2018/08/03 のログ
ご案内:「教室」に一色 菫恋さんが現れました。
一色 菫恋 >  
「………」

すやすや…
冷房の効いた教室で机に突っ伏して眠る少女

成績不良につき夏休みの補講であったのだが、毎日夜更かししているせいで見事にすやすやである

既に補講も終わり、教室には先生もいなければ生徒もまばらであった

ご案内:「教室」に早瀬ハヤトさんが現れました。
早瀬ハヤト > 生徒は夏休みとはいえ、教師には仕事がある。
それは補修であったり部活の顧問だったり、とにかく色々であるが、
彼は、今はとりあえず、もういい時間になった校舎内に居残ってる生徒が居ないか確認する仕事……ようは見回りをしていた。

まぁ滅多に居ないし、居たとしてもひと夏の思い出を作ってる最中だったりするのだが。
今日は珍しく普通に残っている生徒が居た。

「あー、一色、だったっけ、一年生はよくわからないんだよなぁ
 月並みな台詞で大変申し訳ないけどもう下校時刻だぞ、ほれほれ、帰りなちゃーい」

一色 菫恋 >  
「んーにゅ……」

むにゃ…と僅かにその半目を開けて…
あ、先生だ
ええと、名前はなんだっかな
寝起きなのもあって頭があんまり回らない
とりあえずはっきりしている自己意思だけと伝えよう、と

「……でもまだお外、暑いですし……もうちょっと?…涼んでたいな…とかー…」

ふあ…と小さく欠伸

「…だれせんせー、でしたっけ」

早瀬ハヤト > 「あ~~オレオレ~~……じゃなくて、ハヤトでーっす。
 あは、ごめん、早瀬先生な。
 早瀬ハヤト、覚えなくていいぞ、せんせぇの名前より古語を1個覚えてくれた方がいいからな。はは。

 そういう美少女は一色であってたっけ、下の名前はちょっと覚えてないや、ごめんな、せっかく可愛いのに、はは。」

へらへらと軽薄な笑みを浮かべて女子生徒に話しかける様は
さながら不審者であるが、れっきとした先生である。

「あ~~あのな~~涼んで居たいなら残念なお知らせなんだけど、
 教室はそろそーろ冷房が止まっちゃうんですわー、
 せんせぇ的にはカフェテラスとかファミレスに移動する事をオススメしたいかなぁ、せんせぇ帰れないし。」

一色 菫恋 >  
「早瀬せんせー」

復唱するようにその名前を口にしてみる

「大丈夫、古語よりは覚えやすいかとー。
 あ、はい、一色菫恋です、スミレ、すみれちゃんでもいいですよ」

間延びした口調のまま、ぐいーっと背伸びをする
この調子だと補講の間も普通に寝ていたようだ

「えー……道中が暑い……。
 せんせーのとっけんとかで冷房停止阻止できないんですか」

早瀬ハヤト > 「はい、早瀬せんせぇでぇ~~す、よくできました、えらいぞ~。
 
 はは、すみれちゃんって呼びたいのは山々だけど、
 せんせぇのお手手が後ろに回っちゃうかもしれないからなぁ。ごめんな一色。」

それ以前の数々の問題発言を棚に上げて、はははと笑う。
彼にも彼なりに、変な所で拘りがあるのだ。本当に変な所で。

「せんせぇの特権でも無理だなぁ、あ~~
 これからせんせぇの個人授業を受けますって言うなら延長頼めるかもな。
 
 ……どう?受ける?帰る?」

一色 菫恋 >  
「んー……」

ちらり、と教室から外の窓を見る
…まだちょっとだけ日が傾くには早い
つまり、もう少ししたらちょっとだけ涼しくなりそう

「じゃ、それで」

受ける、という意思表示をしつつ
よいしょっと座り直す

早瀬ハヤト > 「そんじゃ、職員室の方に連絡しとくな~~」

小型の端末を取り出すと、どうやら職員室に連絡したらしい、
よしと頷いて、端末をポケットに戻した。
つっても……と、小さく笑い声を漏らす

「一色、寝る気だろ、補修もずっと寝てましたって様子だったし。
 どーしよっかなー、せんせぇも一緒に寝ちゃおっかなー。
 寝ちゃう子に授業するってのも不毛だしさ。ほら、睡眠学習ってことで。」

