2016/06/06 のログ
ご案内:「保健室」に雨宮 雫さんが現れました。
雨宮 雫 > 今日も今日とて保健室である。
客、もとい利用者待ちの待機任務である。

金星を貰うまではいつも以上の勤勉さと真面目さをアピールするのである。

貰った後?言わせるな、恥ずかしい。
いや、真面目にやりますけどね?取り上げられたら嫌ですし?

雨宮 雫 > 台帳、薬棚の整理。
時々何故か乱れているベッドメイク。

あと、部屋の掃除。

一通り済ますと後は暇の宴なので、椅子の背もたれを限界まで倒してハイパーリラックス姿勢に。

後は、スマホを出して最近ハマっているアプリをプレイしていればいいという寸法。

雨宮 雫 > 最近ハマっているのは、サンドボックス系ゲーム。
大自然から色んな素材を回収し、建築したり、装備を作ったりとかなんか色々できたりするらしい。

今は何となく、実家の再現でもしてみるかと山を整地して、日本家屋を建てているらしい。
不慣れなせいか、やっては壊し、やっては壊し、だが。

「今日はお客さん来ないかな、かなー。
 できれば腕がもげました とかこないかなー、かな、かな。」

そんなのは多分、救急車で病院だと思われるのできっとこないが。

雨宮 雫 > のんびりとしたBGMを聞きつつ、スマホの画面をポチポチ、ポチポチ。

まったりとした穏やかな時間が流れる間に、段々と、眠くなってくる。
そういえば昨日の夜は落第街で人と会ってたせいか、寝不足気味だったせいかもあるかもしれない。

段々と、スマホを弄る指が緩くなり……  そのうち、寝息を立て始める。


「んぅ……    すぅ……」

雨宮 雫 > 寝落ちした雫の服の両袖がもぞもぞと蠢き、中から数匹の蟲が出て来る。
拳大より少し小さいくらいか?
種類は全て一緒の、青い甲殻を持つどの図鑑にも載っていない蟲だ。

蟲は雫のスマホに群がると、頭を寄せ合い

「キチチチ」
「    キチキチキチ」

何か相談するようなやり取りの後、共同でスマホを操作し始めた。
起動しっ放しだったアプリを弄っている。

カチカチ、カチカチ、と前足で弄っている。
どうやってタップしているのか定かではないが、弄れている。

ご案内:「保健室」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 「すみません!誰かいませんか!」

音を立てないように全力で扉を開けて入ってくると静かに叫ぶ男。
保健室という事での配慮なのかもしれない。
男の右手にはグルグルと長いタオルが巻かれている。

「む、寝てる…。」

一人、長い髪の子が寝ている。
その傍らには大きめの蟲がいてスマホをいじっている。
もしかすると保健課なのかもしれない。

「あの、すいませんもしかして保険課の人ですか?」

もしかするとこのたくさんいる蟲が保険課の人なのかもしれない。
長髪の子を起こさないように小さな声で蟲に尋ねた。

雨宮 雫 > 誰か入ってくる。
と、声をかけられた蟲は一瞬で雫の袖の中へと戻って消えた。

そのまま、寝入っていた少年の方が パチ っと目を開いて起きた。

「んにゃ?
 ぉお、ごめんなさいだね、ちょっと寝ちゃったかな、かな。
 何かな、怪我かな?病気かな、かな?」

目を袖で擦りながら立ち上がった。

真乃 真 > 蟲が長髪のこの服の中に入っていったもしかしたらこの子の異能か何かなのかもしれない。
いや、そんな事より怪我だ!

「怪我だよ!」

手にぐるぐると巻いたタオルを外すと痛ましい右腕が現れる
流石にもげてはなかったが強い力で打たれたか挟まれたか…。

「たぶん骨が砕けてるね!凄い痛い!」

あまり、痛そうに見えない顔で言う。
我慢しているだけではある。

雨宮 雫 > 「ぁ、はい。」

なんかえらい強い勢いに、思わず真顔で頷いてしまった。

スマホを適当に放り出し、見せられた傷に目を向ける。
いやなんか、えらい事になってますが?

「うわ、久しぶりに中々の怪我を見たかな、かな。
 どうしたのコレ…… よく保健室に来たね?

 うーん、完全に折れてるように見えるけど……」

とりあえず、椅子を勧めて、腕をテーブルの上に置くように示しつつ……

真乃 真 > 「いやあ、屋上で魔術を適当に使って試したら何か変なことになって気が付いたらこうなってたんだ!
 びっくりだね!」

魔術マジ怖い。

「ああ、保健室が近かったからね!…っ!」

無駄にカッコいいポーズをとりながら言う。
右手が動いて痛い…。

素直にテーブルの上に腕を置く。

「…ところで…この傷はすぐ治りそうかい?」

雨宮 雫 > 「いやキミは馬鹿かな、かな。
 しかも屋上って……

 とりあえず、暴れないでかな、静かに座れかな、かな。」

どうしよう、突っ込みどころは無数にあるのだが、とりあえずは処置をしないとなるまい。

でもとりあえず、動くな、安静にしろ、とは言っておく。

そして薬棚から幾つか薬、包帯に消毒液に、と、ワラワラとトレイに放り込んで持ってくる。

「骨が飛び出してないだけマシかな、かな。
 普通に考えたら、すぐに治るわけないけど……この島なら可能かな、かな。

 とりあえずボクがざっくり、処置するから。
 保険課の病院を紹介するから、そっちで治癒の異能か魔術にかかるといいかな、かな。

 痛み止めと消毒と、軽い整形はしてあげるから。」

真乃 真 > 「いや、広い空を見てるとなんかなんでもできそうな気分になるじゃない?
 うん、馬鹿っていうの言われなれてるよ!」

右手をテーブルから一切動かさずに先ほど近いポーズをとる。
器用だった。器用な馬鹿だった。

「骨は初めは出てたけど異能で形だけは整えたよ!
 流石は常世島!いい意味で非常識だね!っ痛!」

全く動かずに騒ぐ。
自らの声が傷口に響く。動いていないのにである。