2015/09/29 のログ
ご案内:「保健室」におこんさんが現れました。
おこん > しづきー。 冷蔵庫かーしてー。
(保健室は学園内の拠点の1つだ。 清潔なベッド、隠れるためのシーツ、
 それに冷蔵庫。お湯だって準備できるし、電源だって確保できる。
 実際のところ、すごくいいネットカフェとか、そんな感じに思っているのは確かだ。
 それに、退屈になった時は保険医と駄弁ることもできるし、遊ぶこともできる。
 いざとなったらベッドを使うことだってできるのだ。 それに静かだ。
 そんなわけで、今日やってきたのには理由があるのだ。
 プラスチックの蛇口がついた、大きめのビニールパックをぶらぶらさせながら
 現れると、それをえいやと冷蔵庫に押し込む。 蛇口をひねるとお酒が出てくる、
 とても便利な代物だ。)

おこん > えいっ。
(ぐい。 コップを近づけて蛇口をひねる。 だばーっと透明な液体がコップを満たす。
 とりあえず一口。 もちろんシャキッと冷えているわけではないのだけれど。)

ぬる燗もいいもんじゃのう。 さてさて、アテはなににしようかのう…
(9本の尻尾をふりふりしながら冷蔵庫の中をごそごそ。
 本来の主である医薬品たちの後ろに隠してあるタッパーを引っ張りだす。
 ぱかりと開けると、小鯵のマリネが出てきた。 レモンの香りが食欲をそそる。
 いそいそと机のところに運んで、用意しておいた割り箸でつまむ。飲む。)

んあ―――!たまらぬなあー!
(尻尾でぺしぺしとその辺を叩く。 少し酸味を強めにキメたマリネと、
 日本酒の合わせ技は絶品だ。 お酒がするする入る。)

ご案内:「保健室」に蓋盛 椎月さんが現れました。
蓋盛 椎月 > 「ゴルァ! 神聖な保健室で酒盛りしとるのはどこのどいつじゃァ!」
戸が開かれて、ドスの効いた声が室内に響く。
そして遅れてペタペタと白衣姿の養護教諭が入ってくる。

「まったくもーこれみよがしに……」
苦笑い。おこん先生とは以前にもここで酒を飲んだ仲であり、
もちろんまったく本気で怒っていなかった。
このお狐さまは完全に馴染んで保健室で飼っているペットかなにかみたいである。
ペットにしては好むものが俗世の人間に近いが……。

おこん > アジも時間を置いておいたから、しっかりと染みて…ウム、よいのう…!
(すっかりご満悦の表情。 グラスを持ち上げて、半分くらい残っているお酒を、
 飲み干そうとするのだけれど、その計画は恐ろしい声に中断させられた。
 グラスを持ち上げたまま、声の主を見る。 そっとグラスを机に置いて、
 彼女の方に向き直った。)

あのね、おこんね、しづきお姉ちゃんのために、
マリネ作っておいたんだよ…♥ 一緒にたべよっ♥
(ゆるして♥ っていいたそうな感じに、媚び媚びな目と声で、
 保健室の本当の主を即座に懐柔にかかる。 人をたぶらかすのは、
 狐の得意とするところだ。もちろん相手が引っ掛かってくれればだが。)

蓋盛 椎月 > 目も当てられぬ、とばかりに顔を覆う。

「な~にがしづきお姉ちゃんじゃ。
 もうそのネタいいかげん食傷気味だし、
 そんなごく一部の性的倒錯者向けの態度に
 引っかかってあげると思うんですか?
 おいしそうですねそれ」

などとぶつくさ言いながらすみやかに席へついた。
完全に予定調和であった。

「休憩がてら食べようと思ってたんですけど、
 いります?」
などと手にしていたビニール袋から、
プラスチックのパックに入ったいなり寿司を出して見せた。

おこん > ダメかー。 そうじゃな。 今度はなんか別の手を考えんとな。
今度はそうじゃのう…こう、デキる感じにじゃな…
ヅカの男役っぽく、こう…顎をくいっとやったりしてじゃな。
(どうじゃろうか!ってひらめいたアイデアをしづき先生に披露する。
 薄い胸をえへんと張りながら、9本の尻尾を揺らしてほめてもらいたそうな顔。)

そうじゃろそうじゃろ? ワシが腕によりをかけて作ったんじゃ。
旨い酒はうまいアテがあってこそよ。 特筆すべきはこの漬け汁でな、
これはワシが20年をかけ食べる――!食べる食べる!!
(稲荷寿司を観た瞬間に、えらそうな御託は完全に崩壊した。
 しづき先生のところに駆け寄って、千切れんばかりに尻尾を振る。
 大好物を見せられた犬みたいに、あふはふと浅い呼吸を繰り返しながら、
 ものすごくキラキラした目でしづき先生を見上げて。)

蓋盛 椎月 > 「ヅカかあ~面白そうですねえ、ぜひぜひ。
 もし似合ってたら即落ちしてさしあげますよ」
半笑いで机に肘をついて、
デキる感じのおこん先生をぼんやりと想像しようとした。
失敗した。