一色 菫恋 >  
「…せんせーがそんなこと言ってもいいのー?」

要するに二人してサボるというようなものの気がする

まぁ、補講の間ずっとすやすやしていた身としては
空調の効いたこの部屋でもう少し外が涼しくなるまですやしゃできたら最高なのだけど

「でも話のわかるせんせーは好きかもしれないので、寝よう寝よう」

早瀬ハヤト > 「はは、もちろんだめだぞーー。
 
 でもなぁ、せんせぇだけ頑張るっていうのもさ、
 寂しいじゃん?ね?
 なら一緒にごろごろした方が楽しいかなーって思うんだよなー。」

そういうと、彼は近くから椅子と机を引っ張って来て向かい合って座る。
そしてぐったりとそこに横になった。

「なぁ、一色、ま、寝る前にいつもいつも仕事行って帰って寝るだけの
 寂し~いおじさんとのおしゃべりに付き合って~~
 って感じなんだけどさ、好きなものとかあるか?」

一色 菫恋 >  
「んー…いいよー。ボランティア精神はだいじ、ってお兄ちゃんも言ってる」

腕を組み合わせて机の上に枕を作りつつ、そう返す

「好きなもの…んー…んー……あ、メロンパン。
 べったりしたやつはだめ、外側がちゃんと焼けてカリカリしてるやつ」

早瀬ハヤト > 「メロンパンかぁ……先生も好きだな。チョコチップ入ってるやつ。

 知ってるか?メロンパンって鞄に入れておくと幸運がやってくるって話があるんだ。
 両想いになれるーってな、そういうおまじない、皆飽きもせずよくよく思いつくよな。

 いや、まー先生は試したことないけどな。はは。

 ……でも、そんだけ人の恋心ってのは切実なものなんだろうなぁ」

彼は枕になっている二の腕をメロンパンの土台くらいにはやわらかいんだろうなぁと思いながら、ぼんやりとした眼に、変わらないにやけ顔を浮かべて続ける。

「一色には、好きな人とかいるか?」

一色 菫恋 >  
「鞄…入れっぱなしだとかび生えちゃうよね」

せんせいの言う通り、そういったおまじないの話はあちらこちらにある
不思議なものから、ありきたりなものまで
きっとみんなそれくらい、毎日が不安なのかな、なんて思ってしまう

「…好きな人?
 うーん……いないかなー…しいていうならお兄ちゃん」

早瀬ハヤト > 「だよなぁ……。
 せんせぇ昔なぁ、給食のパンをさ、
 食べきれなくて机に押し込んだ事があるんだ。

 ……もうな、夏休み直前あたりには地獄が広がってたよ、はは。」

そっかーと頷いて

「お兄ちゃんかぁ……
 日本の神様は兄妹婚っていってな、
 お兄ちゃんと妹で結婚するっていう話が多いんだ。
 
 人が絶対にしない事をするって事で、神様らしいってコトらしいぜ、すごいよな。

 まーでもな~せんせぇは一緒にごろごろしてくれるこ~んな可愛い妹なら、
 結婚しちゃいたいって気持ちにもなるからさ、せんせぇ実は神様なのかもな。
 
 一色はどうだ?お兄ちゃんと結婚したいとか思っちゃったりする系の妹?」

一色 菫恋 >  
「それ、島に来る前にいたトコの小学校で同じことやってた男の子がいた気がする」

きっと、通過儀礼的な何かなんだろう
男の子の

「へー……まあ、日本の昔のお話の神様とか、なんかダメな人が多いですしー…
 せんせーが神様でもそんなに驚かないかも……?」

ひどいことを言っている気がするけど大体あっている気もする
これといって詳しいわけでもないけど、なんかダメな神様ばっかりだったような

「え、やだ…。結婚したら家事とかしなきゃいけなくなるじゃん……」

早瀬ハヤト > 「へ~、一色、外から来たんだ、そういうやつも多いよな、この学校。
 いいとこだった?……あ、あんま喋りたくないような場所だったらいいぞ。
 でも一色の様子を見るに、そういう事はなさそうだなぁ……。」

