿とかなれなかったんですか?あ、いや、ジャッカロープも可愛くて良かったですけど。」

あの姿は普通に可愛かったので好印象なのだが、実際どうなんだろう。猫とかにもなれたりするんだろうか。気になる。