2016/06/29 のログ
■メルル博士 > 廊下を歩いていくメルル博士。
そんな時、白衣の内ポケットから振動音が聞こえた。
何事かと、メルル博士は内ポケットの振動する物体を取り出す。
「“コレ”の完成、思ったよりも早かったですね」
メルル博士が取り出したものは、鉄で出来た筒状の入れ物。
その入れ物の蓋が勝手に開き、中から何かが現れて地面に落ちる。
それはスライムのような物質だった。
小さかったスライムは、空気に触れると一気に巨大化していく。
「わああああああ(棒読み)」
やがてスライムは目の前のメルル博士も飲み込み、このフロアの廊下を埋め尽くすまでにでかくなった。
そして教室にもスライムが浸透していき、窓からゲル状のものが溢れ出る。
廊下や教室にいた生徒も同じように、スライムに飲み込まれてしまう。
軽く、大惨事な状態……。
なぜこんな危険なものを持ち歩いていたのか……。
メルル博士は賢いが、根本的に馬鹿だからである。
■メルル博士 > スライムに飲み込まれてしまったメルル博士。
しかし、不運にも被害にあってしまった他の生徒も含めて死んではいない。
スライムの中に取り込まれて身動きがとれなくなってしまっただけだ。
なぜか、スライムの中にも関わらず呼吸もできる。
「こんな事もあろうかと、このスライムは取り込まれても呼吸が出来るようにしておきました。
メルル博士は天才ですから、それぐらい朝飯前ですよ」
……なんて言っている場合ではない。
他の生徒も、スライムの中で困惑していたり、悲鳴を上げている状態……。
スライムは、そのまま巨大化し続けている。
これは、実験トラブルとでも言うべきだろうか……?
馬鹿に神なる頭脳を持たせた結果とも言える悲劇。
■メルル博士 > スライムの被害は拡大し続けるばかり。
生徒達も異能を使ってスライムを攻撃したりで、抵抗し始める。
攻撃を受けたスライムは、膨張速度を激減させていた。
風紀委員にも連絡がいったようで、もうじき到着するだろうか。
「まさかこんなに早くこのスライムが解放されてしまうとは思いませんでしたよ……。
本来なら、研究所のもっと安全な部屋でこのスライムを解き放つ打算でしたが、こうなってしまってはもう遅いでしょう」
狂気染みた馬鹿な天才。
実際のところ、反省の色なし。
■メルル博士 > 風紀委員の部隊が到着しても、彼等はスライムに止めどなく攻撃し続けて膨張を少し緩めるのでやっと。
スライムは着実に膨張し続け、上のフロアと下のフロアにも進出していた。
しばらく、この阿鼻叫喚とした状況が続くのであった。
取り込まれたメルル博士と生徒達が救出されるのはいつの事やら──。
ご案内:「廊下」からメルル博士さんが去りました。