おいおい、と困ったような笑顔を浮かべて、ぐったりとしたまま手をゆらゆらと揺らす。

「お?一色今さりげなくせんせぇディスったな?
 まぁせんせぇがダメせんせぇなのは認めるけど、はは。」

よし、と立ち上がって、服についたしわを伸ばす。

「結婚したら家事しなきゃダメ、とか、そうと決まったわけじゃあないぞ、
 こいつのためにゃ働きたくないって思ったら働かなくていい。
 せんせぇは生徒の事が大好きだから頑張ってせんせぇをしてるけどな。

 ま、人間そんなもんだからさ、そんなもんでいいのさ。」

外を見ると、そろそろ日が傾いて来ている。
外も涼しくなってくる頃だろう。彼は、満足気ににたっと笑う。

「はいっ、以上、せんせぇの課外授業、日本の古典のお話ぃ~でした~~
 ちゃんと最後まで寝ないで聞けたな、えらいぞ。一色。
 ご褒美はジュースを奢るのと、頭をなでるの、どっちがいい?
 
 ………ま、こんなおじさんじゃあ、選ぶべくもないと思うけど、はは。」

一色 菫恋 >  
「うーん…ふつう…? 異能が発症したから、此処に来たけど……」

結局変わった人間は変わった人間、普通の人間は普通の人間で
良い人は良い、悪い人は悪い、少女には特に違いは感じられなかった

「そうかな…ダメなところがあったほうが、完璧な人よりゆるく生きれるよー…
 んー…じゃあ両方。──と言いたいところだけど、まだそんなに親しくないからジュースだけー」

そういえば寝るつもりだったのに
適当にお話してるだけで時間が過ぎてしまった

まぁそれはそれでも良いかともう一度ぐぐーっと両手をあげて背伸びをする

早瀬ハヤト > 「発症、発症ね……ま、病気みたいなものなのかもなぁ、異能ってのは。」

言い方に何かひっかかりのようなものを感じたのか、
彼は少し寂しそうな表情で呟くと、またにっこりと笑顔を作る。

「完璧な人間なんて居ないってね、一色は頭がいいんだな。
 じゃ、ジュースなー、頭撫でろって言われたらどうしようかと思ったけど、
 見た目より全然しっかりした子じゃあないの、せんせぇ嬉しいよ。

 いやー、これじゃあせんせぇがクズみたいだな、いやー事実なんだけど、はは。」

ぐぐーっと、彼も伸びをする、歳のせいか、バキバキと音が鳴った。

「じゃ、ジュース買ったら帰りな。
 せんせぇな、めっちゃ自販機のスロット当たるんだぜ、せんせぇの唯一の取り柄。どうよ。」

からからと音を立てて、教室のドアを開ける、
少しだけ暑い空気がぶわっと顔を撫でるが、耐えきれないほどではなさそうだ。

ご案内:「教室」から早瀬ハヤトさんが去りました。
一色 菫恋 >  
「………」

まあ、望んで得たものでもなくて、厄介ものでもある
そういう意味では病気みたいなもの、かもしれない

「なかなか良い取り柄だと思う。2倍は嬉しいもんねー…」

相変わらずの間延び口調のまま、ぽてぽてとせんせいの後をついて教室を出る
少しだけマシになった外の暑気
その少しばかりの暑さをジュースで軽減しつつ、今日は珍しく一人で帰路についた
かもしれない

ご案内:「教室」から一色 菫恋さんが去りました。