「うわっ想定を遥かに超えて基準値を凌駕した反応!」
この狐イージーすぎでは?
そんなことを思いつつパックを開けていなり寿司のひとつを指でつまんだ。
「はいどーぞ」
そしておこん先生の鼻先にぶらさげてみる。

おこん > そうじゃろそうじゃろっ! んふふ…あれえ……
(明らかにしづき先生の笑顔は期待しているそれじゃなかった。
 まるで子供のイタズラを優しく見守るお姉さんみたいな顔だった。
 何とかして彼女を見返してやらねば。 心に誓おうとするけれど、
 それどころではない。)

んあー…んふ、んぉぅっ…ふぉ、んぉむ…♥
(ぱくり。 しづき先生の指の先端すら口に含む勢いで、
 稲荷寿司に食いつく。 夢中で頬張っている中、
 尻尾が、きつね耳がぴくぴくと喜びに打ち震えた。)

蓋盛 椎月 > 「わぁ……」
そのへんで買ってきたパックのいなり寿司で法悦の域に入ってしまったのを
なんとも言えない表情で眺める。
なんだか、とてもインスタントに背徳的な行いをしてしまった気分。
幼く瑞々しい唇と舌が絡みつくのを、指先で押し返してみたり。

「まったく行儀悪いんですから」
手づかみで食べさせた人間の言う台詞でもないが。
おこん先生の口から離したその指で、自分もいなり寿司を食べる。
うん、まずまずのお味。

おこん > ん、んうっ…♥ …んー…んふ……♥
(舌に何かが当たる。 それに軽く舌を這わせてから、微かな水音と共に、
 しづき先生の指を解放した。 しばらくすると我に返って、頭をぶるぶる振る。)

いやー、すまぬすまぬ。 やはりワシもこう、化け狐の習性というかのう。
弱いんじゃよ。油揚げ…だいたい稲荷寿司なんてものは、名前からしてこう…
狐な感じじゃろ。 なんていうかこう、なんじゃろなー。 すごくこう、合う…
しっくり来るというかじゃな。 わかるじゃろ? 単なる好物というものでもないのじゃ。
(ウムーって難しそうな顔で解説。 でも、なんだか美味しそうに、
 そして手を拭かないで食べてるしづき先生を見て、
 間接キスっていうんだろうかって考えたりした。言わないけど。)

蓋盛 椎月 > 「ああ呪術的な……記号とかニュアンスとかの問題ですか」
この狐は妖怪であるという事実をたまに忘れそうになる。
それにしたって……という思いはなくもないが、口にしてもしかたあるまい。

「? いかがしました?」
自分に向けられた視線に、微笑んでこれみよがしに
指をぺろりと舐めてみせた。

続いては、いただきまーすと割り箸を用意しておこん先生謹製のマリネをつまむ。
たしかに彼女が御託を並べるだけのものがあった。うまい。
「なるほどこれはお酒が進みますねえ……」
なんて言いながらいつの間にか用意した自分のグラスを傾ける。
と言ってもこれは酒ではなくてただの水である。

「まだあたしは仕事残ってるし、
 酒気帯びた状態で生徒に応対するわけにはね……」
この間おもいっきり酒盛りに参加していた気がするが、
そういう都合の悪い事実は都合よく蓋盛の記憶からは抹消されるようになっていた。

おこん > まあ「そういったもの」ということなんじゃろうな。
しかしなかなか……むむっ…!
(挑発するように指を舐めるしづき先生に、思わず声を上げる。
 人を誑かす狐を誑かそうとは、大きく出たものだ。
 なんとかして鼻を明かしてやりたいところである。
 化け狐の挟持に火がついたのであった。)

そうじゃろそうじゃろ? ワシの手にかかれば、いまいち食べづらい小鯵も、
素敵なアテに早変わりじゃからな。 今度しづきのところに行って、ご飯でも
つくってやろうかのう。 とっておきを馳走してやるぞ!
(んふふーん、ってご満悦の顔。 なんだかんだでほめられると弱い。
 お酒を飲むわけにはいかない、と水を飲んでいる彼女を見て、
 キラリと目が光った。 コップに残っていたお酒をぐいっと呷る。
 嚥下はせずに、挑戦的な目線をしづき先生に向けた。)

ん。
(くいくい、と手招きしてみせ、少しだけ顔を近づける。)

蓋盛 椎月 > 「さすがは年の功と言うべきか……
 まあ、可愛らしい通い妻ですこと。
 それはぜひ楽しみにしておきましょう」
ハンカチで自分の手や口を拭き拭きしてくすりと笑う。

「…………」
まばたきを一つ。
挑発するようなおこん先生の態度に、やれやれと苦笑を浮かべて
椅子ごと身を寄せた。

おこん > んふふ…♪
(カワイイって言われると、照れくさいとばかりにもじもじ。
 なんだかんだで、とってもしづき先生には甘いし弱い。)

んんーっ……
(柔らかい唇が、彼女の唇に重なる。 あとはこのまま、
 口移しをする振りをして…飲んでしまえば彼女もビックリという寸法。
 完璧な詐術。 これぞ化け狐である。人を出し抜くということだ!)