2015/07/28 のログ
ご案内:「教室」にヨキさんが現れました。
ヨキ > (教室のひとつ。美術科の実技に比べ、さらに履修する者の少ない美学の講義は、小教室にあってもなお静かだった。
 それだけに、好きこのんで受ける者たちの意欲は好ましいところでもあった。

 絵画、彫刻、映画に音楽、文芸、写真、建築に至るまで、ヨキは幅広く俎上に載せた。
 講義を主とし、時にはディスカッションを行い、ゼミ生を島の美術館へ連れ出したこともあった。

 授業が終わるたび、学生とは授業と関係のない会話をよく交わした。
 今日もその授業を終えてすぐ、学生たちを次の授業へ送り出したあとのことだ)

(ホワイトボードに貼った図版を剥がし、マーカーの番書を消し、本をまとめ、一息ついていた)

「…………、ふう」

(教壇に座り、ペットボトルの茶を口にする。
 回収したレポートをぺらぺらと繰りながら、一息ついていた)

ご案内:「教室」にネコメドリさんが現れました。
ネコメドリ > ガララッ、勢いよく扉が開け放たれる。
そして入ってくる謎の黒い生物。その手…というか翼には沢山入った筆の入った小さいバケツを持っていた。

「ちーーっす!失礼しまーっす!…お、授業終わってるみたいだなー。
 やー、時間ないから筆返しておいてって頼まれた時はどうしようかと思ったけど… …ぎょ!?」

その生物がキョロキョロと教室を見回していると、自分以外に何か居たのに気付いてギョっとする。

ヨキ > (机の上で書類を揃えているところで、扉の音に顔を上げる)

「……む?
 やあ、美学概論の授業なら先ほど終わったところだぞ。
 その様子だと、代返にしくじった……という訳でもなさそうだな。
 備品の返却なら、隣の美術室に道具棚がある。ヨキが預かってやるぞ」

(教壇の上には裸婦像の写真、A4ホチキス止めのレジュメ、回収した出席票その他。
 水入れを手にした黒い鳥に向かって、にんまりと笑い掛ける)

ネコメドリ > 「お、おォ…先生でしたか、お疲れ様っす!ちょいと失礼!」

一度断りと入れてからぴょんと飛び立ち、教壇の端に爪を引っ掛けて立った。その時、裸婦像の写真が目に入ってちょっとたじろいだ。

「ぎゃあ!?エロスな写真が目の前に!?!…おっと失礼、んじゃお任せしていいっすかねー?」

ちら、ちらっと教壇の上の写真を見つつ翼に持っていた備品を差し出す。

ヨキ > 「うむ。美術科のヨキである。
 君……その外見、話には聞いたことがあるな。確か、ルサージュ君ではなかったか」

(頭から足の先まで鳥というのは、生徒の中でもなかなか少ない。
 記憶の隅から名前を引っ張り出し、小首を傾げる)

「………………、ぬ。
 そうか、美術を取らぬ者には新鮮であったか」

(白黒コピーの写真を一枚、二枚とめくる。
 石膏像の裸身、油彩画の裸身、銀幕スターの裸身、実写の裸身……。
 これでもかというほどの、女体である)

「全く、青少年というものは兎角回りくどいものよ。
 ヨキの授業でも受ければ、裸の女性など生で飽くほど見られるというに」

(バケツを受け取りながら、やれやれと呆れたように笑って首を振る)

ネコメドリ > 名前を覚えられている事に驚愕の顔をする。

「オイラの事知ってんだ!?ええ、ええ、ルサージュはオイラっすよ…まさか名前覚えられてるとは思ってなかったけど…
 っていうかヌードデッサンとかするんだ!?い、いや、オイラは取らんすよ!恥ッずかしいなぁ!もう!」

めくられる写真達にはいやんいやんと言いつつ翼で目を塞いで見ないようにする鳥。

「あ、そうそう…実は一年の時にちょーっとだけ取ってた事あるんすけどね、
 なんというか美的センスがないというか……まあ、絵とかなら今も描くんすけどね~…」